闇堕ち士郎のリスタート   作:流れ星0111

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お久しぶりです。期末テストも終わり、何とか生還しました。
今回の話から、ものすごく独自設定入ります。お読みいただける方はご了承ください。



第7話

 月明かりが、一筋だけ部屋を貫く。寝静まる夜。静寂の中、唯一聞こえるのは自分の呼吸の音だけ。自分の中にいる怪物を押し殺して、歯を食いしばりながら夢を見ようと目を閉じる。

 

 いや、夢ならもう見ていたなあと。先ほどまでの幸せな時を、手に残る感触を思い出しながら想う。本当に夢の中の出来事のような、二度とない愛しい時だった。

 もう今更この重い体に対して思うことはない。自分の体だ。そして、私の旅の終着点が近づいていることくらいわかる。

 

 最初で最期の思い出を、深く深く心に刻み付ける。温かかった手が、握りしめられた手が、折れそうになる心を少しずつ補強していく。

 本当に、楽しかった。人生で一番、幸せだったかもしれない。

 

 ほんの少し、自分の体が他のものになっていく。わずかに、けれど確実に、私という存在が塗り替えられていく。

 怖い。途方もなく。自分の傍に誰もいない。自分の隣に誰もいない。今、手を握ってくれる人はここにいないのだ。そしてこのまま、きっと私は私ではなくなるのだろう。

 

 一人は怖い。今すぐ助けてって叫んで、先輩の胸に飛び込んだら、少しはこの熱も和らいでくれるのだろうか。それでも、布団を翻して先輩のもとに向かおうとは思えなかった。

 

「....せん、ぱい」

 

 頭をなでてくれた時の表情を思い浮かべながら、今はいない先輩の残像に手を伸ばす。初めて、彼のあんな表情を見た。

 いつも、いつも笑っていた先輩が。なぜかわからないけど。強く、通った芯で貫いていたはずだった。あんな脆い先輩を、初めて見た。

 

 必死に繕った、壊れかけの心。細々と空いた穴から、冷たい空気が音を立てて通り過ぎているようで。必死に鎖でがんじがらめにして、必死に押し殺そうとした何か。

 

 そして、同じくらい。軋むほどのやさしさが、失ったはずの心を呼び覚ましていくような気がした。

 きっと初めて、衛宮士郎という人間を、正面から目にしたのだろう。

 

「....本当に......隠し事が苦手なんですから」

 

 穏やかな表情とは相反するように、寂しそうで切なそうで。そして、それを一生懸命隠そうとしていることも。誰かの表情を伺うのに慣れすぎた弊害が、こんなところで私を苦しめる。

 

 初めて、その背を支えたいと思った。その崩れそうな背中を、崩れそうな体を。

 初めて、一人にしたくないと思った。先輩の背中を見送るのが、こんなに切なくなったのも、不安になったのも初めてだった。

 

 初めて、誰かを背負いたいって想った。優しい先輩の小さな背を抱きしめたいと思った。

 

 目を細めて机の上を見る。月夜のせいか僅かながらに見える小さな箱。半開きにされたその中には、五枚の花弁がやさしく咲いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 物干し竿を持った門番が本来立っていた場所を、一人音と気配を消しながら歩く。

 目の前に敵がいないことを二重で安心しながら、唇から流れてくる血を拭う。蟲の気配はない。予期せぬ第三者の介入はないとみていいだろう。

 

 静まり返る境内。こもる空気には、全くと言っていいほど生きた様子がない。暖房の温かさや、人の声はなく、ただそこにあるだけの空気は、不気味なほど自然に存在していた。

 風も、闇も、塗り潰す様に深く、場を濃密に染め上げる。

 月夜のはずなのに、光は一筋もさしてはいない。

 

 空間そのものが眠っているようだ。いや、死んでいるといっても差し支えはないだろう。

 

 寺の人たちは皆、静かに眠っていた。

 寝ごとや寝返りどころか、呼吸音すらしないくらい静かに。

 薄く脈はある。しかし、例外なく全員が憔悴しきっていた。これなら、何をしようと誰かに聞かれる心配もない。

 

 息を殺す。セイバーは合図まで境内には入らないように命じた。セイバーの気配を感じて動きを変えられると困る。

 

 待ち望んでいた音が鳴る。聴覚を過敏にして拾った音は、サクッという肉を突き刺す音と、一瞬短く鳴った小さな叫び声。

 

 セイバーとの回路に流れる魔力を意識的に変え、合図を出す。境内の外からは、短く強く大地を蹴る音が鳴る。

 

 同時に、息を潜めていた部屋から出て、唯一死の香る部屋へと足を延ばす。

 奥の本堂。この寺の中心にしてキャスターの生命線の心臓部。

 

 通路を渡ると遠目にでも、荒れようがわかる。前に見た時の整った内装は、所々が破壊されて、見る影もない。襖はボロボロに破け、畳は下の床を貫通して穴が開いている。

 

 そして、中心にはひざを折り大量の血を流しながら倒れる男と、呆然と立ち尽くし服を赤く染める女がいた。

 血は壊れた蛇口のように溢れ、板張りの床を赤く染め上げる。唯々震えながら歪んだ短刀を胸の中心に抱く女は、自分の現状がわからないようで。敵が迫っているのにもかかわらず、その瞳は変わることなく何も映さない。

 

 まさしく絶望。愛した男の命を刈り取った彼女の心境は計り知れない思いが渦巻いているだろう。

 何も感じてはいけない。感じる資格もない。同情も、蔑みも。この景色こそ自分がこれから起こそうとしていることの前兆。その一部分にしかすぎないのだから。

 

 何も映していない瞳で振り向く彼女に、ただ機械的に問いかける。

 

「」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「......え?」

 

 慣れているはずの感覚が、脳髄に突き刺さるように伝わる。何度も行ってきたはずの。あらゆる人に、憎い人も、愛しい人にも。

 肉を突き刺し、生命を絶つ音が、嫌みなほどに耳に響く。

 

「ぁ....ぁあ」

 

 自分の声とは思えない何かが自分の口から洩れ、手を温かく何かが包む。望まない熱。温かく心地よい熱が、赤い液体とともに頬をなでる。

 

 なぜ目の前の愛しの人は、安らかな瞳でこちらを見ているのか。

 なぜこんなにも距離が近いのに、抱きしめられる距離なのに、自分の手に握られているのは忌まわしい短刀なのか。

 

 二度と失うまいとしたのに。どうしてまた自らの手で、愛しのものを傷つけるのか。

 

 わからない。わかるはずもない。冷静に、冷静にならなくてはいけないとわかっているのに、手の震えが止まらない。記憶が、体を支配する。

 

 熱は少しずつ足元を覆っていく。つい数時間前には隣にいたはずの。これから隣にいたいと思っていた人を自らの手で切り落とした。

 

 叫びも、怒りも、何も浮かばない。

 

 目線を横にやると、場違いのはずの少年が堂々と佇んでいた。手の甲にある痣が、少年が何であるかを何よりも証明する。

 

 口を少し動かして少年は何かを唱える。知らないはずの異国の言葉も、この霊基なら問題なく聞き届けるはず。それなのに、何と言ったのか、音が頭を通って抜ける。

 

 しかし、それで分かった。

 ああ。また私は、愛しの人を失うのだ。

 同じ。いつもと同じ。私の結末。変えようと、逃れようと、願っても付きまとう鎖。

 

 ありきたりで、安い言葉で言うなら。私の運命というもの。

 

 何かを思う前に、スッと左手が上がり空間に閃光が走る。自分の意識の範囲外で、自分は少年に殺意を抱いた。

 誰かが描いたストーリーを少しでも歪めてやりたかったのか。きっと、八つ当たりのようなものだろう。

 

 だが届かない。彼のサーヴァントと思わしき人影は、剣を一振りするだけで、閃光を打ち消す。

 

 思わず自嘲的な笑みが漏れる。ここにきて、現れたのが高い対魔力を持つセイバー。これでは、万に一つの勝ち目すらない。

 

「貴様。主を自らの手にかけたのか」

 

 黒剣を携えた騎士の軽蔑する目線が突き刺さる。幾度も受けた視線。慣れているはずの視線も、これほどまでに自身の感情を逆なでしたことはなかった。

 空っぽの脳内にスイッチが入る。怒りという名の感情が、瞬く間に内部を埋め尽くす。

 

「はーーーーー私が、マスターを殺した?宗一郎様を私が?

 あははははははは!それは愉快ね。ええ、こんなことになるくらいならいっそ、本当にそうしてしまえばよかった!」

 

 口元が勝手に歪む。漏れ出るはずのない笑みが穢れた肉体から溢れ出る。

 血の付いた短刀をローブに戻して、もう一度左手を敵に向ける。

 

 魔力を込める力がいつも以上に強まる。意味のない行動、意味のない争い。けれど確かに、手に宿る力は今までで一番強く、切なかった。

 

「目障りよセイバー。主もろともここで消え去りなさい」

「....頼むぞ、セイバー」

 

 互いに視線を交わしながら、セイバーはこちらへ進軍を開始する。

 近接戦闘では勝ち目はない。距離を取るために魔弾を十数発撃ちこむ。しかし、目隠し程度にしかならずセイバーは瞬時に懐にまで入る。

 下から上にかけて打ち上げるような攻撃を、接触部に防壁を張ることで何とか持ちこたえる。しかし、衝撃を逃がすことはできず、庭の外まで壁を破りながら飛ばされる。

 

 まだ負けていない。庭に防壁を張るように、竜牙兵を召喚。目視で30ほど。数秒程度なら稼げるはず。

 空間転移で上空に飛ぶ。下に広がるのはすでに残り二割ほどしか原型をとどめていない、体を支えられなくなった骨。

 

「神殿内の魔術師を舐めないことね!セイバー!」

 

 ローブを広げ、砲門を展開。セイバーに撃ち続ける。

 神殿内故のAクラス魔術の掃射。残魔力を考えずに撃っているからもはや視界には魔術しか映っていない。これならほとんどのサーヴァントにも対応できる。

 

 はずだった。土煙の奥に見えるのは、鎧に数か所入った程度の傷。全くもって太刀打ちができていない。

 

「アハ.......ハハハハハ」

 

 敵わないとわかっていて、それでも魔術を行使し続ける。

 もう、乾いた笑いしか出ない。呆れるしか、できることがない。

 ああ、なんて茶番。とっくに、終わっていた。

 

 全て。全てが、無駄だった。私がこの時を過ごした時間のすべてが。

 

「...もういい。もう、何もいらないわ。せめて。全て、毀れて。何もかも」

 

 死して残った骨を集めて竜を形作る。空には大きな魔術式が描かれ、空間を埋め尽くす。

 それすら、次の瞬間には灰になっていた。黒く伸びた線が数回走った後、バラバラと全てが壊れ去った。そして、私の体も地へと落ちていく。

 

 数か所切り裂かれた。落下時に骨を数本折っている。魔力の補給もない。

 

 ああ、でも。それでも、震えた足が必死に立ち上がろうと足掻く。生きぎたないとわかっていて。散るべきと分かっているはずなのに、体は言うことを聞かない。

 

 だって、諦められないから。一度ぬくもりを知ったのだ。手を差し伸べてもらったのだ。それだけで、立ち上がるには十分すぎる理由だった。たとえそれが、復讐という足掻きでも。

 

 霞む視界。必死に照準を合わせ、鎧のない顔面に向けて魔弾を放ち続ける。かすりもしない。撃てば撃つほど体は乾き、肋骨は悲鳴を上げる。

 ついに反動を身体がこらえきれず、視界を夜空が埋める。

 

 きっと、地に体がついた瞬間、粒子になって風に流されるのだろう。得たぬくもりも、新たに得た願いも、きっとなかったことになって砂塵に消える。

 

 わかっている。私の座には同じ記録が刻まれる。なかったことになるわけではない。この記録は、救われた記録として、他のコピーに受け継がれる。

 それでも、私の手からあの熱が離れるのは。あの人がくれたこの命が失われるのは、やっぱり嫌だ。

 

「ぁ.....あ....」

 

 必死に足に力を込める。全身に痛みが走り、霊格が悲鳴を上げる。それでも、迫る地が引かれることはない。

 

 しかし、体が地につくことはなかった。抱きしめるようにセイバーが背を支える。

 

「何の.....つもり?セイバー」

「マスターの命だ。仕方あるまい」

「自分の手自ら粛清でもしようというの?なんともまあ悪趣味なマスターね」

「.........」

「否定しないのね。あなた」

 

 もはや何も言うことはない。負けたのだ。どれだけ足掻いたところで、もはやこの外敵をすべて退ける力などもうどこにも残っていない。

 セイバーが肩を差し出すように身体を支えてくる。痛みは多少響くが、ぎりぎり歩けるほどの物だった。

 

 先ほどまで宗一郎がいたところまで歩かされる。案の定未だ血を流し続ける宗一郎がそこにいるだけだ。致死量をすでに超えたであろう血の海が、主の死を鮮明に伝える。

 

「.......もう、終わりなのね」

 

 涙は出なかった。心の起伏を無視することに慣れた身体が、無駄なものを外に出さないようにしているのか。

 全く。これのどこが人間なのか。結局、忌み嫌うはずの魔女という言葉を、きっと今の自分が一番自覚している。

 

「.....殺しなさい。そのために、貴方たちはここに来たのでしょう」

 

 絞るように唱える音には、何も返事は帰ってこなかった。反論も、同情も、憎しみも、敵対心も、何も、ぶつけられることはなく、ただ風だけが流れていく。

 

 きっと普段なら答えてくれた人は、二度と返事をすることはないのだから。

 

「殺さないのなら、せめて一人にしてくれないかしら」

「断る。俺は、お前の自己満足に付き合う暇はない」

 

 見下すように言う少年に、殺意を向ける力すら、もう使いたくはない。せめて最後の一滴くらいは、主のために使いたかった。

 無視するように少年の脇を通って、倒れる主の手に触れる。未だ手に残るほんの少しの熱が、鮮明になった感覚の上を走る。

 

 グッと、目を覚まさせるように肩をつかまれる。振り回された頭が、少年の手の甲と向かい合う。そこには、刻まれた痣が色濃く示されていた。

 

「何を....するのかしら。坊や」

「時間がない。もしも、その男を助けたいのなら、その被害者面した顔をやめろ」

「.....貴方に死者をよみがえらせることができるのかしら。それとも、時を巻き戻すとでも?」

「俺にはできない。するのはお前だ」

 

 下を向く顔を、グイっと持ち上げて、無理やり目線があう。少しだけ、新たな感情が芽生える。

 ああなんて。こちらの神経を逆なでする目をしているのか。

 

「こちらからの要求は一つ。お前の魔術の知識と力が欲しい」

「....私のマスターはそこにいる方です。彼が死んでしまえば。いえ、もうすぐ私は消えます。今すぐ彼を救うことができない以上それはできないでしょう?」

「マスターならもう一人いるじゃないか」

「坊やはセイバーと契約済みなのでは?」

 

 それに、契約を切ろうものなら今度はセイバーが彼を襲う。それではなんの意味もない。

 

「ああ。だけどそんなこと関係ないだろ?」

「....多重契約」

 

 確かに、理論上不可能ではない。しかし、聖杯を取るのは一人のマスターと一人のサーヴァント。厳密にいえば6体分のサーヴァントの魂が必要なはず。

 それを、セイバーが許すはずがない。最後に消されるのが目に見えているのなら、この少年と契約する意味はない。

 それにもう一つ、重要な問題がある。宗一郎を救う手段が提示されていない。

 

「どうやって宗一郎を蘇生するつもり?それができなければ話は進まない」

「するのはお前だ。キャスター。俺とセイバーには何もできない」

「....確かに、魔力さえあれば心臓の再生程度なら可能でしょう。しかし、宗一郎はもう」

 

 未だ温かい体も、もうこれから熱を生むことはない。それは手にかけた私が一番よくわかっている。そして、それを救うということは。

 

「死者は、甦らせられる」

「....不可能です。いくら魔力があったとしても、魔術では」

「聖杯はお前にやる」

 

 根本から覆すような発言を、何事もないかのように少年は口にする。セイバーも特にそれに反応する様子はない。

 

「セイバー。あなたは」

「....この私には聖杯を取ってかなえたい願いはない。戦いに勝つために使うというのなら、反対はしない。この事は、ここに来る前から同意している」

「しかし、聖杯は経路の短縮しかできないはずです。本来不可能な膨大な時のかかる魔術を、サーヴァントの魂で無理やり可能にすることしかできない。それでは、そっくりな誰かを生み出すだけで」

 

 それでは、宗一郎に似た何かを生み出すだけだ。手を差し伸べてくれた人を引き上げるのではなく、同じ人形を用意するだけ。

 

「できる。他の聖杯なら不可能でも、冬木の聖杯なら」

「なぜそう言い切れるのですか?」

「本来冬木の聖杯は、その機能に特化したものだからだ」

「......第三魔法」

 

 正直、彼の言っていることが真実かどうかはわからない。たとえ真実だとしても、本当に宗一郎を救えるかどうかは、その時になってみないとわからないだろう。

 

「一つ聞かせて」

「時間が惜しい。できるのなら」

「一つだけよ。....この状況。坊やたちが起こしたの?」

「.....俺たちじゃない。信じてもらえるかわからないが、俺たちが起こしたものではない。それでも、俺は」

「いいわ。それで十分」

 

 結局のところ意味のない質問をしてしまった。真偽はわからない。実際は彼らが仕組んだことかもしれない。

 それでも、事実だけをみても。この話に乗らなければ私の物語は終わる。

 

 それに、賭けてみてもいいと思ったのだ。女の感なんて根拠もないものだけれど、最初に聞いた少年の声だけは、真実だったような気がしたから。

 

「わかりました。坊やたちの策略に乗りましょう。それで、具体的にはどうするつもり?」

「葛木は紛れもなく瀕死だ。もう死んでいるといっても過言じゃない。だが、まだパスは生かせているはず」

「パス?」

「肉体と魂をつなぐ回路のようなものだ。少しでもこのつながりを残せれば、死んでいても蘇生できる」

 

 魔術回路や記憶とか、そういったものは魂のほうにある。この世界は肉体という媒介を通して魂がそれを動かしているに過ぎない。死はその接続が切れた状態。しかし、痕跡さえ残っていれば、もう一度繋ぎ直せばいい。

 

「第三魔法というものかしら?」

「そんな大層なものじゃない。魂の質量化は肉体とのパスが切れた場合の最終手段だ」

「で、具体的にどうパスを維持するのかしら」

「仮死状態にして、この肉体をそのまま保存する。何もかもこの時と同じ状態で。言うなれば、葛木の時間だけを停止させる」

 

 そして、聖杯を取った後、もう一度その接続を繋ぎ直す。第三魔法の下位互換といったところか。これが、宗一郎を救う現時点での方法。

 

「方法はキャスターに任せる。それにその魔力は俺が注ぐ」

「肉体修復にある程度纏まった魔力が必要です。それだけの魔力源が、今のあなたにあるのかしら」

「あるだろ?ここに」

 

 少年は皮肉に笑って、手のひらを向けて残り二つの刻印を示す。

 

「......いいのね?残り一つも失えば、あなたを傀儡にすることくらい私には」

「いい。その程度のリスクは最初から分かっているつもりだ」

「しかし、その後はどうするのかしら?坊やに二人分のサーヴァントを保持して戦闘を進めるほどの魔力があるとは思えないのだけれど」

「存命できるほどなら供給できる。それに、今までキャスターは、魔力のないマスターと共にしてきたんだ。方法はキャスターが一番よくわかるだろ?」

「.....坊やは、止めないのね。魂食いを」

「今まで死者が出てない時点で、お前を信用している。それに、それを止める資格ほど俺にないものはない」

「.....いいでしょう。手を出しなさい」

 

 右手を水平に上げる。同じように少年は左手を上げる。二度と行うはずのなかった儀式。

 契約を重ねたとしても、私のマスターは永久に一人だけ。だからこれは、ただの同盟にすぎない。

 忠誠などない。裏切れるのならいつでも背中を刺す。その程度のことは、今までだって腐るほどしてきた。なら。

 

「-----告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯のよるべに従い、この意、この理に従うのなら我に従え。ならばこの命運。汝の剣に預けよう」

 

 目の前の悪魔に魂を売る程度のこと、できないわけがない。

 もう二度と、愛する人を失いたくはない。

 

 -----私は。

 

「キャスターの名に懸け誓いを受けましょう。貴方を我が主として、戦うことを誓います」

 

 差し伸べてくれた手を、もう二度と離したりはしない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悪いセイバー。痕跡を消し忘れた。少しここで待っていてもらえないか?」

 

 正門を通る直前、前を歩いていたシロウが後ろを振り返る。

 先ほどまで戦闘をしていたとは思えないような声色で、悪そうにつぶやく姿を見て、思わず素で覇気が消える。

 

「仕方ない。私も共に行こう」

「いや、いいよ。セイバーは霊体化できないし。甲冑つけた女の人がそばにいたら、さすがに言い訳できないだろ?」

「また単独行動か?」

 

 シロウにも聞こえるように大きくため息を吐く。さすがに悪いと思っているのか、大きく肩を窄める。

 

「いつものように切羽詰まった状況で、仕方のない選択ならばいい。しかし、今回は違うだろう?」

「....悪いとは思ってるよ」

「だいたい、貴様はサーヴァントの役割を正しく理解していない。うろうろ一人で出歩くマスターのことをなんて言うのか教えてやろうか?」

「....ごめん」

「全く。こちらの心労も少しは考えてほしいものだ」

 

 もう一度ため息をついたところで、キャスターからも同情の目線を送られる。

 まあつべこべ言っていても仕方がない。腐ってもキャスターの陣だ。中にまだ敵が潜伏している可能性は低いだろう。もっとも、彼はそのわずかに会いに行くのだろうが。

 

「それで、私たちは正面を見張ってればいいんだな」

「....お願いします」

「あまり遅れると...わかってるな?」

「....怒られる?」

「夕飯のおかずを10倍は盛ってもらう」

 

 僅かに見えた震えた冷や汗から、多少はこの脅しが効いたようだ。

 

「あともう一つ言い忘れたことがある」

「な、なんだよ」

「わかりやすい嘘をつくな。馬鹿者」

「.....ばれてた?」

「もう、一人で何もかもしようとするのを止めはしない。どうせ貴様は何を言ったって変わらないのだろう。けどな、シロウ」

 

 全て自分で成して、全てを自分で背負おうという姿を、否定することなんてできない。その資格は、私にはない。

 それでも、私はその姿を黙ってみていることなどできない。

 

「何があっても、私は貴様のサーヴァントだ。その咎を一人でなど背負わせるものか。それをしかと覚えておけ」

 

 トボトボと捨てられた犬のように本堂に戻っていくシロウを手を払うようにしながら見送る。

 人ひとり入るには十分程の大きさの袋を肩に背負いながら、階段下を覗くように見張る。乾いた冷たい風が吹くたびかさりと葉が音を立てる。外敵の音と聞き分けられるよう耳を研ぎ澄ませる内、関係のない音が耳を通る。

 

「セイバー。あなた。ちゃんと安全に持ちなさい」

 

 何もない空間から音が脳に直接響く。テレパシーのようで、周りには何にも聞こえない幽霊のような声は、いくらか怒りを孕んでいる。

 

「安心しろ。ちょっとやそっとじゃこれは壊れん」

「そりゃあ私がそうしたから当たり前でしょう。そうでなくても、仮にも人質のような人なんだから、敬意をもって運びなさいと言っているの。引っ越し屋じゃないのだから」

「なんだ。お姫様抱っこでもしろというのか。となると足を折る必要があるな」

「.....本気で言ってるのなら相手になるわよ」

 

 怒りが殺意に変わったため、左手の下に下げる形にした。多少の憤りがあるようだが、一応納得したようで耳に常時鳴り響いていた舌打ちがやむ。

 

「全く。これだから年増は」

「あなたには言われたくないわ。年齢詐称のくせに」

 

 ブチリと互いの眉間が切れる音が鳴る。意識しないうちに右手には聖剣が握られていた。

 それと反するように、顔面数センチの所に陣が形成されている。

 

「さて、必要なのは貴様の魔術師としての力だったはずだな」

「ええ、その通りよ。先程のことなのにもう忘れてしまったのかしら?ああ、ごめんなさい。見た目だけ若くて気を使い忘れていたわ。忘れ物が激しくなってくるころだものね」

「すまないすまない。サーヴァントというものは全盛期で召喚されると聞いたもので、そんな小じわだらけの年増が全盛期だとは思わなかったので、つい心配になったものでな。その力すらあるのかと」

「何が言いたいの?」

「その動かない手足は邪魔だろう?私がこの場で切除してやろうか。魔術師なのだから、衰えた肉体なんて邪魔なだけだろう?」

「あらあら。脳が筋肉でできてる尊い騎士様はご慈愛に満ちてること。お礼にあなたの脳みそ少しは人間に近づけて差し上げようかしら」

 

 お互い奇妙な笑みが張り付く。残念なことにこの手を振るわけにはいかず、右手に抱えた聖剣がひとりでに目の前の女を切り裂かないよう押さえつけなければいけない。本当ならば今すぐにでも肉片に変えてしまいたいのだが。

 数秒にらみ合った後、互いに互いを呆れたのか大きく息を吐いて武器をしまう。

 

「それで、坊やはいつもあんな感じなの?」

「正直今回はまだマシなほうだ。シロウは放っておいたらいつこの身が消えるかわからん」

「.....契約する楔を間違えたかしら」

 

 先ほどまで死人のような眼をしていたフードの女は、相反するように感情のこもった眼をしている。もっとも、それが呆れと落胆でなければよかったのだろうが。

 

「本当に聖杯はいらないというの?」

 

 ぼそりと、二人にしか聞こえない声でキャスターは問う。

 

 確認するキャスターの声色は、確認するようでどこか悲壮的で。きっと、彼女が言いたいのは事の真偽ではないのだろう。

 

「.....ああ。私は聖杯を求めない」

「どうして?あなたは。いいえ私たちがこの戦いに参加しているのは、多少の違いはあれど聖杯のためではなくて?」

「英霊というものが融通の利くものでないということは貴様にもわかっていることだろう?」

 

 感情のこもっていない声が、二人の間に響く。どちらも事実だ。それをわかっていないわけがない。

 

「それでも、万能の願望器を他人に受け渡してもいいというほど。それほど貴女は未練はないと、後悔をしていないというの?」

「後悔も、未練も。数えればきりがないほどにある。でも、それは私の記憶であって私の物ではないからな」

「それは、私たちがコピー品(サーヴァント)だからということ?」

「そういうことではない。貴様の中にあるものも、そして私の中にあるものも、本物であることに間違いはない」

 

 空気が乾いた。そして張り詰めたものに変わる。左手に抱えたものをやさしく地面に置いて、正面からキャスターを見据える。

 きっと、これはお互いにとってとても大切なことだ。キャスターにとって。そして他のサーヴァントにとって。聖杯を願わないということはすなわち、願いはすでにかなっているということなのだから。

 

「それでも私の物ではないんだ。この根付いた記憶も、その時抱いた感情も」

「それならどうして、あなたは坊やのサーヴァントで居続けるの?」

 

 キャスターはそういうと、自分のフードを取る。初めて、月下に彼女の顔と髪が晒される。紫色の美しいウェーブを描いた毛先と、妖艶なそのいでたち。しかし、その瞳は今まで見せた中で一番。精錬で、真摯にこちらを見つめていた。

 

「そうだな。もしもその理由を問われるとしたら」

 

 彼女の瞳に映る月を見つめながら、深く、深く自分の中に刻まれた。たった一つの自分に触れる。

 そう。それこそがきっと。

 

「それが、私の願いだからだ」

 

 私自身の唯一の想いなのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「10倍は家計的にまずいよなあ....」

 

 ため息をつきながら先ほどのセイバーの発言を脳内でリフレインさせる。

 

「大体。常人の3倍は普通に食っているセイバーに、さらに10倍なんて食わせたら、月にいくらかかるんだ」

 

 間違いなく家のエンゲル係数が瞬く間に地区トップに躍り出てしまう。それだけは何とか阻止しないといけない。まあ、今でもトップクラスではあるのだが。

 キャスターに命にかかわる人の応急処置はすでにしてもらったから、とりあえずここにいる人は一晩はこのままで大丈夫だろう。柳道寺から出た時に救急車でも呼んでやれば、いつもよりにぎやかになる程度の弊害ですむ。

 とりあえず、さっさとやることを済ませて我が従者の元へ帰らないと。これ以上上乗せされたら、決着がつく前に兵糧攻めで敗北してしまう。

 

 流石セイバーというべきか、ここから何をしたいのかも、見当がついているのだろう。

 

 無音の中、本堂中心に向かって歩く。人の気配はなく、生活感や生の気配を忌避するように闇が濃くなっていく。

 

 さて、そろそろ運命という名の脚本をぶち壊す時だ。

 死が、首元に差し向けられた間隔が脳髄に響く。肉体が、精神が、焼けるように熱を失い、感覚を過剰なほど鋭利に切り立てる。全身を塗りつくす回路に電源を入れ、肉体をもはや人間の領域ではないものに作り替える。目に映る情報として言えば、目の前にある血だまりか。それとも、正面から飛来する暗器か。

 

 詠唱すらも必要ない。稚拙な一撃を、呆れるように手元のナイフで叩き落とす。カランカランと音を立てて床に落ちる暗器を踏みつけて破壊する。なるべく持ち主を侮辱するよう最大限の配慮をするが、目の前の空間が揺れ動くことはない。

 

「暗殺者というよりは野獣だな。そこらに離された犬か?なあ、アサシン」

 

 対象に対する敬意も。ましてや鈍らにもほどがある殺意。そこらの獣のほうがまだましな気配を出すだろう。

 

「愚かだな。自らの欲望のために、自らが賭けたものまで失ったか」

 

 対するのがサーヴァントの一角であるというのも分かったうえで、震えも高揚感も恐怖も何も感じない。

 

 全方位を暗器が囲む。黒色に塗られたナイフは闇に溶け、目視することは難しい。しかしそんなもの、相手にすらならない。

 全武装の座標を脳内に打ち込み、一番暗器の多い正面に防御壁を展開。背後に迫る短刀を手に握る二つのナイフではじき返す。側面からくる攻撃に対しては、あらかじめ脳裏に用意していた投影を展開。自動制御で短刀を撃ち落とす。

 

 一瞬。予想だにしていない状況に生み出された隙を、見逃すわけがない。

 体を囲むように4本の剣を投影。射出。空間に潜む歪みを、逃すことなく世界に曝け出させる。

 

「ギィィ.....!」

 

 呻くような音とともに、壁に黒いしみが打ち付けられる。唯一色を持つ仮面が、夜の中無様にも自身の姿をさらす。

 滑稽だ。自らを潜めるために着けた仮面が、これ以上にない存在の証明となっているのだから。

 

 しかし、油断はできない。相手は仮にもサーヴァント。あの程度の拘束は平気で解いてくるだろう。

 追撃はしない。アサシンを落とした場合、受け皿がどちらに行くのかまだ保証されていない。

 

 パキンという音を立てて剣が粒子へと戻ると同時に、仮面の持ち主も闇へと再度溶けていく。

 互いに動きはない。唯々沈黙と、自身の僅かな呼吸音のみが世界を彩る。

 

「無駄だ臓硯。その行動に意味はない」

 

 同時にアサシンの刃が首に当たる寸前に止まり、空気のみが肌を刺す。

 アサシンの動きが完全に止まる。しかし、短刀を引くかといえばそんなことはなく。依然として死が目前に迫っている。

 にもかかわらず、声は紡がれ続ける。

 

「まずはその手を下ろせ。せっかく手に入れた権利、みすみす失いたくはないだろ?」

 

 数センチのところで命を握られているにもかかわらず、意にも返さず後ろを振り向き穢れた仮面と目線を合わせる。

 その下に、かすかに見える焼けただれた跡。人としての生を捨てたものの証を見て、くだらないとその営みを否定する。

 

 降ろされないナイフをあざ笑いながら。仮面にも似た笑みを、表面に張り付ける。アサシンの瞳の奥にいるであろう亡霊は、こちらの様子を疑っているのか。アサシンは一向に獰猛な殺意を収めようとはしない。

 

「言葉、通じないほどトんじまってんのか?」

 

 大きくため息をつき、アサシンの回避可能範囲を予測する。流石はアサシンというべきか、俊敏だけは大層なものだ。まあ、360度、50センチ前の空間から射出すれば、一撃くらいは当たるだろう。

 

「それならそれで仕方ない。だがまあ、願いのほうは諦めろ」

 

 ぽつりと一言詠唱を挟み、自分とアサシンを取り囲むようにして、複数の剣を投影する。投影されたものはすべて宝具。ランクは高いとは言えないが、アサシンを殺す程度なら十分すぎるもの。

 

 サーヴァントを傷つける方法を保持していることに驚いたのか、アサシンは短剣を下ろし、剣を掻き分けるようにして数歩下がる。

 相手の手札を垣間見た瞬間、手のひらを反すように態度を変えるその様子に、思わず笑いが漏れる。

 

「今回は特に何も言わないが、あまり相手を見誤らないほうがいい。ご老体。慢心するのはいいが、それなら首を落とされても文句は言わないことだ」

 

 返答が返ってくることはない。いかに蟲の集合体とはいえ、この場に姿を現すことはさすがに不可能なのだろう。まあ、今回はやさしくお話をしに来たわけではない。

 

 一方的な警告と、提案。返答など初めから期待していないし、させるつもりもない。

 

「さて、まずはおめでとうと言っておくよ。あんたが長年追い求めてきたプランとやらに、ほんの少しだけ運命が乗った」

 

 一見目の前には誰もいない。しかし、確実に臓硯は話に耳を傾けているだろう。奴の命は、いつでもこの手で落とせる位置にあるのだから。

 

「ご老体のくせに体を張ってごみ箱を漁った甲斐が実ってよかったな。これで、アインツベルンとは別の聖杯が起動した。それも、あんたの一番近いところで」

 

 核心に触れる。今頃奴はないはずの汗線をフル稼働させて冷や汗をかいているだろう。なぜ、どうして。疑問の尽きないであろうその脳裏。しかし、そんなことはどうでもいい。

 今すべきなのは、どれだけ奴に恐怖を与えられるかに尽きる。

 勝手に、自身の口角が上がっていく。この凍る空間の中で、自分だけがその命を稼働させているようだった。

 

「勘違いはしないでほしいんだが、それに対して何かをしようとは思ってないんだ。今すぐあんたの命を刈り取ってしまおうとは思ってない」

 

 手元のナイフをこすり合わせて音を立てる。キーキーと甲高く脳髄に直接響く音が鳴り響き、ほんの少しだけ目の前の空間が歪む。

 

「まあ、それに対して何らかの対処をしてくるというのなら話は別だが、現状維持ならこちらは何もしない。勘違いしないでほしいんだが、何も今すぐ争いを起こそうとしているわけじゃないんだ」

 

 それは、恐喝に近いものだった。言い換えれば、桜の心臓にわずかでも指を延ばせば、その命をすぐさま刈り取るということ。

 きっと、こちらが桜に手を出さないことは察しているはず。それでも、これで奴が今すぐ桜に何かをするということはないだろう。それほどまでに、奴は生に執着しているのだから。僅かに死が近くにあるというだけで、奴はその手足を凍らせる。

 

 初めて、臓硯の呼吸が聞こえたような感覚がした。似合わない、少し早い呼吸。緊迫する目線。全てが手の上にあるといわんばかりの亡霊の感情を垣間見て、すべての感情よりも呆れが先に浮かんだ。

 誇りも芯も、何も残ってはいない。ただ生きる、何物でもない亡霊。だからこそ、誰よりも扱いやすく、御しやすい。

 

「その上で、一つ提案をしたい」

 

 さて、哀れな魂に少しばかり飴をやるとしよう。

 

「提案だ、ご老人。邪魔者が片付くまでの間、少しばかり手を組まないか?その体じゃ、手足もろくに動かせないだろ?」

 

 返答は依然として帰ってこない。させるものか。そのような資格すら、貴様に与えるつもりはない。

 

 そこまでその魂を腐らせるほど恐怖した存在を、最悪の形で実現させる。

 

 安心しろ。殺しはしない。地獄すら生ぬるい。自らそこに手を伸ばすほどの絶望を、せいぜい味わってから死なせてやろう。根源に抱えた願いすら忘れて、何も成さず、何も残さず、ただ哀れなまま消えていけ。亡霊。

 

 

 




 ということで、メディア共闘√となります。
 宗一郎のシーンにつきましては、漫画版HFを参考にさせていただいています。解呪と同時にアサシンの宝具で心臓をつぶされたイメージでやっていきます。
 まず最初に、心臓の修復についてですが、凛が士郎の物を直せたので、神代の魔術師たるキャスターさんなら令呪一角ぐらいで何とかなるかなあという次第です。
 ですが、蘇生となると、一応宝具もくらっていますし、不可能ということにしました。
 肉体と魂のパスとその蘇生方法はオリジナル設定です。一応、士郎もイリヤの手によって第三魔法を成功させていますし、キャスターさんなら肉体があるのなら再接続も可能ということにしました。その際肉体は仮死に。いわばコールドスリープ的な感じにしてパスの劣化を先送りにしているということでお願いいたします。

 つたない設定ではありますが、今後とも読んでいただけると幸いです。

 あとキャスターさんマジ女神。幸せにしてやるぜ。
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