それぞれの憂鬱~深海棲艦大戦の軌跡~《完結》   作:とらんらん

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E-5とか甲で掘れるきがしないので、乙にて平戸掘り中。支援が要らないのは良いとして、ガシャンはキツイ……。
と、思ったら投稿前日に平戸ドロップ。これで掘りが終わりました。しかし今回は妙にドロップ運が良いな。イベントクリアで沼らなければいいけど……。


後、フィリピン攻略のダイスを、まだ出していなかったので記載。
日本:68+99+49=216
深海棲艦:60+50+94=204



海を征く者たち93話 東西の戦いの後

 2016年のハワイ陥落直後に中国軍基地を占領する形で作られ、その立地故に東南アジア各国が次々と陥落する切っ掛けとなった南沙諸島拠点。2020年時点で、内包する戦力は17000は確実に超えているとされており、東南アジア最大規模の深海棲艦拠点として君臨する彼の拠点は、日本にとって脅威であり最優先目標だ。

 当然これほどの規模である故に、日本はかの地を監視対象としているが、遠隔地であること、何より敵勢力圏にあるために、情報収集衛星による監視が精一杯であり、詳細な情報を手に入れる事は出来なかった。

 だがTF作戦によりフィリピンを手中に収めたことから状況が一変する。

 

「これで衛星頼りの日々も終わりだ」

 

 空路は勿論の事、危険はあるが海路にて南沙諸島へとアクセス出来るようになったのだ。防衛省は機を逃すことなく現地派遣部隊に南沙諸島拠点へ情報収集を指示、幾つかの部隊が空から海から敵拠点の情報を得ようと活動を始めていた。

 とは言え南沙諸島拠点は巨大戦力を誇る拠点だ。防衛のための戦力も設備も万全であり、偵察機は直ぐに追い散らされるし、水上も防備の厚さの前に簡単には近づけなかった。空自機を使う手もあったのだが、フィリピンでジェット機を使える基地がないため、当面はそれも難しい。

 この状況に頭を悩ます防衛省の面々。そんな彼らに思わる所から声が上がった。

 

「我々にお任せ下さい!」

 

 そう高らかに宣言したのは潜水艦隊司令官の大波海将だった。彼は以前より進めていた計画、「水中艦娘母艦計画」の一環で改修された、そうりゅう型潜水艦5番艦「ずいりゅう」改め、「試作水中艦娘母艦ずいりゅう」の投入を提案したのだ。これにはここで何としてでも功績を立てて計画予算の増額、ひいては潜水艦隊の存続させたいという、大波海将の思惑があったりする。

 ともかく暫しの議論の後、防衛省は大波海将の提案を了承。こうして「ずいりゅう」と、硫黄島攻略の立役者の一人であり「水中艦娘母艦計画」発足当初から協力者として彼らと活動をしている橋本提督及び配下の潜水艦艦娘が、南沙諸島偵察任務に出撃した。

 横須賀から出撃した「ずいりゅう」は道中、幾度か寄港と補給を繰り返しながら南下。フィリピンと台湾に跨るルソン海峡を越える。南沙諸島拠点の警戒網に突入していった。

 

「さあ、本番だ」

 

 緊張した面持ちで、南沙諸島拠点の警戒網に突入していく「ずいりゅう」クルー。その結果だが彼らの努力は実り、そして大波海将の目論見は当たっていた。現代でも世界最高峰レベルの通常潜水艦を、WW2程度の対潜装備しか持たない深海棲艦では察知する事が出来なかったのだ。

 そして警戒網を潜り抜け所定の海域に到達した「ずいりゅう」は、水中にて潜水艦娘を発進。この時を持って実戦にて「水中からの艦娘の発艦」という世界初の偉業を果たした。

 こうして南沙諸島偵察任務が始まった。だが、発進した艦娘たちは思わぬ光景を目にする事となった。

 

「……てーとく。あれ、なにをやってるんだろう?」

『……なんだろうな』

 

 暗闇の中、水面から顔を出し耐水性の暗視スコープを覗き込んでいた伊58と彼女に乗艦する橋本提督は、目の前に広がる光景に二人そろって首を傾げていた。

 スコープの先には目標である南沙諸島拠点が見えるのだが、夜間にも関わらず拠点の周辺は遠めでも分かるほどに、深海棲艦たちが慌ただしく動き回っているのだ。また数百隻規模という艦隊が拠点から離れていく様子すら確認出来ていた。

 

『取りあえず随分と慌てている事くらいしか解らないね』

「もしかして、フィリピンに攻撃するのかな?」

『それだったら、今、何百隻も出ていく必要は出ていく必要はないしなぁ』

 

 彼らとしてもここで議論しても分かるはずもない事は分かっている。だが更に接近するという選択肢は取れなかった。これ以上の接近は敵側に発見される可能性もあり、自身の安全のため、ひいては「ずいりゅう」の安全のためにも無茶は出来ない。

 

「どうしよう?」

『……このまま今夜は偵察に徹しよう』

 

 こうして1人の潜水艦と彼女に乗る提督は、与えられた任務を続けていった。

 

 

 

 

 2020年2月中旬。控えめに言っても世界各国の世論はいささか荒れていた。艦娘なしで深海棲艦を相手にしているアメリカは論外として、日本と欧州も世論では喧々諤々となっていた。

 原因は当然の事だが、上旬に行われた軍事作戦の失敗だ。下手をしなくても自身の生命の危機に直結するような話題である事から、国民が注目するのも無理は無かった。

 まず日本についてだが、台湾、フィリピン攻略作戦の結果を受け、日本政府は暫し判断に迷った後、

 

「フィリピンを奪還し、台湾の奪還こそ出来なかったが深海棲艦に大打撃を与えた。今次作戦は成功したと判断している」

 

 このように公式発表を行った。この発表に、世論は二つに割れる事となる

 

「確かに台湾は負けたが、フィリピンを占領出来たのは日本だけでなく世界にとっても大きい一歩だ。作戦は成功したと見るべきだ」

 

 作戦の結果を肯定的に見る者は、フィリピンの占領を重視した。何せ深海棲艦に占領されていた地域の一つを奪還出来た事は、何事にも代えられない事実なのだ。全人類の敵である深海棲艦を倒す、と言うお題目的にも全く問題はない。また軍事知識の薄い一般人としても、フィリピンに日の丸が付けられている東アジアの地図を前にしては、政府発表を否定する気にはならなかった。

 更に思わぬ方面からも擁護が入る。

 

「フィリピンには豊富な資源がある。無資源国で、様々な資源をロシアに頼っている日本にとって、フィリピン占領は大きい」

 

 このような意見が産業界から上がっていた。フィリピンは戦前では主食として米やトウモロコシを生産していた農業国だ。そんなフィリピンの地が使えるという事は、頭打ちになっている日本の食料自給率の改善に役立つ事に繋がる。また熱帯地域故にコーヒーやカカオといった商品植物の生産も可能であり、これは貴重な外貨となるだろう。なにせ現在、生き残っている国家は北半球集中しているため、南国系の食料品の生産は不可能なのだ。日本の独占市場となる事は確実だった。

 更にフィリピンは地下資源も豊富だ。国家が残っていた時代は鉱業はいささか振るわなかったが、未だに未開発鉱山も多数存在しており、それらを開発出来れば大いに日本の役に立つことは確実だった。

 これらの様にメリットに目を向けている肯定派に対し、否定派は損害に目を向けていた。

 

「初期目標が達成出来ていないのは流石に不味いだろ。それに損害も結構出ている」

 

 一般にはTF作戦が南沙諸島拠点攻略のための前哨戦である事は伏せられているが、自衛隊が二方面作戦と言うバクチに出た事に対して、何か裏があると見ている者も多い。そのため、台湾を占領出来なかった時点で作戦の目的は達成できなかった、と予測していたのだ。

 また、今次作戦で生じた損害についても、肯定派も擁護できないレベルに被害が出ていた。護衛艦「はるさめ」「ゆうだち」は喪失し、中破した「ほうしょう」と小破の「あたご」「あきづき」はドック入り。つまりは現状では通常艦隊の半分が使用不能となった事を意味しているのだ。今後の作戦行動に支障が出てしまうし、防衛省では実際に悲鳴を上げていたりする。

 余談だが政府野党は否定派の意見に乗っかり、政権批判に明け暮れていたりするのだが、政局には全く影響する事は無く、坂田防衛大臣が国会答弁で少々苦労した程度で終わっていた。

 そんなある意味で通常営業な日本だが、このような状況を聞いた欧州のとある国の首相は、額に青筋を浮かべつつ顔を引きつらせたという。

 

「随分と余裕じゃないか。勝者の余裕か?」

 

 このような皮肉を吐く程、この時の欧州は大いに荒れていた。

 リスボンに上陸し大いに暴れ回った深海棲艦と、人々の期待を一身に受けていたスエズ攻略艦隊の敗北。これらのニュースは欧州全体を混乱させるのには十分過ぎた。

 まずスエズ艦隊についてだが、不十分な戦力で会戦したせいか、艦娘戦力の損害が事前の予想以上に大きかった。特に艦娘のスペックの低い国の被害が大きく、一部の艦娘中小国では国防計画の見直しすら行われる事となる程だった。幸いな事と言えば、スエズの深海棲艦がひたすらに防戦をしていたお蔭で、通常兵力の損耗は皆無である事位であるが、やはり主力となる艦娘戦力の消耗は欧州各国にとって大きかった。

 このスエズの敗戦の直後、欧州連合最高司令部は叫んだと言う。

 

「リスボンの敵は何としてでも叩き出せ!」

 

 リスボンが橋頭保となり欧州全体の危機を招いている事は勿論だが、リスボンで勝利する事で軍の面子を保ちたいという心理から、このような言葉が飛び出したのだ。

 そんな面子の問題も絡みつつも司令部はリスボンに部隊を差し向けていたが、その危機感もあってか戦力は十二分に揃えられていた。スエズ攻略艦隊から分離させた部隊にジブラルタル駐留艦隊、更にはイギリスを始めとした各国からの増援艦隊もあり、総数でいえば敵兵力を十分に上回っているのだ。欧州連合最高司令部、現場指揮官、更には現地で戦う艦娘たちも、余程の事が無い限りリスボンの深海棲艦を叩き出せると考えていた。

 意気揚々とリスボンに向かっていくリスボン攻略部隊。だがここで深海棲艦は思わぬ行動を取った。

 

――仕事は終わったわ。さっさと帰るわよ。

 

 スエズでの戦闘が終わってすぐ、リスボンに居座る深海棲艦は仮拠点を引き払い、アゾレス諸島へと進路を取り帰還を始めたのだ。

 人類の知らない事だが、リスボンを攻めるのにアゾレス諸島拠点の戦力の大半を出しており、今のアゾレス諸島拠点は無防備に近かったのだ。戦略的にも長くは空に出来なかった。また現場を指揮していた姫級からすれば、折角占拠したリスボンを手放すのはいささか勿体無いと訴える艦もいたが、総指揮艦はそれらの意見を退けた。アメリカ大陸と違い、人類側は艦娘戦力をそれなり以上に保有しており、このままリスボンの確保は困難だと判断していた。

 これらの方針により、リスボンの深海棲艦は攻略部隊と交戦する前に撤退――最も、撤退前にポルトガル沿岸を荒らし回り、更に置き土産と言わんばかりに機雷をばら撒いていったが――、最終的にリスボンは再び人類の支配下に入る事となった。

 こうしてスエズ攻略から始まった一連の戦いは終結したのだが、当然の事だが各国とも大いに荒れた。

 

「完全敗北じゃないか!」

 

 スエズは敗北し、更にリスボンは散々好き勝手やられて逃げられたのだ。多くの国民が激怒し、敗北したNATO軍は当然として、軍の作戦に横やりを入れた各国政府に対しても、その批判の矛先が向けられていた。そこは当事者故に、批判を受ける事は仕方のない事なのだろう。

 だがこれで欧州で起きている一連のゴタゴタは終わらない。各国国民からバッシングを受けている各国政府機関とNATOだが、ただ批判の的となる気は無く、お互いに敗戦の責任を押し付けようと必死に応酬し始めたのだ。

 

「作戦の失敗は全て軍に責任がある」

「我々はリスボン占領時にスエズ奪還作戦の中止を提案した。それにも関わらず派遣軍の引き上げをチラつかせて、我々にスエズの作戦を強行させたのは貴様らだ」

「兵力が分割されたからこそ、その分の増援は派遣した。作戦ミスがあったのではないか?」

「明らかに不十分な増援を出しておいて、何のつもりだ。それに現地軍は懸命に戦っており、検証も行ったが指揮にミスはない」

 

 このようなやり取りが、人々に批判されながら延々と続けられる事となる。

 余談ではあるが、人々のバッシングの対象が艦娘に向かない様に、各国政府もNATOも細心の注意が向けられていたりする。今は落ち着いているとは言え、欧州には反艦娘の火種は残っているのだ。反艦娘思想がどのような結末に至るかは、アメリカが証明した事もあり、政府も軍も折角苦労して沈静化させた反艦娘思想を、ここで掘り起こしたくはなかった。

 

 このように世界各国が大荒れの中、2月17日、日本国防衛省の庁舎では、各組織の上層部が集結していた。誰もがTF作戦の後始末に追われている中で、今回の会議に出席したのだが、彼らの浮かべる表情は様々だ。ある者は若干渋い表情を見せ、ある者は苦笑し、またある者は上機嫌に笑みすら浮かべていた。

 

「TF作戦は、フィリピンを占領したものの、台湾では激戦の末に撤退、か」

「日本としてはフィリピンを獲れたのは、将来的にも大きな利益ですが、南沙諸島拠点への航路確保と言う意味では失敗ですね」

 

 関口統合幕僚長と坂田防衛大臣は小さくため息を吐いた。フィリピン獲得で将来的な利益が見込める事から日本政府公式発表ではTF作戦は成功としているが、本来の目的である「南沙諸島攻略のための前哨戦」という意味では、台湾が取れなかった以上、失敗と見ていた。

 また一連の戦いで生じた損害も馬鹿にはならない。この場で最も顔を青くしている人物、前田海上幕僚長は憂鬱気に口を開いた。

 

「それに政府発表否定派が言うように、損害も大きいです。艦娘戦力も相応に損耗しています。また護衛艦隊も護衛艦2隻喪失、ほうしょうが長期ドック入りしたせいで、今後のスケジュールを見直す事になりました」

 

 いくら轟沈しにくく更に大破艦の後方護送体制を行っている艦娘部隊とは言え、これほどの大規模会戦となれば戦死者ゼロと行くはずがなく、台湾、フィリピン共に相応の戦死者が出ていた。

 だが一番問題なのは、通常艦艇の方だ。「ほうしょう」を始め損傷した艦艇はドック入りしており、暫くは出てこられない。特に「ほうしょう」の中破は問題であり、空母の戦力化が途上である海上自衛隊にとって、実戦経験を得られたのは良いものの、将来の機動戦力確立のためのスケジュールが大いに狂ったのは痛手だった。

 更に勝ったは勝ったで、獲得した土地の維持もしなければならない。

 

「それにフィリピン防衛のために、恒常的に防衛戦力を配置しなければなりません。お蔭で鎮守府配置についても手を入れなければならなくなりました」

「分かっています。とは言え、今の一鎮守府における平均艦娘保有数は170名ですが、その数に対して現状の防衛範囲は狭く、鎮守府の防衛戦力が過密気味です。それにアメリカ系提督もいますし、そこまで問題ないのでは?」

「いえ、敵勢力範囲に近い上に広大なフィリピンを守るには、現状では足りません」

 

 日本政府の考えるように農業、天然資源採掘地としてフィリピンを利用するとなると、相応の防衛戦力を配置する必要があったのだ。

 

「アメリカ系提督を配置すればいいのではないか? あの物量なら問題ないのでは?」

 

 関口の問いに坂田は頭を振るう。

 

「確かにアメリカ系提督は一人で千単位の艦娘を建造できるスペックを持っていますが、今は日本系と同じ平均170名です。将来はともかく、現状では当てには出来ません」

「なるほど」

「現状、各地方隊と調節をしていますが……、現状難航しています」

 

 新たな土地を獲得した以上、戦力の拠出が必要なのは5つの地方隊としても理解しているのだが、だからと言って折角の戦力をそう易々とは手放したくないのが心情だ。各地方隊は少しでも戦力を保持しようと、日々舌戦を繰り広げていた。

 戦後の後始末だけでなく、通常艦艇問題、防衛戦力拠出問題と、防衛省で今一番苦労しやつれているのが、海自トップの前田だったりする。

 

「陸としてもフィリピンの探索もあるので、前田さんには頑張っていただきたい」

「空自も同じくだ。あそこには今後の作戦のためにも、早く飛行場を作らなければならないしな」

 

 前田とは対照的に元気なのが陸上幕僚長の黒木と航空幕僚長の倉崎だ。陸自は陸軍系艦娘と共に、深海棲艦占領下にあったフィリピンの実地調査をする事になっており、ようやくやって来た出番に気合が入っていた。空自の方も、台湾方面では若干のケチがついたものの、先の作戦では相応の活躍が出来た事から上機嫌であった。

 

「……気楽に言いますね」

「君の仕事が立て込んでいるのは分かっているが、日本が獲得した新領土なんだ。頑張ってくれ」

「分かっています。……しかし、フィリピンを日本領土として組み込む事になるとは思いませんでした」

 

 前田の言葉に誰もが苦笑していた。彼の言った通り、現在フィリピンは独立国ではなく、日本の一つとして組み込まれているのだ。

 

「普通の戦争と違って、国民は皆殺しにされますからね。フィリピンは広いですから、内陸に生き残りがいるかもしれませんが、それでも国家を形成出来るとは思えません」

「亡命政府があったアメリカがああなった上に、脱出に失敗して亡命政府の主要人物が全滅したからな。フィリピンは最早無人の地だ」

 

 このような背景もあり、日本は国も国民もいない地となったフィリピンを新領土として組み込んだ。この日本の行動に国内はフィリピンから得られるであろう利益を前に賛成多数、国外もそこが無人の地である故に、異論が出る事はなかった。一部左翼系列が「日本による侵略行為だ!」と叫ぶも、ただ悪目立ちしただけに終わっていた。

 

「それにフィリピンが一段落着いたら、台湾のリベンジマッチがあります。海自には当面ご迷惑をかける事になります」

「それもありましたね……」

 

 TF作戦の本来の目的である南沙諸島への航路確保の為にも、台湾は何としてでも落とす必要があるのだ。現在、統合幕僚監部では台湾攻略のために再度作戦が練られているのだ。

 思わずため息を吐く前田に、関口は鼻を鳴らす。

 

「当然だ。折角アメリカが無茶をして時間を稼いだんだ。我々も有効活用しなければならない」

「本当にこれの事に関してはアメリカに感謝ですね。……出来れば事前に我が国にも教えて欲しかったですけど」

 

 若干恨みがましく呟く坂田。2020年1月時点ではアメリカ崩壊が3月だと思われていたのだが、2月中旬にアメリカが思わぬ意地を見せた。現地時間2月14日、6時15分に行われた対深海棲艦核攻撃作戦の限定的な成功により、アメリカ崩壊までのタイムリミットが伸びたのだ。

 これにより太平洋方面の戦力を空けて置ける期間が延長され、日本は台湾に再度攻撃する機会が得られていた。3月がタイムリミットだからこそ台湾、フィリピン同時攻略と言う無茶を押していた坂田としては、愚痴の一つも言いたい気分ではあるが。

 

「ともかく、次回は戦力の分散なんてしませんので、安心して下さい。それに先の作戦で台湾側も相応にダメージを受けています。攻略難易度は大分下がっているはずです」

「……分かりました」

 

 若干渋い顔のままではあるが頷く前田。このようなやり取りを挟みつつ、会議は続けらていく。だが、それは直ぐに中断される事となる。

 

「……ん?」

 

 それに最初に気付いたのは黒木だった。バタバタと廊下を派手に走る音が聞こえてきたのだ。しかもそれは段々と大きくなってきている。

 

「なんだ?」

 

 近づいてくる足音に会議室の誰もが訝しみ、自然と扉の方に視線が向けられていく。そして、

 

「提督!」

 

 扉を突き破りかねない勢い、を通り越してドアを若干破損させつつ、会議室に誰かが飛び込んできた。そしてその人物は、防衛省上層部の面々には見覚えがある。

 

「……大淀。いくら緊急事態とは言え、流石にドアを壊すのはどうかと」

「それどころではありません!」

「ええ……?」

 

 大淀の発する気迫に思わず引いてしまう坂田。

 

「ま、まあまあ坂田大臣、大淀君も相当焦っているようですし。それで、何かあったのかね?」

「緊急事態です! 確実に今後の戦略に影響が出るレベルです!」

「……それ程か」

 

 彼女の言葉に誰もが居住まいを正し、一字一句聞き逃すまいと身構える。そして大淀は一つ息を吐くと――彼らに特大の爆弾と投げつけた。

 

「日本各地で新規の提督の出現が確認されました!」

『……なにぃ!?』

 

 男たちの野太い声が、庁舎に響き渡った。

 




E-3、E-4は甲でも攻略編成で支援無しで掘れるので割愛するとして(今見直すと割と滅茶苦茶だった)、今回はE-5掘りについての考察。
攻略系サイトでもそうでしたが、やっぱりE-5は甲で掘るのはかなり難しいですね。個人見解ですが、平戸と秋霜の両方を狙うなら、丙でのリセット掘りが良いかと思います。丙ゆえにドロップ率は低いでしょうが、支援なしでS勝利を取りやすいのは大きいです。(平戸掘りに集中するならば、ドロップ率の関係で乙の方が良いですが)

とりあえず編成。
E-5-1
風雲:ソナー、投射機、爆雷
ベールヌイ:ソナー、投射機、爆雷
初霜:ソナー、投射機、爆雷
日向:主、主、瑞雲、S-51J、彩雲
扶桑:主、主、偵察、水戦
時雨:ソナー、投射機、爆雷

基地航空は、東海×4をCとJ。戦1陸攻3をボス前集中。
陣形は、単横→警戒→警戒→梯形
しかしここで梯形陣を使うとは思いませんでした。なお、この編成は乙でもS勝利は余裕で出来ます。

E-5-2
第一艦隊
長門:主、主、電、徹甲
陸奥:主、主、偵察、徹甲
扶桑:主、主、偵察、水戦
隼鷹:攻、戦、攻、戦
瑞鳳:攻、戦、戦、戦、
筑摩:水戦×4

第二艦隊
ジョンストン:対空砲、対空砲、ソナー
五十鈴:対空砲、対空砲、ソナー
ベールヌイ:ソナー、投射機、爆雷
初霜:ソナー、投射機、爆雷
時雨:魚雷×3
妙高:魚雷×3、照明弾

基地航空は東海×4をAとC。陸攻×4をボス集中。
陣形は、対潜→対潜→(Bに行ったら輪形)→戦闘→輪形→戦闘→輪形→前方
丙は割と楽だったのでジョンストンの対空カットインを狙って投入。五十鈴も対潜特化しなくても問題なかったため、対空砲を乗っけています。
ボスは長門タッチ。昼で終わる事も有ります。
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