今からほんの少し昔の話。
ちょうど君たちのお父さん、お母さんが子供だった時の話だ。
その頃はいろんなものが生まれた時期でね、とにかく人はたくさんのものを作ろう作ろうと必死だった。
車とか、テレビとか、洗濯機とか。
便利を追い求めてたんだろうね。
君たちの今の便利もその頃に生まれ出したんだ。とても華やかな時代だったよ。
でもね、同じくらい沢山のものがゴミとなって捨てられたんだ。川とか自然は枯れ果てて、空気は澱み、いつのまにか人の心も霞んで行った。
え?そんなに酷かったのかって?そりゃあ酷いもんだったさ。
沢山作られたそれの中身は、何も希望だけじゃなかった。きっとその頃の人達は・・・いや、今もかな?みんな心のどこかで助けを求めて叫んでいた。
誰かに・・・・・そばにいて欲しかったんだろうね。
そんな時思い出す。幼い時の思い出。
ブラウン管の分厚い画面に映るその影達を。
みんなの胸の中で輝いているーーーーその後ろ姿を。
暗やみの中に緑の光が輝いている。
かつて世界にはいくつかの秘密結社があった。
ひとつはショッカー。
正式名称は、「Sacred Hegemony Of Cycle Kindred Evolutional Realm」。
その組織はかつてナチスの研究チームが独立したもので世界各国に支部があり、日々世界征服のために犯罪的行為を繰り返している。主戦力は人間に機械と動植物(一部例外あり)の機能を移植した怪人=改造人間。
組織運営のため優れた人材を積極的にスカウトしているが、拉致同然の手法と本人の意思を無視した肉体改造手術が近年問題視されている。ショッカーの狙いは、世界各国の人間を改造し、その意のままに動かして世界制服を計画する恐るべき団体だ。
光を放っているそれは巨大なカプセルで、中に入った液体が暗闇で発光している。
もう一つはブラックゴースト。
こちらも改造人間ではあるがショッカーとは少し違う。ゼロゼロナンバーサイボーグの生みの親にして最大の敵。
世界に死と戦争を撒き散らし、利益を得る「死の商人」。兵器製造企業やそれらに投資する銀行家などの組織や団体が資金を出し合って設立した世界規模の軍産複合体である。軍需産業を営みながら、民族運動や反政府運動を影から操り世界情勢をも操作している。そのため、非合法組織だが冷戦下にある各国(の上層部)からはその存在を黙認されている。
その最終目的は、彼らの開発した商品により人類の滅亡(核戦争)を回避した形でアメリカとソ連の全面戦争を引き起こし、東西の両大国が弱体化し国際的指導力を失った際に台頭、世界を支配することである。
暗やみは光に照らされて中の物々しい器具を映し出す。それらには埃が被っており長年人が使ってないことを裏付けていた。
本来交わるはずのない二つの組織。
しかし彼らは何の因果か一度だけ手を組みとある研究を行った。その研究テーマは「新世代」。宿敵達を討つためにお互いの技術を合わせて生み出されたその成果は後少しと言う所で失敗に終わった。
それはなぜか。
光る液体の中、そこには一人の青年が浮かんでいた。
青年は全身黒塗りのライダースーツの様なものを纏っておりヘソにあたる部分に大きな風車のついたバックルが装備されている。風車からはいくつものコードがはみ出ており、天井にあたる部分に向かって伸びていた。
組織が完成させる前に滅んでしまったためだ。二つの組織は宿敵と言うべき相手によって跡形もなく解体されてしまい、ありとあらゆる研究がそのままにされてしまったのだ。
どのくらい時間が経っただろうか。そんな気の遠くなるような時間の中でふと、カプセルの中に変化が生じた。
満タンだった中の液体が減り始めたのだ。それに合わせるように青年にも変化が現れる。穏やかだった表情に苦悶の様子が浮かび、漂うのみだった手足を動かし始める。
そしてーーー
生きたい!
青年の瞳が開かれると同時に、辺りが光で包まれた。
とある国の片隅に一つの村があった。
その村は大した名物などがあるわけでもなく、毎月の収入を取れた野菜で補っていた。地形の都合により魔物なども大きい物は入ってこれず、大きくても成人男性の腰ほどの大きさのものしかいなかった。
そんな平和な村だったからこそ子供は遠いところまでお使いに出すこともできた。
今歩いている彼女がそうだ。
「あーあ。せっかく今日は街に出てみようとおもったのになぁ・・・」
彼女の名はアリス。ごく普通の家に生まれ、育ってきた年頃の女の子だ。彼女は片手にバスケットを持ちながら草はらの道を歩いていた。バスケットの中身はパン。出来たものを遠くに住んでいる祖父に渡すため両親から頼まれたのだ。
年頃とはいえまだ子供。遊んでいたい時期なので面倒に感じてしまう。
「ま、仕方ないっか。早く終わらせて家で今日はゆっくりしよっと」
しかし切り替えは早い方なので気を取り直すと再び早足で祖父の家に向かっていった。
どのくらい歩いただろうか。太陽が自分の真上に差し掛かった頃、彼女は祖父の家の近くにある花畑についていた。花畑は風によって花びらを空に飛ばし幻想的な光景を生み出している。
彼女は見慣れているためかあまり関心を示していない。
だからこそ、それに気づいた。
「ん?・・・人?」
花畑の真ん中で寝ている、一人の男に。
記憶喪失の青年
「俺は・・・誰だ?」
「自分の事がわからないの?」
村での暮らし
「にいちゃん!あんた凄い力だね!みんながやってもビクともしなかった切り株を一人で!」
「少し力をいれたら・・・」
関わる人々
「彼らは何でよそ者を簡単に受け入れるんだ?」
「さぁね。でも、少なくともアンタは悪い人じゃないでしょ?」
そしてーーー
「大変だ!アリスが鳥の魔物に連れてかれちまった!!!」
「⁉︎」
「バカ!アンタまで死にに来る事ないじゃない!このまま来たって・・・どうにも・・・・!」
「いや、そうでもない」
男は胸の前に右腕を構えて言う。
「お前達のお陰で・・・少しだけ思い出した・・・」
「俺のこと・・・あとやりたいこと」
そして左手を腹部のバックルに添えてそのスイッチを起動させた。
変身
仮面ライダー001
気が乗れば書きます!
仮面ライダー001は改造人間である。
彼を改造した二つの組織は悪の秘密結社である。
二つの組織ない世界で彼は、自分を見つける事が出来るのだろうか。
仮面ライダー001
ショッカーとブラックゴーストによって生み出された改造人間。バッタ男をベースに加速装置、武装再生、自己進化、超能力、センサー強化、飛行機能、潜水機能、熱操作、ビルドアップを搭載したもの。従来の改造人間の中でも破格の性能だが組織が起動前に解体された為陽の目を拝む事なく封印されていた