のほほんさん可愛い☆可愛いは正義!!
「ふ~朝から災難だったよ~」
「いや、あれは寝てた本音のせいでしょ!?」
「うんうん」
この初っ端から織斑先生の出席簿クラッシュを受けた少女こそ、この作品のキーマンの1人であり、主人公の妹の布仏本音である。
「――で! 本音~早速だけどお兄さん紹介してよ!」
「あ、私も私も~!」
「――あ、ズルい! 私だって話したいのに!」
「わ、わっ!? ちょっと待ってよぉ~みんな~」
海人君にお近づきしたい女の子たちが本音の席に集まり、海人の行く手を阻む……気づけ! 乙女たちよ! むしろ彼はそこに行こうとしているのだぞ!!
「あ~何か本音のとこに人集まってるな~一言言おうと思ったんだけど……今は諦めt――『助けて! おにいちゃん!!』」
おにいちゃんはつらいよ…………結局、妹の救助に向かうこととなった海人であった。
「あ~みんなすまない。とりあえずウチの妹を解放してやってはくれないだろうか?」
「「「「「――か、かか、海人君!?!?」」」」」
「うわぁ~ん、怖かったよぉ~おにいちゃん!!」
本音が海人の下へ向かおうとすると、キレイに左右に道がひらかれる。そして海人に抱きつき頭を撫でられる本音を見たクラスメートたちは……
「…………(あぁ~いいなぁ~私も頭撫でてほしいなぁ~)」
「…………(海人君とハグ!!私もしたいよ!!)」
などなどモブ達の心の声が響く中。
「はいはい、まぁ何だ。質疑応答はいくらでも受け付けるから、気兼ねなく話しかけてくれると嬉しいかな?」
海人の発言とともに「待ってました!」とばかりにクラスメートたちの目が輝く!!
「じゃあ、ズバリ! 好みの女の子のタイプは!?」
「――なら! 乙女の園のIS学園に入った感想は!?」
「私も――料理が趣味って言ってましたが、好きな料理とかは!?」
一人が言い出せばなんとやらと言いますか……飛び交う質問に海人は答えていく。
「あ~とりあえず、一人ずついいかな――えと、決まった好みのタイプはいないかな――好きになった子がタイプの子としか……感想としては動物園のパンダになった気分で、好きな料理は肉じゃがだね☆特に好き嫌いはないよ。料理は食べるより作る方だね――あ、本音のおやつに持ってきたクッキーあるけど――皆さん食べてみます?」
「「「「「食べる!」」」」」
「――ちょっ! おにいちゃん! それわた――どうぞ……」
一斉に集まるクラスメートの視線に抵抗虚しく終わる本音であった。
「皆さんの口に合うか――『ちょっと、よろしくて!』――んっ? えと確かオルコットさんでしたか? 良かったらオルコットさんも一枚どうです?」
「あら、私をご存じですのね。まぁこの【イギリス代表候補生】セシリア・オルコットを知らない訳ないですわね! あと良い香りですわね、頂きますわ」
良い香りに誘われたのか、サクリと一枚食べたセシリアの反応は……
「……ん!――おいしいですわ!! どちらのお店のですの?」
「お兄ちゃん作だよ~セッシ~」
「セ、セッシ~!? って――あなたの手作りですの!?!?」
「えぇ、まぁ……」
「うわぁ~セシリアさんのすごく美味しそうな顔……わ、私も」
「私も! 私も!」
「あぁ~わたしのおやつがぁ……ってわたしも食べるよぉ~!!」
……一人……また一人と手を伸ばし、あっと言う間におやつは消えていく。
「あ~ちょっと、すみません! 道開けて下さーい」
「――わっ! 織斑君だ!!」
「――えっ、織斑君!?」
扉前にたむろする生徒を掻き分け、ガラガラと扉を開けると、クラスメートたちが一ヵ所にかたまっているのが一夏の視界に入る。
「――ん? 何だ、あのかたまり……」
「どうした?――てか、早く中に入れ一夏! 後ろがツッ……」
こっちはこっちで登場した一夏目当ての女子たちで、大変なことになってます。
「ふ、ふん。あなた料理の腕はなかなかみたいですわね……そうだ! あなたISに関しては初心者なのでしょう? で・す・か・ら! 主席合格で唯一試験官を倒した私がそちらの一人目も合わせてISの指導をして差し上げてもよろしくってよ!!」
「なっ――結構だ! 一夏の指導は私がするのでな!」
「あ~試験官なら俺も倒したぞ」
二人の話しを聞きながらも、マイペースな一夏君。
「な、なんですって! 私だけと聞いてましたのに!」
「女子ではって話しじゃないのか? まぁ俺のは勝手に自爆したみたいな感じだったけど」
「そ、そんな……ま、まさかあなたも倒したとか言いませんわよね?」
「ん? 俺は負けたよ。最低条件はまぁクリアしたけど、相手が千冬先生じゃなぁ~」
「あ、あなた――あの織斑千冬相手に試験をクリアしましたの!?」
セシリアが驚きの表情を浮かべたところで予鈴が鳴り、織斑先生が教室へと入ってくる。
「いつまで散らばってるつもりだ!予鈴はなってるぞ!さっさと席につけ!」
「「「「「はいっ!!!!」」」」」
「ま、また後で来ますわ!」
立ち去るセシリアの背中を見送り、手元の本音のおやつを片づけようとする海人。
「あっ、クッキーなくなってる」
続く……?――続く!
セシリアは一夏ハーレムですが……★秘