ニッポーーーン!!!
海人とナギが勝利した頃、第1アリーナでは…
「アァァァァァァ!!!」
「何だよアレ…」
「分かんないよ、僕もあんなの見たこと無い…」
緊急警報が鳴り響き、試合は中止。そして生徒の避難が始まる…黒い塊はやがて1つの形を形成し、2人の前に立ちはだかった。
「黒い…IS?」
「あれは…暮桜…?」
「暮桜って…確か織斑先生の…」
「何なんだよ!なんで、お前が千冬姉の!!」
「ダメ!一夏!!」
怒りに任せ、ラウラに突撃する一夏をシャルルが止めようとするものの、間に合わずに黒いISの返しの刃により吹き飛ばされ、一夏のシールドエネルギーが尽き、解除される。
「くそっ、ふざけやがって…」
拳を握り、再び突撃しようとした一夏を無理やり引き止めるシャルル。それと同時に教師部隊のISがアリーナへと入って来る。
「生身でISに立ち向かうとか無謀過ぎるよ一夏!!」
「退いてくれ!こいつは俺が…俺がやらないといけないんだ!!」
「…どうしてもやるんだね一夏?なら手を出して」
「シャルル、何をするんだ?」
「…」
一夏の手を取ったシャルルは一夏の待機状態のISにケーブルを繋ぎ、エネルギーを送り出した。
「シールドエネルギーが回復してる…」
「ット、ISが解除されたからこれが限界みたいだね!いけそう?一夏」
「ISを部分展開【雪片弐型】…ありがとうシャルル!これならいける!」
「…一夏!約束して!…必ず無事に戻るって。。」
「あぁ…あんな暮桜モドキには負けたりしない!必ず戻ってくるさ」
雪片弐型を構え、零落白夜を発動させる。
「あれは織斑一夏か…何をして…」
「零落白夜!アレなら!」
丁度、暮桜モドキと一夏の間にいた教師部隊の2人が一夏に気づく。
「織斑一夏!我々が隙を作ります。その隙にそいつを決めなさい!」
「分かりました!」
教師部隊の2人が一夏の前に立ち、切り込む。それに続くように一夏も走り出す。 教師部隊の攻撃の隙に零落白夜を決めるつもりだった一夏であったが、暮桜モドキの横なぎの切り返しにより、教師2人が撃墜され…そのまま振り上げた刃が一夏へと迫る。
「一夏、避けてぇぇぇぇぇ!!」
はち切れんばかりの声でシャルルが叫ぶ。それと同時に…
「そのままいけぇぇぇぇぇ一夏!!!」
「おぉぉぉぉぉ!!!」
【海人サイド】
「やったね!ナギさん☆俺たちの勝ちだよ!!」
「はい!やりました海人さん!!」
海人とナギが手を合わせ、喜びを分かち合ったところで、緊急警報が鳴り響き、こちらでも試合は中止。そして生徒の避難が始まる。
「な、何が起きたの?」
「わ、分かんないよ~」
「海人さん…」
「…」
何が起きた…さすがに束さんがまた何かしたって事はもう無いはずだから、今回は本当にヤバいやつのはずだ…
「こちら海人。織斑先生取れますか?何が起きてるんですか?」
「海人か。ラウラのISが試合中に暴走した…あれは…VTSだ」
「…そうですか」
「織斑先生!織斑君が!!」
「一夏!?一夏がどうした!!」
「織斑先生?織斑先生!!」
「…」
一夏に何かがあった…織斑先生との通信が途切れた。
「第1アリーナで何かあったらしい…俺は様子を見に行ってくるよ。」
「わ、私も『駄目だ!』…!?」
「シールドエネルギーの切れた本音はアリーナの生徒の避難誘導を!あと、もしもの時はナギさん、簪…この場を頼んだ」
「分かった…海兄も気をつけて…」
「海人さん。。」
第3アリーナを3人に任せ、第1アリーナへと向かう。
再度、織斑先生と通信を取ろうとしたが通じない…恐らく第1アリーナの一夏たちの方に掛かりきりなのだろう。
…
第1アリーナへと着くと…そこには腕のみ白式を部分展開し、雪片弐型を構えた一夏が教師部隊の2人と黒いIS?に向かい突撃するところだった。
腕だけの部分展開でなど無謀過ぎる!俺は迷うことなくシールドビットを3機、一夏の前へ飛ばす。
教師部隊の2人がやられ、一夏に刀が振り下ろされる…
「一夏、避けてぇぇぇぇぇ!!」
はち切れんばかりの声でシャルルが叫ぶ中。同時に俺は「そのままいけぇぇぇぇぇ一夏!!!」と逆に一夏へと伝え、黒いISの攻撃をシールドビットで受け止める。
「おぉぉぉぉぉ!!!」
その隙に零落白夜による一撃が決まり、切られた間からラウラが投げ出されるのを優しく一夏が受け止め、この戦いは終わりを迎えた。
オリキャラ紹介その2
大和
クラリッサ・千冬ルートに出てきた暗部更識に所属する一人で、海人の直属の上司であり、彼の死を知った海人が無意識に涙を流す程の兄貴分でもあった。
若手有望株とされ、楯無の信頼も厚く、将来を期待される一人であったが、【織斑一夏誘拐事件】の際に誘拐犯のISと交戦…命を落とす。
大和の教えは今でも海人の精神的支柱となっており、彼の人生に大きな影響を与えたのは間違いない。
詳しくはクラ・千冬ルート三話~五話辺りを★