前八話で文字数限界で書けなかった説明
※ラインライダーウサギとドワーフホトウサギ
どちらもドイツが原産のウサギでラインライダーは大きな耳、ドワーフホトはアイラインに特徴のあるウサギです!
アイサとクロエの二人をイメージして選んでみました☆
今日は久しぶりに訓練機を借りれたのでチーム【KAITO】の練習をしにアリーナへ来ている四名。
「学年別タッグトーナメントが終わって、また貸し出し待ちの期間が長くなっちゃったね~※」
「こればっかしはどうしようもないからね~」
※トーナメント期間中は、アリーナの利用時間の延長と、一時的に外部から整備士を招き、より多くの生徒に貸し出されるようになっていた為。
先を歩く癒子と本音が語らい合う中、後ろを歩く二人は緊張感が溢れており、会話はほとんど無いようである。
なぜに二人が静かなのかというと、少し時間を遡る。
「ナギさん! 今日は俺と本気で戦ってほしい!!」
「――えっ? えぇっ!? そんなの無理です!――私に海人さんの試合相手なんて務まりませんよ!!」
「あぁ~ごめんごめん! 『本気で』とは言っても、確認したい事があってね。本気で攻撃してきて欲しいって意味だったんだ」
「あぁ~そういう事ですね」
「落とすつもりで撃ちまくって良いから!」
海人の意図がどこにあるのか……本人以外は知らぬ中……アリーナへと到着し、二人の戦いが始まる。
俺は〈無龍〉を、ナギさんは〈ヴェント〉を展開し、開始の合図を待つ。
まず俺は回避のみに徹して、次に打ち合い、最後に〈無龍〉を〈流星刃〉に替えての接近戦……
こうして戦ってみて、やはりと分かった事がある……ナギさんには先読みの才がある。
タッグマッチトーナメントの時から思っていたけれど、ナギさんは俺がどう動くかを予測して、的確にフォローないし攻撃をしてきた。
初めはこちらからナギさんの動きに合わせていくつもりだったけれど、その必要は全く無かったからね。
「ナギさん……俺の動き見切ってるよね?」
「えぇっ!? そ、そんな事無いです! 私はただ海人さんならこう動くかなって、思ったのに合わせたら、たまたま上手くいっているだけで!!」
「あはは……(やっぱり……)」
「だけど、他の人とペアで練習した時は、全然上手くいかないんです!」
「そうなの? てっきりナギさんは先読みの才があるのかと思ったんだけど」
「そ、そんな事ありません! わたしなんてまだまだですから」
「う~ん……」
ナギの返答に、腕を組み、考え込む海人であったが、答えは出なかった。
そして、それを見ていた癒子と本音は「「……愛だね」」と二人には聞こえない声で呟くのであった。
その後もしばらく練習した後、各々別れて帰路についたのであったが、ナギは今、海人と本音の部屋にいた。
「ごめんね。部屋のシャワーを癒子ちゃんが壊して、使えなくなるなんて……」
「まぁ~壊れちゃったものは仕方ないさ~おにいちゃんはアリーナで浴びて、そのまま生徒会の仕事に行ったから大丈夫だよ~」
先に癒子がシャワーを浴びていたのだが、髪を洗っている時に、手元を滑らせ落としてしまい、その衝撃で浴槽にヒビが入り、水漏れしてしまうようになった為である。
「本音ちゃんは良かったの?」
「今日の仕事内容だと~わたしがいても、邪魔になるだけだったからね~」
「あはは……じゃあ、使わせてもらうね」
「ごゆっくり~~」
ナギがシャワールームに入って、しばらくした後……本音の部屋へと走ってくる一人の影……
「本音ちゃーん、ボディーソープ切れてるんだけど、替えある~?」
洗面所から頭だけ出し、本音へと問い掛けるナギ。
「あるよ~持ってく――バン!!――『いや~昨日持ち帰ってた書……類……』……ね?」
「「「…………」」」
ギギギッと音を立てるかの如く、ナギの首が後ろへと回り……二人の視線が合わさったところで扉が閉まる。
室内の本音側から見れば、洗面所の扉から首だけを出したナギに見えるものの……入口の海人側から見れば、一糸まとわぬ体を洗面所から乗り出したナギの後ろ姿が丸見えなわけである。
「キッ……キャアァァァァァ~~!!!!」
寮内にナギの絶叫が響き渡った。
「……お姉ちゃん。緊急案件……大至急私の部屋に来て……」
「どうしたのよ本音? 会長は~隣にいるし、何があったの?」
「今回はお兄ちゃん……」
「……すぐ、行くわ……楯無様、申し訳ありませんが、しばらくの間、生徒会業務をお一人でお願いします」
「えっ!? 何があったの? さすがにこの量を一人はキツいわよ!!」
「……家庭の事情です……終わり次第戻りますので」
「うぅ~分かったわ……出来るだけ早くお願いね」
「ありがとうございます」
布仏虚……来る!!……果たして海人の運命は――そして、海人とナギの関係は――
「ラッキースケベだったね~おにいちゃん?」
「……まさか……私が一人、生徒会室に取り残されてた間に、こんな事があってたなんて…………」
「――あ、あれは事故で――まさかナギさんがシャワー浴びているなんて、思いもしなかったから!!」
「…………」
笑っているようで笑っていない本音……床に膝をつき、うなだれる楯無……慌てふためく海人……無言でティータイムを続ける虚様。
「で……見たのよね?」
「…………」
「バッチリ見てたよね~オニイチャン?」
「…………」
楯無の追及に黙秘する海人であったが、本音が追い討ちを掛ける……虚様は――
カン!!――と一瞬大きな音をたてて、カップをテーブルに置く。
「「「…………」」」
「……一応、鏡ナギさんとの話し合いはついてますが、見てしまったのも事実……分かってるわね?」
「……はい」
「……ならいいわ」
その後は静かにティータイムが続いたのだった。
一夏&シャルロットのアレを、海人&ナギバージョンにしてみました。
~魂の叫び~
「…………(海人さんに見られた。海人さんにミラレタ。海人さんニミラレタ。カイトサンニミラレタ)……アァァァァァ~~!!!!」
ボン!! っと頭から煙が吹き出したが如く、ナギはベッドに沈んだ…………