外伝一話メビウス
ハヌマーン「離せ!時代が狂う!?俺はゲファレナー様のいる時間に行かねば!」
メビウス「逃さない!ここでお前を倒す!」
メビウスはハヌマーンとの戦いの最中にハヌマーンが異空間を作り逃げようとした所をハヌマーンを抑え込みハヌマーンと共に異次元空間に乗り込んでしまったのだ
ハヌマーン「ええい邪魔だ!」
メビウス「セァ!?」
ハヌマーンはメビウスを蹴り飛ばし異次元の出口に逃げ込みメビウスもそこに入り込む…出口からメビウスが現れると異次元の出口も消え、そこには綺麗な光景…恐らくはユーラシア大陸の何処かだろう…つまり地球と理解しメビウスは人間の姿になる…近くにハヌマーンの姿はない…姿を隠したのか別の場所に消えたのか…メビウス…この姿では「ヒビノ ミライ」はここは何処の地球なのかと疑問に思っていると…遠くから悲鳴が聞こえた
ミライ「!…今の声は…?」
今の声は遠くから聞こえ、普通の人間ならば聞こえない距離…10キロも離れているだろう…だがメビウスは正義のヒーロー、どんな小さな悲鳴でも聞き逃さない…メビウスは光の速さで走り、悲鳴の場所へと向かう
その場所は阿鼻叫喚地獄と言っても過言ではないだろう、山奥の隠れ里…そこには神秘のエネルギー「マナ」を扱う魔術師達が隠れ住んでいた…彼等は人間に人智を超えるマナを扱っていた為に迫害されここに逃げ延びた…平和に暮らすつもりだった…がそれを人間は許しはしない
「いたぞ化物どもの子供だ!殺せ!」
エリオット「!不味い!エレン!カレン!アイク!逃げるぞ!」
エレン「は…はい!」
アイク「…………」
10代くらいの男女四人は銃や剣を持った大人達から必死に逃げる、金髪の少年の名はエリオット・ボールドウィン・ウッドマン…後の精霊を保護する組織ラトラスクのリーダーであり、銀髪の少年はアイザック・レイ・ペラム・ウェストコット、後のDEM社の社長、銀髪の二人の少女はエレン・ミナ・メイザースとカレン・ミナ・メイザース…後のアイクとエリオットのそれぞれ腹心である双子の姉妹だ
「化け物は殺せ!悪魔の子め!」
エリオット「何だよ…俺達が何をしたて言うんだよ…ただ平和に暮らしてた…それだけなのに…お前らの方が化物だ!」
魔術師狩りをしていた大人達に複数のエリオット達の仲間が殺されたが殺した奴等には罪悪感はない…何せ化け物を殺してもいいと考える人間達なのだから…皮肉な事に隠れ棲んで平和に生きようとしていた魔術師を血眼で殺す殺人鬼(人間)と言う構造になっていた…そんな人間達を見て吐き捨てるエリオットにそんな人間達を無表情で見つめるアイク、そして怯えて泣き噦る姉妹…そんな中カレンが蹴躓いて倒れる
カレン「!?…痛いよぉ…エリオット…」
エリオット「!カレン!」
アイク「……!エリオット!」
エリオットはカレンの方に駆け出し転んだカレンを助ける…だが近づいてきた大人がハンマーを振り上げエリオットに振り落とす…それに気づいたエリオットはカレンだけでも守ろうとカレンを庇う…アイクがエリオットに近づこうとするが間に合わない…
エリオット「…アイク…後は頼んだ…」
エリオットはそう言うと目を瞑り自分を殺すであろうハンマーの一撃を待つ…がこない…恐る恐る目を開けるとそのハンマーを片手だけで押さえつける青年の姿があった
「何!?」
ミライ「弱い者イジメはやめて下さい!子供を殺そうとするなんて…同じ人間なのに!」
「くそ!こいつも化物か!?やっちゃまえ!」
ミライ「……逃げますよ君達!」
エリオット「ちょ!?」
カレン「ええ??!」
ミライはエリオットとカレンを両肩に担ぐと光の速さでエレンとアイクの近くに現れ二人を両手で掴む
ミライ「舌を噛まないように気をつけて!ここから逃げます!」
「「「「いや、ちょ…速いて!?」」」」
「な……は!追え!」
ミライはそういうが早いか光の速度で大地をかけエリオット達は世界が早送りで動いてるのではと錯覚するほどの速さでミライが動いている為目を回す…エレンに至ってはもう気絶している…それを見て慌てて追いかけようとするがもうミライ達の姿は見えなくなっていた
大人達から逃げ切れたミライ達は子供達をエリオット達が住んでいた村が遠くでも見える山の中で降ろすと安否を確認する
ミライ「無事ですか?」
エリオット「おえっ…ちょ喋らせないで…気持ち悪…」
エレン「あ…死んだ両親が見えてきました、こっちにおいでて…」
カレン「お姉ちゃんそれは死後の世界!?戻ってきて!色んな意味で!」
アイク「……もう人間が出していい速度ではない…」
エリオットは口から汚物を吐き、エレンは死んだ両親が手招きしている姿を幻覚で見えカレンは元に戻そうと姉の頭を叩きまくり、アイクに至ってはミライの速さに困惑する始末…するとミライがエリオット達に頭を下げる
ミライ「すみません…僕が早く来ていれば…君達以外の人間も助けれたのに…本当にすみません…」
エリオット「…いや俺達を助けてくれてありがとうございます…確かに皆死んじゃったけど…貴方が来なかったら俺は死んでいた…もしかしたらカレンも…」
エレン「い、妹を助けてくれて感謝します」
カレン「あ、ありがとうございます!」
ミライ「そうですか…あ、名前を聞いてもいいですか?」
ミライはエリオット達が感謝の意を示すと笑いながら名前を聞く
エリオット「俺はエリオット・ボールドウィン・ウッドマン…さっき助けてくれたのはカレン・ミナ・メイザース…」
エレン「私はその姉のエレン、いつか最強の魔術師になると「おい馬鹿言うな!」きゃん!?」
アイク「…アイザック…アイザック・レイ・ペラム・ウェストコット…アイクでいい」
ミライ「いい名前ですね…僕はミライ、ヒビノ ミライです」
それぞれ自己紹介した後アイクはゆっくりと村を見て無表情で笑う
アイク「エリオット…見ろよ…人間達は僕達が人間じゃないて理由だけで殺したよ…なら僕達もやってもいいんじゃないか?」
エリオット「アイク…」
アイク「僕達で作ろう、魔術師だけの世界を、そして今度は僕らの番だ、僕達を迫害し滅ぼそうとしてきた人間と同じように今度は自分たちが彼らに絶望を与える番だ…」
アイクは無表情ながらも何処か高揚しているアイクの口調に全員が絶句する…そんな中ミライだけがアイクに近づく
ミライ「いけません、暴力を暴力で返しては…確かに人間達は貴方達の仲間を殺しました…でもだからと言って貴方達がそれをしてはいけません、貴方達がすればまた人間達と仕返します、それは血を吐きながら続ける悲しいマラソンです」
アイク「…貴方に何がわかる?助けてくれたことは感謝しているが…貴方は人間だろう?僕ら魔術師の何がわかる」
ミライ「分かりません、ですが貴方が復讐ではなく、自分の為に人間を迫害しようとしているのは分かります」
アイク「………!?」
アイクは驚いたまさか、自分が仲間を死んだことをなんとも思っておらず自分の趣味…いわば歪んだ性癖である他者の不幸を見ると興奮する性格を一発で見抜くとは思えなかった
ミライ「僕は知っています、人間の醜さを…僕は何度もそれを見て来た、助けても僕を非難する記者、手の平を返す市民…でも彼等は…人間は最後まで僕を信じてくれた、だから僕は信じます!今は分かり得なくても…きっといつかは分かり合えるはずです!メイツ星人もそうでした!だから僕は信じます!」
エリオット「…だが人間達は化け物…魔術師とわかり合うことはないだろう…貴方が言っている通りになるとは限らない」
アイクにそう語り開けるミライにエリオットが信じられないとミライに言うとミライは微笑んで自分の兄から聞いた言葉を言う
ミライ「僕の兄から聞いた言葉があります『やさしさを失わないでくれ。弱いものをいたわり、互いに助け合い、どこの国の人たちとも友だちになろうとする気持ちを失わないでくれ。たとえ、その気持ちが何百回裏切られようと』…この言葉の意味がわかりますか?裏切られるかもしれない、けれど優しい心と助け合う気持ちを忘れないでほしい…そう意味なんです」
カレン「……いい言葉ですね…」
ミライ「はい!僕の自慢の兄の一人の言葉です!」
エレン「…兄の一人?」
ミライが自分の兄…エースが言った言葉を言うとカレンがいい言葉だと笑いかける…ミライも笑う…するとエリオット達の村からこの世の者とは思えない叫び声が聞こえて来た
ーーーギャバァァァァァ!ーーー
「うわあぁぁぁぁ怪物だぁぁ!」
エリオット「!?…な…んだよ…あれ?」
ミライ「……宇宙斬鉄怪獣…ディノゾール!?何故ここに!?」
現れたのはかつてミライが戦ったこともある怪獣、宇宙斬鉄怪獣ディノゾール…ディノゾールは咆哮すると宇宙空間では水素を取り込む為に使う舌「断層スクープテイザー」で近くの山を斬り裂き、ディノゾールの足元で騒ぐ人間達を踏み潰し、背中から爆発性の高い流体焼夷弾『融合ハイドロプロパルサー』を放ち村を完全に焼き滅ぼし人間達も魔術師狩りをしていた人間も焼き尽くす
ーーーギャバァァァァァ!ーーー
エレン「ば、化け物…あんなの…勝てるわけない…」
エリオット「俺達が化物なら…あいつはなんて言うんだよ…」
エリオット達はディノゾールの恐ろしさに怯える…あの人間達をものの数秒で倒し、山ですら豆腐を切るように切る…あんなのを化物と呼ばずしてなんと呼ぶ…エリオット達は逃げようとするが恐怖で足がすくんで動こない…すると融合ハイドロプロパルサーを背中から放ちエリオット達の方に飛んでくる…もう逃げられないそう思って死を覚悟するがミライが片手を広げると光の盾が現れ融合ハイドロプロパルサーを防ぐ
エリオット「み、ミライさん?」
ミライ「先ほど言いましたよね?人間である貴方には分からないて…僕も分かるんです…人間じゃなくて、人間達に疑われたことがあるから…」
エレン「え?」
ミライ「これが僕の本当の姿です!…メビウース!」
ミライが左腕に赤い宝石がついたブレスレットを召喚すると中央にあるその赤い宝石…トラックボール型のクリスタルサークルを手をかざして回転させ左腕を空に向かって突き上げるとミライは光に包まれエリオット達は目を塞ぐ…すると暴れていたディノゾールが何者かによって蹴り倒される
ーーーギャバァァァァァ!?ーーー
カレン「……大きな神様?」
カレンが見たそのディノゾールを蹴り倒した者は巨人…神にすら見えるその存在の名前は「ウルトラマン メビウス」、ウルトラ兄弟の一人である
メビウス「セエァ!」
ーーーギャバァァァァァ!!ーーー
ディノゾールは自分の邪魔をしたメビウスに激しく怒り背中を向いて融合ハイドロプロパルサーを放とうとするが先にメビウスが手から光弾を放ち背中の発射口を破壊する、そして手から光の剣「メビュームブレード」を作り出しディノゾールの断層スクープテイザーを斬り裂きディノゾールを無力化する
エリオット「あの化け物を一瞬で!」
メビウス「セヤァ!」
メビウスはウルトラ兄弟の1人でありあの暗黒の皇帝を倒したウルトラマンである、ディノゾール一体如きに遅れはとらない…があくまで一体であるが…メビウスがトドメに光線を放とうとするとメビウスの背中に火球が当たる
メビウス「セヤァ!?」
ーーーギャバァァァァァ!!ーーー
ーーーギャバァァァァァ!!ーーー
ーーーギャバ?…ギャバァァァァァ!ーーー
カレン「な、仲間が来た」
なんと上空からディノゾールが新たに二体現れる…彼等は仲間でありメビウスを殺すために散々虐げられた仲間の仇を討ちに来たのだ…これは流石のメビウスもキツイだろう
エリオット「も、もうダメだ…負ける」
全員が諦めかけるがメビウスは平然と三体のディノゾールに立ち向かう
メビウス「僕は諦めない…最後まで!」
メビウスはそう言うとメビュームブレードを更に力を込め強度を増しディノゾールに高速で接近しディノゾールは断層スクープテイザーで斬り裂こうとするがメビウスはメビュームブレードでそれすら斬り裂きディノゾールの頭部を胴体から切り落とし、ディノゾールの頭部が地面に落ち残ったディノゾールの身体も地面に倒れる
ーーーギャバァァァァァ!?ーーー
ーーーギャバァァァァァ!?ーー
ディノゾール二体は仲間が一瞬でやられたことに驚き、ディノゾールの一体が背中を向けて融合ハイドロプロパルサーを放とうとするがメビウスがメビュームスラッシュを素早く放ち背中を破壊し、その隙にメビウスは近づく
メビウス「ライトニングカウンター・ゼロ!」
メビウスブレスのクリスタルサークルを回転させてエネルギーを発生させ、プラズマ電撃を纏った左腕を引き、腕を正拳突きのように至近距離で突き出すライトニングカウンター・ゼロを放ちディノゾールに放ちディノゾールは爆発に巻き込まれ消滅する…残ったのはもう既に手負いのディノゾールのみ
ーーーギャバァァァァァ!!?ーーー
メビウス「逃さない!」
ディノゾールは死にたくないとばかりに空を飛び逃げだすディノゾールを見てメビウスはメビウスブレスのエネルギーを解放し腕を十字に組んで放つメビュームシュートを空へと逃げるディノゾールに当てディノゾールは爆散する
メビウス「……………」
メビウスはエリオット達の方を見て、無事と分かると空へ向かって飛び去っていく…それをエリオット達はただ呆然として見ていた
メビウス(……元の世界に戻る方法が分からない…次元を超えることもできなそうだ…それにこの世界にも怪獣がいるとなると…暫くはこの世界にとどまった方がいいのかもしれない…まずはハヌマーンを探さなければ)
メビウスはそう考えると適当な所で降りて人間体になり暫くこの世界にいることにして取り敢えずカレー屋がないかどうか探しにいく…一方エリオット達は先程のメビウスの戦いを見てなんと言っていいか分からない気持ちになっていた
エリオット「…ミライさん…凄いなあんな化け物三体を一瞬で倒すなんて……」
アイク「…あれだ…」
エレン「…アイク?」
エリオットは純粋にメビウスの凄さを目の当たりにして驚いていたがアイクは別の所に注目していた…
アイク「素晴らしい力だよ!あれがあれば…エリオット!エレン!カレン僕達で…あの力を再現しよう!」
エリオット「あ、アイク?如何したんだいきなり」
アイク「素晴らしい…あの力は!あの力の前では魔術師も人間以下だ…!あの力を僕達で再現しよう!」
カレン「どうやって…?」
アイクは何かに取り憑かれたの様に叫びエリオット達が困惑する中アイクは笑顔で答える
アイク「この土地の霊脈を使えばマナで出来た生命体を作れる!そうだな…仮に精霊と呼ぶ事にして…あの力の完全再現は難しいかもしれない!でも…そうすればもっと効率良く人間達の恐怖が見れる…他者の恐怖が!」
エリオット「アイク……」
アイクはそう言うと自分の目的のために笑う…この時はアイクはミライの言葉が届いていなかった…そしてこれが分岐点となった、後に彼らはウルトラマンの力を元にして生み出す生命体…後に原初の精霊と呼ばれる精霊を生み出し…そしてそれがメビウスが死んでしまう結果を生み出す事を彼らは知らない…もしミライの言葉がアイクに届いていれば…何か変わっていたかもしれない…だが…もう既に歯車は動き始めていた
【宇宙斬鉄怪獣ディノゾール】
身長 77メートル 体重 5万トン
必殺技断層スクープテイザー
メビウスが最初に戦った敵にして何話も出て来た何気に優遇されてた怪獣、エリオット達の村を蹂躙した後、メビウスに追い詰められるが二体追加で現れ、三体でメビウスを倒そうとするがメビウスに簡単に倒された
最初の敵はやはりディノゾール、しかも複数体…でもメビウスは強かった…まあ仕方ないよね、そして消えたハヌマーン…この世界では精霊誕生はメビウスがきっかけと言う…これが全ての始まり…次回はメビウスと彼女の出会いです