レイオニクスウィーズ   作:暗愚魯鈍

131 / 134
久しぶりです、ちょっととあるのSS書いてたもんで…随分久しぶりだから書き方が変わってるかもしれない。なにせ最近までとあるを書いていたので

後この作品を見ている方も作者の新作「カプ厨がていとくんに転生憑依しました」も是非お読みください。こっちの作品はお気に入りが七百超えの評価黄色の人気作です。是非興味が湧いたらご覧ください

そして今回も戦闘描写はなしですが最後漸く怪獣が沢山出てきますよ。皆さんもうこの作品のことなんか覚えてないでしょうが楽しんでいただけたら嬉しいです



百八話悪魔達が集いし狂乱

「と言うわけでお前らのバンドチームに入れてくれ!」

 

「「オッケー、ならガイさんは狂三の代わりにザンドリアスを頼む」」

 

「おー!ガイも入るのか!?よろしくなのだ」

 

「…(ガイさんには失礼ですが…肩の荷がおりました)」

 

ガイが土下座を決めて士道と折紙にバンドチームに入れてくれと頼み込み、士道と折紙が指を立ててグーサインを出す、狂三は自分が巻き込まれずに済んで良かったと胸に手を当てる

 

「もう着ぐるみでもなんでも着てやる!何がなんでも優勝してみせる!」

 

「安心して、もう既に他のメンバーが作ってくれてる」

 

「……誰が作ってるのかな?」

 

「宏人達ですね、無理やり脅してやらせてます」

 

(可哀想な宏人さん達…合掌ですわ)

 

ガイが着ぐるみでもなんでも着るからと叫び、折紙がある人物達が着ぐるみを着ていると呟く、リクが誰かと尋ねると宏人達が今頃作っているだろと士道は笑う。狂三は静かに合掌した

 

「で、俺達は何を歌うんだ?」

 

「そうだな…ネクサスの【英雄】とか歌うのはどうだ?」

 

「それならガイアの【ガイアノチカラ】も捨てがたい」

 

「いやいや!ここはシルバゴンが活躍したティガの歌 【TAKE ME HIGHER 】がオススメなのだ!」

 

ガイが何を歌うのかと聞くと士道、折紙、十香が口々に違う歌の名前を言ってガイを困らせる。

 

「ここは文化祭らしく周りも盛り上げるために英雄だろ!」

 

「いや、ガイアノチカラの方が盛り上がる」

 

「ここは栄光ある平成の初代 ティガのTAKE ME HIGHER の方がいいのだ!そっちの方が知名度が高いのだ!」

 

(いや絶対盛り上がらないし、誰も知らないですわ)

 

(絶対三人が歌いたいだけだよね…)

 

歌う曲を選ぶだけで口喧嘩を始めるアホ三人にため息を吐く狂三と凜祢…琴里も思わず呆れてしまいどうすれば勝てるのかと考える

 

「じゃが勝ったとしてもその美九とやらは約束を守るのかのぉ?」

 

「うわ!びっくりした…えっと君は…六喰ちゃんだったよね?それってどう言う意味?」

 

ひょこっとリクの横に六喰が現れ驚くリクだったが六喰にそれはどう言うことかと尋ねる

 

「簡単じゃ、その女が約束を守るとは限らぬ…と言うことじゃ」

 

「確かに…あの性格なら約束を破棄して天使の力で洗脳しそうね…それにガイさんが男でバレたら暴走しそうだし…仮に封印出来ても力が逆流しそうね」

 

「ではどうすればいいのでしょう?」

 

六喰が美九が約束を守る女に見えるかと呟くと琴里がそれに同意する、鞠亜がじゃあどうすればいいのかと思考を巡らせる

 

「……いや、方法ならある」

 

「?それはどんな方法でしょう?」

 

「…あいつは心の中に闇を抱えてる、その闇を取り払えば…心を開いてくれるはずだ」

 

「そう簡単に行くのかのぉ?」

 

ガイがそれを解決する方法があると呟くと神無月が思わず聞き返す、ガイは美九の心の闇を払えばいいはずだと呟くと六喰はそう簡単に行くのかと首を傾げる

 

「いくさ、何故なら俺達が勝負するのは歌…歌ならあいつの心の中まで響く…歌は言葉よりも強いからな」

 

ガイはそう呟くと美九の心の闇を歌で払って見せると決意を固める、なおアホ三人は未だに何を歌うか討論を続けている

 

 

「さてさて、今回歌う歌は…ま、私の完勝でしょうしテキトーでいいですよねぇ…でも演出は完璧にしておきましょうか…」

 

「あの美九様…これ以上演出に予算を出すと他に予算が回せないのですが…」

 

「?それがどうかしましたか?私の為に予算を使った方が賢明でしょう?」

 

「……はい」

 

美九は自分の勝利を確信しており、紅茶を啜りながら演出に持つと金を出しておこうと考える。それを咎める生徒がいたが自分の洗脳で黙らせる

 

「…それにしてもレナさんのやる気に満ちた顔…昔を思い出しますねぇ…あ〜あの頃は何も考えず歌えて楽しかったな…なんて思っちゃいますねー、まあ今の方が充実してますけどね〜」

 

彼女は昔を思い出すような顔をする…ふと思い出すのは昔の自分、汗をかいてファンの男性や女性達に手を振る姿、笑顔のファン達と握手する彼女…そして裏切られた時の自身の絶望した時の顔…それらが頭をよぎるがすぐにその考えを消し彼女は笑う

 

「…これでいいんです、天使は私だけのものなんですから、私が使いたいように使うだけです…もう昔みたいにはならないように…だなら私はもう誰も信用しないて誓ったんですから」

 

彼女は笑う、それは見るものから見たら歪んだ笑み…だが彼女の心を理解できるものからしたら…悲しそうな笑顔だった…

 

ーーーフッフッフッフッフォーーー

 

ーーーファアアアァァァーーー

 

そんな彼女を見て笑っているのは二体の異形、二体は人知れず美九を観察し…そのまま消えていった

 

 

…そして文化祭本番当日、ガイ達の勝負の日がやって来た

 

「さあ!本番だ!全力で歌うぞ!」

 

「「「お〜!」」」

 

佐山レナの姿に変化したガイは学生服を着て士道、折紙、十香と共に息巻く、既にヤプールが生徒全員を洗脳済みだ。戸籍も偽証している。そんなガイ達を見て狂三達は頼むから負けるなよと溜息を吐く、結局彼らが歌うのはウルトラマンコスモスの「Spirit」になった

 

「さて、さっさと着ぐるみに着替え…「た、大変ー!」?」

 

ガイがもう着替えておくかと呟こうとすると教室のドアを亜衣が勢いよく開き教室に入ってくる、その後から宏人達も入ってくる

 

「どうしたんだモブ四人」

 

「言い方酷すぎるだろ!?俺達が着ぐるみ作ったてのに!」

 

「それはそれ、これはこれ…着ぐるみを作ってくれたのには感謝する、でも感謝するだけで恩を返す義理はなし」

 

「扱いが雑どころか人間として最低な行いだよ!?て!そんな事より着ぐるみが大変なの!」

 

士道がモブ四人と宏人達の事を言うと宏人がそんな言い方するなと叫ぶ、一応着ぐるみを作ってくれた奴らなのだが…折紙は一切そんな事は気にしない、亜衣がそんな事より着ぐるみが大変だと言うとガハッとガイ達がモブ四人を見る

 

「どうしたのだ?!着ぐるみがどうかしたのか!?」

 

「着ぐるみが全部破かれてた…マジ引いたわー」

 

「「な、!?怪獣の着ぐるみが」」

 

「……え?じゃあ私が近くに置いておいたシルバゴンのソフビと人形は!?」

 

「「「「それは無事」」」」

 

「なら良かったのだ…て、良くないのだ!着ぐるみが破られてはライブに出れないではないか!」

 

着ぐるみが破られたと聞いて士道と折紙が顔を青くする。対して十香は自分が近くに置いておいたシルバゴンのソフビも人形も…と焦るが無事と知って一息つき…そこで事態の深刻さに気づき慌てふためく

 

「これは……どう考えても」

 

「うん、美九ちゃんの仕業だろうね」

 

「憤慨、許せませんその様な卑怯な仕打ち」

 

「全くだ!やるからには正々堂々と戦え!」

 

「……そこまでやりますか」

 

狂三、凜祢、夕弦、耶倶矢、鏡花の順にこの事件の犯人は美九だろうと推察し怒りで震える。だが怒ったところで着ぐるみは元に戻らない

 

「……くそ!そんなのありかよ!頑張って…練習してきたのに!」

 

「士道…」

 

「シドー…」

 

「くそ!ガイさんと練習頑張ったのに!血の滲むような努力も…それすらも否定するのか誘宵美九!」

 

士道の嘆きに全員が沈黙する、今まで頑張ってきた努力全てを否定された様なものなのだから

 

「折角…頑張って着ぐるみを作ったのに!」

 

「「「「いやそれは私/俺達!」」」」

 

士道は当然の如くボケて宏人達を転ばす

 

「でも…着ぐるみを破られたらもうライブは…「諦めるのはまだ早いぜ」!?そ、その声は…」

 

狂三がもうダメだと諦めかけたその時、背後から声が聞こえ振り向くとそこにはガイが女になった姿 レナが立っていた

 

「着ぐるみなんかなくても歌える…むしろ着ぐるみを着てたら邪魔になる…着ぐるみを着なくていい分うまく動けるさ」

 

「ガイ…じゃなくてレナさん!?そしてまさにその通りですわ!」

 

「うん!私達もそう思ってた!」

 

レナは正論を言って教室に入ってくる、ガイの言う通り着ぐるみ着てたら動き辛くないと思っていた狂三と凜祢は深く頷く

 

「あれ?こんな女の子いたか?」

 

「え?いなかった気がするけど…」

 

(あれ?この四人だけ洗脳がかかってない?ヤプールさん仕事して下さいよ!)

 

鏡花がレナを訝しげな顔をする宏人達を見てヤバイと焦る。ヤプールが洗脳してレナをこの学校の生徒と認識させているはずなのにこの四人にはかかっていない…何かしらの行動に移ろうと鏡花が考えたのその時、士道は右手にエレキング、左手にサンダーダランビア、折紙は右手にネロンガ、左手にフライングライドロンを四人の首元に当てる

 

「余計な詮索はするな、命が惜しければな」

 

「これ以上余計な詮索をしたら…命はない」

 

「「「「お、OK」」」」

 

(((脅したよこの人達)))

 

士道と折紙の脅しに宏人達はビクビクしながら頷く、それを見て鏡花達はこいつら怖いと引いた

 

 

白鯨の神無の部屋、そこには電源をつけていないパソコンがあり神無はギガダークナイザーを弄りながら鼻歌を歌う

 

「これで怪獣達の本気を出しても異常は起きない。まあ出せる数にはまだ制限があるけど…でも一番の問題は自分の変身能力がなくなった事だな…グランゴジラになるのもいいけど…これをどうやって解決しようか」

 

神無はどうやって変身能力を取り戻そうかと模索するなか、パソコンの画面が怪しく光る…電源をつけたわけでもないのに怪しく光る画面から五芒星の様な紋章が浮かびそこから声が聞こえる

 

『やあ、お困りかね』

 

「!?……誰だ?」

 

『おっと、怪しまないでくれたまえ…私は決して怪しいものではない…そうだな…【悪魔】とでも呼んでくれ」

 

「悪魔…怪しさ満々ですよ」

 

神無は謎の声を警戒しながらもパソコンの画面を見入る、パソコンの画面からは青い手がクネクネと指を動かしパソコンの画面の奥に潜む何者かと赤い目が神無を眺めていた

 

『君に選択肢を与えよう。このままどうやって変身能力を取り戻すか考えるか、私の力を使って変身するか…さあどちらを選ぶ?』

 

「……悪魔との取引というわけか…でも自分の名前も名乗れない奴との取引となんかねぇ…」

 

『確かにそうだ…ならば仕方ない、私の名前を教えるとしよう』

 

そう言って悪魔と自称する赤い目の人物はねっとりとした声で自分の名を告げるのだった

 

『私の名前はトレギア、ウルトラマン トレギア。君の願いを叶えにやってきた』

 

 

 

「え?着ぐるみを破いたぁ?」

 

「はい、美九様がライブをできない様にしろと言いましたので」

 

「私そこまでしろとは言ってないんですが…いくら何でもやり過ぎだと思いますぅ」

 

「申し訳ありません、美九様のご命令通りに動いたつもりだったのですが…」

 

「……もういいです、下がってください」

 

「はい」

 

美九は着ぐるみを隠すように言ったつもりだったが部下達は破いてこいと言ったと勘違いしたらしく、流石の彼女も目を丸くして驚いていた

 

「はぁ、別に勝つのは私ですから破かなくてもいいのに…これは完全に私の落ち度ですねぇ。流石に破くまではしませんよ…これは流石に謝らなくてはいけませんねぇ」

 

彼女はそう言いながら次に始まるライブの為の衣装に着替える。その衣装はいつも美九がアイドルとして活動する時の衣装である

 

「レナさん勝つ気満々でしたからねー、ああ言ったがむしゃらに努力する女の子は嫌いじゃないのに…残念ですね」

 

美九は勝つ為に必死に努力する女の子が好きだった、例え自分が大嫌いな男だろうが努力する考えは嫌いではない。それは自分が昔に努力してアイドルになったことが関係していた

 

『月乃ちゃん今日の歌声良かったよ!』

 

『お、俺月乃ちゃんのファンなんだな!握手して欲しいんだな!』

 

『俺月乃ちゃんの歌のお陰で勇気出たよ!これから仕事の面接行くんだけど君のお陰で受かる気がするよ!』

 

『えぇ、本当ですかー?なら私も嬉しいですぅ。皆さん頑張ってくださいね』

 

『『『うおおお!月乃たん可愛いよ!』』』

 

『はぁい!皆さん今日もライブ来てくれてありがとうございます!今日は頑張って歌いますよぉ〜!』

 

『いや美九ちゃん良かったよ、毎日頑張って歌の練習してるみたいだし努力家だね〜』

 

『はいプロデューサーさん!私は歌を歌うのが好きですから!それにファンの皆さんが喜んでくれたら私も嬉しいんです!』

 

『これで私も一人前のアイドルです!これからもっと頑張って歌って皆を笑顔にしますよぉ!』

 

思い出したのは輝かしい自分の栄光の頃の記憶、昔は宵待月乃(よいまち つきの)という芸名でアイドルをしていた。今の様に適当に歌って女の子をはべらせていた頃とは違う。あの頃は男にも不快感を感じず逆に男の人が自分のファンであることを嬉しく感じていた…なのに

 

「……あぁ、あれさえなければ…!」

 

美九の顔が憤激に染まる、思い出したのはプロデューサーから言われたあの言葉だ

 

『枕営業?私がですかぁ?いやですよそんな裏営業は』

 

『でも皆やってるんだから美九ちゃんもやらないと…』

 

『お断りです、そんな事したくありません。私はアイドルとして皆を笑顔にする。そんな事しませんよ』

 

『……………そうかい』

 

 

『次のニュースです、アイドルである宵待月乃さんが枕営業をしていたという事実が判明しました』

 

『え!?な、なんですこのニュース…?』

 

会社は枕営業を断った美九に嫌がらせとして裏営業の濡れ衣を彼女に被せたのだった。その結果彼女を応援していたファン達は離れていき心のない罵声を現実でもネットの世界でも浴びた

 

『最低なんだな!俺月乃ちゃんのファンなんか辞めてやるんだな!』

 

『お前のせいで会社をクビになった!どう責任を取ってくれんだよ!』

 

『お前のファンなんかしてた所為で友達に白い目で見られた!お前のCDもグッズも全部捨ててやるよこのクソ売女!』

 

『ねぇあの子てさ…月乃てアイドルじゃない?子供を孕んで堕ろしたんでしょ?』

 

『聞いた聞いた、全く最低な女よねぇ、同じ女として死んで欲しい』

 

『アイドルてそんなに偉いのかねー、単なるクソビッチじゃん』

 

『違う…違う!私はそんな事……してない!』

 

世間は嘘の情報を信じる、誰も自分の話など聞いてくれない。今までファンだった人達は掌を返して彼女を罵声し女性達はこれ幸いにと彼女を罵った

 

『全ては君の自己責任だよ美九ちゃん。枕営業をしてたらこうはならなかったのにねぇ』

 

『私が悪いんですか?私が…何にも私は悪い事してないのに…!!』

 

『男なんて…男なんて大嫌いです!私のファンだって言ってたのに罵声を浴びせて!プロデューサーみたいに女を玩具としか見てない!許しません絶対に許しません!』

 

『男は台所の黒い虫なんです!ならまだ可愛げがある女の子を洗脳して…私だけの玩具にしてあげます!男が女をそう扱う様に!今度は私が…私が弱者から強者になってやる!』

 

『………君可哀想だね、この石を受け取れば君に精霊の力を授けよう』

 

『あ、は…あははは!この力さえあればもう何も怖くない!さぁて散々奪われて来たんです!今度は逆に私が奪ってあげますよぉ!』

 

ーーーフッフッフッフッフォ!ーーー

 

ーーーファアアアァァァ!ーーー

 

『さあ怪獣ちゃん達も手に入れましたし…私はもう二度と同じ失敗はしません!これからが私の本当の第二の人生なんです!』

 

嫌な記憶を思い出したからなのかハァハァと荒い息を吐く、ペットボトルの蓋を開けて水を飲み彼女は会場へと向かう…

 

「……私は今までいろんな女の子を虜にして来た…なのにレナさん、貴方はそんな女の子達とどこか違う」

 

美九はガイ(レナ)を初めて見た時この人は何かが違うと感じた。レナを手に入れれば何か変わるかもしれない、そう感じたのだ

 

「だから私はこの勝負に勝って…それがなんなのか知ってみましょう」

 

 

『はい!竜胆寺女学院からの出し物。大人気アイドル誘宵美九さんの「monochrome」でした!』

 

「はぁい!皆さんどうでしたかぁ?」

 

『最高でーーーーす!』

 

「……ああ、これは負けたわ」

 

「そうだね…」

 

宏人と亜衣は美九の歌を聴いてこれは勝てないなとガクンとなる

 

『では来禅高校からの出し物、ウルトラマン大好きさん達によるライブです!ではどうそ!』

 

次に出て来たのは士道、折紙、十香…そしてレナだ、全員制服姿でベースが士道、リードギターが折紙、ドラムが十香。そしてレナがボーカルだ。そしてレナがマイクを近づけ会場の皆に声をかける

 

「聴いてください、『夢のヒーロー』」

 

レナ(ガイ)がそう言うと大きく息を吸い込んでマイクを構える、士道達が楽器を鳴らし始める。それに合わせてミュージックが流れる

 

「クライ!夢が熱く叫んでる!」

 

ガイの女の声となった美声が会場に響き渡る、先程の美九の歌とは違う荒々しくも聞き惚れる歌…まるで自分達の想像の中にいるヒーローが現実に飛び出して来たかの様な歌に誰もが引き寄せられる

 

「………レナさん」

 

その歌声は美九の心にも届いた、自分と比べてもレナの歌声は綺麗だった。だがそれで美九が興味を持ったのではない…彼女が興味を持ったのは別の所だった

 

「いい歌ですわね…なんとか作詞が間に合って良かったですわ」

 

「うんそうだね…着ぐるみが破けた時はどうなることかと思ったけど…なんとかなって良かった」

 

「うむ、この曲はいい曲だな。むくでもそう思うぞ」

 

「かかか!この魂を荒ぶらせる曲(プレリュード)は最高だな!流石は光の巨人よ!」

 

「恍惚、素晴らしい歌声です」

 

「本当にいい歌です。神無もこれば良かったのに」

 

「す、凄いねよしのん」

 

『本当だねー、こんないい歌を30分で考えたガイさんて何者なんだろー?あ、ウルトラマンか!』

 

鏡花達もレナの歌に心を奪われる、今や観客は全員がその歌に聞き惚れ先程聞いた美九の歌が霞んでいた

 

「お、おおこの歌なら…」

 

「優勝も狙えるかも!」

 

「ま、マジで引くわー」

 

「ぱ、パネェす」

 

宏人達もこの歌なら優勝もあり得ると嬉しそうな顔でガッツポーズをする

 

「ふむ、悪くない曲だ」

 

「だろぉ!?たくガイの歌は最高だぜ!」

 

「……あ、ガイがもう歌ってます」

 

「え、エレン…寝ちゃダメでしょ」

 

「ガイさんて本当に歌が上手いねレム」

 

「だから鞠亜と言っているでしょう…ですがリクは歌が上手い女子が好き…インプットしました」

 

アイクがいい歌だと頷きジャグラーがそれを嬉しそうに肯定する。因みにエレンは寝ていた

 

「怯えるな、君はもう一人じゃない!」

 

「……一人じゃない」

 

「誰だってヒーローになれるんだ!」

 

「……なんですかこの曲は…」

 

「さあ舞い踊れ!未来へのステージへと!」

 

「……こんなの…今の私じゃ…思いつけない、それくらいいい曲じゃないですかぁ」

 

美九はその歌を聴いて眼から涙を流した、こんな曲は今の自分では思いつかないしレナの様に楽しく嬉しそうに歌えないと。そして気付いた、自分がレナに向けていた感情を

 

「……あ、あ…そう言うことですか。私がレナさんに向けていた感情は…尊敬、だったんですね」

 

羨ましかった、昔の自分の様に生き生きと歌を歌う彼女が、自分とは違って強い彼女に憧れていた。自分にはないものがある彼女を手に入れたかった。それで自分の穴を埋める為に

 

「もし涙が邪魔をしたとしても」

 

「……そんな事しても手に入らないのに…私て本当に…お馬鹿さんですねぇ」

 

「煌めく虹色の朝が君にも見えるさ」

 

「……いいなぁレナ、貴方は幸せそうに歌を歌えて…」

 

「走り抜けば君もヒーローさ」

 

「……私には、もう…そんな風に…歌なんか…歌えませんよ…」

 

「突き抜けろ心の扉を!」

 

「……ああ、本当に本当に…レナさん、私は貴方が……」

 

美九は涙流しながらレナを一身に見つめる、そこに昔の自分を幻視した。戻れるのなら戻りたい、あの頃に…あの頃の無限の可能性を秘めていたあの頃に…

 

「君を退屈(孤独)から救いに来たんだ!」

 

「羨ましいです」

 

曲が終わり全員が拍手する、勝敗は既に決した。

 

 

『と言うわけで総合優勝とステージ部門での優勝は来禅高校でした!皆さん拍手を!』

 

『うおおおおおおおお!!!!』

 

拍手喝采、会場にいる全員がレナ達に拍手を捧げる。美九もすっきりとした顔で拍手送る、そしてレナが美九に近づく

 

「さあ約束通りあんたの過去を教えてもらうぜ」

 

「……いいですよぉ、約束ですからね」

 

「やったな!ガイ…じゃなくてレナさん!俺達勝ったんだぜ!」

 

「これも私達の友情パワーのお陰」

 

「その通りなのだ!ガイ…ではなくてレナの歌と私達三人の友情パワーの勝利なのだ!」

 

「うおお!?胴上げするな!?」

 

あっさりと美九が敗北を認めたことにレナは戸惑っていたが三人に胴上げされやめてくれと叫ぶ、その光景を見て美九は笑った。その笑みは今までの作り笑いではなく心からの笑みだった

 

「……ねえ、レナさん。私の過去を教える代わりと言ってはなんですが貴方の事も教えてくれますか?」

 

「え?うお!?急に落とすなよお前ら!?あ、えっと俺の事を教えてくれだって?」

 

「ええ、そしたらもうこの天使を私利私欲の為に使わない事を約束します」

 

「!?そんな事でか!?」

 

「ええ……ダメですか?」

 

「いや、俺の事を教えるくらいで天使の乱用をやめてくれるのなら…構わない」

 

まさかの美九の天使の乱用をしない発言に驚いた士道達が床にレナを落としてしまう。レナもそれに驚きつつもそれで済むのならと頷く、それを見てニコッと笑う美九

 

『ちょ…どういう風の吹き回しよあの女?』

 

「ふむ…むくにはよう分からんが…ガイ殿の歌があやつの心に響いた。そうではないか?」

 

「成る程、聖歌で咎人の心を救済するか…ふ、流石は光の巨人よ」

 

琴里が美九の態度の変わり様に目を向いて驚くが六喰はそれだけガイの歌が素晴らしかったのだと笑う

 

「見たかお前ら!これがガイの歌だ!凄えだろ!」

 

「何故ジャグラーさんが自慢げなのかな?」

 

自分の事の様に大はしゃぎするジャグラーを見てアナスタシアが曖昧な顔をする

 

「まあ兎に角これにて一件落着…」

 

鏡花が安堵した顔で「これにて一件落着ですね」と言いかけたその瞬間、銃声が3発響き士道と折紙、十香の胸に穴が空きそこから赤い何かが飛び散る

 

「「「………え?」」」

 

士道達は自分達の胸を見る…背中か胸まで貫通している、どくどくと流れる赤い血が胸から床へと滴り落ちる…そして三人は何か言う事なく床へと倒れた

 

『『『う、うわぁぁぁぁぁぁ!!!?』』』

 

「し、士道!?」

 

「鳶一さん!?十香ちゃん?!」

 

「「え、ええ?」」

 

観客は当然の如く大パニック、宏人達は友達が撃たれたことに動揺する

 

『ち、ちょっとお兄ちゃん?じ、冗談よね?ねえ、ねえてば!?』

 

「おいしっかりしろ士道!折紙!十香!」

 

インカムから琴里の焦った声が響く、レナが三人を激しく揺さぶるが返事はない…そしてレナは三人を撃った犯人を凝視する

 

「お前は…シャプレー星人!」

 

「そうだ、俺はシャプレー星人のレイオニクス カタロヒだ!ボスの命令によりそのガキを、そしてウルトラマンであるお前を殺しにやってきたぞ!」

 

三人を撃ったのはシャプレー星人のレイオニクス カタロヒ。今はDEM社に雇われた傭兵の一人である

 

「さあ行くぞ!サラマンドラ!ドラコ!ベムスター!ブラックキング!そしてベムラー強化よ!」

 

ーーーボオオオオォォ!!!ーーー

 

ーーーカァ…キュアアァ!ーーー

 

ーーーキュイ!キュイイイィィィ!ーーー

 

ーーーグオォォォォォォォ!ーーー

 

ーーーギャアアアアアァァァン!ーーー

 

「な!?怪獣が五体も!?それも神無と同じ五体の怪獣を!?」

 

用心棒怪獣ブラックキング、彗星怪獣ドラコ、宇宙大怪獣ベムスター、再生怪獣サラマンドラ、そしてエースたるベムラー強化が会場の外に君臨し会場の屋根を引っこ抜く事で自分達の存在を見せつけ観客達は大慌てで逃げる

 

ーーーフフフ、計画ハ順調ノ様ダナーーー

 

ーーー待チワビタゾ、コノ時ヲナーーー

 

「え?く、クインメザードちゃんにエノメナちゃん?」

 

そしてカタロヒの背後に現れたのは美九の護衛であった筈のクインメザードとエノメナだ。二体は邪悪な笑みを浮かべながら美九に言葉を放つ

 

ーーー貴様ノ"マイナスエネルギー"ハ美味カッタゾーーー

 

ーーーソノ為二お前二従ウフリヲシテイタダケダ…我々ガ洗脳サレルト思ッタカーーー

 

「そ、そんな…」

 

がくと膝から崩れ落ちる美九、そんな彼女を見て愉悦とばかりに二体は咆哮し天へと舞い上がり消えて行く

 

「これで相手らも精霊獣(・・・)になれるな…だが今回はあいつらの出番はねえ…俺がオーブとジードを倒すからだ!」

 

そう言って銃を構えるカタロヒ、レナ(ガイ)は撃たれた士道達を気にしながらも崩れ落ちた美九の前に立ちオーブリングをいつでも取り出せる様にする

 

「起きてくださいまし士道さん!」

 

「こんな所で死んだらダメだよ折紙ちゃん!まだ士道と結婚もしてないしウルトラマンの会社をいつか立ち上げるんでしょ!?」

 

「死んじゃダメです十香さん!」

 

『死んだらよしのん達絶対許さないからね!』

 

士道達を起こそうと必死に彼らの名前を叫ぶ狂三達…だが彼らは体をピクリとも動かさず体温はゆっくりと下がり始める

 

『う、そ…お兄ちゃん……お姉ちゃん達!起きてよ!ねえ!起きてぇぇぇぇ!!!』

 

琴里の叫びがインカム越しに虚しく響いた

 

 

 

「おお、怪獣かいいね…久しぶりに本気を出せそうだよ」

 

『ああ、我々は運がいい…私達のデビュー戦に相応しいようだね神無』

 

「そうだねトレギア…じゃあ始めますか」

 

とあるビルの屋上に立ち尽くす神無、彼は自分の右手に持った仮面舞踏会に出てくる紳士がつけていそうな仮面を右手で持ちながらその画面の中にいる存在と会話をする

 

「さあ…悪魔と契約してかつての魔王としての力と怪獣使いとしての力を取り戻した僕の復活の戦いとして少々物足らないが…まあ楽しませてくれよ」

 

神無はそう言って笑って仮面を顔にかざす。そして暗黒に神無は包まれていく。そしてその闇から現れたのは人間と同じ大きさのウルトラマンと酷似した存在。仮面を付けたような顔にカラータイマーがある場所にはX字のプロテクターのようなもので覆われ、その姿は全身に拘束器具を身に付けているようにも見える。 彼はベリアルと同じ闇に堕ちた悪のウルトラマン…その名もウルトラマン トレギアである

 

「さて、まずは眺めようかな?まずは様子見様子見〜ウルトラマンなら人間を助けにいくんだろうけど…僕は人間なんかいくら死んでもなんとも思わないからね」

 

『流石は神無だ、いい闇の感情だ。それでこそ私と一体化するに相応しい』

 

二人の悪魔は人間大の大きさで五体の怪獣を見て笑いあっていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




急展開です、さあ始まりましたよ五体の怪獣による大進行、そして現れたスーパーヴィラン トレギアとの神無の一体化…はてさてこれからどうなるのやら?そして最新作の「カプ厨がていとくんに転生憑依しました」も宜しくお願いします!(しつこい)

そしてほぼ死にかけの士道君達…だがお気づきだろうか?こうなったらウルトラマンの世界ではどうなるのかを?そして次回は…あのヒーロー達が登場予定…楽しみに待ってくださいね次回の更新は未定ですが期待しないで待ってて欲しいです

次回もお楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。