レイオニクスウィーズ   作:暗愚魯鈍

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初めてましてカンピオーネ!の読者の皆様…怪獣物の小説を書いております、暗愚魯鈍と申します…僭越ながら怪獣物とカンピオーネ!のクロスオーバーを書いた見ました…本当に何故?原作も一通り読んだだけですのでおかしい所があれば教えて下さい…


カンピオーネ!編
四十三話神殺しの世界へ


ここは北インド・ラダック地方、主要観光地の一つである世界一の標高誇る車道カルドゥン・ラを超えた先にある緑豊かな美しい大渓谷…ヌブラ渓谷…そこに今神無は居た

 

神無「………ここ何処…?」

 

絶賛迷子中であった…更に神無は方向音痴であり体力がないので走るのは愚か長距離歩くのでさえ疲れるのだ

 

神無「これがレジェンド様じゃなかったらぶん殴ってるよ…人間だったら殺す…あ、今元の人間に戻ってるから逆に殺されるね…ハ、ハ…やばいマジでどうしよう…」

 

レジェンドはこの世界に来る前に神無の能力を封印していた…実際に使えるのは念動力のみ…まあこれで大抵の人間の動きを止めたりできるが…これから何か起こるか分からないので神無は不安げだった…

 

神無「えっと他に持っているものは…」

 

神無は自分の手持ちを調べてみると…自分の手元にあったのは…タロット占いができる怪獣カードの二十二枚とノアの力が込められた青い石……のみだった…

 

神無「ノア様の青い石はどうな効果があるんだろう…確か一兆度の炎が詰まっているて言ったような…一兆度て危ないし…使えないだろうな…他に使える物はないしな…困ったなぁ…」

 

神無はこれだけしかないのか…と残念げに首をカックンと下を向ける…すると後ろから人の気配を感じ後ろを向く…そこには赤い髪をした青年が立っていた…年は二十代前半だろうか?顔立ちが整った美青年とでもいうべき人物だった…自然が綺麗であるからここは観光地かもしれないと神無は考え観光者と思い神無は声を掛ける

 

神無「あ、こんにちは…すみません…ここは何処でしょうか?」

 

神無はなるべく丁寧に話しかけるが…相手は答えない…

 

神無「(あ、ここは外国だった!僕英語嫌いだから分からないんだよな…)すみません日本語わかりますか…?」

 

青年「…………………………………」

 

青年は喋らない…聞こえているのか、それとも無視しているのか…

 

神無「(何も英語でもいいから喋ればいいじゃないか!全く…)あのぉ!聞こえてます「煩いぞ童…」えぇ?」

 

神無が青年に再び声を掛けると青年は声を出した…それも「日本語」で…男は明らかに外国人であったが…彼は日本語を覚えていたのだろうか…?それにしても言葉が分かっているなら返事を返してもいいじゃないか…そう考え神無は再び声を掛ける

 

神無「すみませんが言葉が分かるなら早く言って下さい…」

 

青年「煩い…余は大魔王であるぞ、弱者には興味のない、貴様、不敬であるぞ」

 

神無はこの男の言葉を聞き、「この人厨二病か?」と青年を見つめるが…青年は神無に指を指す…神無はそれが何を指差しているか意味が分からなかった…が青年は言葉を出す

 

青年「雷よ」

 

すると青年の指から雷光が飛び出し、それを見た瞬間神無は一瞬で避け…ていうより転んで避け、先程神無がいた場所はクレーターができ焼き焦げていた

 

青年「ほう…威力を弱め速度を落としたとはいえ…これを避けるか…童」

 

神無「……何者ですか貴方は…?」

 

神無は青年が放った雷を見て青年に問い詰める

 

青年「……そうだな今の魔術を避けた褒美に余の「この姿」での名を語ってやろう…余はザッハーク!悪王ザッハークである!」

 

神無「………………え?ザッハーク…?」

 

ザッハーク、イランの古典「シャ・ナーメ」に登場する、屈強な人間の男性の両肩から大蛇が生えていると言う気味の悪い姿をしていると言われる悪王の事である…

 

元々はイラン辺境にある小国の王子だったが、イブリース又はアンリ・マンユに唆されを殺して王位を奪い国を乗っ取ったという…その後イブリース又はアンリ・マンユが若者の姿に化け給仕となり人々が動物の肉で美味しい料理を作り毎日異なる献立で王に提供したという…ザッハークはこれらの料理を気に入り、給仕を呼び、望むものを褒美として与えると言い……そして給仕が望んだのはザッハークの両肩への口付けであった…給仕が肩に口付けると給仕の姿が消え去りその直後に悪霊の呪いによってザッハークの両肩から2匹の蛇が生えてきたのだ…それは切っても切っても次々生えてくる蛇であった。すると再びイブリース又はアンリ・マンユが現れ、今度は医者に変身して王の前に現れ、「その蛇に毎日2人の人間の脳味噌を喰らわせていくうちに蛇が死ぬだろう」と助言したと言う………

 

その頃隣国のイランの支配者にジャムシードという王がいた…彼は暴君ゆえについに国民や部下に見放され、ザッハークはその隙に攻め込みジャムシードを殺害しイランを征服し毎日若者を二人を生贄ととして捧げ脳味噌を喰らったと言う…それを千年間統治し続けたという…

 

 

これは余談だが蛇の餌を作ったペルシア人が若者の脳味噌の代わりに家畜の脳を入れ若者の一部を助けるようにし、助かった若者は砂漠に逃れその子孫ことがクルド人だという

 

後にザッハークは自分が英雄フェリドゥーンに自分の支配に終止符を打たれる夢を見て、国中にフェリドゥーンを探すよう命令しフェリドゥーンの父を見つけ処刑し、幼いフェリドゥーンに乳を与えた牝牛も見つけ出すと周囲の動物ごと殺したという…だが成長したフェリドゥーンは母からこれらの事を教えられ、復讐を決意しその時を待つ…そして多くの息子達の命をザッハークに奪われた鍛冶屋のカーヴェが、王に反逆の意志を表し、大勢の人々を集めてフェリドゥーンの元に現れた…そしてザッハークはフェリドゥーンと一騎打ちをしフェリドゥーンに敗れたという…

 

そしてフェリドゥーンがザッハークにトドメを刺そうとしたが天使ソルーシュに「その時にあらず」と制止され、ザッハークは捕縛しダマーヴァンド山近くのシールハーンまで連れて行かれたという。なぜ殺さなかったかというと…その体内にはあらゆる悪性が詰まっており、いわば生きたパンドラの箱のような物で封印するしかなかったと言われる…そしてザッハークはゾロアスター教の【とある暗黒竜】と同一視され化身とされているのだ…………

 

とここまで神無はザッハークを思い出すが…ザッハークとは所詮神話の中の人物であり実在したわけではない…だが青年はこう言った「この姿ではザッハーク」だと…

 

ザッハーク「ふむ…余が本物のザッハークと信じられぬか…?見る限りお前は魔術師や忌々しい神殺し供ではないようだ…ならば教えてやろう、余はまつろわぬ神と言う存在だ」

 

神無「まつろわぬ神?」

 

ザッハーク「まつろわぬ神とはお前達人が紡いだ神話から背き自侭に流離い、人々に災いをもたらす神々の事だ、それにまつろわぬ神とは別に神そのものだけでない、神話において神と同義とされる神代の王や女王、英雄に加え、天使に魔獣といった存在が顕現する事もある…その場合もまつろわぬ神というのだ…どうだ分かったか?」

 

神無「つまり人間が生み出した神話から背き自由に生き災厄をもたらす…それが貴方達まつろわぬ神という事ですか…?」

 

ザッハーク「飲み込みが早いようだな…そうだ余は今しがた長い休眠から目覚め、神殺しでも同族でも良いから戦いに臨みたかった所だったのだ…童少しは準備運動になるように励めよ」

 

するとザッハークは両肩から黒い蛇を出し神無に向かって走り出す

 

神無「え!?ちょっと!?」

 

神無は咄嗟の事で避けられず、ザッハークの右肩の蛇が口を開き神無の頭にかぶりつこうとする…神無は死を覚悟し目を塞ぐ…がいつまで経っても痛みが襲ってこない…おかしいと思って目を恐る恐る開けてみると…

 

ザッハーク「…………この障壁は一体…」

 

ザッハークの右肩の蛇が口に開けながら神無の目の前で止まっていた…いや正確にいうと神無の目の前に現れた青いバリアに阻まれ神無に蛇の口が届かなかったのだ…

 

神無「へ?」

 

神無も唖然としていた…そして神無は気づく青い石…バラージの青い石が光っていることに…それにザッハークも気づき声を上げる

 

ザッハーク「……ほう…見た所神の加護がかかった石か…見た所この世界の神ではないな…うむ……童よここからは少し本気を出してやろう…簡単に死んでくれるなよ…」

 

するとザッハークは両肩の蛇を操りでバリアに連続パンチならぬ連続噛みつきをしバリアに何度も攻撃を当て続ける

 

神無(このままじゃいつか割れるて!!?…他に役立ちそうなもの…そうだ!)

 

神無は帯の間にしまっていた怪獣カードを一枚抜きザッハークに投げつける…投げつけたカードは太陽のカード「バンデラス」…そのカードの能力は大気中の水素を核融合させて高熱の爆発を起こすという能力ザッハークに近づいた瞬間に大爆発を起こす…が

 

ザッハーク「ほう…面白い玩具を持っているな童よ」

 

ザッハークは全くの無傷、精々ザッハークの着ている服が焼けている程度である

 

神無「ならこれは!」

 

恋人のカード「キングジョー」を掲げ光弾を三発ザッハークに発射するがザッハークの左肩の蛇が高速で光弾を噛み、光弾を消滅させる…

 

神無「これは!」

 

次に投げたのは戦車のカード「恐竜戦車」で散弾を放つ、これに対してもザッハークは立ったままで銃弾を喰らい…傷一つつかないでいた…次に放った愚者のカード「レッドキング」を飛ばすも蛇ではなく手で跳ね返させるが…その一瞬に女教皇のカード「アクエリアス」から電撃光線を放つ

 

ザッハーク「ヌウ……」

 

ザッハークは右手を電撃光線の前に出して電撃光線を防ぐがほんの少しザッハークの体が後ろに動いた…流石は超獣の力である…だがそれだけでは終わらずアクエリアスのカードからロケット弾を発射しザッハークの体に当たる…だがザッハークはそれを電撃光線を防いだ手で軽く破壊する、ならばと神無は次のカードを取ろうとしたが…ザッハークが突然笑い始める…

 

ザッハーク「クハハハ!童よ!余を傷つけることはできぬが中々楽しませてくれるな!ならばこちらも真の姿を貴様に見せてやろう!」

 

するとザッハークの姿が溶け始めた…と思うと膨張しその膨張した液体が竜の姿に変わっていく…

 

神無「……もしかして…ゾロアスター教最凶のあの大魔王になるの…?え?嘘だよね…」

 

ザッハークの姿は今や完全に竜の姿となっていた…それも首がキングギドラやカイザーギドラのように三つ首であり巨大な翼が生えた黒き巨竜…高さは三百メートル以上であり横幅はウルトラマンが三人並んだほど…つまり途轍もないない大きさということだ…簡単に言えばUキラーザウルス・ネオみたいな大きさということになる…三頭三口六眼の黒き巨竜…いな暗黒竜の名はゾロアスター教最凶にして最悪…七大魔王のドゥルジに含まれ千の魔術を操るという最強の竜…その名も………

 

神無「アジ・ダハーカ…………」

 

アジ・ダハーカ「おお、余の名を知るか……中々勤勉と見る………その通り!七大魔王が一角!大魔王アジ・ダハーカである!恐れ平伏すがいい!余は絶対悪であるぞ!」

 

アジ・ダハーカは翼を広げ高らかに自分の名を宣言する…すると同時に空に暗雲がかかる…丸で世界を闇で覆い尽くさんばかりに……その光景は丸でガタノゾーアやエンペラ星人を想像させる…

 

神無「……確かアジ・ダハーカてアンリ・マンユがアフラ・マズダが創造した世界を破壊し、被造物を殺戮すべくアンリ・マンユが生み出した神造竜でアンリ・マンユの力の結晶として生み出されたと言われているから…だとしたらアジ・ダハーカはアンリ・マンユの化身或いは息子てことになるから…この闇はアンリ・マンユの力の一端て事かな…?」

 

アジ・ダハーカ「ほお……余の素性まで知っている上、この闇の正体まで気づくか童よ…うむ、最初はこの様な気まぐれで本来の姿に戻り枠小な塵芥と相手をするのは恥と考えていたが…童、貴様は特別だ、余の力を見せた上で殺してやろう!」

 

神無「あ、そこに生きて返してやるていう考えはないんですね?」

 

アジ・ダハーカ「?何だそれは?それは人間達で言う「ゆーもあ」というものか?済まないな…余はその様な才能はないのだ」

 

神無「いやボケの才能はありますよ、絶対…どっちらかと言えば天然ボケですが…」

 

アジ・ダハーカ「では…余の魔術を見せてやろう!」

 

アジ・ダハーカが手をかざすと天から雷が降り注ぎ、更に手を動かすと炎が地面から湧き出てくる、そして空中の水分を凍らせ巨大な氷柱を神無に向けて飛ばす氷柱と炎を障壁で防いだ後、神無は節制のカード「ブリッツブロッツ」で雷を一部吸収し倍にして返す…アジ・ダハーカはそれをバリアを張って防ぐ

 

アジ・ダハーカ「うむ…今の攻撃を防ぐのみならず跳ね返すとは…ならばこういった趣向も一興だろう」

 

パチンと指を鳴らすと巨大な魔法陣が現れそこからミサイル等が現れる

 

神無「………………………………は?」

 

アジ・ダハーカ「スペシウム弾道弾、スパイナーR1発射」

 

アジ・ダハーカは魔法陣からスペシウム弾道弾、スパイナーR1を神無に向けて発射する

 

神無「え!?いや何それ!?」

 

神無はアジ・ダハーカのまさかの攻撃に面食らうがスペシウム弾道弾とスパイナーR1を障壁が守る…そして回避した先でアジ・ダハーカに声を上げる

 

神無「何ですか今の!?あれ魔術じゃなくて科学ですよ!?何それ魔法陣から出してるんです!?しかも先のはウルトラマンの世界での兵器です!」

 

神無は声が枯れるほどまで大声をあげて、アジ・ダハーカに先程の出来事を突っ込む…するとアジ・ダハーカは興味深そうに神無の質問に答える

 

アジ・ダハーカ「何、簡単な事だ余の権能である「千の魔術」の力だ、千とは無限数の事であり、その古今東西または未来からも、そして並行世界まで、あらゆる術…そう魔術はもちろんの事、錬金術に科学技術、武術、あらゆる分野の『術』を網羅し、完璧に…いや極限まで高め操る!それが余の力だ!」

 

神無「…………………助けてウルトラマンの皆さん!怪獣の皆ぁぁぁ!!こんなのチートてレベルじゃないよ!?安心院なじみさんの一京のスキルよりも多い無限とかあり得ない!黒神めだかの能力よりヤバいし!ハオ様やバーン様が凄く可愛く見える強さだから!?誰でもいいからウルトラマンを呼んできて!?こんな神話から生み出された大魔王誰が倒すんだよ!?て言うか誰だよこんなチートな能力持った大魔王の神話作った阿保な人間は!?巫山戯んな!」

 

アジ・ダハーカのチートな能力に怒り散らす神無…まあ分からなくもないが…

 

アジ・ダハーカ「む?どうした童よ?……まあいい続きを始めるとするか……まてよ…今のままではつまらぬ…フム」

 

するとアジ・ダハーカは手を地面にかざす…すると地面が盛り上がり中から金属の塊が飛び出す…そしてアジ・ダハーカかそれに軽く文字をなぞる…それはFに似た文字と文字であることは分かるも何なのかは分からない文字のような物……すると直後にその塊に炎が纏い塊は炎を纏った剣になり、アジ・ダハーカは神無にその剣を投げつける

 

アジ・ダハーカ「ほれ、丸腰ではつまらないだろう?これを使って余を楽しませてみよ」

 

神無「………この剣は?」

 

アジ・ダハーカ「レーヴァテインだ…知らぬはずあるまい?最もイメージとしては北欧神話の豊穣の神フレイの勝利の剣なのだが…まあ本物には遠く及ばないが…ただの武器としては申し分ないだろう」

 

神無「……まずどこから突っ込めば…まずレーヴァテインは北欧神話て貴方無関係でしょう?それにレーヴァテインを作ったのはロキ…ルーンを刻んでレーヴァテインを作ったと言われ、レーヴァテインは正確にはどんな形かさえも知られていない物でスルトの剣とする説や先程言ったフレイの勝利の剣として知られていますが…貴方は一切の無関係…いやまてよ…ルーンを刻んで……もしかして…?」

 

神無は冷静にレーヴァテインとアジ・ダハーカの関連性を考察するが…神無はとある仮説に至り、その顔を見たアジ・ダハーカはほう、と感心したような顔(まあ、顔が竜なので表情が読み取れないがアジ・ダハーカはそう思っている)をして神無の方を向く

 

アジ・ダハーカ「気付いたか?そうレーヴァテインはロキがルーンを刻んで生み出した…ルーンとはつまりルーン魔術の事、ならばレーヴァテインは魔術で生み出された物…千の魔術を操る余に出来ぬはずがない…そして剣に刻んだ文字に豊穣神フレイを象徴とするFに似たルーンも刻んだ事だ…偽物とはいえ勝利の剣の機能は果たすはずだ…」

 

神無「……何でもありなのか…千の魔術て……て言うかどうせならグングニルが良かった…槍なら初心者でも使いやすいから……剣とかは難しいんだよ…やった事ないから知らないけど…」

 

神無はブツブツ文句を言いつつもレーヴァテインを手に取る…アジ・ダハーカが温情を見せてくれた物だ…貰っておいた方がいいだろう…罠の可能性も考えたが…この暗黒竜がそんな低俗な事を考えるはずがないと思い手に取る

 

アジ・ダハーカ「では童も武器を取った事だ…先程の玩具とその剣を使い余をもっと楽しませろ!」

 

アジ・ダハーカはウォーターレーザーを何発も放ち神無を切り刻もうとするがそれをギランボの力で避けキングジョーの光弾で攻撃をするもアジ・ダハーカの皮膚には一切のダメージが入らずアジ・ダハーカは手を動かし雷を落とす、ブリッツブロッツで吸収し反射するがアジ・ダハーカはそれを手で弾く、今度は光の矢を放つが神無はそれを念力で止め、どこかに叩き落とす

 

アジ・ダハーカ「……先程貴様の脳内を開心術で調べたが…貴様余程魔術を調べていると見える…」

 

神無「何ハリーポッターの術使ってるんですか…貴方はヴォルデモート卿かスネイプ先生ダンブルドア校長ですか…?と言うかサラッと怖いこと言いましたね…魔術て…調べたと言ってもそんな大した事では…」

 

アジ・ダハーカ「何を言うか…貴様の脳内には色んな術の情報があったぞ?カイザーフェニクスやイクスティンクション・レイ に世界樹魔法…余が知らなかった魔術を知っているとはな…まあ童の脳内を読む前でも知っていたが…何せ余は無限の術を操る為、パッと思い浮かんだ術しか使わないのだ…だか童のお陰で童の記憶にあった魔術を使う気になった…何せ余が知るどの魔術より使いやすいのだからな!」

 

神無「………これ程までドラゴンクエスト、ブラッククローバーやロクでなし魔術講師と禁忌経典を読まなかったらいいと思った日は無いよ…」

 

アジ・ダハーカ「では…吹き飛べ有象無象」

 

アジ・ダハーカは手から魔方陣が現れそこから白い光線を放ち神無に命中するがバラージの青い石の障壁で守りきる

 

アジ・ダハーカ「万物を破壊する光線でも破壊不能とは……だからこそ破壊しがいのあるものだ…」

 

アジ・ダハーカは万物を破壊する(という設定の魔術)でも破壊できないバラージの青い石の加護を見て笑いながら次の魔術を放とうとする

 

アジ・ダハーカ「ふむなら、超時空消滅爆弾やネオマキシマ砲、トロン爆弾などで…」

 

神無「それは駄目です!それ地球や宇宙が消滅しかねないですから!貴方が無事でも地球が無事じゃなくなる!ただでさえウルトラマンの兵器は怪獣は殺せないくせに惑星だけは簡単に壊せる兵器は出さないで下さい!」

 

アジ・ダハーカ「ムゥ…ならば時よ止まれ」

 

アジ・ダハーカが一言言うと時が止まり、神無もその場の空間も止まってしまう

 

アジ・ダハーカ「カイザーフェニクス、イクスティンクション・レイ、スパイナーR1、海竜の咆哮」

 

アジ・ダハーカは神無から得た知識から魔術を放ち、人一人殺すのにはオーバーすぎる攻撃を…オリジナルよりも遥かに強い攻撃を繰り出し神無を攻め立てる、だがバラージの青い石の障壁は時が止まってもなお発動し全てを防ぎきる、

 

アジ・ダハーカ「稲妻よ降り注げ、メイルシュトローム、水銀の雨、スペシウム弾道弾、メギドの火」

 

アジ・ダハーカは稲妻を空から降り注がせ、水の嵐を巻き起こし、水銀を頭上から降り注がせスペシウム弾道弾とメギドの火を放つだがそれでも障壁は壊れず、停止時間が過ぎ時が元に戻る

 

神無「………あれ?…何か知らないうちに攻撃の後が…もしかして時を止めた…?」

 

アジ・ダハーカ「……正解だ、時を止め過剰な攻撃を行ったが…それでもひび割れぬとは…加護を授けた神は凄まじい力を持っているのだろうな…」

 

神無「……まあ1発のパンチがゼットンの火球と同じ一兆度だしな…」

 

アジ・ダハーカ「だが…そろそろ余もそろそろそのような障壁は飽きていた!余の魔術の真髄を見せてやろう!」

 

アジ・ダハーカは翼を広げ空に吠える…すると空を埋め尽くさんばかりに魔法陣が現れる

 

神無「…え?」

 

アジ・ダハーカ「これぞ余の真髄!余は千の魔術を使うだけではなく千の魔術を同時に使う事ができる…無限とまでは行かぬが…千以上はあると思え」

 

呆気にとられる神無を他所にアジ・ダハーカは術を起動させる、そこからイクスティンクション・レイやカイザーフェニクス、スペシウム弾道弾、スパイナーR1、海竜の咆哮、スピリット・ストーム、神罰の光芒、メギドの火を発射し、その人どころか町すら破壊しかねない魔術を神無一人に向けて最大の威力で放ちバラージの青い石の障壁がそれらの攻撃から守るが…千の魔術を全て防ぎきる事は叶わず障壁は破壊され神無は割れる直前に取り出した魔術師のカードギランボで瞬間移動し避ける

 

アジ・ダハーカ「……余の千の魔術から無傷で逃れるとは…だが障壁は壊れた…もう貴様を守るものはない…」

 

神無「…確かに…逃げれそうにないし…まあ無駄とわかっていても足掻き続けるけどね!」

 

神無は力のカード「シルバゴン」を投げつけアジ・ダハーカの皮膚を切り裂くが…皮膚から血の代わりに蛇が現れ地面に落ちると神無に襲いかかってくる、それを悪魔のカード「ベムラー」の青い火で燃やす

 

神無「…忘れてた…アジ・ダハーカは血の代わりに蛇や蜥蜴…ゾロアスター教では爬虫類や昆虫等は悪神の化身であり、アジ・ダハーカは血の代わりに蛇や蛙を出してスラエータオナでも殺す事ができなかったんだけ…これ攻略方法ないんじゃない?…逃げよ…」

 

アジ・ダハーカの能力を思い出し「これは絶対勝てないな…」と思い逃げようと考えギランボのカードで逃げようとするが瞬間移動は発動しなかった

 

アジ・ダハーカ「ああ、瞬間移動は余の術で封印させてもらった…逃げる事は不可能だ」

 

正に大魔王からは逃げられない…アジ・ダハーカは瞬間移動を見た時から瞬間移動を封じる術を周囲にかけておいたのだ

 

アジ・ダハーカ「まあただの人にしてはよく頑張った…サラマンダーよ来たれ」

 

アジ・ダハーカがサラマンダーを呼び神無にけしかける

 

神無「召喚術も使えるのか……」

 

神無はサラマンダーに正義のカード「ギャラクトロン」のカードを見せ魔法陣を展開しギャラクトロンスパークを放ち、サラマンダーを撃ち抜くがそう簡単に死ぬものかとサラマンダーは火炎を吐き、神無はそれを塔のカード「ブンダー」で空間に穴を開け火炎を吸い込み、それをサラマンダーの後ろに穴を開けてサラマンダーに当て、更にキングジョーの光弾を当てサラマンダーは消滅する

 

神無「…もう勝てる気がしないんですけど…すみませんがもうここいらで終わりに…」

 

神無がアジ・ダハーカの文句を言おうとしたその瞬間、神無の胸に一本の槍が刺さった

 

神無「…………え?」

 

そのまま神無は後ろ向きに倒れ手に握っていたレーヴァテインを落とす…その槍はアジ・ダハーカが神無がサラマンダーに気を向いている時に錬金術で即席で生み出しそれを投擲し神無の胸に…心臓に当たり、神無を殺したのだ

 

アジ・ダハーカ「獲物を取った瞬間が一番隙のある時…覚えておくがいい…まあ既に死んでいるが…さらばだ童、枠小な人間にしてはかなり楽しめたぞ…せめて貴様の事は忘れないでいてやろう」

 

アジ・ダハーカは神無を見下ろした後、後ろを向いて歩き出す、同族や神殺しと戦うために歩き出す…だがアジ・ダハーカは自分の後ろで何かが動いた様な気がし、後ろを振り向き驚愕した

 

アジ・ダハーカ「………………何…?童…何故動いている?」

 

そう神無が心臓を槍で穿たれてなお動き立ち上がった、それを目を見開いて驚愕にくれるアジ・ダハーカを他所に槍を引き抜きレーヴァテインを拾い握り直してアジ・ダハーカを見据える

 

神無「……僕も本当に出来るとは思いませんでしたが…本当に成功してよかった…アジ・ダハーカ様…まだ僕は動けますよ?」

 

アジ・ダハーカ「…………フハ…フハハハハハハハ!!面白いぞ童!心臓を穿たれてなお動くとは!そのカタクリまでは分からぬが…今度は体を残さぬ様消滅させてやろう!」

 

アジ・ダハーカは手から大きな火球を生み出し投げつけるが…神無が手をかざすと火球は一旦止まりその隙に神無は火球の射線から外れ火球は再び動き出し神無がいた場所を焼き尽くす、その光景にアジ・ダハーカは一つの結論に至る

 

アジ・ダハーカ「そうか…貴様が動いている理由は…念力だ!念力で自分の体を無理矢理動かしているのか!?」

 

自分自身を、念力で操作する……言葉にすれば容易いがそれは並大抵の事ではない。生物の肉体には、当たり前だが可動範囲というものが存在する、例えば脚は三百六十度回らないし首は後ろへ向くことは絶対にあり得ない、そもそも痛覚がそれを許さないのだ…神無はそれを無理矢理押し切った。痛覚を完全に遮断し穿たれた心臓の出血を念力で止め念力で無理矢理動かして、念力を体内の神経に接続し、骨が砕けようが折れようが一切の関係無く意識がある限り戦闘を続行する…神無はそんな荒技をしているのだ

 

アジ・ダハーカ「だがそれでもいつかは集中力が途切れればそのまま死ぬのだぞ!愚かとしか言えない!」

 

神無「…だからと言って…そのまま死ぬよりはマシだ…何せ僕には帰りを待っている怪獣がいるからね!」

 

とそのまま神無は自分の心臓を穿った槍を投げつけ、アジ・ダハーカはそれを小さな雷を放ち破壊する、その一瞬に帯からバラージの青い石を取り出して…それをアジ・ダハーカに投げつける…その石を念力で操作しアジ・ダハーカの口の中に入れる

 

アジ・ダハーカ「ムゥ?」

 

アジ・ダハーカは何故青い石を口の中に入れたのだ?と考える…するとアジ・ダハーカの体が青い光り、アジ・ダハーカの腹から炎が溢れアジ・ダハーカを包み込む

 

アジ・ダハーカ「何!?どういう事だ!何故余が燃える!?」

 

神無「……その石には障壁以外にも効果があるのではと思い投げましたが正解でした様です…その石には…一兆度の火炎が詰まっているんですよ…それに偽物のバラージの青い石でもアントラーを倒せましたからね…そのまま燃え尽きてください」

 

バラージの青い石には一兆度の火炎が詰まっておりそれをアジ・ダハーカの体内にいれ、バラージの青い石が割れ中に詰まっていた炎がアジ・ダハーカを火達磨にしているのだ…

 

アジ・ダハーカ「まだだ!まだ余は負けん!この様な炎、余が消し去って……」

 

するとその瞬間にアジ・ダハーカの目に何かが刺さる、それは燃える劔…アジ・ダハーカが神無に武器としてやったレーヴァテインだった…すると劔が自動的にアジ・ダハーカの目から抜かる…これはフレイの勝利の剣であり勝利の剣は賢き者が持つと自動で動き敵と戦うと言われておりその性能を持っているのだ…そしてレーヴァテインはアジ・ダハーカの右首を切断する…本来ならあり得ぬ事だが…この炎には邪を祓う効果があったのか首が切断されやすくなり、炎で焼かれているため蛇や蜥蜴達が出てきても炎で焼き尽くされる、そしてそのままアジ・ダハーカの左首が切断される

 

アジ・ダハーカ「……まさか、この余がちっぽけな人間如きに敗れるとは……慢心が過ぎたか…」

 

アジ・ダハーカは炎に焼かれ身動きが取れずそのままアジ・ダハーカの最後の首に向かって勝利の剣が動く…神話では火の神アータルとクワルナフを奪い合った時、アータルに「アジ・ダハーカの体の中に入って口の中で燃え上がり、アジ・ダハーカが地上に来られないように、決して世界を破壊できないようにする」と言われ萎縮して退いたという、逸話がある、アジ・ダハーカは今アータルに言われた通りの状況になっていた…体中炎で焼かれ再生が出来ずにいたのだ…もしかしたらアジ・ダハーカはアータルの火に体から焼き尽くされては再生出来ないと思い退いたのではないだろうか…?

 

神無「……………さようなら…」

 

神無がアジ・ダハーカに言葉をかけた時にはアジ・ダハーカの最後の首が切り落とされたのだった…そして空を覆っていた闇は消え、太陽の光でヌブラ渓谷は照らされた




…何か御都合主義ですみません…本当にカンピオーネ!ファンには申し訳ない気持ちで一杯です…ちなみにカンピオーネ!とのクロスオーバーを書いている時、送る時はお腹が緊張で凄い痛かったです…本当にすみません…純粋にカンピオーネ!を書いている人に本当に失礼と感じております…それとアジ・ダハーカがこんなに簡単にやれらるわけない…と考えている人も本当にすみません…やられた理由でいうといかに神様でも一兆度の火炎は流石に耐えられないだろうと言う理由と油断のし過ぎですね…こんな駄文ですけど頑張って書きます!

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