中国江西省の鷹山にある五嶽聖教…ここは中華の技芸を学んだ武侠や方術使いの三割近くがこれに所属しており教主はあの羅濠であり、構成員は教主に絶対の服従を誓い、教主の姿を見ただけで目を潰し、声を聴いただけで耳を削ぎ落とすほど…だったが今は姿を見ても目を潰さなくていいし耳を削ぎ落とさなくてもよくなっている(後で自分で罰する者もいるが)…そうなった理由は羅濠がほんの少し丸くなったからだろう(あくまでそれは構成員だけで一般人などは削ぎ落としたりするが)
そしてここは鷹山にある五嶽聖教の奥深くに編んだ庵に…二人の人物がいた…ここの五嶽聖教の教主、羅濠…本名羅 翠蓮と皇 神無が座禅を組んで茶道をしていた
羅濠「…貴方が点てた茶は美味いですね…他にも料理も美味ですし…紅茶や酒も極上…本当に貴方は凄いと思いますよ」
神無「お褒めの言葉ありがとうございます」
茶を優雅に飲む羅濠に、一礼する神無…そして神無は羊羹を切り羅濠に差し出す
羅濠「この羊羹が茶に合うのです…これ程生きていて良かったと思うことは滅多にありませんよ…」
羅濠は少しずつ羊羹を咀嚼してゆっくりと食べていく…
神無「美味しそうに食べてもらってありがたいです…」
すると部屋の戸が開き少年が入ってくる
鷹化「師父、神無殿、入ります」
彼の名前は陸 鷹化(りく ようか)羅濠の弟子であり羅濠に振り回される苦労人である
神無「おお、鷹化君!丁度いい、これ饅頭と煎餅ね、皆で分けてあげて」
鷹化「ありがとうございます…」
頭を下げる鷹化に羅濠が話しかける
羅濠「して要件はなんですか鷹化?今久しぶりに朋友に合っているのですよ?拳骨を食いたいのですか?」
鷹化「滅相も無い…ただ中国の魔術結社から依頼が参りまして…」
羅濠「ほう?して内容は?」
羅濠が鷹化に聞くと鷹化は手紙を取り出し喋り出す
鷹化「…こちらに龍が迫っています…神獣ではなく龍神のまつろわぬ神と判明、直ちに倒して頂きたいとのこと」
神無「ほう?」
神無が龍という言葉に反応する、それを見逃さなかった羅濠は鷹化に問いかける
羅濠「鷹化…それは私が倒して欲しいと書いてありますか?」
鷹化「へ?…えっと…倒して欲しいと書いてあるだけで師父が倒せとは…まさか…」
羅濠「ええ…朋友よ、貴方が倒して来なさい…龍と聞いて戦いたがっているのでしょう?」
羅濠は神無に向けて言い、神無は口を大きく歪ませ羅濠に笑いかける
神無「……やっぱりわかる?そうなんだよね!僕の権能て蛇か竜かしかいないからさ!最近倒したのも神祖だったからさ、つまんなかったんだよね!僕は今その龍と戦ってみたいと思ってたんだよ!流石!」
神無は嬉しそうに叫び、空間を切り裂き中かは酒を出す
神無「お礼と言っては何だけどこの吟醸酒を置いてくね!」
そう言って神無は鷹化からまつろわぬ神の居場所を教えられるとそのまままつろわぬ神の元へと転移していく…それを見た後鷹化がボソッと喋る
鷹化「師父…知ってます?あの人が作った魔法薬や魔道具て高値で売られてるんですが、あの人が作った酒て呪力も篭ってるし美味いからで一本一万はするらしいですよ…」
羅濠「…まあ朋友が作る料理は私より美味しいですしね…それに時間を操れますから酒も1日どころか一時間以内に発酵できますし」
鷹化「…本当ですか…?師父より美味いなんて…今度食べさせてもらいたいですね」
羅濠は時々鷹化に自分の料理を振る舞い、その味を美味と称した鷹化もそれより美味い神無のまだ見ぬ料理に涎を垂らしかけた
羅濠「あれで人間嫌いがなくて、戦闘狂の部分がなかったら嫁の貰い手が来そうな者ですが…魔王とはロクでも無い連中が多いですから嫁など来ないでしょうね」
鷹化「……師父…貴方がそれを言います?」
鷹化はブーメランな事を言う羅濠にそう言うがそれを言った直後に拳骨が鷹化に下される…並の人間ではこれを食らっただけで頭蓋骨が割れ脳震盪を起こし即死するのだが…流石は羅濠の弟子なだけあってタンコブが出来ただけで済んだ…
鷹化「しっかし…あの人と師父、それにヴォバン侯爵と共に北朝鮮の偉い奴等を皆殺しにした人物て聞いた時は悪魔みたいな人物かと思いましたけど…案外いい人ですね…お土産もくれますし…魔法薬も良い物ですし…」
羅濠「…だったら良かったんですけどね…朋友は心の闇が濃いですから…それを人前で出さないだけで…」
とそう羅濠はボソッと喋った
神無「ここか、そのまつろわぬ龍神がいる場所は…」
中華人民共和国のとある場所でまつろわぬ神が来るのを待っていた…すると空から雨が降り出し…そして金色の龍が舞い降りてくる、翼が生えておりその翼は鷹の様…四本足で五本の指がある
龍神「ほう?妾が来るのを待っていたか神殺しよ…待たせてすまぬな」
神無「いえいえ、僕も今来たばかりなので…大丈夫ですよ」
龍神「そうかならいい…では戦を始めるとしようかのぅ…妾の力を見せてしんぜよう」
龍神は愉しげに神無に向けて喋る
龍神「神殺しよ…戦う前に妾の名を教えようか…我が名は黄竜!太一の妻であり四神の長である!」
黄竜…麒麟と十二天将の勾陳と同一視され皇帝の権威を象徴しており、元号となったり、日本でもめでたい獣とされ四神が東西南北を守護しているのに対し黄龍は中央を守護しているという、また「老いた応竜は黄竜と呼ばれる」とある事から応竜が老いた姿とされ応竜と同一視される中国最強の龍神と言っても過言ではないまつろわぬ神であった
黄竜「…では妾の仲間を呼ぶとしよう」
すると東からは水の塊が現れ、西には白い塊が現れ、南には炎の塊が現れ、北には黒い塊が現れる…それぞれまつろわぬ神程ではないが圧倒的な呪力が充満する…
神無「……従属神か…黄竜の従属神となると…四神か…」
神無が呟くとそれに答えるかの様に水の塊からは青龍、白い塊からは白虎、炎の塊からは朱雀、黒い塊からは玄武が降臨する
朱雀「及びでしょうか黄竜様?」
白虎「戦か?ならば俺に任せろ!」
青龍「やれやれ…白虎は気が短い…」
玄武「早く戦おうか…」
黄竜「頼むぞお前達…」
従属神として呼び出された四神と四神の中心にいる黄竜…四神もまつろわぬ神には届かないが四体揃うとまつろわぬ神が二体いる事になり数は五対一と圧倒的な数の差にちょっと不安がる神無であった
神無「全く数の差とか…まあ楽しそうだからいいか!
プラズマ・カノン、インフェルノ・フレア、フリージング・ヘルを同時に放ち更に五個放ち合計十五の魔術が黄竜と四神に襲いかかる
黄竜「甘いわ!」
黄竜は口から雷撃を放ち相殺し、朱雀も口から火炎を吐き相殺し、玄武は甲羅で防いで無傷で防ぎきり、青龍は水流をレーザーの如く撃ち魔術を相殺させ、白虎は爪で魔術を切り裂いた
神無「流石にこれは防げるよね…そう来なくちゃ!」
神無は笑いながら次々に魔術を放つ
白虎「小僧!そんな程度じゃ俺達は止まらないぜ!」
白虎は鋭い爪を神無に向け神無はそれを縮地で避け白虎の後ろに立つ
神無「…偶には趣向を変えてみるか…メラガイアー、イオグランデ、ギラグレイト、マヒャドデス、バギムーチョ、ジゴデイン、ドルマドン」
神無はドラクエの最強クラスの魔法を放つ、これらの魔法は他の魔法より覚えやすくシンプルな火力なので使いやすいが、シンプルな為ライトニング・ピアス等の様に小細工が余りできない上、呪力の消費が激しい為ロクアカの魔術と比べるとあまり乱用出来ない
白虎「チ…洒落臭え!」
白虎はメラガイアーとギラグレイトを爪で切り裂き、イオグレイトはそのまま耐えきり、マヒャドデスは体についた氷ごとかち割り、バギムーチョは爪から放った衝撃波で相殺しジゴデインは素早く駆けて避け、ドルマドンはジャンプして両爪で切り裂いた
青龍「白虎!少し冷静に!先走り過ぎです!相手は我らが天敵神殺し!油断大敵です!」
白虎「五月蝿えなぁ青龍は!オカンか!大丈夫だよ初っ端から死ぬもんか!」
玄武「それはフラグだぞ」
先走る白虎を咎める青龍…青龍は意外と常識的らしい…
神無「う〜んやっぱり五対一てのは厳しいなぁ…僕も魔獣を呼ぶか…」
そして空間を開き中からアーシェラ戦に出てきた双頭龍を四体召喚する
朱雀「確かに魔獣にしては中々強いですが…その程度で足止めになるとでも?」
神無「確かに…アレクのメリジューヌにも負けてたしね…でもこいつらの長所は…死ににくい所だよ!」
白虎が爪で双頭龍の首を切り落とすが…すぐに再生し、白虎の爪が少し溶けていた
白虎「うお!?血が毒なのか!?」
神無「ヒュドラの再生力にアンフィスバエナの毒…効くでしょう?」
ヒュドラはご存知だろうが、アンフィスバエナとはメデューサの血から生まれたとされ、本人の毒もメデューサ程ではないがカンピオーネですら苦痛する程の毒を持っている…武器で刺せば武器が融解するほどに…他にも雑魚を一掃するコカトリスの魔眼にフェニックスの復活と涙を流す事…戦闘を優位に進める能力を多数持っているがデメリットは作るのに二日以上かかり、尚且つ二十匹以上は作れないというデメリットがある
黄竜「ほほう!それが異国のキメイラという奴か!妾はその様な奇妙な生物初めて見た!面白いな!今の世の神殺しは!」
黄竜は大笑いし高原に黄竜の笑いが響き渡る
神無「まだまだ序の口ですよ…まだこれでも全ての権能の能力を合わせると全体の半分にも満たないのですから」
黄竜「おお!それは真か!?まだ貴様の手品の品は続くのか!?楽しみじゃのう…早う妾に観せてくれ!」
黄竜は好奇心が宿った目で神無を見つめる…この龍神は余程珍しいものが好きと見える
白虎「姐さん…愉しむのもいいが…あいつは俺の獲物だぜ!」
白虎が前に出て双頭龍を蹴散らしながら突進する
神無「…なら行きましょうか!」
白虎は地を揺らし、神無は電撃を左手に集める
神無「プラズマ・カノン!」
白虎「甘いわ!」
白虎はそれを爪で切り裂き神無に爪を向けるが…
神無「マナゾーン…スピリットストーム」
白虎の背後から膨大な風のエネルギーが白虎に襲いかかる
白虎「な!?」
白虎は慌てて避けようとするが白虎は避けきれず腹に当たり腹から血を流しながら苦しげに神無に叫ぶ
白虎「何をした!?後ろから魔法を出すのはともかく…気配を感じなかった!?何をしたのだ!?」
すると神無は何気もなく答えた
神無「マナゾーン…この一体にごく微量な呪力を充満させそこから僕の魔法を放つ…それがマナゾーン…つまり空気と一体しているため誰にも発動が分からない…ちなみに無詠唱でもいいから神出鬼没な技です」
白虎「チ…小癪な手を使いやがって…だけどよぉ…そんな小細工使って戦う奴ぁ…嫌いじゃねえぜ!」
白虎は再び神無に突進し神無はそれを避ける
白虎「まだまだ!」
白虎は再び突進するが、双頭龍達は火炎を吐き白虎の邪魔をするが白虎は炎を浴びながらも突進を辞めず神無に向かっていく
神無「風の刃!」
強化したエア・ブレードを発動させ白虎の前脚を切り落とす
白虎「グオ!?」
神無「海竜の咆哮」
神無は白虎の頭上に海竜の咆哮を放ち白虎を飲み込む
白虎「もう終わりか…でもまあ楽しかったぜ」
白虎はそう言い残すと光の粒子となって消滅する…
朱雀「次は私がお相手しましょう」
朱雀が前に出てきて翼から炎の雨を降らせ、神無にそれを翠玉方陣(エメラルド・サークル)で防ぐ
神無「次は朱雀ですか…」
神無はフリージング・ヘルを放ち朱雀は炎の風を起こし相殺し水蒸気爆発が起き朱雀はそれを避ける為後退する、それを見た神無が攻撃しようとすると青龍が水流のレーザーで神無を攻撃する
青龍「朱雀、私も手助けします…白虎がやられた今これ以上死んでしまうのもいけない…いかに我等が強くとも所詮は従属神…魔王には及ばない…ならばこそ協力して倒すのが策です」
朱雀「…そうですね、ここは協力しますか」
青龍は朱雀と二対一で神無を倒そうと朱雀に申し出て朱雀はそれを了承する
神無「リフレクト・リフレイン!」
複数の鏡からビームを放ちそのビームを反射させることで多角的に広範囲を攻撃し朱雀と青龍の体を焼き焦がす
朱雀「く!舐めるな!」
青龍「私達を侮ってくれるなよ!」
炎の玉を放ちそれに向かって青龍が水の玉を放ち神無の頭上にてそれが相殺され水蒸気爆発が起きそれに神無が巻き込まれる
朱雀「やったか!?」
朱雀がそう叫ぶと後ろから雷撃が当たり後ろを向くと神無が立っていた
神無「縮地を忘れてもらっては困ります」
そう言うと神無は朱雀の周りの空間を削り取り朱雀の羽がもがれ尻尾もなくなり朱雀は地に落ちる
朱雀「……無念…」
青龍「朱雀……安らかに眠れ…」
朱雀はそう言って光の粒子となり消滅し、青龍は朱雀が死んでしまったことを悲しんでいた
青龍「…白虎と朱雀の敵討ちとしよう」
神無「ミニアドブラック…嬉々灰壊」
周囲に展開させた空間魔法の穴から次々に呪詛を込めた灰の弾丸 嬉々灰壊を放ち青龍はそれを避けようとするが避けた場所に空間魔法の穴が無数に開く為逃げられずにいた
青龍「く…まだまだぁぁぁ!」
青龍は全身を水球で囲み攻撃を防ぐ
神無「メドローア…イクステンション・レイ」
氷と炎の相反する熱エネルギーであらゆるものを消滅させる呪文を唱え万物を分解する光の光線を放ち青龍を囲む水球ごと青龍は消し飛ぶ
玄武「従属神すら消滅させるか…なら守りが固い俺が行こう」
玄武が前に出るが神無はただ上を向いているだけ
神無「そろそろ神の杖が降るよ…」
玄武「?」
玄武が上を向くと巨大な金属棒が落ちていた
玄武「何!?」
神の杖…アメリカが開発していると言う核兵器に変わる兵器で1000キロ離れた宇宙から急降下しそのスピードは時速1万1587キロに達するといい、ターゲットにぶつかる際の力は原子力兵器にも引けを取らない。更に命中率が高く、宇宙から打ち上げられた後、大型建物群や地下数百メートルにあるターゲットを破壊できる。しかも、電磁波を放出しない為迎撃は難しい…
が、柳田理科雄はこの兵器に対し寸法通りの金属棒だと重量はタングステンで8.3t、チタンで2tに及んでしまい、さらに、100kgの物体が11,587km/hで落下しても威力は広島に落ちた原爆の十二分の一の威力しか出ないといい、他にも当たる前に融解してしまうなど指定されている…が神無の権能はそれが机上の空論であれ空想であれ存在していれば使える…つまり不可能な物でも可能にする権能…神の杖を作って攻撃することができるのだ
しかも魔王が作ったとあって本来の威力よりも高くなっている
玄武「避けきれぬ…ならば耐えきる!」
玄武は神の杖に当たり…爆風が吹き荒れる…煙が消えると玄武がボロボロの状態で耐えていた
玄武「まだ戦えるぞ神殺し!」
玄武はそう言い放つがふと上を向き顔を強張らせた
神無「でもあと三発神の杖が降りますよ?」
神の杖が三個落ちてきて玄武に当たる
玄武「神殺しぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
玄武はそのまま神の杖に当たり消滅する
黄竜「四神は全滅か…なら大将である妾の出番だな」
神無「ええ…本気で行きますよ?」
神無は巨龍となり黄竜と向き合う…暫く睨み合った後高速でお互いが噛み付く
黄竜「ぐ…乙女の玉肌に傷を作るのはな…」
神無「…そちらこそ乙女が噛み付くのもどうかと思いますよ?」
二人はそう言った後距離を取り黄竜は雷のブレスを、神無はイクステンション・レイを放つ
黄竜「ヌウウウウウ……!!」
神無「………………!!」
イクステンション・レイが雷のブレスに押し返し黄竜に当たるが黄竜は少し鱗が削れた程度で再び噛み付いてくる
神無「風よ!」
シュレッド・テンペストを放ち黄竜を切り刻む…が自身もテンペストの中心にいる為自身の体も切り刻まれるが黄竜が切り刻まれることに痛みが襲う為自身はそれによって再生する為このままテンペストの中心にいたら確実に死ぬのは黄竜であり神無はそうなることを考え念動力で黄竜を拘束し黄竜はなら先に殺そうと噛みつきを離さず神無の喉笛を噛みちぎろうとする…そして
黄竜「グオ………」
黄竜はそのまま地に堕ちる…この勝負の勝者は神無であった
黄竜「まさか…この妾が負けるとは…フフ面白い…が貴様に一つ問いたいことがある」
神無「何ですか?」
人間に戻った神無が尋ねる
黄竜「……貴様は何故戦う?何の為に我らと戦う?」
神無「…だってそれしか【僕の価値】は無いから?」
黄竜「何?」
神無が喋った言葉に意味が理解できなかった黄竜…そして神無は再び喋り出す
神無「僕は怪獣を操ったり戦う事だけしか価値がない人間だから…それが無くなったら…皆僕を見捨てる…もう孤独は嫌だから…皆といる楽しさを知ったから…失いたくないから戦うだけ…」
黄竜「………………」
黄竜は理解した…この青年は………【精神は子供】のままだと…誰かがこの青年を理解してくれなければ…この青年は永遠に孤独で闇の中で泣き噦る幼児と黄竜は感じた…だから黄竜は笑って神無に言う
黄竜「…貴様の名は?」
神無「皇 神無」
黄竜「はは…何と因果な事か…かつて妾が使えた皇帝の皇と同じ文字を持つものに殺逆されるとは…神無よ、これは呪い(祝福)だ、心して聞くが良い…お前には妾の権能は使わせぬ…」
神無「…?」
黄竜が言った言葉に理解できない神無…そんな神無を小さい子を見るような目で黄竜は笑いながら言う
黄竜「妾の力はお主が信頼した者にしか使えぬ…神無よ他者を信じよ、誰かを愛せ…それが主にとって救済となる…人は誰かを救済する為に生きている…死の間際に分かるというが…お主の場合は死ぬでないぞ…生きてる間に気づくのじゃ…」
そう言って黄竜は消えていく…権能が増えた感覚がした神無は黄竜の言った言葉を復唱する
神無「人は誰かを救済する為に生きている…か…誰も僕を助けてくれなかったのに…黄竜様…僕にどうしろと?」
神無が黄竜に言われた言葉の意味を考えていると…
ラヴクラフト「神無君………」
神無「……ラヴクラフトか…驚かさないでくれ…で何?」
ラヴクラフト「…日本の……正史編纂委員会…と言う組織からの…手紙だ…」
神無「正史編纂委員会…?ああ、スサノオさんやラーマさんの知恵借りてる組織かどれどれ?」
ラヴクラフトから渡された手紙を読むと…神無は手紙を読み終わると火で手紙を焼き消す
神無「ラヴクラフト、皆に伝えておいてくれ日本に行くと」
ラヴクラフト「別に構わないが…何が書いてあった?」
ラヴクラフトが聞くと神無は答える
神無「…日本に白い狼が出たらしい」
あれ?今回短すぎ?てなわけで次回から原作に(そのままとは言っていません)そして漸くヒロインの登場(遅いとか言わないでください)
ちなみにラヴクラフトを含むクロスオーバーキャラが出てきますよ?何の作品かお楽しみに…でも知ってる人がいるかな?ちなみにその作品は実在する人物が出てくる作品な為敵のオリキャラを作る時も実在する人物を書こうとしているのですが…著作権とか大丈夫かな?(震え声)もしかして名前を少し変えたほうがいいのでは?と考えたりします…ではまた次回!