レイオニクスウィーズ   作:暗愚魯鈍

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…自分でも書いてて思うこれ本当にウルトラマンか?て…オリジナル(アニメにも出てきた人がいるが)異能者が登場


五十九話入社騒動・後

鏡花「………!ここは!?」

 

鏡花はベットから起き上がる…その部屋は薬箱や医療具がある事から医務室だと分かる

 

国木田「目が覚めたか鏡花」

 

国木田が部屋に入ってくる、何故か眼鏡を頭の上に掛けて…

 

鏡花「国木田さん…」

 

国木田「ジイドから聞いた…お前が狙われてるらしいな…あの神祖ウルルに…」

 

ウルル…鏡花は見た事ないが自分に狼…マーナガルムの力を植え付け同様の事件を起こすまつろわぬ神と聞いていた

 

鏡花「…何で私なんでしょう…て!確かその人て皇さんと同じ魔王の同盟者…魔王の傘下がここを襲撃しにくるんじゃ!?」

 

鏡花は敵が襲撃してくるのではと焦るが対する国木田はどこ吹く風、椅子に座って手帳をめくって読んでいる

 

国木田「安心しろ…敵など俺達の敵ではないわ…動揺は達人を殺す…動揺するな…」

 

だが鏡花はジト目になりながら国木田にこう言う

 

鏡花「……あの…手帳逆さまですよ?」

 

国木田は固まった…手帳が逆さまなのを気づかないほど動揺していた様だ…すると国木田は手帳を元に戻し椅子から立ち上がり鏡花がいるベットに歩いていく、そして頭を鏡花の方に突き出す様に顔を近づける

 

国木田「俺は動揺などしていない!」

 

鏡花「!?」

 

国木田「いいか!?敵など来てもこういう風にブンブン振り回してドカンドカンしてプワーンてして後あれだ!まあそんな感じで敵を倒してくれる!」

 

鏡花(説明がアバウトすぎる)

 

一番動揺しているのは国木田かも知れない

 

国木田「…まあいい…今は休んでおけ…」

 

そう言って国木田は部屋から出ようとする…が立ち止まり鏡花の方を向く

 

国木田「所で鏡花…」

 

鏡花「はい?」

 

国木田「さっきから探しているのだが…俺の眼鏡を知らんか?」

 

国木田はそう言うが頭の上に眼鏡が掛けてある

 

鏡花「……頭の上にありますよ…」

 

国木田「…………本当か?」

 

鏡花「はい……」

 

国木田は頭の上から眼鏡を取り外しちゃんと眼鏡をかける

 

国木田「………疲れているのかもな…」

 

鏡花「……そうですね」

 

そう言って国木田は部屋から退室する

 

 

その頃とある場所…正史編纂委員会の支部に武装した黒ずくめの男達とそれを仕切る三人の人物がいた

 

エドモンド「これよりポートマフィヤの構成員を皆殺しにする…ただし魔王に会ったら逃げろ」

 

そう言ったボロボロのコートを羽織った男性はエドモンド・デ・アミーチス…能力名 クオーレ

 

チェイス「精々気を抜かぬ様に殺せ」

 

上品な服装をした男性はジェームズ・ハドリー・チェイス…能力名 蘭の肉体

 

綾子「我らに逆らう愚かな者に裁きを」

 

手に数珠を持った和装の女性は三浦綾子…能力名 銃口

 

エドモンド「さあ…鏖殺の時間だ…まずはポートマフィアの前に正史編纂委員会の犬を殺すとしよう」

 

エドモンドは支部の扉を破壊し中に入る…そこで作業中だった呪術師達は呆気に取られるがすぐに敵襲と分かり呪術を放とうとするが

 

エドモンド「ふん…そんなもの効かぬよ」

 

だが呪術は全てエドモンドを「すり抜ける」様に外れる…呆気に取られる呪術師達に綾子が襲いかかる

 

綾子「異能力…銃口!」

 

綾子は自分の指を全て銃口に変え呪術師達に放つ、その瞬間に呪術師の体に無数の穴が開く、ならばとチェイスに呪術を放つが

 

チェイス「無駄だ…俺の身体は蘭の肉体…蘭は美しいだけではないぞ…」

 

チェイスはそれを避け、指を鳴らすと入り口から無数の虫が入り込み呪術師達の服に入り噛み付いたり、口の中に入って臓器を食いちぎる

 

エドモンド「やれ」

 

その号令の後黒ずくめ達が銃を乱射し残りの呪術師達を鏖殺した

 

綾子「皆殺し完了ね…」

 

エドモンド「そうだな…チェイス」

 

チェイス「分かっている」

 

チェイスは手をかざすと支部に変な粉…菌が充満する…そしてエドモンド達が支部から出た途端大爆発を起こし正史編纂委員会支部は炎上した

 

ドストエフスキー「……皆…ここらに近い正史編纂委員会の支部が壊滅したらしい」

 

何処かで情報を仕入れたドストエフスキーが鏡花を含めた全員に報告する

 

乱歩「敵の数は?」

 

ドストエフスキー「調べた所によると二十人ほど…その内三人が異能者だ…」

 

鏡花「…三人も…」

 

国木田「最悪の事態にならねばいいが…」

 

国木田は冷や汗をかきながら眼鏡をクイと上げる

 

鏡花(私の…性だ…私のせいで…皆さんに迷惑が…どうしよう)

 

鏡花は自分のせいで国木田達に迷惑をかけていると考え悩むが

 

ラヴクラフト「…心配…するな…」

 

ラヴクラフトが鏡花の背中は叩く

 

鏡花「ラヴクラフト…さん」

 

ラヴクラフト「心配しなくとも…皆…強い…ポオ君と…ルイーザ君…は…除くが…皆…大丈夫…心配いらない…」

 

ラヴクラフトは自分なりに励ます

 

フィッツジェラルド「…無一文の働きになりそうだな…」

 

アガサ「…はぁ…面倒な事になりましたね」

 

皆は国木田を除いて冷静だったが鏡花は心の中では私のせいと思っていると考えていた

 

鏡花(私に…出来る事…は…)

 

鏡花は自分の部屋に行き携帯や生活に必要なものを漁る…つまり逃げようとしているのだ…自分がここを出て行けばここの人達には迷惑がかからないと考えた…鏡花の苦肉の策である

 

鏡花「……本当はこんな事したくないけど…助けてもらったのにそれを仇で返すよりは…いいよね…」

 

鏡花は泣きそうな顏で携帯と少しの食料…逃げるとわからない程度の荷物を持ちここから抜け出そうとする…がそこで後ろから声を掛けられる

 

織田作「何してる?」

 

鏡花「!?…織田作…さん」

 

カレーを食べながら織田作がこちらを見ていた…その横には可愛らしい三毛猫が寝ている

 

織田作「…これはやらんぞ…」

 

鏡花「いや欲しいわけじゃあ…」

 

鏡花は困惑するが織田作はカレーを食べながら言葉を続ける

 

織田作「………何処か行くのか?…まあ早く戻ってこいよ…それからボスからの伝言で「自分で出来る事を考えてね」だとさ」

 

鏡花「……………………はい」

 

鏡花は織田作に何処か申し訳ない様な表情をするとそのまま出て行く…神無の伝言も鏡花は軽く聞き逃していた…何せ片付けるものは自分がここから出て行く事、それぐらいしか出来ないと考えたからだ

 

織田作「…まあ、お前はすぐに帰ってくるさ…俺の異能がそう言っている…」

 

織田作は食べ終わったカレーを片付けに立ち上がりそのまま歩いて行く…

 

鏡花「…何処に行こう?なるべく遠くへ…皆さんに迷惑がかからない様に…」

 

鏡花はなるべく遠くに行こうとするが土地勘が無いため何処へ行けばいいか分からない

 

鏡花「とりあえず…遠くへ…「ねぇねぇお嬢ちゃん」ふぇ?」

 

鏡花が自分の後ろから声を掛けられるとチャラそうな男性二人が鏡花に絡む

 

「嬢ちゃん暇でしょ〜俺らと遊びに行かない?」

 

鏡花「すみません…私急いでいるもので」

 

「いいじゃんいいじゃん!行こ行こ!」

 

男性二人は無理矢理鏡花の手を握り連れて行こうとする

 

鏡花「やめて下さい!離して!」

 

「だから!抵抗するな「こらこらやめなさい」あぁ!?」

 

鏡花の手を握っていた手を掴んだのは…鴎外だった

 

「何だオッさん!?やんのかコラ!?」

 

「俺達に殴られたくないならサッサと…ちょ何…痛ぇ!?」

 

一人が鴎外につかかるが鴎外は見た目にそぐわない力でその男性の腕を捻る

 

鴎外「男二人が女の子捕まえて無理矢理連れて行こうなんて…駄目だよ…所で…」

 

鴎外は悪魔の様な笑みを浮かべ男達(鏡花も)それに恐怖する

 

鴎外「君達腕が二本あって不便だろう?一本取ってあげよう」

 

「「ちょ待って…ギャァァァァァァァァァァァァァ!!!?」」

 

男達の絶叫が街中に響き鏡花は涙目になって震えていた

 

鴎外「いやぁすまないねぇ…怖いところを見せて…」

 

鏡花「いえ…何かすみませんでした」

 

鏡花は何故か謝った、鴎外の笑顔も今の鏡花には恐怖でしかなかった

 

鴎外「所で…エリスちゃんを見なったかね?何処かへ行ってしまってね」

 

鏡花「エリス…ちゃん?」

 

鏡花は聞いたことのない名前にキョトンとするがそんな鏡花の背中に誰かがトントンと触れ鏡花が後ろを振り向くと十二歳くらいの幼女が立っていた

 

エリス「初めまして」

 

鏡花「あ…うん…初めまして…」

 

鏡花は誰か分からなかったが挨拶をすると鴎外が叫ぶ

 

鴎外「エリスちゃん!?」

 

エリス「リンタロウ探した?」

 

鴎外「エリスちゃん!?探したのだよ!何処行っていたの!?」

 

エリス「リンタロウが困ったら面白いかなと思って悪戯してみた」

 

鴎外「エリスちゃん!!?でも可愛いから許す!」

 

鴎外はエリスに抱きつきながらコントじみたことを言い鏡花は親子みたいだと思いながら鴎外に話しかける

 

鏡花「娘さんですか?それとも親戚の子ですか?」

 

鴎外「私の妻だ」

 

鏡花「そうですか奥さんでした……ん?………あのもう一回言ってくれませんか?」

 

鏡花は聞き間違いかな?と鴎外にもう一度尋ねる

 

鴎外「妻だよ」

 

鏡花「……耳詰まってるのかな?もう一度」

 

鏡花は耳を鴎外に近づけてもう一度尋ねる

 

鴎外「エリスちゃんは私の妻なのだよ」

 

鏡花は絶句し暫く固まった後叫ぶ

 

鏡花「……………変態だぁぁぁぁぁぁ!!!?お巡りさん!ここに変態がぁぁぁぁ!!?」

 

鴎外「待ってくれ!?携帯電話で警察に通報しないでくれたまえ!今月に入って六回も警察に連行されたのだよ!?」

 

鴎外はそれを必死に止める…そんな光景を見てエリスは只々笑っていた

 

鏡花「すみません…勘違いしてしまって」

 

鴎外「いいよ、私もそれで何度も警察に捕まっているから…慣れっこさ」

 

いやそれは慣れない方が…鏡花はそう思った

 

鴎外「しっかし君も余り外を出歩くのは止した方がいい…さっきほどの様な輩もいるし…君は狙われているのだから」

 

鏡花「…はい」

 

鏡花は自分から出て行こうとしたと言わず鴎外の言葉を聞いていると不意に鴎外が鏡花の足を触る

 

鏡花「え!?」

 

鴎外「ふむ?…君は足を千切られた様だが…もう治っているね?」

 

鴎外は先日泰三に吹き飛ばされた足がもう治っていることに疑問に思った…ジイドから聞いた話によると狼になった時にすでに回復したと…だが鴎外はこう考察する

 

鴎外(これは再生というより…復元…怪我を治したのではなく戻した…?)

 

鏡花「あの?何か変ですか?」

 

鏡花は鴎外が自分の足をずっと見ていることに疑問に思ったが鴎外は手を離す

 

鴎外「いや私の出番がなかったからね…怪我を治すのが私の仕事だから…」

 

エリス「リンタロウはどちらかと言うとメスで人を傷つけることが多いと思うわ」

 

鴎外「酷いよエリスちゃん!?僕は一応治療の方が多いよ!」

 

エリス「どうだか?鏡花の治療をする時も粗方鉈で腑出そうとするんでしょ?」

 

鴎外「……否定はしない」

 

鏡花は「否定してよ…てか医者が怪我人を怪我させてどうするの?」考える…その頃アジトにエドモンド達が到着する

 

エドモンド「綾子…吹き飛ばせ」

 

綾子「はい」

 

綾子は異能で扉を引き飛ばし部屋にいた全員がエドモンド達を見る

 

エドモンド「失礼…アポイントを取るのを忘れていたが…何、すぐ済ます……貴様等の死でな!」

 

黒ずくめの男達は銃火器を国木田達に向け、国木田達は明らかに動揺する

 

エドモンド「………死ね」

 

銃声が鳴り響く、それを近くで聞いていた鴎外と鏡花はアジトの方を向くと建物のガラスが砕け落ちてきて銃声が聞こえる

 

鴎外「…来たか」

 

鴎外は歩き出そうとするがそれより先に鏡花がアジトへ駆け出す

 

鴎外「鏡花ちゃん!」

 

鏡花は鴎外の声も聞かずに駆け出す…建物に入りエレベーターではなく階段で急いで駆け上がる

 

鏡花(私のせいで…皆さんが…)

 

鏡花は泣きそうな顔になりながら部屋に入る

 

鏡花「やめて!私ならここにいる…から…」

 

鏡花は部屋に入り凍りついた…それは自分の先輩達が…

 

国木田「フン!」

 

エドモンド「な…ん…だと…ギャフン!?」

 

エドモンド達を蹂躙していたからだ

 

鏡花「………………はい?」

 

鏡花は目を点にして国木田を見ていた…あの強者の雰囲気が漂っていた人を軽くぶん投げた

 

エドモンド「おいやめてくれ!?腕が折れ…「ん?(ポキ)」ギャァァァァァァ!!?」

 

エドモンドの骨は国木田が軽く捻っただけで折れた…今までの強敵感が嘘の様である

 

綾子「クソォ!剣で弾丸を跳ね返すなんて!?」

 

アガサは細剣(レイピア)で指を銃口に変えた綾子が放つ弾丸を弾いていた

 

アガサ「何故私が剣の才能を持っているか分かりますか?」

 

綾子「知らないわよ!」

 

アガサ「それはきっと神が敵を切り裂けとの啓示でしょう」

 

鏡花(そんな乱暴な啓示聞いたことがないんですけど!?)

 

鏡花はアガサに困惑の目を向ける

 

綾子「こんな…私の異能がぁぁぁぁ…」

 

アガサ「貴方は異能に頼り過ぎただけの愚者…己の力を過信せず精進する事を忘れた貴方には私には勝てません」

 

アガサは綾子を斬りつけ綾子は血を出しながら地面に倒れた、他でも黒ずくめ達は他の者達に銃火器を向けるが…

 

乱歩「あらよっと」

 

ポオ「危ないのである」

 

乱歩は突進して来た黒ずくめ達を避け黒ずくめの男二人はぶつかりそのまま倒れる、ポオに突進した男は足を引っ掛けられてそのまま地面に顏を強打する

 

フィッツジェラルド「一銭の得にもならぬどころか…五百円使ってしまった…損ではないか…」

 

ルイーザ「す、すいません」

 

フィッツジェラルドは黒ずくめの男をぶん殴り、ルイーザは謝りながらも電撃を放って男達を気絶させる

 

国木田「全く…ここは借りているんだぞ!修理代がどれ程かかるか考えろ!これだから襲撃は嫌なんだ!」

 

鏡花「ええ…」

 

鏡花はまだ何が起こったか分かりきれなかった

 

信子「国木田様…この前は私が菓子折を配りましたので今度は国木田様が」

 

国木田「う…だから嫌なのだ…最悪の事態になってしまった…」

 

鏡花(これが…最悪の事態…?!)

 

鏡花が考えていた最悪の事態は「ポートマフィアの構成員が皆殺しにされる」事であり国木田が考えていた最悪の事態は「修理代がかかる事や周囲の住民に対する菓子折を渡しにくいのが自分になる」事だったのだ…菓子折を配るのが最悪の事態だと誰が考えられただろうか?

 

国木田「ん?鏡花帰っていたのか?この修理手伝ってくれ…全く何処に行っていた?」

 

鏡花「!?すみません…」

 

そうこうしているうちに襲撃してきた者達はチェイス以外全滅する

 

チェイス「……まさかやられるとはな…」

 

織田作はチェイスが操る虫を双刀で切り裂き菌の爆発は魔術で阻止し、肉弾戦は双銃で攻撃する

 

織田作「生憎、うちは精鋭揃いなんでね…まああの紅き悪魔(エリカ)や最強の媛巫女(恵那)、剣の妖精(リリアナ)に勝てるのは俺やフィッツジェラルド、鴎外先生、アガサ、ラヴクラフト、ドストエフスキーぐらいだろうがな…それでも全員強い…」

 

チェイス「…如何やらお前達の強さを間違えた様だな…俺達の完敗だ…それてエドモンド達だけでも回収させてもらおう」

 

するとチェイスは身体を蘭の花弁に変え蘭の風となって蘭の花弁にエドモンドと綾子を包み込む

 

国木田「!?しまった!」

 

チェイス「今回はここいらにしておくが…次は倒すぞ」

 

チェイスはエドモンド達を連れてそのまま窓を突き破って逃走し逃げていく…残り十七人を残したまま

 

紅葉「…部下を見捨てたか」

 

ドストエフスキー「如何する?こいつらは?」

 

フィッツジェラルド「外に捨てておけ…正史編纂委員会に連絡してな…ラヴクラフト頼む」

 

ラヴクラフト「………ん」

 

ラヴクラフトは黒ずくめの男達を掴むとチェイスが壊した窓の方に持っていき外へ投げ捨てる(ここは3階ですが外は芝生だから大丈夫)、ラヴクラフトはゴミを捨てる感覚で十七人を捨てた

 

鏡花「……………………」

 

鏡花はもう何も言えない

 

神無「お疲れ様」

 

国木田「!ボス!部屋が散らかってしまい申し訳ありません!」

 

全員が神無を見ると頭を下げる

 

神無「いや寧ろボスとしてこれなくてすまない…それより鏡花君…君言ったよね「自分で出来る事を考えてね」て?まあ君に出来る事は片付けくらいだけど…何処にほっつき歩いていたのやら…これだから若いもんは…」

 

鏡花はその言葉で織田作の言っていた言葉の意味に気づく…あの言葉は鏡花を責めていたのではなく…

 

神無「全く僕の部下ならしっかり働い…」

 

神無は鏡花の方を向きながら愚痴を言うが鏡花の顔を見て言葉を止める…

 

鏡花「…ふふ」

 

鏡花は笑いながら泣いていた…それは悲しい涙ではなく嬉し涙だった…鏡花は皆自分を責めてなどいなかった…寧ろ逆だったことに気づいた

 

織田作「泣いているのか?」

 

鏡花「!?…泣いてません」

 

国木田「泣いているではないか」

 

鏡花「だから泣いてません!」

 

紅葉「いや完全に泣いて…」

 

鏡花「だから泣いてませんてば!」

 

鏡花は涙を流しながら泣いてないと否定するが、泣いているのは明白だった…それを見て神無以外和んだ

 

神無「…全く、だから最近の若いもんは…仕事をサボって遊んでいては怒られると泣く…だから最近の若いもんは嫌いなんだ」

 

神無ははぁ〜と嘆きそれに鏡花が憤慨する

 

鏡花「違います!?そうじゃないです!」

 

神無「違わないだろう…なあお前達」

 

神無は織田作達に同意を求めるが

 

織田作「……一度恋愛小説を読んだら如何だ?」

 

乱歩「それは無いよボス…流石に引くわぁ」

 

紅葉「乙女に…それはのぅ…ボス」

 

国木田「…ボス…魔術を研究する前に感情について勉強ほうが宜しいです」

 

神無「あれ?僕の部下なのに何このアウェー感は?」

 

神無は疑問に持つがすぐに気を取り直し一枚の紙を取り出す…履歴書だった

 

神無「これなんだけど…少し間違えがあってね…」

 

鏡花「え?」

 

鏡花は以前国木田に書く様に言われた履歴書を見るが変な所はない

 

神無「ほら年齢の所…十九と書いてあるが…君十四歳でしょ見た目的に?サバよんでない?」

 

プチと鏡花からそんな音が聞こえた気がした、鏡花から殺気が放たれる、それにピクッとなる乱歩達

 

神無「ん?殺気が…て何で皆下がるの?」

 

鏡花「…………」

 

鏡花は無言の腹パンを神無の腹にいれる、神無はグフと吹き飛ばされる

 

鏡花「誰が十四歳ですか?えぇ?私は十九歳ですが何か?悪かったですね身長が低くて」

 

鏡花は青筋を出しながら鋭い眼差しで神無を睨み付ける…

 

神無「いや悪かった……ぼくが神殺しした時と同じ年だから同年代か…すまないね」

 

鏡花「…え?貴方も十九歳?…私より二cm小さいのに…ショタジジイ?」

 

鏡花がショタジジイと言った瞬間鏡花に指を向けた神無がライトニング・ピアスを放とうとする

 

神無「…誰がショタジジイだ?」

 

鏡花「すみません…私より小さかったので十四くらいに見えました」

 

神無「あぁ?君も似た様なものだろう」

 

鏡花「…貴方と一緒にしないでください…私は未来がありますから…貴方は一緒小さいままです」

 

神無と鏡花は互いに火花を散らしながら睨み合う

 

乱歩「……さて出かけるか」

 

国木田「逃げるな…おい誰か止めてくれ…」

 

国木田は睨み合う二人を見て胃が痛くなった

 

 

その頃、成田空港に三人の男女が到着した

 

アレク「急げ!早く先生の所へ行くぞ!」

 

アニー「分かってるわよ!」

 

ドニ「しかし本当なのかい!?プリンセスさんの予言は!?」

 

三人の魔王アレク、アニー、ドニは急いで駆け出す、

 

アレク「あいつの予言は外れたことのない!知っているだろう!」

 

アニー「確か予言は…「宝石纏し獣が爆発せし時、世界が滅びる」と「異次元の獣と怨念の獣交わりし神が全てを滅ぼす」…どっちもヤバイわね…先生に手助けを」

 

ドニ「うんうん!久しぶりに護堂や神無と戦うのもいいかも!」

 

アレク・アニー「「お前は黙ってろ!」」

 

アレクとアニーは馬鹿(ドニ)にそんな暇はないと怒鳴る

 

日本海上空にて二つの影が高速で移動していた

 

ヴォバン「……胸騒ぎがする…急ぐぞ」

 

アイーシャ「でも早すぎですよ!?目が回ってきま…」

 

この日本に八人の魔王が揃う…果たしてそれは破滅か希望か…運命の時まであと1日もない

 

 




この作品での鏡花は十九歳で身長が百五十cmです…神無より二cm大きいのです、あと織田作さんがカレーを食べるときに連れていた猫はたまたま近くにいた猫を撫でながら食べていただけで夏目漱石とかじゃないですからね…

三浦綾子の異能やエドモンド・デ・アミーチスの異能は二人の著書から、因みにクオーレは日本でも有名な「母をたずねて三千里」の原点ですね…ジェームズ・ハドリー・チェイスはアニメや漫画にも出てきなのですが両方ともすぐに殺され漫画は名前も出されずアニメもジェームズとだけで詳しく調べこの名前だと考え出しました、漫画ではすぐに死にましたがこちらのチェイスは強い様です。

さて全ての魔王が揃いました…そして次回こそは怪獣が出ますから…ちなみにあの予言も怪獣の事です…さてどの怪獣でしようか?次回はいつ投稿だからか…なるべく早く投稿します

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