レイオニクスウィーズ   作:暗愚魯鈍

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今回は特に何もないですね…ただテスト期間に入るため多分小説…あと一回送れるか否かて所ですね…本当すみません…


六十三話その後

ディストピアミトロジーア・ネオの戦いが終わって数日…日光東照宮の上空で翼が生えた女…ゲファレナーが何も描かれていないカプセルを片手に持ちスイッチを起動させると日光東照宮の上空から黒い邪気が集まりカプセルにディストピアミトロジーア・ネオが描かれる

 

ゲファレナー「あと二つ…」

 

そう言うとゲファレナーはすぐに姿を消した

 

アイーシャ「皆さん!退院おめでとうございます!」

 

アイーシャが満面の笑顔で言うと

 

「「「「「「「「死ね」」」」」」」」

 

ヴォバン、羅濠、ドニ、アレク、アニー、護堂、神無、鏡花の純粋な殺意が帰ってくる…何故こんなにも不機嫌かと言うとアイーシャのみが地面にぶつかる前に持ち前の強運で偶然近くにあった木に引っかかり無傷ですみ軽い怪我を権能で治したからだった…そして入院した神無達を見て普段からは想像できない姿に爆笑した為殺したい程アイーシャに殺意を向けているのだ

 

アイーシャ「怖いです」

 

裕理「怖いでよくすみますね…私なら発狂物ですが…」

 

エリカ「彼女も魔王てことよ…」

 

エリカ達は影でこそこそ話していた

 

ドニ「しっかし君も早く治ったね…鏡花ちゃん」

 

ヴォバン「確かに…魔王の側近に相応しい力だな」

 

鏡花は地面に叩きつけられた時は骨が砕け全身骨折していたが今では完全に治っており後遺症もないなど確かに人間離れしていたがカンピオーネ程ではない

 

鏡花「……私も大分人間じゃ無くなってきたな…」

 

護堂「ようこそこちら側へ」

 

鏡花は少し悲しくなるが護堂はサムズアップ…魔王とは違うとはいえ人外(同類)が増えて喜んでいた…主に自分と同じ常識人が加わった事に

 

神無「でも女の子とは思えないよね…野生の動物みたい」

 

鏡花「あなたは黙っていてください」

 

鏡花は金槌を取り出してそれで頭を叩く…頭を抑える神無に誰も心配しない

 

鏡花「と言うか先輩方は誰も見舞いに来ませんでしたね…」

 

神無「あいつらは基本自由だから…全くボスを敬ってほしいよ…」

 

そう神無と鏡花が愚痴ていると

 

ラヴクラフト「…呼んだか?」

 

「「「「「「「「うぉ!?」」」」」」」」

 

神無と鏡花以外も驚きの声を上げる…あのヴォバンすら少し驚いた表情になる…

 

ラヴクラフト「…呼ばれた気が…して…見舞いに…行けなくて…済まない…皆自分の趣味で…忙しくて…」

 

ラヴクラフトは頭を少し下げる、本人は謝っているつもりだろう

 

鏡花「いえ…でラヴクラフトさんは迷宮であって以来どうしてたんですか?」

 

鏡花はラヴクラフトに疑問をぶつけると

 

ラヴクラフト「迷宮が…消えてすぐに…あの空間も…消えたから…そのまま…落ちて…血がドバー…て出て…肉体が…ぐちゃぐちゃになったから…時間かかった…」

 

鏡花「あ、それ以上いいです」

 

鏡花は少し青ざめてラヴクラフトにもう喋るなという…この場にいる全員が思っただろう「こいつ何者だ?」と…

 

護堂「この人カンピオーネより身体の構造変じゃないか?」

 

エリカ「護堂…それを言ったらお終いよ…」

 

裕理「そもそも人間なのか疑わしいです…」

 

護堂達がラヴクラフトを横目で見ながら囁く

 

ラヴクラフト「それと…早く帰ろう…何故か皆の…視線が…私に…刺さる…何故…だ?」

 

鏡花「いや普通そうですよ…」

 

鏡花はげんなりとした様子で溜息をつく…もう鏡花はラヴクラフトについてはあまり触れまいと思った

 

神無「じゃあアイーシャ以外の皆さんも元気でね…僕用事があるから…翁も元気で」

 

ヴォバン「うむ…またな」

 

ヴォバンがそう言うと神無達は縮地で消える

 

羅濠「では鷹化も待たせている事ですし私も戻りましょう」

 

アレク「俺も嫁を待たせているから帰るぞ」

 

アニー「そろそろ本国に戻らないと…仕事が残ってるのよね…」

 

ドニ「僕は観光きて帰るよ!そして護堂僕と戦…」

 

護堂「却下だボケ!観光して帰れ!」

 

それぞれ縮地や権能を使って帰っていく魔王達だがドニだけは護堂に戦いを挑もうとした為蹴飛ばして観光だけするように言う

 

アイーシャ「私も観光に…」

 

護堂「帰れ!あんたはさっさと日本からでてけ!」

 

アイーシャ「酷い!?」

 

アイーシャだけは即刻追い出された

 

ヴォバン「…さて親友がいないのならここにいる理由もない…さらばだ護堂…次会う時はさらに強くなっていることを期待している」

 

ヴォバンはそう言うとアイーシャを乱暴に掴みヴォバンの近くの空間が歪みその歪みにヴォバンとアイーシャが入ると消えて言った…

 

護堂「爺さん…あの厄介ババアを連れて帰ってくれるなんて…優しい…戦うことしか興味がない耄碌ジジイかと思ってたのが凄く恥ずかしいぞ…」

 

ドニ「見た目に反して…えっと…あれだよ…!ツンデレて奴だね!」

 

恵那「狼王様が聞けばキレるよ?」

 

恵那はヴォバンに対して褒めてるつもりで褒めていない護堂に突っ込みを入れる

 

その頃神無達は鴎外達がいる建物の中に入る

 

鏡花「…少し思ったんですけど開けたら驚きますかね?」

 

神無「多分ね…お見舞いに来なくても仲間だから驚くだろう…」

 

鏡花「そうですよね…じゃあ開けます!」

 

二人は微笑みながら扉を開け…そのまま硬直した…扉を開けた先には…そこら中にゴミが散らかりパーティーを開いている鴎外達の姿が…しかも垂れ幕に「神無君が居ない今のうちにハシャいじゃおう!」と書かれていた…そしてそれを見られた鴎外達も固まっていた

 

鴎外「……えっと…退院おめでとう…」

 

「「「「「「「「…………おめでとうございます…」」」」」」」」

 

そう全員が硬直したまま明らかに「不味い!」と言う表情をした後なるべく平然とした顔でそう言うが神無と鏡花の答えは…

 

鏡花「……………これは無いです…」

 

神無「………我はは神を斬獲せし者・我は始原の祖と終を知る者・其は摂理の円環へと帰還せよ・五素より成りし物は五素に・象と理を紡ぐ縁は乖離すべし…」

 

鴎外「ちょと待ちたまえ!特に神無君はそれ辞めて!?」

 

鏡花は鴎外達を汚物を見るような光が消えた目で呟き腕を狼化させ、神無は消滅魔術を放とうとしたので必死に止める鴎外達

 

鴎外「出来心なのだよ!神無君がいなくてご飯が作れなかったからじゃあパーティーするしかないじゃないか!?注文やらお菓子を買って来て食べるしかないじゃないか!」

 

神無「自分達で作れよ」

 

フィッツジェラルド「落ち着け鏡花!お前のことも皆心配していた…」

 

鏡花「騙されるかこの成金背広!」

 

ルイーザ「…鏡花ちゃん…ここに来て以来口が悪くなってる気が…」

 

鏡花が腕を振り回しフィッツジェラルドと織田作が必死に止めていると…

 

乱歩「あ、鏡花ちゃん湯豆腐食べる?茶漬けもあるよ」

 

鏡花「頂きます」

 

鏡花は一瞬で怒りを鎮め湯豆腐と茶漬けを食べ始める、あまりの豹変ぶりにフィッツジェラルドがこけた

 

ジイド「湯豆腐で怒りを鎮めるとは…」

 

ジイドは呆れた目で鏡花を見つめるが鏡花はそれに気づかない

 

鏡花「でもなんで誰も見舞いに来なかったんですか?」

 

鏡花は疑問に思っていた事を口に出すが

 

鴎外・織田作・国木田「日光東照宮の被害に対する始末書を書いていました」

 

フィッツジェラルド「ポケモンGOをしていた」

 

アガサ・乱歩・ポオ「自分の趣味を全うしていました」

 

神無「鴎外と織田作、国木田以外正座しろ…鏡花重り石持って来て」

 

鴎外と織田作、国木田はげんなりとした表情でそういい、フィッツジェラルド達はドヤ顔で言った為正座させられる…そして重り石を持って来た鏡花が膝に二個ずつ乗せる

 

フィッツジェラルド「ちょ…鏡花…俺達は仲間だ…だから二個以上は乗せないよな?」

 

乱歩「だよね、だよね?…だからまた持って来た重り石は元の場所に戻そうか?」

 

鏡花「言いたいことはそれだけですか?」

 

鏡花はそう言うと無慈悲に重り石を乗せフィッツジェラルド達は悲痛な叫びを上げる

 

神無「鴎外達は後でボーナスだすね」

 

鴎外「ありがとう…」

 

鴎外はフィッツジェラルド達を横目で見ながら答える

 

鏡花「全く…自分の趣味を優先して見舞いに来ないとか…社会人失格ですよ?」

 

乱歩「ふ、僕の座右の銘は僕が良ければ全て良し!だから僕が良けれ「もう一つ乗せましょうか?」すみませんでした!」

 

乱歩は謝り重り石を持ち出した鏡花に必死に謝る…とそこで部屋の扉が開き扉から誰かが入ってくる

 

ジャグラー「失礼するぞ……お邪魔しました…」

 

その男…ジャグラーはフィッツジェラルド達が正座されて重り石を膝に乗っけられているのを見て「あ、ここ違うや」と言う雰囲気で帰ろうとする

 

神無「あれ?ジャグラーさん」

 

ジャグラー「…やっぱりここであってるのかよ…てか何してんのこいつら?何かのプレイか?お楽しみのところすみませんて言うべきなのか?」

 

ジャグラーは神無がいたことからここが目的の場所であっていたことがわかり、この状況がうまく飲み込めなかった

 

鏡花「知り合いですか?」

 

鏡花が尋ねるとジャグラーは鏡花の真横に移動し方に顔を乗せる

 

ジャグラー「これは美しいお嬢さん…どうです?夜明けのコーヒーを私と飲みに行きませんか?」

 

鏡花「あ、また夜明けじゃないので夜明けに誘ってくれませんか?」

 

ジャグラー「え!?承諾するの!?叫ぶんじゃなくて!?」

 

ジャグラーは例の闇の仕草を鏡花に仕掛けるが鏡花は叫ぶのでもなくそれを承諾する

 

ジャグラー「おいどうなってるんだ…自分で言うのもなんだけどさ…これ変態ぽいから叫ぶか殴るのが当たり前だろ?」

 

鏡花「………でも、今までの中で一番まともな人そうだったからスキンシップか何かかと思いまして…」

 

ジャグラー「俺まとも!?え!?おいどうなってるんだ!俺がまともて!?はぁ!?」

 

ジャグラーは自分でもまともじゃないと思っていたのにまともと言われ困惑するが

 

乱歩「いやでもまともでしょ?魔王や僕達と比べたら」

 

織田作「確かに…変態行動もまだましな部類だしな…」

 

乱歩達の言葉にならアガサ達も頷きジャグラーは余計に混乱する

 

ジャグラー「おいおい…どうなってるんだよ神無…こいつらは…てそもそもこいつら誰?」

 

神無「新しい部下ですよ、ジャグラーさん後輩できましたね」

 

ジャグラー「部下…お前暫く顔見せないと思ったらこんな所で部下探しかよ…てか何してたんだよ?怪獣達置いていってさ…?」

 

ジャグラーは溜息を吐きながら神無に問いかけるが神無はドヤ顔でジャグラーに言う

 

神無「驚かないでくださいね…僕神様殺して魔王になったんですよ」

 

神無はジャグラーにそう言うと…

 

ジャグラー「……お前…十九のクセに厨二病に入ったのか?厨二病乙」

 

この後ジャグラーに魔術が放たれ引き飛ばされたのは語るほどでもない

 

ジャグラー「え?マジで神様殺して魔王になったのお前?マジか…いやマジで神様殺すとか…え何?ゴジラ並みの強さ…うわマジか」

 

アガサが入れたコーヒーを飲みながらマジかとしか言わなくなったジャグラー

 

ジャグラー「しかしお前が神様殺すとか信じられねえな…だってお前変身できねえんだろ?凄えよ、ヤプールか聞いたら人間の可能性は素晴らしいて熱弁するだろうな…」

 

神無「ええ…でどうです怪獣達の様子は?」

 

ジャグラー「ああ…こっちでは百年かも知れねえがこっちではまだ一ヶ月でな…そのたった一カ月でも怪獣達がお前に会えないから暴動が起こってるぜ…だから帰って来て欲しくて呼びに来たんだよ…」

 

ジャグラーはげんなりとした様子で語り国木田は「俺と一緒で苦労人だな…」とボヤいていた…とここで鏡花か口を挟む

 

鏡花「あの…私だけ話に追いつけないんですが…この人は何者なんですか?」

 

神無「うーん…簡単に言うと宇宙人」

 

ジャグラー「ああ…まあこの状態だと人間ぽいからな…ほら」

 

ジャグラーは魔人態になり鏡花達を驚かそうとするが

 

鏡花「強そうですね」

 

ジャグラー「何でこいつら驚かねえんだ?」

 

ジャグラーは一同が全く驚かず普通にしていることを疑問に思うが…

 

「「「「「「「慣れです、カンピオーネをみたら余程の事じゃ驚かない」」」」」」」

 

ジャグラー「あ、そう」

 

全員が同時に喋ったのでジャグラーはもうこれ以上聞かないとこうと思った

 

神無「で、本題は?まだあるでしょう?」

 

ジャグラー「ああ…実はだな…先日時空邸が何者かに二度襲われてな」

 

神無「ほう…」

 

神無の目がピクと動き真面目な顔になった

 

ジャグラー「一回目の襲撃はあの惑星ハマーであったドラゴニック星人と同じ個体のラ・エグゾスて言う奴がハボネスていう翼竜型の怪獣を率いて襲撃してな…まあそれはガタノゾーア達が迎撃して何とかなったんだが…それで時空邸が大破して使い物にならなくなった」

 

ガタノゾーアという言葉にラヴクラフトが反応するが誰も気に留めない

 

ジャグラー「二回目が人間達でな…まあただの人間じゃなかったが…変な能力を使って俺達を倒そうとして来てな…何とかそれも撃退したんだか…カリスト、ドッペル、バリスタが敵に殺されちまってな…しかも遺体が見つからなかったんだ…」

 

ジャグラーは目を閉じ神無も目を閉じる…黙祷しているのだろう…暫くして目を開けた神無が喋るだす

 

神無「で、戻って来いと?」

 

ジャグラー「ああ…まだ戻れないなら構わないが…」

 

神無「ま、良いでしょう…やる事はやりましたしここ暫くはまつろわぬ神が出てこないでしょうしね…元凶(運命の担い手)が滅んだのが原因で」

 

ここ最近…まつろわぬ神大量出現期は運命の担い手が呼び出していたのでこれにより暫くは年単位でまつろわぬ神が出てくるくらいだろう…何せまつろわぬ神は本来滅多に出てこないのだから…神無は立ち上がり神を十枚ほど取り出し十枚の紙にペンで文字を書きそれを投げ捨てると髪が鳥の形になり窓から飛んでいく

 

神無「連絡す所にはしたので大丈夫でしょうじゃあ支度するので暫くお待ちを…」

 

国木田「俺はこの建物の契約を解除して来ます」

 

神無は部屋を出て鴎外達と荷物を取りに部屋を出て部屋に残ったのは鏡花とジャグラーだけだった

 

ジャグラー「へぇ〜…あれが魔術か…ムルナウとは違うが凄いな…」

 

鏡花「……ですね…」

 

ジャグラー・鏡花「…………………………」

 

暫く沈黙が続くが鏡花が沈黙を破る

 

鏡花「あの…貴方が知る神無さんてどんな人なんですか?」

 

ジャグラー「ん?……あぁ…大の人間嫌いで大の怪獣好きだな…」

 

鏡花はジャグラーに聞きたい事を聞くとジャグラーはニヤと笑い答える

 

ジャグラー「お嬢さん…随分あいつに夢中の様だな…」

 

鏡花「!?ま、ま、まさか!そんな事ないですよ!?興味本位です!あくまで!」

 

耳まで真っ赤にさせながら鏡花は答える

 

ジャグラー「隠さなくても良い…ああ…等々あいつにも春が…いいな…俺なんかヤンデレストーカぐらいだぞ…」

 

ジャグラーは遠くの空を見ながら自分に想いを寄せてくる相手が重い愛を持っていたことに溜息を吐く…そして話が終わった所で神無達が入ってくる

 

神無「用意できたよ…さ、行こうか」

 

ジャグラー「ああ…でもな時空邸の時空操作機能が使えないから帰れないんだよな…」

 

ジャグラーは申し訳なさそうにいうが神無は然程気にせず

 

神無「なら僕の権能を使いましょう、じゃあ屋上へ上がってください」

 

神無はそう言って屋上に向かっていき、ジャグラーと鏡花は首を傾げて屋上へ向かう

 

神無「久しぶりにおいで白鯨(モビー・ディック)」

 

すると空から機械で作られた鯨…白鯨(モビー・ディック)が虚空より現れ飛来し鏡花達の目の前に現れる、そして周囲が光ったと思うと辺りが黄金でできた広い部屋に変わっていた

 

鴎外「日本に来るときに乗って来た以来だねここ」

 

神無「紹介しよう、これは僕の権能が一つアイルランド神話の神話、伝説に登場する白い鯨より簒奪せし権能だ…時空移動もお手の物、ステルス完備、娯楽施設や温泉など百億ぐらい使って改造した長旅もできる船だ」

 

鏡花「無駄に金使ってますね…」

 

そう言っているうちに白鯨の窓は時空が歪んでおり時空を移動しているのがわかる

 

神無「そのうち着きますよ」

 

ジャグラー「…権能て便利だな」

 

ジャグラーは感心した様に言うが

 

神無「いえいえ、僕の権能なんて所詮使いやすく応用が効く【だけ】の権能…他の人の方が火力が高いから僕は弱い部類の権能なんですよ…」

 

神無は自分は大した事はないと言う…が実際はかなり強くヴォバンですら舌を巻く強さなのだが神無は自分の事は過小評価なので気づかない

 

神無「ん…見えて来た…着きましたよ」

 

鏡花が外を眺めると元は美しかったであろう洋館が大破され無事な部分が殆ど無く、綺麗だった庭は焼け跡が残り噴水は壊れ、その屋敷が建っている機械で出来た島は半壊しており半分くらい機械が露出しておりバチバチと火花が散っている

 

神無「酷いな…折角頑張って手入れしてたのに…」

 

鏡花「其処なんですね…」

 

神無は庭が無残な姿になったことに嘆き、鏡花はそれを見て呆れる、そして白鯨から降りる為再び周囲が光り、光が消えると時空邸の庭に降り立っていた

 

ヤプール「やっと戻って来たか…しかも色んな奴を連れて」

 

ヤプールが空間にヒビを入れそれをガラスの様に割って現れると鴎外がそれに反応する

 

鴎外「ほう…君が超獣の生みの親のヤプール人…いやその姿では巨大ヤプールと言うべきか…」

 

ヤプール「ほう?よく知っているな貴様…その通り私がヤプールだ」

 

ヤプールは鴎外を見て感心したように頷く

 

鴎外「これはこれは…私は森 鴎外…神無君の所の組織 ポートマフィアの副リーダーをしている…君の事は神無君からよく聴いているよ」

 

ヤプール「ほう?マフィヤか…あの小僧がマフィヤの首領とは…それと貴様…今まであった人間とどこか違う…余程の死線を潜ったと見える

 

鴎外とヤプールは握手をしヤプールは鴎外の実力を一瞬で理解する

 

鴎外「それはそれは…まあ私はポートマフィアの中で【人間】の範疇では最強だからね、一応No.2だよ」

 

ヤプール「そうか…まあよろしく頼む…」

 

ヤプールはそう言った瞬間地響きが起こり空からグラントギドラが飛来し、ガタノゾーアも小型化した状態で現れる

 

グラントギドラ「我君お久しぶりでございます…」

 

鏡花「大きい…それに三本も首がある」

 

グラントギドラ「…………小娘…それ以外に言う事はないのか?…と言うか恐怖しないのか?」

 

グラントギドラの姿を見て鏡花は首が三本あるのに驚き、グラントギドラは他に言うことがないのかと目線を合わせる

 

ジャグラー「こいつらの世界ではお前みたいなのがザラにいたらしいぜ」

 

グラントギドラ「…そうか……ん?どうした、ガタノゾーア?その男を見つめて?」

 

グラントギドラはガタノゾーアがラヴクラフトを見つめているのに気づき首を傾げる

 

ラヴクラフト「……………ガタノトア?…私の息子…」

 

ーーーバオオオオォォォォォォォォ…(お父さん?)ーーー

 

グラントギドラ「父親ぁぁぁぁぁ!!?この男がぁぁぁぁぁ!!?」

 

鏡花「息子!?え!?このオウムガイ擬きが息子!?え!?」

 

グラントギドラと鏡花は混乱し、ラヴクラフトはガタノゾーアに近づく

 

ラヴクラフト「………神無君…から…お前の話…を聞いて…開いたかった…」

 

ーーーバオオオオォォォォォォォォ…(お父さん…)ーーー

 

鏡花・グラントギドラ「訳がわからないよ」

 

比較的まともな思考を持つグラントギドラと鏡花には二人の関係がわからない…ヤプールや後からやって来たグローザム達も同様であり、分かっているのはラヴクラフトの正体を知るのは神無と鏡花を除いたポートマフィア全員だけ…すると空に巨大な穴が開く

 

ーーーピキュギュィ!!ピギャア!ーーー

 

そして現れたのは赤い体のEXレッドキングで時空邸に着地し屋敷に向かって歩き始める

 

アガサ「レジストコードEXレッドキング…かつて冥王が治める地に現れあたりを火の海に変えたレッドキングの強化体」

 

ーーーピキュギュイ!ピギャア!ーーー

 

EXレッドキングは両腕を地面に叩きつけて炎を走らせるフレイムロードを使い鏡花達はそれを左右に分かれて避けたが屋敷に直撃し破壊され燃え上がる

 

ーーーピキュギュイ!ピギャア!ーーー

 

それを見て愉快愉快とでも言う様に笑うEXレッドキング…だが神無が岩を創造しそれを足の小指にぶつけると

 

ーーーピキュギュイ!?ピギャア!?ーーー

 

足を腕で掴んで大暴れし片足ではバランスが取れず横転する

 

鏡花「…………プ…」

 

織田作「おい笑うな…あいつだって真面目」

 

乱歩「あははは!見たあの転け方!?馬鹿じゃねえの!?」

 

フィッツジェラルド「ふははは!なんとまあ無様な姿だ!」

 

織田作とゼットを除く全員が笑い転げ織田作とゼットはどう言っていいかわからず途方にくれ、笑われたEXレッドキングは怒り狂い突進する

 

グラントギドラ「我君…ここは儂にお任せ「いやその必要はないよ…」?」

 

グラントギドラは神無の言葉に首を傾けるが白鯨から突然砲撃が放たれEXレッドキングに当たる

 

ーーーピキュギュイ!?ピギャア!ーーー

 

神無「…起きるの遅いな…まあ不問にするとしよう…だが減給は覚悟しろよ…マーク」

 

マーク『げ…勘弁してよボス…さっき起きたばっかりなんだて…それに一人で白鯨の留守番するのは大変なんだよ?一人で喋る相手もいないし…頼むよ』

 

音声機から聞こえてきたのは軽い喋り方の男性…如何やら先程の射撃はマークと言う人物がやったらしい

 

マーク『君が最近入った後輩ちゃんかい?俺はマーク・トウェイン、宜しく』

 

マークはそう鏡花に言うと射撃を続行しEXレッドキングは苛立つが腕をクロスさせ射撃を防ぐ…だがEXレッドキングの頑強な皮膚には並大抵の攻撃は通用しない…がそれを防ぐと言う事は…

 

ヤプール「僅かながらに効いているというのか…?」

 

マーク『YES!白鯨は最新鋭の兵器揃い!それも今の所は不完全ながらも【メテオール】も使える…そしてこのマーク様にかかればこんなもんよ!』

 

マークはそう言うがEXレッドキングは着実に白鯨に向かって岩などを投げつける

 

神無「まあEXレッドキングはそんな簡単にはくたばらないさ…ラコ行くぞ」

 

神無はそう呟くと拳銃を取り出し弾を放つ、その弾は冷気を帯びており当たった部分が凍りつく…それだけでなく

 

ラコ『体内に入ったぜぇ〜』

 

神無「内部からの攻撃を頼む…トラ」

 

トラ『了解、敵を殲滅します』

 

EXレッドキングに当たった部分から声が響き更に神無の横に翼が生えた蛇が現れ拳銃に吸い込まれていく

 

神無「実体化(リアライズ)」

 

神無はトラと呼んだ小型生命体が憑依した弾を上空に放つとそれが光の膜を纏い翼が生えた巨大な蛇と化した…そして横にジャガーの様なトラと同じ小型生命体 ラコが現れる

 

神無「君達は知らないだろうから教えよう。まつろわぬケッアルコアトルから簒奪せし権能その名も「トラウィスカルパンテクートリ&イツラコリウキ」だ」

 

トラウィスカルパンテクートリはケッアルコアトルの化身でありそれが変化した姿がイツラコリウキである、実体化したトラウィスカルパンテクートリはケッアルコアトルとなりEXレッドキングに光の光線を吐き出し牽制する

 

ーーーピキュギュイ!ピギャア!ーーー

 

EXレッドキングはそれを腕をクロスさせて防ぐがケッアルコアトルはそれでも攻撃を続ける、しかしラコが内部から攻撃し腕に氷柱を出して動きを阻害する

 

神無「そろそろ話を戻したいから終わらせるよ」

 

神無はそう言うと巨大な重力弾…ブラックホールをEXレッドキングの腕に投げつけると腕が無くなる

 

ーーーピキュギュイ!?ピギャア!?ーーー

 

EXレッドキングは腕がなくなり混乱するが黒竜を分散して放たれEXレッドキングの足を刺し拘束する、更にラコが内部から攻撃し胸部から氷柱が生え血が流れる

 

神無「ほらトドメをさせケッアルコアトル」

 

ケッアルコアトルは光の光線を口から放ちEXレッドキングは暫く耐えるが徐々に押されだし爆散する

 

ジャグラー「怪獣を使わないで倒しやがった…」

 

グローザム「レイオニクスの意味なしだな…」

 

グローザムとジャグラーはそう言うが神無は未だに残っている穴に眼を向ける…

 

神無「あの穴に入ってみるか…」

 

鏡花「え!?入るんですか…?」

 

神無「虎穴に入らずんば虎子を得ず…行ってみよう…この際時空邸は廃棄、全員白鯨に乗り込め、ヤプール、グローザム後で白鯨内のメテオールの完成を目指すから手伝え」

 

ヤプール「メテオールか…」

 

ヤプールは頷く、そして周囲が光り、白鯨内に一瞬でテレポートする

 

神無「所でサデスは?」

 

ジャグラー「あいつならお前が去った後にどっか行ったよ…」

 

神無「…そうか…」

 

神無はそう言った後廊下を突き進みヤプールとグローザムが後を追う

 

グラントギドラ「……何やら嫌な感じがするな…」

 

小型化したグラントギドラはそう呟く…あの穴に繋がるのは果たして何処か…それはまだ誰も知らない…そしてそれが悲劇の始まりということも誰も知らない

 

 

 

 




今回登場した権能は文豪ストレイドッグスのマーク・トウェインの異能をモチーフにしましたね…因みにマークさんも出てきましたが原作とは違う異能なのでご注意を…そしてEXレッドキングの腕をクロスさせて防ぐやり方は銀色の怪獣様から…

さて新章のテーマは「人の醜さ」「七大罪の悪魔がモデルの怪獣」と言った方向性です…ではまた次回お楽しみに

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