そのため、設定や世界観について本家とは異なる場合があります。
予め、ご留意ください。
艦隊これくしょんの二次創作
『提督をみつけたら』
の、三次創作となります。
この作品を作るにあたり快諾を下さった源治さんを筆頭に
読者の皆さまが楽しんでいただけたら幸いです。
夢破れてからが人生という。
その場合、私はどうなるのだろう。
私の夢は、一人前の料理人になり、自分の店を持つこと。
地域密着、といえば、いいのだろうか。
決して高級店なのではなく、地元の職人や商店、はたまた工場の作業員、サラリーマン達が、その日のとりとめもない話や愚痴を溢して、肴と酒を飲む場を提供したかった。
値段も良心的。気取らない店。
同じ町に住む仲間達の憩いの場。
「大将、おかわり」
「俺も」
カウンターで空になったグラスを差し出すお客。
酒は利益率が良い。飲んでくれるお客さんはありがたい。
ただ、酒だ。
酔いが回り過ぎれば、度が過ぎて騒いだり、吐いたり、備品を壊したり、はたまたツケで飲ませろ、なんてろくでもない客が大勢入れば、利率は悪くなる。
運が良いことにそう言ったお客さんは、私の店にいない。
ただ、問題があるとすれば……
「俺は戦闘機乗りだ。しかも震電改のパイロットだ。震電改だぞ。それがよぉ……それがよぉ……」
「言うな、俺だって流星改のパイロットだ。時代だよ時代」
お客の全てが妖精さんなのである。
そう、妖精さん。パッと見、二頭身の珍妙なナマモノである。
言っておくが、私の町は別に妖精さんの特区でもなんでもない。
お客さんが来てくれのも、金払いが良いのもありがたいが、人を相手に商売がしたい。
お客さんがすべてがナマモノとはいかなることか。
会話の内容の端々に軍事用語が入り意味が微妙にわからない。
夢叶ったのか、破れたのか……実に判断が付きにくい。
今もカウンターで二人の妖精が、愚痴をこぼし、傷をなめ合っている。
やれ、サイウンかレイシキカンソクキ、ズイウンに乗るしか生きる道がない。
カガへの配属が決まった。
サイウン98機による、子供を観察撮影するだけの仕事
などなど。良くわからないが、彼らは、サイウンとやらに乗って子供を観察撮影する仕事をやるのだろう。
子供の観察撮影……きっと彼らは妖精世界の警備員なのだろう。
昨今は治安が悪い。となりの市である艦夢守市においても傷害事件が起きたそうだ。
BGM代わりにニュースを流し聞きした為、詳しくは聞いてなかったが、
なんでもラリアットを使ったとかなんとか。
殴ったり蹴ったりは分かるが、まさかのラリアット。
プロレスラーでも暴れたのか?
そんなご時世だ。
我が子の為にと、警備業が賑やかなのもむべなるかな。
つまりだ。このナマモノ達は、シンデンカイという戦闘機に乗っていたが、
それでは食っていけず、警備会社カガに就職。そこの警備車両サイウンに乗り、子供達を見守る仕事に付くのだろう。
戦闘機乗りは、人間の世界でも花形職種だ。
そう考えると、ナマモノの世界も世知辛いものだと思う。
そう、しみじみと考えていると、カウンターから、おあいその声。
「うまかったよ。ここの酒と肴が、遠出しないと来れないと思うと悲しいよ」
「艦夢守市ですからね。車で1時間ですからね。なにはなくとも新天地で頑張ってください」
「……ありがとう。大将。と湿っぽいのは嫌でね。会計頼むよ」
「はい。えーーーっと、コーンフレークとコンミートに、ドクタ○ペッパーと電○ブラン5杯ですので……こちらになります」
二人のナマモノたちは、寂しそうな笑顔でお金を出して、
また必ず来るよ、釣りはいらないよ、とお金を置いて去っていった。
うーーむ、実に男前だ……男かどうかは分からんが。
「大将! しみじみ見送るのも良いけど、酒を頼むよ。電気ブ○ンと、つまみにペミカンな」
「はい。かしこまりました」
艦夢守市の隣の市である艦古礼市。
その一角にある地域密着型の居酒屋。
名前は『最先端』
大将は地元の方々に愛される憩いの場となる、と信じているが
売っている酒は電気○ランのみ
売っているソフトドリンクは、ドクターペッパ○のみ
肴は色々とあるが、大将自慢のオススメは、コーンフレーク(市販品)である。
もちろん地元民に愛されるはずもない。
だが、人間とは全く違う生き物。いや、ナマモノである妖精さんには大受け。
彼らの社交場となった。
そして大将は今日もこぼす。
なぜ人間のお客様が来ないのだろう、と
割とどうでもいい設定
この艦古礼市の市長は艦娘で、艦夢守市の市長も艦娘である
彼女たちは実際に姉妹艦であり、幼いころから仲が良い。
それが高じて姉妹都市提携をしたりと公私混同をやったりと、なかなかにおちゃめな事となっている。
だが、彼女たちの未来の提督は同じ人であった。
そこからは姉妹都市解消、交流の断絶、互いを結ぶ国道に海ホタルよりも高い料金所の設置と、とんでも行動にでるとかなんとか。
といった妄想があふれてきた所で次回に続く