この小説は私が息抜きとして書き始めた小説です。あらすじにもあります通り更新ペースは完全に私の気分です。
色々と不安な要素はあらすじとタグに載せておきましたので一つでも「ないわ……」という要素がありましたら気分が悪くなる前にブラウザバックすることをお勧めいたします。尚、場合によっては後からタグが増える可能性もあります。
逆に「いいぜ、どんとこい!」というお方はこのままおつきあい願います。
私はまだまだ素人ですのでアドバイスや矛盾を指摘して下されば喜びます。ただし荒らしはお断りです。
いろいろと長い前書きになってしまい申し訳ありません。
プロローグは短いですが、始まります。
「……あ、綱吉君勝ったみたいだねっ」
「そうだなー。てか、なんでこんなとこから」
黒曜ランド近くの電柱の上、一人の男性がそこに腰掛けていた。
癖のない短めの茶髪、男にしては丸みのある黒の瞳、黒のスーツを着用した男性はどこか気怠そうだ。
そんな男性の頭の上には赤ん坊の姿をしている少女が乗っている。
赤ん坊は黒のマントを羽織っており、艶やかな黒髪をその背丈と同じくらいに伸ばしていて顔が見えない。
なんとも奇妙な二人が見ているのは二人の目の前に浮かぶ数個の黒の球体。
水晶玉を彷彿とさせるそれには沢田綱吉やリボーン、六道骸など黒曜ランドで行われていた騒動に関わった全員の姿が一つ一つ、一人一人映し出されている。
「綱重君リアクション薄ーい。綱吉君に会うの、楽しみなんでしょ?」
「そりゃあ、ツナに会うのは楽しみさ。でも仕事は別だ」
「特別な人なのにパシられる綱重君ってすごいねー」
「貶してるだろ、お前」
綱重と呼ばれた男性がため息をつくと赤ん坊は肩を竦める。ちらりと見えた赤ん坊の瞳は深みのある蒼色だった。
絶対懲りてねえ、綱重は思いながらネクタイを緩めて外し懐にしまい込んだ。それを見て赤ん坊はきょとんとしながらもそれに倣って球体を消し、綱重の顔を覗き込んだ。
「お終い?」
「お終い。メイちゃんも見てたろ、あれ以上戦闘は起こりゃしねえって」
メイと呼ばれた赤ん坊はやはり困惑気味にそわそわと体を揺すっている。
挙動不審な動きに逆に綱吉が不思議そうに目を瞬かせた。
「いや、そうだけど……会わなくていいの?」
「二年ぶりの再会は家でやるよ」
こんなところでやってたまるか、と呟いて綱重はさっさと電柱から降りた。
そして電柱の下に置いておいた旅行鞄を手に取ると並盛町に向かって歩き出す。
メイも電柱から降りると綱重の頭の上にぽすんと乗っかった。
「じゃあ私、綱重君のお母さんに会えるんだね!?」
「まあそうなるな」
「綱重君のお母さんのご飯美味しいんでしょ? 早く食べたいなー」
「食い意地張りすぎだろ……」
ウキウキとした様子のメイを軽く持ち上げて綱重は自分の肩に移動させた。
赤ん坊と言えどもそれなりの重量がある。それを首で支えては負担がかかるからだ。
いつもと変わらないマイペースな相棒に呆れながらも、綱重の顔には少しの微笑みが浮かんでいた。
「んー、良い風吹いてるな」
「そうだねー、今日は天気がいいねー」
「やっぱり海外のでかい町より、こっちのほうが落ち着く」
約二年間を海外で過ごしていた綱重は帰ってきたことを実感するようにスウッと大きく息を吸い込んだ。
並盛が故郷である彼にとって大きなごちゃごちゃした街よりも小さくのどかな町の方が安心感がある。
……尤も、彼のいる世界ではのどかに過ごす方が不可能に近いのだが。思い出し、頭痛を感じて思わず頭を押さえる綱重。メイは想像に耽っていて気付いていない。
「とにかく帰るぞ。オレの実家、沢田家に」
ぶっきらぼうに言い放った綱重の言葉にメイは嬉しそうに大きく頷いた。
これからよろしくお願いいたします。