崩壊の鐘がなる時、僕は力を手に入れた。しかし、最初は日記だ。 作:時雨 忌央
「えっと、どなたでしょうか?」
「私?私は…そうね。お姉さん、よ。お姉さん。」
「は、はあ。」
「なによ、その反応。つまらないわね。
でも、そういうとこ、お姉さんは好きよ。あら、時間だわ。じゃあね、ア・ナ・タ☆」
「ゾクっ。もう2度と魔女に会いたくない。」
昔の日本のような村に僕はいました。
ここの家は全体的に暗い色が多く、木製の家が多い…というか木製の家しかないので、落ち着きます。
ですが、シイヤさんは若干焦っていました。
「あ…まずいな……」
「え?何がまずいんですか?」
「いや、イレーナには関係ないさ。気にしなくていいぞ」
逆に気になるんですが……
そんなことより。
この村、大きさの割には人が少ないような……?
今はもう夕方ですし、良い子は家に帰る時間でしょう。
しかし、大人はまだ外にいてもおかしくはないはずです。
この村の掟かなんかで、この時間帯になったら全員中にいなくてはならないのでしょうか?気になります。
「シイヤさん、シイヤさん。どうしてこの村には誰一人として外にいないのですか?」
「恐らくだが、ルールというか掟というかそんなようなものがあるんだろう。正確な理由はわからないがな。」
やっぱりシイヤさんもおんなじような事を考えていましたね。
ん?あの一軒家だけ窓から光が見えますね。
「シイヤさん。あそこの家だけ光が窓から出ているようですよ。」
「ん?まだ太陽は沈んでいないし、あかりは点けなくても良いはずなのだが………なぜだ?少し早とちりでもしているんだろうか?」
「わかりません……まあそんな事はどうでもいいですね。早く宿屋を探しましょう。寝床がないと僕が死んでしまいます」
「そうだな…さて、どこにあるかな……」
もしかして、さっきの家が宿屋だったり……?
流石にそれはないですよね。フラグじゃありませんよ?
あれから5分ほど経ち、宿屋を見つけることができました。
思いっきりフラグを回収してしまいました。
ああ……6行くらい前の自分にそれはフラグだと言ってやりたい………
「いらっしゃいませ。旅の方ですか?」
「ああ、そうだ。ここが宿屋で合っているかね?」
「はい、ここは宿屋です。宿泊するのならお金は払ってもらいますよ、ウフフフフフフ……」
ヒエッ!?なんですかここの店員は!?
「あら、そこの子は貴方の息子さんですか?」
「いや、この子は……色々あって私と旅をしている仲間だ。」
「あら、お仲間さんでしたか。」
怖い……!さっきのウフフのせいでものすごく怖い!
こっちきた!?やめて!僕を殺さないで!
「怖がらなくていいのよ……ウフフ……君は何歳なの?ウフフフ」
な、なんで笑ってるの!?
と、とにかく答えなくては!!
「えっあっ、14歳ですぅ!」
「随分と若いのね……食べちゃいたいわ…デュフフフフフ」
デュフフフフフ!?随分と気持ち悪い笑い方!?
それに僕は食べても不味いですよ!
「あの、私たちはただ宿泊しにきただけです。それと、その子に変な事しないでください。」
「ごめんなさいね。あ、これ部屋の鍵です。そこの廊下を右に曲がって戻ってきて、前に進んだ先の山嵐という名前の部屋ではなく、その右隣のおにぎり風という部屋をお使いください。」
説明がおかしすぎる!なんなの戻ってきてって!右隣の部屋って!初めから左に曲がってその先の山嵐部屋の右の部屋をお使いくださいでいいでしょ!
はぁはぁ…心の中で疲れるとかどれだけこの人はユーモアがあるんだ……
女性って怖いな……この宿屋限定かもしれないけど。いや、この宿屋限定であってほしい。そうでないと、この先がありえなくツライ。
っていうかシイヤさんもっと早く助けてくださいよ!一瞬見捨てられたのかな、とか思っちゃったじゃないですか!?
「む。私は君を助けようとしたぞ?しかしな…いや、言い訳はダメだよね……。君をもっと早く助けられず、すまない」
「え、あ、いえ。僕がちゃんとやめてくださいって言えなかったのが悪いのですから……」
そう言いながら部屋へと向かっていきました。
部屋に着いた瞬間、シイヤさんは急に殺気を出していました。
なんで?
いや、見た目は多分普通の宿屋で、店員以外はおかしくないはず。店員以外はおかしくないはず……はず。
そしてシイヤさんは呼吸を少なくして、鍵を鍵穴に差し込みました。刹那、ドアをものすごい速さで開けたのです。
しかも武装までして。
部屋の奥までゆっくりと歩きながら進むと、何もなかったのかはわかりませんが、殺気と武器をしまい、唖然としている僕に親指と人差し指で丸を作りました。
部屋に入るだけなのに大変だなとか思いつつ、部屋に上がり扉を閉めました。
もちろん早くも遅くもない普通の速さです。
さて、旅の疲れが溜まっているのでお風呂に入りたいですね。
お風呂がないって言うオチはやめてください。ツライです。
あ、普通にあるんですね。シイヤさんの独り言で情報が手に入りました。
それにしても独り言なのに、大きな声だな。
あんな恐ろしい熊みたいな鋭い目つきを兼ね備えた顔と大きな体なのに、ギャップがありすぎて困りますねコレ。
「イレーナ、なんか言ったか?」
こ、心の声を拾い上げてる!?
「い、いえ!お風呂に入れるんだなーって、あはは。」
苦笑いしかできませんでした。
「そうだな。今日は歩いたからな。イレーナにとっては相当は運動量だったろう。疲れを取るためにも早く入らないとね。」
優しい…
ここまでほぼ初対面の人を気遣う人っているんでしょうか……?
なかなかレアな存在なのでは…………?
あ、シイヤさんが押入れを開けてる。
へー、こんな世界でも敷布団が存在してるんですね。向こうの世界とはそこだけは変わらないようです。
「なあ、イレーナ。」
「はい、なんでしょう?」
そう言ってシイヤさんは押入れの敷布団を掴みながら話します。
「これが何か知らないか?」
「へ?」
え?
「いや、この布はなんだろうと思ってな。見ての通り、この部屋にはベッドが無い。これでは眠れないだろう?だが、押入れにその代わりと言わんばかりの大きな布があるのだ。それにベッドのように綿まで入っている。」
「え、それって敷布団、ですよね?」
「しき、ぶとん?」
「え?」
「?」
「ええぇえ!?」
「な、なんだ急に大きな声を出して!」
「敷布団を知らないんですか!?」
嘘ですよね!?敷布団がわからないなんて……!!
「知るわけないだろう!使ったことないのだからな!」
「ええぇ……もういいです。これは僕が敷いておくので、シイヤさんはテキトーに何かしててください。」
はあ、これだから異世界は……
「むう、なんだか馬鹿にされた気分がするが、わかった。私は武器のメンテナンスをしていよう。」
そう言ってシイヤさんは剣と……な、鉈?何のために持ってるんだろう……ま、いっか。とにかく僕は布団を敷かないと。
--------------
その後、布団の敷き方、掛け布団の使い方をレクチャーしたり、地下にあった大浴場に行って湯船に浸かりました。向こうの世界と同じ匂いがしました。とても安心する感覚です。
大浴場を出て、部屋に戻りました。すると、部屋のテーブルには豪華そうな料理が所狭しと並んで居ました。なんだか、カエルらしき生物の丸焼きなどがあり引いてしまいましたが、シイヤさんは美味しそうに食べて居ました。僕は腹を括ってレタスとキャベツらしき謎野菜の炒め物と、お水で夕食を済ませました。
食べ終わった瞬間に、あの店員さんが来てあっという間に下げていきました。早い。
そして、僕たちは布団に入り、日が昇るのを寝て待ちました。
-----------
「その夜の事、アナタは私に夢を見せられるのです。
この世界の古き歴史を辿る夢を。私が見て居たあの頃を。さあ、世の終焉を身に纏う少年よ、早く真実に気付いてね。」
そう言って、誰も知らぬ魔女は飛んでいきました。何の色にも染まらない、黒い帽子を頭にかぶって。星空へと飛んでいきました。
はい、本編いかがだったでしょうか?
日本要素を入れてみましたが、結構難しいですね。
能力系の要素?ああ、あの辺で踊ってましたよ。ハッスルダンス、とか言ったかな。
嘘です。また解説っぽくなっちゃうので、会話をふんだんに入れました。こっちの方が見やすいかな?
それは置いといて。
この作品を読んでくださりありがとうございます。
今後もゆっくりとですが投稿をしていきたいと思います。
感想、評価お待ちしております。誤字等もありましたらご報告よろしくお願いします。
それでは、良いLIFE &DREAMを。あ、カッコつけすぎました。
以上で後書き終わりです