太陽とひまわりの仲間達との暗殺教室   作:籠野球

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皆さんどうも籠野球です。

何とか間に合いました。ストックあってホントによかった・・・

それでは、どうぞ!!


二十二時間目 絆の時間

太陽side

 

ヒュッ ドドドドド!!

 

 殺せんせーを突き刺した後も、イトナはトドメと言わんばかりに触手を連続で刺していった。

 

「うっ・・・うおおっ・・・」

「殺ったか!?」

 

クラス皆が目の前の光景におもわずそんな声を上げた後、村松がそう言った。

 

「・・・いや、上だ」

 

しかし、寺坂はそう言いながら上の蛍光灯にしがみつきながら、荒い呼吸をしている殺せんせーを見た。

 

「脱皮か・・・そういえばそんな手もあったっけか」

 

確か月1のとっておきの脱皮をもう使わせるとはな・・・

 

「でもね、殺せんせー。その脱皮にも弱点があるのを知っているよ」

ブワッ!! 「にゅやッ」

 

シロがそう言った後、イトナが殺せんせーに向けて攻撃を再開した。

 

「脱皮は意外とエネルギーを消耗する。よって直後は、スピードも低下するのさ。それでも常人から見れば速い事に変わりはないが、触手同士の戦いではデカいよ。加えて最初の奇襲で腕を失い再生したね。再生(それ)も結構体力を使うんだ」

「ううっ」

 

シロの言葉を肯定するかの様に、さっきから殺せんせーは防戦一方だった。

 

「また、触手の扱いは精神状態に大きく左右される。今どちらが優勢か、生徒諸君にも一目瞭然だろうね」

(よく知ってやがる・・・)

 

俺も殺せんせーから冷静さを奪う作戦を立てたから、その効果はよく知っていた。

 

そう考えていると、シロは再び左袖を上げ、

 

「さらには、献身的な保護者のサポート」

カッ 「!!」

 

その言葉の後、再び光線が発射され、それを浴びた殺せんせーが固まった。

 

ザンッ!! 「!!」

 

その隙を見逃さずに、イトナが殺せんせーの足を切断した。

 

「フッフッフ。これで脚も再生しなければならないね」

「・・・安心した。兄さん、俺はおまえより強い」

 

シロは笑いながらそう言って、イトナは冷静にそう言った。

 

(・・・あれなら、もしかしたらホントに殺れるかもしれねえ。だが、)

 

俺はそう考えながら、周りを見た。

 

「「「・・・・・」」」

 

そこには、どこか悔しそうな表情で無言で立っている皆がいた。何を考えてるかは、何となく分かるけどな。

 

「で、どうすんだ、太陽?」

 

すると、威月がそう俺に話しかけてきた。見ると大賀と登志も俺らの近くに寄ってきている。

 

「あんなパッとでの奴らに殺されてもいいのか?」

「んなわけねえだろ。奴が殺したって、一銭にもならんしな。」

 

つーか、俺らが知らなかった情報で殺されるのは癪だしな。

 

「・・・脚の再生が終わったみたいだし、恐らく次で決めにいくだろうな」

「だな。どうする、太陽?」

「とりあえず、あの光線が厄介だ。殺せんせーの動きを止めれるからな」

「だが、もしあれがイトナにも効くなら・・・」

 

威月の言葉に俺は頷いた。効かなくても、怯むくらいにはなるだろう。

 

「大賀。シロさんをお願いしていい?」

「? いいけど、何するんだ?」

 

すると、登志が大賀にそう言って、大賀が了承しながらも聞き返した。

 

「触手を撃ち抜く」

「「「!!」」」

 

鞘に左手を当てながらのその言葉に俺らは驚いた。刀も届かないのにいけるのか!?

 

そんな俺らに笑みを浮かべながら、

 

「確かに刀は届かない。でも間合いの外からの攻撃は僕にも出来るからね。任せてよ」

「・・・分かった、任せろ!」

 

登志に頷くと、大賀は軽く深呼吸をした。そして・・・

 

「・・・(ソル)!!」

 

次の瞬間、()()()姿()()()()()

 

 

 

渚side

 

「脚の再生も終わったようだね。さ・・・次のラッシュに耐えられるかな?」

(っ・・・本当ならE組(ぼくら)が殺したかった!!)

 

 その言葉に僕はおもわずそう思ってしまった。本当なら弱点(それ)は、僕等がこの教室で見つけていく筈だったからだ。

 

「何をしようとも、私の性能計算は完璧だ。殺れ、イトナ」

 

その言葉の後、イトナ君が殺せんせーの上に跳躍し、シロは再び左袖を殺せんせーに向けて、圧力光線を照射しようとした。

 

ガッ!! 「何!?」

「えっ!?」

 

次の瞬間、九澄がシロの横に現れ、シロの左手を上に向けて蹴り上げた。九澄は太陽達と一緒に僕の近くにいたのに!?

 

カッ 「うっ!!」

ブオンッ!!

 

蹴り上げた左手のせいで圧力光線を浴びたイトナ君は、そんな声を上げながらも殺せんせーに触手を突き立てようとした。

 

ビュン!! 「なっ!?」

「にゅやッ!?」

 

しかし突然何かの物体がイトナ君と殺せんせーめがけて飛んでいき、イトナ君の触手を斬った。

 

「ちょっ、登志君!?今どさくさに紛れて先生も狙いませんでした!?」

「あ、バレちゃいましたか?」

 

殺せんせーの声に反応して伊勢を見てみると、刀型対殺せんせーナイフの鞘に左手を添えながら、左半身を前に突き出した体勢のまま笑う伊勢の姿があった。ということは、さっきの物体は伊勢の刀だろう。

 

「・・・おまえ、何をする」

 

すると、イトナ君は怒った様子で伊勢に話しかけた。そんな声に伊勢はスッと顔を真面目な顔にして、イトナ君に話し始めた。

 

「「飛天御剣流 飛龍閃(ひりゅうせん)。」確かに僕はイトナ君みたいに触手は持ってないし弱いかもしれないけど、一瞬動きの止まった君の触手を撃ち抜くくらい僕には簡単だよ」

「・・・この戦いの後、おまえも殺して(バサッ)!!」

「おいおい、転校生。ターゲットの前でよそ見とは随分余裕だな」

 

イトナ君の言葉は殺せんせーが自分の脱皮した皮膚で包んだ事で遮られ、それを見ていた太陽は笑みを浮かべながらそう言った。

 

必死にもがくイトナ君だが、触手のないイトナ君では破ることは出来なかった。

 

「同じ触手なら・・・対先生ナイフが効くのも同じ。触手を失うと動揺するのも同じです」

 

そこまで言った後、殺せんせーは勢いをつけながら、

 

「でもね、先生の方がちょっとだけ老獪です。」

ブン!! ガシャアァァァン!!

 

そう言ってイトナ君を外へと放り投げた。窓ガラスを割って外を何回かバウンドした後、イトナ君は止まった。

 

「先生の抜け殻で包んだからダメージは無いはずです。ですが、君の足はリングの外に着いている」

 

そこまで言った後、殺せんせーは緑のしましま(舐めてる)になり、

 

「先生の勝ちですねぇ。ルールに照らせば君は死刑、もう二度と先生を殺れませんねぇ」

ドクン 「負けた・・・俺が・・・弱い・・・?」

 

すると、そう呟いたイトナ君の触手が黒く染まり始めた。

 

「黒い触手!?」

「やべぇ、キレてんぞアイツ!!」

 

皆が口々にそう言う中、イトナ君は窓枠に跳び乗りながら、イトナ君は話し始めた。

 

「俺は強い。この触手で誰よりも強くなった。俺とおまえが1対1なら勝っていたはずだ」

「ハッ、笑わせるぜ」

 

すると、威月が鼻で笑いながらそう言って、イトナ君を含めて全員が威月を見た。今のイトナ君に余計なこと言ったら!?

 

「お前だってそこのシロ(保護者)にサポートされてたじゃねえか。俺らはお前らが先にやった事をやり返しただけだぜ。しかも、お前が弱いと言った奴らがな。殺せなかった負け犬は引っ込んでろよ」

「っ、殺す!!」

「待て、イトナ!!」

 

威月のその言葉がトドメだった。シロの制止も聞かずに、イトナ君は威月に突っ込んだ。

 

そして、イトナ君が威月の目の前に近づいたその時、

 

・・・鉄塊(テッカイ)

ドカカカッ!!

 

威月は何かを呟き、直後にイトナ君が触手を叩き込んだ。

 

「フッ・・・(シュッ)(ガシッ!!)なっ!?」

「「「!?」」」

 

すると、威月は何発も触手を喰らったにもかかわらず、何事もなかったかの様に右手でイトナ君の頭を鷲掴んだ。

 

メシメシッ「ぐああぁぁ・・・!」

「どうした転校生、俺より強いんじゃなかったのか?殺してみろよ、俺を。」

 

手を振り払おうとイトナ君はもがいていたが相当な力なのかそれは出来ず、くぐもった声を上げた。それを見ても、頭を握り潰すと言わんばかりに力を込めながら威月は話しかけていた。

 

恐怖をも感じる目の前の光景に、僕達は身動き1つ取れずにいると、

 

「止めろ威月!!殺す気か!?」

「いけません、威月君!!」

「・・・っ、すまねえ・・・」

 

太陽と殺せんせーの制止にようやく威月は手を離した。よかった・・・

 

いつの間にか触手も元の色に戻っているイトナ君は呻きながらも殺せんせーを見ながら、

 

「お、俺は誰よりも強・・・い・・」 ドサッ・・・

 

そう言いながら力尽きた。それを見たシロは殺せんせーにイトナ君を担ぎながらこう告げた。

 

「すいませんね、殺せんせー。どうもこの子は・・・まだ登校できる精神状態じゃなかったようだ。転校初日で何ですが・・・しばらく休学させてもらいます」

「待ちなさい!一度E組(ここ)に入ったからには、卒業するまで面倒を見ます。それにシロさん。あなたにも聞きたい事が山ほどある」

「いやだね、帰るよ。力ずく止めてみるかい?」

 

そんなやりとりの後、殺せんせーはシロの肩に手を掛けた。

 

しかし、先生の手は、触れた瞬間に溶けた。シロは服についた触手の残骸を払いながら

 

「対先生繊維。君は私に触手1本触れられない。心配せずともまたすぐに復学させるよ殺せんせー。責任もって私が・・・家庭教師を務めた上でね」

 

そう言い残して、イトナ君が開けた穴から出て行った。雨は、いつの間にかやんでいた。

 

 

 

太陽side

 

「すまなかった、皆」

「も、もういいって。誰も気にしてないからさ」

 

 シロ達が去ってから机を直した後、威月が皆の前で土下座していた。まあ、磯貝もそう言ってくれてるし、多分大丈夫だろう。それよりも・・・

 

「何で殺せんせーは顔を覆って照れてるんだ?」

「シリアスな展開に加担したのが恥ずかしいのです。先生どっちかと言うとギャグキャラなのに」

「あ、自覚あるんだ」

「つかみ所のない天然キャラで売ってたのに、ああも真面目な顔を見せてはキャラが崩れる」

「自分のキャラの計算してんのが腹立つな・・・」

 

木村がそう返した後、ビッチ先生が切り出した。

 

「・・・でも、あのイトナって子、まさか触手を出すなんてね」

「・・・ねぇ、殺せんせー。説明してよ、あの2人との関係を」

「あんなの見たら聞かずにいられないぜ」

「・・・仕方ない。真実を話さなくてはなりませんねぇ」

 

皆の声に、殺せんせーはそう言いながら立ち上がり、俺達は息をのんだ。

 

「実は先生・・・人工的に造り出された生物なんです!!」

「「「・・・」」」

 

ドォーン!!とでも聞こえそうな勢いで殺せんせーはそう言って、俺達は五秒程無言になった後、

 

「「「だよね。で?」」」

「にゅやッ!!これ結構衝撃告白じゃないですか!?」

 

そう聞き返した。俺達の反応の薄さに驚いた様子だったが、冷静に返した。

 

「・・・と言っても、自然界にマッハ20のタコなんていませんし」

「宇宙人じゃないならそれ位しか考えられねえよ」

「イトナが弟っていうのは、殺せんせーの後に造られたと想像出来る」

 

登志、威月、俺の順で言った言葉に皆頷き、殺せんせーは末恐ろしい物を見たような顔をした。これくらいは分かるっての・・・

 

すると、渚が殺せんせーに問いかけた。

 

「知りたいのは()()先だよ、殺せんせー。どうしてさっき、イトナ君の触手を見て怒ったの?殺せんせーはどういう理由で生まれてきて・・・何を思ってE組(ここ)に来たの?」

「・・・・・残念ですが、今それを話した所で無意味です」

 

長い沈黙の後、殺せんせーはそう切り出した。

 

「先生が地球を爆破すれば、皆さんが知ったことも、全て塵になりますからねぇ」

「「「「・・・!!」」」」

「逆に、もし君達が地球を救えば・・・いくらでも真実を知る機会を得る。・・・もう分かるでしょう、殺してみなさい。暗殺者(アサシン)暗殺対象(ターゲット)。それが先生と君達を結びつけた絆のはずです」

 

そこまで言って帰りの挨拶をした後、もう一度照れながら殺せんせーは教室を出て行った。

 

 

 

「・・・あれ?烏間先生、何ですか?それ」

「あぁ、新しい訓練設備だ」

 

 皆より一足先に校庭に出てきた俺ら4人は、部下の鶴田さん達と何かを造っている烏間先生を見つけた。今度はどんな訓練をするのかな?

 

「・・・そういえば、威月君。君はイトナ君に攻撃を受けていたが、傷1つ無いのか?」

「えぇ、まぁ」

 

威月の返しに烏間先生は少し考える素振りを見せた。

 

(烏間先生は防衛省の人間だし、もしかしたら大賀と威月が使った()()についても知ってるのかもな・・・)

「烏間先生!」

 

そう考えていると、後ろから磯貝の声がして、俺達は後ろを振り返った。そこには、E組の皆が歩いてくるのが見えた。

 

「どうした?大人数で」

「あの・・・もっと教えてくれませんか、暗殺の技術を」

「・・・?今以上にか?」

 

いきなりどうしたんだ?殺る気がさっきまでとは比べものにならんな。

 

「今までさ、"結局誰かが殺るんだろ"ってどっか他人事だったけど」

「今回のイトナ見てて思ったんだ。誰でもない、俺等の手で殺りたいって」

「今後、殺し屋に先越されたら俺等何のために頑張ってきたかわからなくなる」

「だから、限られた時間殺れる限り殺りたいんです、私達の担任を」

「殺して、自分達の手で答えを見つけたい」

 

最後に磯貝がそう言ってから、俺ら4人を見ながらこう付け加えた。

 

「・・・それに、あの戦いに横槍を入れられるくらい強い太陽達4人の背中に少しでも追いつきたいんです」

「皆・・・」

 

磯貝の言葉に皆が頷くのを見て、俺はおもわずそう呟いた。その言葉が素直に嬉しかった。

 

そんな俺達の様子を見て、烏間先生は笑みを浮かべながらこう言った。

 

・・・意識が1つ変わったな、いい目だ。では、希望者は放課後に追加で訓練を行う。より厳しくなるぞ」

「「「「はい!!」」」」

「太陽君達はどうする?無理にとは言わんが、出来れば受けて欲しいが・・・」

 

その問いに対する俺ら4人の答えは決まっていた。だから、代表して俺が笑いながら答えた。

 

「毎日は流石に無理です。でも・・・やるに決まってますよ!!」

(イトナの正体、それに殺せんせーの正体・・・まだまだ、知らなければならないことも山ほどあるし、その為にも強くならないとな!!)

 

そう思いながら、俺は制服の上着を脱いだ―――

 

 

 

 

 

「では早速、新設した垂直20メートルロープ昇降。始めっ!!」

「「「「いきなり厳しっ!?」」」」




いかがだったでしょうか。

剃や鉄塊と言えばどんな技かは説明もいらないくらいの有名な技ですよね!
ですが、この作品での説明はまだまだ後になります。

それと今更ですが、4人は基本的に体術(刀も体術とみなす)のみで戦い、技も体術を極めた物になるつもりです。一部例外もあるかもしれませんが(笑)

それでは、また次回お会いしましょう!!
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