太陽とひまわりの仲間達との暗殺教室   作:籠野球

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皆さんどうも籠野球です。

今回は球技大会です。
作者は小学校は野球、中高はバスケをやっていたのでどっちも好きです。(補欠でしたが(笑))
ちなみに観るのは野球、実際にプレイするのはバスケの方が好きです。(どうでもいいわと思った方、皆さんが正常です。)

それでは、どうぞ!!


二十三時間目 球技大会の時間・表

太陽side

 

 イトナの暗殺から数週間が経ち、ようやく梅雨が明けたE組では殺せんせーが間近に迫った球技大会についてのプリントを見ながら話し出した。

 

「クラス対抗球技大会・・・ですか。健康な心身をスポーツで養う、大いに結構!!・・・ただ、トーナメント表にE組が無いのはどうしてです?」

「E組は本戦にはエントリーされないんだ。その代わり・・・大会の最後のエキシビションに出なきゃなんない」

「エキシビション?」

 

三村の返しに殺せんせーがそう聞いて、威月が答えた。

 

「全校生徒の見てる前で男子は野球部の、女子は女子バスケ部の選抜メンバーと見せ物にする為に()らされんだよ。部の連中は本戦には出れねえから、皆に力を見せる場を設けてんだ」

「なるほど、()()()()やつですか」

 

殺せんせーのその言葉に片岡は頷きながらも

 

「でも心配しないで、殺せんせー。暗殺で基礎体力ついてるし。良い試合して全校生徒を盛り下げるよ。ねー皆」

 

片岡のそんな言葉に、陽菜乃を含めて女子達が「おーう」と返事をしていた。ホントにこのクラスの女子のまとまりはいいな。これなら良い試合出来るだろう。

 

「俺等さらし者とかカンベンだわ。おまえらで適当にやっといてくれや」

「寺坂!・・・ったく」

 

寺坂がそう言いながら席を立ち、吉田と村松もついて行き、磯貝がそう言った。アイツらは困ったもんだな・・・

 

「野球となりゃ頼れんのは杉野だけど、なんか勝つ秘策ねーの?」

 

すると、前原が後ろを振り返り、杉野に声をかけた。そういや、杉野は元野球部って言ってたな。

 

「・・・無理だよ、うちの野球部かなり強ぇーんだ。とくに主将の進藤は、豪速球で高校からも注目されてる。・・・俺からエースの座を奪った奴なんだけどさ」

「進藤か・・・噂は俺と太陽も聞いた事あるな」

 

確か、三年B組でかなり頭も良い優等生だった筈だっけ。凄えのかが良く知らんが、最速145キロとか言ってたな。

 

(ああいう奴こそ、文武両道って言うのかね)

「だけどさ・・・殺せんせー」

 

そう考えていると、杉野が両手をギュッと握りながら、

 

「勝ちたいんだ、殺せんせー。善戦じゃなくて勝ちたい。好きな野球で負けたくない。・・・E組(こいつら)とチーム組んで勝ちたい!!」

 

そう言う杉野からは、強い想いを感じた。面白え・・・

 

「・・・まぁでも、ほとんどが野球未経験のE組(おれら)じゃ、やっぱ無理かな、殺せんせー」

 

苦笑いを浮かべながら杉野はそう言って殺せんせーを見た。

 

(わくわく)

 

そこには、野球のユニフォームを着た殺せんせーがウキウキ顔で立っていた。毎度の事だが、いつ着替えたんだよ・・・

 

「おっ・・・おう。殺せんせーも野球したいのはよく伝わった」

「・・・ヌルフフフ。最近の君達は目的意識をはっきりと口にするようになりました。その心意気に応えて殺監督が勝てる作戦とトレーニングを授けましょう!!」

「エリート達に一泡吹かせてやろうぜ、杉野!!素人だけど、俺も頑張るからさ!!」

「九澄・・・サンキューな!!」

 

大賀に杉野がそう答えたその後、俺達は殺せんせー、もとい殺監督のもとトレーニングを開始した。

 

 

 

1週間後・・・

 

「おーよしよし。こんな所で猫に会えるなんてな~」

「ミャア」

 

 本校舎のトーナメントが終わるまで暇な俺は、校庭の端っこをウロウロしていた。すると、金網の小さい穴から入ってきた野良猫がいたので、頭を撫でながら戯れていた。いや~ホントに癒やされるな。

 

「・・・あ、いたいた。おーい、太陽ー」

「お、終わったか」

「うん、もうすぐだって」

 

と、そこに大賀と登志が現れた。どうやら俺を探しに来てくれたらしい。

 

「じゃ、行くか!!バイバイ」

「ニャア」

 

最後に頭を撫でた後、俺はそう言いながら立ち上がり、2人の元へと走った。あの子も最後に返事してくれたし、絶対勝たないとな!!

 

「・・・お、やっといたか。全く・・・こんな時まで野良犬と戯れてんじゃねえよ」

「違えよ、野良猫だよ」

「いや、どっちでもいいわ」

 

E組男子の近くに着くと、威月が呆れた表情でそう言ってきた。その言葉に俺はそう反論したが、威月は心底どうでもいいと言わんばかりにの様子でそう言った。俺からしたら結構大事なんだけどな。

 

「まあいいや、とりあえずもうすぐ試合始まるぞ。大賀は一番ショート、太陽(お前)は打撃は無しでセカンド、登志は六番で守備は無しだってよ。これ、メンバー表」

「サンキュー・・・ん?威月は出ないのか?」

 

差し出してきたメンバー表を見て、攻撃にも守備にも威月の名前が無いのに気づいて俺はそう聞いた。

 

E組(うち)の作戦は走力がある程度無いと無理だからな。守備もキャッチャーは杉野とよくキャッチボールしてる渚がやるから、俺はやらなくていいだろ」

「なるほど・・・そういや、作戦と言えば殺監督どこ行ったんだ?指揮するって言ってなかったっけ」

「あそこだよ。烏間先生に目立つなって言われてるから・・・」

 

渚が指差した方向を見てみると、落ちてるボールに紛れてボールに擬態した殺監督が顔だけ出していた。

 

「遠近法で紛れてるんだ。顔色とかでサイン出すんだって」

(あれむしろ目立ってねえか・・・)

 

そう考えていると、殺監督は地面に潜って何度か顔色を変えた。

 

「あれ何のサインだっけ?」

「えーっとあれは・・・」

 

俺の質問に渚がサイン表をめくりながらこう言った。

 

「"殺す気で勝て"ってさ」

「・・・確かに奴等程度に勝てなきゃ殺せんせーなんて殺せるはずないもんな」

「エリート様に目に物見せてやろうぜ!!」

「・・・そうだな、皆!!」

 

磯貝と大賀の言葉に、杉野はそう言って、全員が気合いを入れ直した。

 

「おっしゃあ。殺るぞ!!」

 

俺のかけ声に、皆が「おう!!」と返事を返した。

 

 

 

「E組の攻撃 一番、九澄君」

「よーし、行ってくるぜ!!」

「頼んだぞ、九澄!!」

 

杉野とそんなやりとりをした後、大賀は右バッターボックスに入った。

 

「プレイ!」

スッ ビュンッ ズバアァァァン!!

「ストライク!」

 

審判のコールの後、ピッチャーの進藤はボールを投げ、綺麗にキャッチャーのミットに収まった。

 

「これはすごい。ピッチャー進藤君、さすがの豪速球!!E組九澄棒立ち!バットくらい振らないとカッコ悪いぞ~!!」

 

そんな実況が入り、背後からは笑い声が聞こえた。うぜぇ・・・

 

「? 大賀の性格上、初球から振っていくと思ってたんだけどな・・・様子見か?」

 

そんな中、威月は不思議そうに呟いた。確かにそれは俺も思った。どうしたんだ、大賀の奴?

 

すると、大賀は二球目の前にこちらを振り返りながら叫んだ。

 

「杉野ー!!これって打ったらどっち走んだっけー!?」

 

その質問に俺達全員がずっこけた。ルールくらい把握しとけや!!

 

「おーっと九澄なんと走る方向が分かっていなかった!!E組は非常識の集まりか!?」

(クソ・・・今回はさすがに言い返せねえ。)

「よーし、バッチこーい!!」

「それって守備の時に言うやつじゃ・・・」

 

杉野が一塁()から回ることを伝えた後の大賀の言葉に登志がそう呟いた。何かいろいろ勘違いしてないか?大賀の奴・・・

 

「なあ、太陽。お前や威月が大丈夫って言ったからそうしたけど、ホントに九澄が一番でいいのか・・・?」

「・・・まあ、心配になる気持ちは分かるが、大丈夫だよ」

 

杉野の心配そうな声に、俺は笑いながらそう言って大賀を見た。

 

「確かに大賀がバカなのは認めるが・・・」

スッ 

 

進藤が再び振りかぶりボールを投げるのと、俺の言葉は同時だった。

 

ビュンッ

「家事スキルと、身体能力と運動神経の高さにおいてアイツの右に出る奴はいねえよ」

「おりゃあ!!」 カキィィィン!! 「なっ!?」

 

そうかけ声を発しながら大賀の振り抜いたバットに当たり、ぐんぐん飛んでいくボールを見て進藤はそんな声を上げた。

 

「明らかにど真ん中だったしな。芯に当たった筈だ」

 

E組の皆が歓声を上げる中、威月は笑みを浮かべながらそう言った。その言葉通り、ボールは見事にフェンスを越えた。

 

「な!?何とE組九澄先頭打者ホームランだぁ!!偶然バットに当たったのかー!?」

 

そんな実況が流れる中、大賀はベースを一周して帰ってきた。

 

「すげえぜ九澄!!まさかホームランなんてな!!」

「まぐれだよ。相手も舐めてくれたしな」

(確かに最初の発言のおかげで、明らかに大賀を馬鹿にしてたしな。そう思うと逆に上手くいったって事か)

 

笑いながら皆にそう返す大賀に、俺は心の中でそう考えた。怪我の功名ってやつだな。

 

「ま、とりあえず一点だ。頼むぜ木村」

「おう。行ってくるぜ」

「二番、木村君」

 

杉野のそう返事をして、木村はバッターボックスに入った。

 

(もう相手も明らかに舐めてはかからないだろう。ここからは、特訓の成果を出すときだな・・・)

ズバアァァァン!! 「ストライク!」

 

そう考えていると、木村は一球目を見送り、審判はストライクをコールした。

 

(シュッ)(シュッ)(シュッ)

「! サイン出したな、殺監督」

 

その時、殺監督は3回顔色を変えながら出てきて、木村はヘルメットを触って了解の合図を出した。

 

シュッ コォン 「何っ」

 

そして二球目。進藤は投げたストレートを木村はバントで一塁線へと転がした。

 

「一瞬誰が捕るか迷ったし、足の速い木村なら、らくらくセーフだな」

 

そんな威月の予想通り、木村は余裕でセーフになった。

 

「アイツら驚いてるだろうな。何でこんなに簡単にバントが出来るのかって」

「いくら進藤の球が速くても、俺達の特訓相手はあのタコだからな」

 

威月の返しに俺は笑いながら殺監督を見た。

 

(300キロの球を投げ、分身による鉄壁の守備。そんな超人野球に比べりゃ、あんな遅いボールを狙った場所にバントするなんて、今の俺達には簡単すぎるぜ) コォン

 

そう考えていると、三番バッターの磯貝も出塁し、ノーアウト一、二塁となり、四番の杉野に回った。

 

(進藤は完全に困惑してるな。だが、杉野を甘く見てると痛い目見るぜ)

 

バントの構えの杉野に恐れた進藤は内角高めにボールを投げた。

 

スッ カキイィィィン!!

 

その甘い球を杉野は見逃さず、一瞬で打撃(ヒッティング)に切り替え振り抜いたバットに当たったボールは、外野を深々と抜けた!!

 

「走者一掃のスリーベース!!な、なんだよコレ予定外だ・・・E組三点先制ー!!」

(この調子なら、まだまだ点は入る。これなら楽「審判、タイムを」! 理事長!?)

 

そう考えている途中で、理事長がグラウンドに入ってきた。よく見ると、野球部の顧問が担架で運ばれていくのが見えた。

 

「・・・どうやら、ここからが本番みてーだな」

 

そんな威月の声を聞いて、俺は気を引き締め直した。




いかがだったでしょうか。

点差は原作通りですが、大賀に活躍させたかったのでこんな形になりました。

ちなみに、E組には攻撃と守備を分担出来るハンデがあるので作者の中では、

 打 順     守  備
一番 大賀  ピッチャー 杉野
二番 木村  キャッチャー 渚
三番 磯貝  ファースト 菅谷
四番 杉野  セカンド 太陽
五番 前原  ショート 大賀
六番 登志  サード 木村
七番 岡島  レフト カルマ
八番 カルマ センター 磯貝
九番 千葉  ライト 三村

このようなスタメンのつもりで書いてます。打撃の渚や、守備の前原の代わりに太陽達を組み込んだ形です。

次回は理事長VS殺せんせーの対決になります。果たして勝つのは理事長率いる野球部か、それとも殺せんせー率いるE組か。

それでは、また次回お会いしましょう!!
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