太陽とひまわりの仲間達との暗殺教室   作:籠野球

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皆さんどうも籠野球です。

今回は原作の「いきものの時間」に少しだけオリジナル要素を入れた話です。

まぁ簡単に言えば2人がイチャつきます(笑)

それでは、どうぞ!!


三十四時間目 特別の時間

太陽side

 

 夏休みが始まって少し経ち7月27日の夜、俺は陽菜乃に呼び出されていた。

 

「ごめんね、太陽くん。こんな夜に呼び出して」

「構わねえよ、彼女の頼みならな。でも、何で学校の山に来たんだ?」

 

陽菜乃が待ち合わせ場所にしたのはE組校舎のある山の麓だった。何でこんな場所に?

 

すると陽菜乃はストッキングとタッパーを取り出すと、

 

「これを仕掛けるの手伝ってほしいんだ~」 パカッ

「これは・・・バナナとかパイナップル?」

「うん、それを焼酎に漬けた物だよ~」

 

中身を見せながらそう言った。それと、ストッキングって事は・・・

 

「ひょっとして、カブトムシとかクワガタ捕まえるトラップを作るのか?」

「正解~、さすが太陽くん!!」

 

陽菜乃は笑いながらそう言った。なるほど・・・面白そうだな。

 

「じゃあ、そろそろ行くか?」

「うん!!」

 

そう話しながら、俺達は山の中へと入っていった。

 

 

 

1時間後・・・

 

「この辺でいいか、陽菜乃?」

「うん。ありがとう!」

 

 枝の上からそう確認しながら、俺は最後の仕掛けを木に結びつけ始めた。20ヶ所は仕掛けたし、これなら大丈夫だろう。

 

「でも、太陽くんって昆虫も好きなんだね」

「俺は好きなんだが、彩子や華が虫嫌いらしくてな。だから、「ひまわり」でも飼ってないんだ」

「アハハ。まぁ、女の子なら普通そうだよね」

 

そう話しながら仕掛けを結び終え、俺は地面に着地した。

 

「よし、じゃあ帰るか。家まで送ってくよ」

「あ、ちょっと待って、太陽くん」

「ん?」

 

陽菜乃のそんな声に俺は振り返った。すると陽菜乃は、鞄から細長い箱を取り出しながら話し出した。

 

「威月くんに聞いたんだけど、太陽くんって明日誕生日なんだよね?1日早いんだけど、はい誕生日プレゼント!!」

「えっ・・・マジか!?あ、ありがとう」

 

俺は慌てながらもそれを受け取った。予想もしてなかったから、びっくりだった。

 

「えっと、開けていいのか?」

「うん、いいよ!!」

 

陽菜乃に確認してから俺は包み紙を破いて箱を開けた。

 

「これは・・・ネックレス?」

「あ、うん。太陽がモチーフの飾りなんだ」

 

なるほど、確かにチェーンの先端には太陽みたいな飾りがついている。

 

「あんまり高い物じゃ無いんだけど・・・あんまり嬉しくないかな?」

「・・・そんなことねえよ、めちゃめちゃ嬉しい。こんな物貰ったこと無いからさ」

 

不安そうな陽菜乃に俺は素直にそう返した。俺は陽菜乃がくれる物なら何でも喜ぶ自信があるしな。

 

そのまま俺はネックレスをつけようとした。だが・・・

 

「・・・悪い、陽菜乃。つけてくれねえか?こういうのやった事なくてさ・・・」

「あ、そうなんだ。じゃあ、ちょっとかがんでくれる?太陽くん背が高いから」

 

その言葉に頷いて俺は膝に手を置き、陽菜乃は正面から俺の首に手を回した。

 

「よいしょっと・・・」

(うっ!?・・・そういや、陽菜乃の顔こんな近くで見たの初めてかも・・・)

 

数十センチにまで近づき、真剣な表情で俺の首に付けようと頑張る陽菜乃の顔に俺はドキッとなった。

 

(陽菜乃はお世辞抜きに可愛いと思うし、正直こんな可愛い子と付き合うなんて予想できなかったなぁ)

「ん~んと・・・よしっ!」

(でも、俺なんかで本当にいいのかって不安になっちまうな・・・)

「できたよ~太陽くん」

「うわっ!?」

 

そんな事を考えていた為、陽菜乃の声にビクッとなった。そんな俺に驚いた様子で陽菜乃が話しかけてきた。

 

「ど、どうしたの、太陽くん!?」

「い、いやちょっと不安になってな」

「不安?」

 

そう聞いてきた陽菜乃に俺はさっきの考えを話した。すると、

 

「・・・私は・・・これからもずっと太陽くんと一緒にいれたらいいな・・・///」

「えっ・・・」

「太陽くんはどうかな?」

 

顔を赤くしながらも笑ってそう言ってくれた陽菜乃を見て、俺は自分の馬鹿さに呆れた。

 

(・・・馬鹿だな、俺は・・・ここまで言ってくれる彼女に不安になるなんて)

「俺も一緒にいれたら、何よりも嬉しいな」

「太陽くん・・・」

「ありがとな、陽菜乃。大事にするよ、これ」

「うん!!」

 

そんな風にどっちもが笑いながら俺達は手を繋ぎながら俺達は山を下りた。その途中・・・

 

「で、陽菜乃。明日の朝また来るのか?」

「うん。一晩置いておいたら明日の朝にはかかってるからね」

「そっか。じゃあ明日の早朝に再び集まるか?」

「来てくれるの?ありがとう!!」

「そりゃあ行くさ。彼女の頼みなら」

 

そう言うと、陽菜乃は何かを考えている様子だった。

 

「どうした?」

「・・・じゃあ、太陽くん。明日、また別のプレゼント上げてもいい?」

「? 俺はもちろんいいけど、お金大丈夫か?」

「大丈夫だよ。お金は使わないから」

「??」

 

陽菜乃の言葉に首をかしげながらも頷いた。

 

そのまま俺は陽菜乃を家の前まで送り届けた。何をくれるのか考えながら―――――

 

 

 

翌日・・・

 

「おはよう、陽菜乃」

「あ、おはよう太陽くん」

 

 日が昇り始めた早朝、昨日と同じ場所で待ち合わせた俺達はお互いにそう声をかけた。

 

「楽しみだな~いっぱいかかってるといいけど」

「あんなに仕掛けたんだ、大丈夫さ。じゃ、行くか」

 

うきうきしている陽菜乃に笑いながらそう返し、歩き出そうとした。

 

「あ、太陽くん。ちょっと待って」

「え?」

「昨日朝ご飯食べないでって言ったでしょ?おにぎり作ってきたんだ。先に食べよ」

「おぉ!!マジかよ、サンキュー!!」

 

バケットを見せながらの言葉にテンションが上がった。大賀以外に作ってもらうのなんて修学旅行の旅館以外は久々だな。

 

「じゃあ、どっか木の上に登って食うか?眺め良さそうだし」

「あ、いいね。そうしよっか。」

 

そう話しながら俺達は山の中に入り、適当な高さの木に登り朝日を背中に受けながら俺達は並んで座った。

 

「はい、太陽くん。梅と鮭だけどよかったかな?」

「おう、サンキュー。」

 

2つの包みを受け取りながら、俺はそう返した。基本的に「ひまわり」の人間は好き嫌い無いからな。

 

「いただきまーす。(パクッ、モグモグッ)」

「ど、どうかな・・・?」

「・・・うん、美味えよ!!サンキュー、陽菜乃!!」

「ホント!!よかった~!!」

 

ただのおにぎりでも、彼女が作ってくれたってだけで1番美味く感じるな。

 

あっという間に1個目を食べ終わった後、2つ目に手をかけながら話しかけた。

 

「でもカブトムシとかクワガタって久々だな。売ったら金になるし、小遣い稼ぎにも面白そうだな」

「うん、探してたアレが来てるといいな~」

「? 目当ての虫がいるのか?」

「うん、まあね~」

 

そう話してると、前から何やら話し声が聞こえてきた。

 

・・・しかし前原まで来るとは意外だわ。こんな遊び興味無いと思ってたぜ

次の暗殺は南国リゾート島でやるわけじゃん。そしたら何か足りないと思わないか?

(あれは・・・渚に杉野、それに前原じゃねえか。何やってんだ?こんな早朝に)

 

3人の姿が見えて俺は内心首をかしげた。夏休みなのにこんな朝早くに学校に来る奴なんてそうはいないからな。

 

すると、前原が握り拳を作りながら熱弁を始めた。

 

「金さ!!水着で泳ぐきれいな姉ちゃん(ちゃんねー)落とすためには財力が不可欠!!」

(欲望全開だな・・・15歳の考えじゃねえぞ・・・)

「こんな雑魚じゃダメだろうけど・・・オオクワガタ?あれとかウン万円「ダメダメ、オオクワはもう古いよ~」 え?」

 

前原の言葉を遮った陽菜乃の声に反応して、3人は俺達に気づいた様子だった。

 

「太陽、倉橋!」

「おは~」

「(パクッ)よお、話聞く限りお前らも小遣い稼ぎみたいだな」

 

最後のひと口を口に放り込み、そう言いながら俺は枝から飛び降りた。

 

「てことは2人も虫取りに?」

「あぁ、俺は陽菜乃の付き添いだがな」

「倉橋、オオクワガタが古いって何でだ?」

「んっとね~私達が生まれたころはすごい値段だったらしいけど、今は繁殖方法が確立されて値崩れしてるんだって」

 

枝から降りてきた陽菜乃のそんな返しに、前原は衝撃を受けた顔をした。

 

「そ、そんな・・・1クワガタ=1姉ちゃん(ちゃんねー)ぐらいだと思ってたのに」

「んな訳あるか。つーか人を虫で換算するな」

「せっかくだし、みんなで捕まえよっ。トラップ仕掛けてあるからさ!!」

 

そう言いながら陽菜乃は歩き出した。皆で虫取りも楽しそうだな!!

 

 

 

「おぉ、大量だな」

「へぇ~これ2人で仕掛けたのか?」

「まあな」

 

 前原や杉野にそう返しながら俺はトラップに掛かった虫を虫かごに入れていった。

 

「この調子なら1人千円位かせげるね~」

「おお~バイトにしちゃまずまずか」

「陽菜乃、目当ての虫はいたか?」

「ううん、いなかった」

「ま、20ヵ所以上仕掛けたし、どれかに掛かってるといいな」

「うん!!」

「フッフッフ、効率の悪いトラップだ。お前らそれでもE組か!!」

「ん?」

 

そう話してると、上からそんな声が聞こえてきて俺達は一斉に上を見た。

 

そこには片手にエロ本を持った岡島が枝に座っていた。いや、中学生が堂々とエロ本を読むなよ・・・

 

「せこせこ千円稼いでる場合かよ。俺のトラップで狙うのは当然百億だ!!」

「百億って・・・まさか」

「あのタコも南の島までは暗殺も無いと油断してる。そこが俺の狙い目だ」

 

そう言いながら俺達を木陰まで連れて行き、俺達はそこから覗き込んだ。

 

―――そこにはカブトムシみたいなツノを付けた殺せんせーが大量のエロ本の上に座り、その中の1冊を読んでいた。

 

クックック。俺の仕掛けたエロ本トラップにかかってるな

すげえ・・・スピード自慢の殺せんせーが微動だにせず見入っている。よほど好みのエロ本なのか?

まさかとは思うが・・・あれで擬態してるつもりか・・・?

 

目の前の光景に、前原と俺はそれぞれ小声で呟いた。

 

「あいつの好みを1ヶ月間研究したからな。俺だって買えないから拾い集めてだが」

「? 殺せんせー巨乳なら何でもいいんじゃ・・・?」

「現実ではそうだが、エロ本は夢だ。写真も漫画も、僅かな差で反応が全然違うんだ」

 

渚にそう答えながら見せてきた携帯には、確かにエロ本によって反応が全然違う殺せんせーが写っていた。てか、大の大人が1ヶ月もエロ本拾い読むなよ・・・

 

「俺はエロいさ。蔑む奴はそれでも結構。だがな・・・誰よりもエロい俺だから知っている。エロは・・・世界を救えるって

(・・・何故だろう。言ってる事はゲスだが妙にカッコ良く感じる)

「殺るぜ。エロ本の下に対先生弾を繋ぎ合せたネットを仕込んだ。今なら必ずかかる。誰かこのロープを切って発動させろ。俺がトドメを刺す」

 

渚が(はさみ)を受け取り、岡島がナイフを構えた。岡島のエロのナイフが殺せんせーを貫くか・・・そう思っていた次の瞬間、殺せんせーの目が伸びた。何だありゃ!?

 

「デ、データに無いぞ。あの顔はどんなエロを見た時だ!?」

(岡島も見た事無いだと!?何なんだ、いったい・・・)

シュパッ!!

 

そう考えていると、殺せんせーは触手を伸ばし戻ってきた触手には1匹のクワガタが握られていた。

 

「ミヤマクワガタ、しかもこの目の色!!」

「!! 白なの、殺せんせー!!すっごーーーい!!!探してたやつだ!!」

「ええ!!この山にもいたんですねぇ」

(白だと!?それって確か・・・)

 

2人のやりとりを聞き、俺はある考えがよぎった。それにしても、カブトムシの格好の超生物と女子中学生(しかも彼女)がエロ本の上で飛び跳ねるのは中々シュールな光景だな・・・

 

そう考えていると、殺せんせーはいきなりハッとしたように俺達を見て、次に足元のエロ本を目を落とすと、そのまま赤くなりながら顔を覆った。

 

「面目無い・・・教育者としてあるまじき姿を・・・本の下に罠があるのは知ってましたが、どんどん先生好みになる本の誘惑に耐えきれず」

(やっぱバレてたか・・・てか、命よりもエロを選ぶなよ・・・)

「で、どーゆー事よ倉橋?ゲームとかじゃミヤマクワガタってオオクワガタより全然安いぜ?」

 

殺せんせーの言葉にそう考えていると、杉野が倉橋に話しかけた。確かにそうだが・・・

 

「最近はミヤマの方が高い時が多いんだよ。繁殖が難しいからね。このサイズなら二万はいくかも」

「に、二万!?」

「おまけに目を見てみろ。目が白いだろう?」

 

杉野が倉橋の返しに驚愕の顔を浮かべる中、俺は皆にそう言った。これは・・・すげえな。

 

「生物の授業でアルビノ個体って習ったろ」

「えっと・・・確かごくまれに全身が真っ白で生まれてくるやつだろ?」

「あぁ、クワガタのアルビノは目だけに出るんだ。ホワイトアイって言って天然ミヤマのホワイトアイなんざ学術的価値があるぜ」

「売ればおそらく数十万は下らないですねぇ」

「「「「すっ・・・!?」」」」

「一度見てみたかったんだ~!!そしたら、殺せんせーがズーム目で探してくれるって!!」

「よかったな、陽菜乃。ただ、皆目の色変わってるから気をつけてな」

(殺せんせーの数十万の言葉に渚達の反応が凄かったからな)

 

苦笑しながらそう考えていると、陽菜乃が手にクワガタを持ちながら何かを考えていた。どうしたんだ?

 

「陽菜乃?」

「・・・ねぇ、太陽くん。私からのプレゼントとこれを貰うのとどっちが嬉しい?」

「? そりゃあもちろん陽菜乃がくれるプレゼントだよ。何くれるかは知らないけど、俺には数十万以上の価値があるしな」

「・・・そっか。じゃあ今渡したいから、昨日みたいにちょっとかがんでくれる?」

「へ? 分かった」

 

陽菜乃にそう返しながら俺は昨日みたいに膝に手を置いた。何だ?また何かつけてくれるのか?

 

そう考えていると、陽菜乃は無言で俺に近づき少しだけ背伸びをすると・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チュッ・・・

「!!??」

 

目を閉じながら俺の唇に自分の唇を重ねてきた。そのあまりにも突然の行動に俺は身動き一つ取れなかった。

 

「・・・プハッ」

 

数秒間そのままの体勢でいた後、そんな音を立てながら陽菜乃は離れ、俺はおもわず自分の唇を触った。

 

(い、今のって・・・)

チラリッ 「「「「「・・・・・」」」」」

 

おもわず陽菜乃以外の皆を見ると、殺せんせーを含めた全員が顔を赤くしながら無言で立っていた。その反応を見るからに、夢では無いだろう。

 

陽菜乃に視線を戻すと、腕を後ろで組んで顔を真っ赤にしながらも、笑顔で陽菜乃はこう言ってきた。

 

「誕生日おめでとう、()()()()!!」

(あぁ・・・駄目だ)

 

その言葉に俺は直感でそう思った。

 

―――この先俺は目の前の天真爛漫な彼女には一生勝てないだろう。

 

―――でも、それが悪い気はしなかった。




いかがだったでしょうか。

とにかく倉橋さんが可愛く書けてたらいいんですが・・・
呼び方を変えさせたのは太陽だけが特別な感じを出したかったからです。

それでは、また次回お会いしましょう!!
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