太陽とひまわりの仲間達との暗殺教室   作:籠野球

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皆さんどうも籠野球です。

皆さんはGWいかがお過ごしでしょうか。作者は会社の都合で9連休となり、昨日からパソコンをカタカタ頑張っています!!

GWの間は残り2組を進展させていきたいと思います。今回はその片方の話です。

それでは、どうぞ!!


三十六時間目 考えの時間

登志side

 

 南の島での暗殺が残り数日に迫った今日、僕は路地を1人で歩いていた。時刻は11時半を少し過ぎた辺りだ。

 

(さてと、今日はどこにしようかな・・・)

 

僕はお昼ご飯をどこで食べようか悩んでいた。知らないお店に行くのもいいけど・・・

 

(・・・そうだ、久々に田中さんのお店にでも行こうかな)

 

 

 

 目当ての店に行く為、僕は商店街をスタスタと歩いていた。商店街に入ると、流石に人が多くなってきた。

 

チラッ、チラッ・・・

「(ボソボソ・・・)」

 

その途中ですれ違った人達の殆どが、僕を二度見してヒソヒソと話し合っていた。確かに僕の格好はおかしくは無いが、普通に街を歩くには珍しいだろう。

 

(まあ、この髪色でこんな格好しているのも珍しいんだろうな。もう慣れっこだけど「や、やめてください!!」・・・ん?)

 

鮮やかな黄色い自分の髪の毛を触りながらそう考えていると、突然、前方でそんな声がして、僕は前を向いた。

 

そんな僕の目に入ったのは高校生くらいの男の人が中学生くらいの女の子の腕を掴んでいる光景だった。ポニーテールにした髪の毛が特徴のその人は・・・

 

(矢田さん?)

スタスタ 「何してるんですか?矢田さん」

「! 伊勢くん!?」

「あぁ?何だテメエ?」

 

突然現れた僕に、2人は驚きながらもそう返してきた。この2人、どう見ても知り合いって感じじゃ無いよな・・・

 

「えっと、その子のクラスメイトですけど」

「はぁ!?クラスメイト!?お前どう見てもこいつより背ェ低いじゃねーか!!」

「うっ!?痛い所つきますね・・・」

 

あんまり気にしてはないんだけど、はっきり言われるとやっぱり効くなぁ。

 

「まぁいいや。俺この女に用があるからお前は引っ込んどけや」

「えぇ・・・でも、どう見ても矢田さん嫌がってますし、それを放っとくのはちょっと・・・」

「いいからとっとと引っ込んどけや!!」

グイッ 「痛っ!!」

 

僕のそんな態度に痺れを切らしたのか男は無理矢理矢田さんの腕を引っ張り、矢田さんがそんな声を上げた。

 

シュバッ!! 「・・・なっ!?」

 

次の瞬間、僕が鼻先に背中から引き抜いた竹刀の柄を突きつけた事で、男はそんな声を上げた。多分見えてすらいないだろう。

 

「・・・すみませんが、これ以上矢田さんに手荒な真似するなら、僕も容赦しませんよ」

「うっ・・・」

「諦めてくれませんか?」

「わ、分かった・・・」

 

僕が本気だと悟ったのか、男は矢田さんから手を離すと一目散に逃げていった。

 

「フゥ・・・大丈夫ですか、矢田さん?」

「ありがとう、伊勢くん!」

 

僕の声にそう言いながら笑ってくれた矢田さんを見て、僕は安心しながら竹刀を背中に戻した。

 

すると、そんな僕を全身を見ながら、矢田さんは口を開いた。

 

「・・・あの伊勢くん、ちょっといいかな?」

「? 何ですか?」

「伊勢くんの格好って道着・・・だよね?何でそんな格好してるの?」

 

矢田さんの質問通り、僕は白の上衣と紺色の袴を着て足袋と草鞋を履いていた。こんな格好で街を歩く人なんて滅多にいないだろうな。

 

「僕昔から1ヶ月に一度、他の道場の人と一緒に稽古をやらせてもらってて、その帰りなんです」

「へぇ、そうなんだ」

「矢田さんは、こんな場所に1人で何を?」

 

僕のそんな質問に矢田さんは苦笑いを浮かべながら話し出した。

 

「実は今日、陽菜ちゃんやメグちゃん達と一緒に南の島での服装とか選ぶ約束で、11時半にここで待ち合わせしてたんだけど・・・メグちゃんに急な用事が出来ちゃったみたいで、1時からになっちゃったんだ。私ちょっと早く家出ちゃってメールが来た時にはもう着いちゃってて、どうしようか迷っていた時に、」

「さっきの人に絡まれちゃったって事ですか?」

「うん・・・伊勢くんが来てくれて助かったよ」

(矢田さん綺麗だしスタイル良いから、邪な考え持った人に声掛けられる事もあるんだろうな)

「お昼ご飯食べながらどこ行くか相談しようとしてたから・・・ホントにどうしようかな」

 

困った様な笑みを浮かべながらそう話す矢田さんに僕は提案をした。

 

「僕、今からよく行くお店にご飯食べに行くんですけど、よかったら一緒にどうですか?」

「えっ、いいの?」

「ええ、僕なんかと一緒でよければ」

「ありがとう、伊勢くん!!じゃあ、ご一緒させてもらうね」

 

その言葉に僕は頷き、2人並んで歩き出した。

 

 

 

桃花side

 

 15分程歩いた後、伊勢君が連れてきてくれたお店はお蕎麦屋さんだった。

 

「お待たせしました、天ぷら蕎麦です」

「ありがとうございます」

 

そう言いながら店員さん女の人は、お蕎麦を私の前に置き、

 

「はい、登志君。かけ蕎麦ね」

「どうも」

 

そう言いながら伊勢君の前にお蕎麦を置いた。

 

「ホントにいいの?助けてくれたんだし、天ぷらくらいならご馳走するけど・・・」

「いいですよ。僕、かけ蕎麦が好きなんです」

 

すると、私の質問にうきうきしながらそう返す伊勢君を見ながら、店員さんは笑みを浮かべながら話し出した。

 

「それにしても登志君も隅に置けないわね~。こんな可愛い女の子連れてデートなんて」

「やだなぁ、田中さん。僕とそんな勘違いされたら矢田さんが気の毒ですよ」

「はいはい、ゴメンなさいね。じゃあ、ごゆっくり」

 

伊勢君に笑いながらそう返して店員さんは去って行った。ホントによく来るみたいだな、伊勢君。

 

「気にしないで下さい、矢田さん。とりあえず食べましょうか」

「あ、うん。いただきます」

「いただきまーす」

 

お互いにそう言いながら、私達は蕎麦を食べ始めた。

 

「・・・へえ、私お蕎麦屋さんのお蕎麦なんて初めて食べたけど、凄い美味しいね!!」

「それは、よかったです」

「伊勢くんはよく来るの?」

「道場に行った帰りはお蕎麦屋さんを巡るのが趣味なんです。1ヶ月に1杯くらいしか食べれないから、ここは3ヶ月に1回くらいですね」

「そうなんだ。お蕎麦好きなんだね?」

 

私のそんな質問に、伊勢君の顔が少しだけ暗くなった。どうしたんだろう?

 

「・・・昔の思い出なんです。前の家族との」

 

苦笑いを浮かべながらの伊勢君の言葉にギクリとなった。そういえば伊勢君は孤児院で暮らしてるんだった!!

 

「ゴ、ゴメンね伊勢くん。私知らなくて・・・」

「あ、いえ気にしないで下さい。言ってなかった僕が悪いんですし、「ひまわり」の皆に不満があるわけじゃ無いですから」

 

私の言葉に伊勢君は笑いながらそう言うと、

 

「そんなことより、学校の話でもしましょうよ!!テストとかね」

 

そんな風に明るく話題を変えてくれた。伊勢君のそんな優しさに感謝しながら私は頷いた。

 

 

 

「・・・でも、あの時の菅谷君のペイントは凄かったねー!」

「確かにそうですね。「ひまわり」のメンバーは流石に遠慮してましたけど」

 

 まだ時間に余裕があったから、お蕎麦も食べ終わった後も私達はお蕎麦屋さんでずっと喋っていた。と、いっても私が一方的に喋って、伊勢君は相槌を打つだけだけど。

 

どんな話でも伊勢君はニコニコと笑ってくれるので、ホントに話しやすかった。

 

「・・・あ、ゴメンね。今更だけど、私が一方的に喋っちゃって」

「いえ、楽しかったですよ。ありがとうございます」

 

今もそう言ってくれる伊勢君に、話してる最中も心の中でずっと思っていた言葉を口にした。

 

「・・・伊勢くんって殺人剣の使い手には全然見えないね」

「アハハ、確かにそうかもしれませんね。争いはそこまで好きなわけじゃ無いですし」

「・・・伊勢くんもそうなんだ」

「矢田さんも?」

 

伊勢君の言葉に頷きながら、私は話し出した。

 

「私・・・血とか見るのが苦手で。できたらそういう戦いとかを避けたいんだ」

「・・・だからビッチ先生から接待術や交渉術を教えてもらってるんですね」

「うん・・・伊勢くんみたいな強い人からしたらこんな考え方は甘いかな?」

 

恐る恐る私は伊勢君にそう聞いてみた。すると、伊勢君はさっきまでと同じように笑いながら答えてくれた。

 

「甘いと思いますよ」

「うっ!?・・・やっぱりそうかな?」

「はい、僕達は殺し屋ですから。戦いを避けられない時だってあるだろうし、血を見ることも必ずあるはずです」

(うぅ・・・伊勢くんって笑顔で結構厳しいこと言うんだな・・・)

 

自分で聞いといて勝手だけど、私は少しだけ裏切られた気分だった。おもわず俯いていると、

 

「でも、僕はそんな矢田さんの甘い考え方の方が好きですよ」

「え?」

 

そんな言葉にパッと顔を上げると、さっきまでよりもニコニコとしている伊勢君があった。

 

「矢田さんみたいな考え方の人が増えてくれるのが理想だと思ってます」

「・・・ありがとう、伊勢くん」

 

その笑顔を見る限り、気を遣ってる訳じゃ無くて、本心で言ってくれてるんだろう。それが何よりも嬉しかった。

 

そう思っていると、伊勢君はいきなり悲しそうな笑みを浮かべながら呟いた。

 

「・・・僕も矢田さんみたいな考え方で生きることが出来たらよかったな」

「? 伊勢くんだって理想なんでしょ?」

「確かに理想ですけど、僕は人斬り抜刀斎の子孫で飛天御剣流の継承者ですからね」

「でも、争いごとが伊勢くんも好きじゃ無いんでしょ?だったら・・・」

「無理ですよ、僕には」

 

笑みを浮かべながら伊勢君は椅子から立ち上がると、

 

「矢田さんも覚えていた方がいいです。僕がどんなに争いごとを嫌い、そんな生き方を望んでも・・・人斬りの血が流れてる僕は所詮人斬りなんですよ」

「伊勢くん・・・?」

「・・・そろそろ行きましょうか。1時なんですよね、待ち合わせ」

 

その言葉を聞いて携帯の時間を確認してみるといつの間にか30分を過ぎていて、私も慌てて椅子から立ち上がった。伊勢君の言葉の意味も分からないまま―――――

 

 

 

「ゴメンね、伊勢くん。待ち合わせ場所までついてきてもらっちゃって」

「いいですよ、暇ですから。それに、また変な人に絡まれたら大変ですしね」

「アハハ、ありがとう」

 

 お蕎麦屋さん前で分かれるつもりだったが、伊勢君がついてきてくれるって言ってくれたから甘えることにして、10分前に待ち合わせ場所に戻ってくることが出来た。

 

「皆さんから連絡はきたんですよね?」

「うん、もうすぐ着くって」

「そっか。じゃあもうすぐですね」

 

そう言いながら私の横に立っている伊勢君にさっきの言葉について聞こうとした。

 

「伊勢くん。あの・・・「あ!桃花ちゃん!!」 ! 陽奈ちゃん、皆」

 

しかしそんな声が聞こえてきて振り返ってみると、そこには陽奈ちゃんやメグちゃん達が歩いてきていた。

 

「ゴメンね、矢田さん。私の予定のせいで・・・え、伊勢君?」

「こんにちは、皆さん」

「あ、実はね・・・」

 

男の人に絡まれたって事は心配されちゃうから隠して、私は皆に説明をした。待ち合わせ場所に早く着いちゃって困ってた時に、道場から帰る伊勢君とたまたま会って一緒にお昼ご飯を食べたと。

 

「・・・それでここまで送ってくれたんだよ」

「そうだったんだ。ゴメンね、2人とも」

「大丈夫ですよ。今日はもう暇だったんで」

 

メグちゃんにそう返した後、伊勢君は陽奈ちゃんに話しかけた。

 

「倉橋さん、また太陽と遊んであげて下さい。今日も一緒に行けなくて残念そうにしてましたから」

「そっか~。今日はもう皆と約束してたから行けなかったけど、今度は私も犬ちゃんと一緒にふれあい広場行ってみたいな~」

「太陽も喜びますよ、きっと」

 

陽奈ちゃんは笑顔でそう言って、伊勢君も笑いながらそう返した。陽奈ちゃんと太陽君はホントに仲良いなー。羨ましい。

 

そう考えていると、伊勢君は私に聞いてきた。

 

「ところで、矢田さん。さっき何か言おうとしてませんでした?」

「・・・ううん、何でもない。ありがとね、伊勢くん」

「? どういたしまして。じゃあ僕はこれで。また南の島の日に会いましょう」

 

あまり大っぴらに言わない方がいいと思い、私は聞くのをやめた。そんな私に疑問を浮かべながらも私達に頭をペコリと下げて歩いて行った。

 

「・・・伊勢くん!!」

「? はい、何ですか?」

「頑張ろうね、南の島で」

「はい。じゃあまた今度」

 

そう言いながら伊勢君は少し離れた場所から手を振ってきた。今度の暗殺は頑張らないとね!!

 

 

 

 

 

―――その時の私はもちろん知らなかった。伊勢君が言っていた言葉の意味を。

 

―――・・・そして何より私は伊勢くんの事を何1つ分かっていなかったと。それを痛いほど知ることになるのがすぐ間近に迫っていることを




いかがだったでしょうか。

というわけで、2組目のカップルは登志×矢田です。ちなみに登志の好きな食べ物は作者の1番好きな食べ物です(人生最後はかけ蕎麦を啜りたいくらい好きです(笑))。

また、現段階ではこの2人はお互いに全く好意を抱いていません。あくまでクラスメイトです。これからどう進展していくかは楽しみにしてくれたら嬉しいです!!

それと、登志は正直「るろうに剣心」の主人公とキャラや話の流れが似てしまうと思います。(もしかしたらクロスオーバーのタグをつけるかもしれません。)細かい設定は違いますが・・・これから判断していきたいと思います。

それでは、また次回お会いしましょう!!
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