今週は仕事が忙しかった・・・(残業後は書く元気が出にくいですね(笑))
まあ、頑張りますけどね!!
それでは、どうぞ!!
威月side
(ひょいっ)(バッ)「やっぱ身軽だなー、岡野は」
(確かにな。女子とは思えない運動能力だ)
次から次へと崖を登っていく岡野を見て木村がそう呟いた。その点は同意するが・・・
(ひょいひょいっ)(ババッ)
(大賀の身体能力はそれを簡単に上回るんだからな。ホントに化けモンだ・・・)
岡野よりも速く上へと登っていく大賀を見て、俺はおもわずそう考えた。俺には到底真似出来んな・・・
「・・・それに比べてうちの先生は、動けるのが3人中1人だけとは・・・」
「一応ビッチ先生も動けるが、こういう体力勝負みたいな場所じゃあ役に立たねえな」
下を見ながらの木村の呟きに俺もそう言いながら下を見た。そこには烏間先生にしがみついて喚くビッチ先生と腕に下げられたビニール袋の中に入っている殺せんせーがいた。烏間先生もよくあの状態で崖を登れるな。
「つうか、ビッチ先生何でついてきたんだ?」
「留守番とか除け者みたいで嫌なんだって」
千葉の問いに近くの片岡が答えた。子供か、アンタは。
「フン、足手まといにならなきゃいいがな」
「確かにそれも心配だが、俺が心配なのは太陽だよ」
「あァ?太陽が?」
寺坂の問いに俺の少し前を1人で無言で淡々と登っている太陽を見ながら答えた。
「あいつにとってE組の皆、特に倉橋は特別な存在だと思ってるだろうからな。変に気負いすぎてないといいんだが・・・」
いざとなったら力づくで止めないとな・・・そう思いながら俺は崖を登った。
崖を登り切った俺達に律が再び話し始めた。
「この扉の電子ロックは私が開けられます。また、監視カメラも細工することが出来ます」
そう言いながら律は指を鳴らす仕草をしたと同時に、前の扉のロックは外れたみたいだった。
「ですが、ホテルの管理システムは多系統に分かれており、全ての設備を私ひとりで掌握するのは不可能です」
「・・・さすがに厳重だな。律、侵入ルートの最終確認だ」
「はい、内部マップを表示します。」
そう言いながら律が見せてきたマップによると、ホテルは11階+屋上の構成となっており、エレベータが使えないため階段を登るしかないが、その階段もバラバラに配置されてるみたいだった。
「テレビ局みたいな構造だな」
「?」
「ああいう所は、テロリストに占拠されにくいよう複雑な設計になってるらしい」
(悪い奴らが愛用するわけだ・・・)
「行くぞ、時間が無い。指示を見逃すな」
千葉の言葉にそう思っていると、烏間先生がそう言いながら扉を開けたので俺も気を引き締めた。
音を立てないように先を歩く烏間先生をついていくと、角で烏間先生が止まった。あそこは・・・確かロビーか。
チラッ (多い・・・10人はいるな)
「・・・ここを通らなきゃ非常階段まで行けないんだっけ」
「あぁ・・・だからこそ、一番警備が厳重だな。全員見つからずに通るのは不可能だな」
こっそりと覗いた後、登志の言葉に俺はそう返した。どうすれば・・・
「こんな所で時間食ってられないぜ!!ここは俺達4人と烏間先生の5人で(ガシッ)「待て、大賀」!・・・太陽?」
「敵の数が何人かも分からんこの状況で、5人だけで行くのはあまりに危険すぎる。ここで焦ったらダメだ」
「・・・どうやら、冷静にはなってるらしいな」
「当たり前だろ、威月。皆を助けなきゃいけないのに、落ち着いてなくてどうするよ」
「フッ・・・で、この状況はどうすんだ?時間が無い以上は大賀の案もありだとは思うが」
崖の時の心配はもう大丈夫みたいだが・・・この状況の解決にはなってないしな。
そう思っていると太陽はロビーを見渡し、ある物を見つけてニヤリと笑みを浮かべた。あれは・・・ピアノ?
「ビッチ先生」
「ん?」
「(ボソボソ・・・)出来ますか?」
「仕方ないわね、いいわよ」
何を耳打ちしてるんだ?と思っていたら、ビッチ先生はふらっとロビーに歩いていった。その行動に全員が驚くが、
「心配いらねぇ、黙って見てな」
ふらっ・・・ふらっ・・・ドッ 「あっ、ごめんなさい。部屋のお酒で悪酔いしちゃって」
「お、お気になさらずお客様」
ふらふらと歩いていたビッチ先生にぶつかられた男は、その色気に完全にやられた様子だった。さすが
「来週そこでピアノの弾かせて頂く者よ。早入りして観光してたの。・・・酔い覚ましついでにピアノの調律を確認しておきたいの。ちょっとだけ弾かせてもらっていいか?」
「あ・・・じゃあフロントに確認を(がしっ)「いいじゃない、あなた達にも聴いて欲しいの。私を審査して、ダメなとこがあったら叱って下さい」
フロントに確認されたら一発でバレちまう為、男の腕を掴んで留めるとビッチ先生はそう言ってピアノを弾き始めた。
♪~~♬~♫~~
「メ、メチャクチャ上手ぇ・・・」
(幻想即興曲だな。ピアノも勿論上手いが魅せ方が完璧だ)
色気を理解した人が全身を使って弾く、まさに"音色"。あれで魅了されない人なんていないだろうな。
「ね、そんな遠くで見てないでもっと近くで確かめて」
「「お、おお・・・」」
ビッチ先生は最後に少し遠くにいた2人を引きつけると同時に左手で「20分稼ぐ、行け」というサインを警備員達に見えないように出してきたのを確認して俺達は素早く非常階段へと登った。
「ぷはぁ!全員無事にロビーを突破!!」
「凄えなあ、ビッチ先生・・・正直、見とれちまった」
「でも、よくピアノ弾けると分かったな?太陽」
「いやぁ、色仕掛けの達人のビッチ先生ならあれくらいは出来ると思ってな」
「その通りだ。優れた暗殺者ほど
(殺せんせーがいなくても、E組の先生は頼りになるな!!)
そう思いながら、俺は3階への階段を登った。目的の最上階まではまだまだだな・・・
3階の入り口に差し掛かった所で、烏間先生が振り返りながら話し始めた。
「・・・さて、君等に普段着のまま来させたのにも理由がある。入り口さえ潜り抜けられれば・・・ここからは客のフリが出来るんだ」
「? 悪い奴等が泊まるホテルなのに中学生、しかも団体客なんて来るんですか?」
「聞いた限り結構いる。芸能人や金持ち連中のボンボンだ。甘やかされて育った彼等は・・・あどけない顔のうちから悪い遊びに手を染める」
大賀の質問に烏間先生がそう答えた。同い年にもそんな奴がいるんだな・・・
「ただし・・・我々も敵の顔を知りません。敵も客のフリをして襲ってくるかもしれない。充分に警戒して進みましょう」
「「「「・・・はい!」」」」
「前方は俺が守る。太陽君達4人はすまないが後方の警戒を頼む」
「「「「了解です」」」」
殺せんせーと烏間先生の注意と指示に返事をしてから、俺達は再び動きだした。
「うーん・・・」
「どうした、太陽?」
「いや、皆がいつ毒を盛られたのかなって」
列の1番後ろを歩いていると、横の太陽がそう言った。
「さあな・・・だが、竹林が言うには「感染力は低い」と犯人が言っていた所から、経口感染の可能性が高いって事だな」
「えーと・・・ゴメン、それってどういう意味なんだ?」
「つまり皆は、ウイルスを口から入れたって事さ。食い物とかに混ぜられてな」
「でも、夕食は皆食べたじゃねえか。何で10人だけが?おまけに三村と岡島はパンしか食べてないのに倒れたぞ」
「そこなんだよな・・・おっと」
大賀とそう話していたその時、横を客2人が並んで通っていった。一瞬だけ警戒したが、2人は振り返る事もなくそのまま歩いていった。
「・・・ホントに只の客みたいだな」
「むしろ視線すら合わせねぇ。こんな場所でトラブルは起こしたくないんだろうな」
「それに、前方には烏間先生がいるからな。俺達は後ろを守ってれば大丈夫だろ」
3人でそう話していると、登志が胴着をつまみと笑いながら話し始めた。
「・・・でも良かったぁ。僕の格好目立つからね。絡まれたらどうしようと思ってたよ」
「ハハ、まあその時はコスプレということに「寺坂君!!そいつ危ない!!」(ブシュウ!!)!!」
その時、前方の広間からそんな声と音が聞こえ俺達は前へと飛び出した。そこには、1人の男が立っていた。目の前には何やら煙が充満していた。
「どうしたんだ、皆!?」
「不破が目の前のアイツを危ないと言った瞬間にいきなり何か吹きつけてきたんだ!!」
「・・・何故わかった?殺気を見せずすれ違いざま殺る。俺の
顔を隠していた布を下げながら男はそう言った。ん?アイツ・・・どこかで・・・
「だっておじさん、ホテルで最初にドリンク配った人でしょ?」
「!! そうか、あの時のボーイか!!」
「断定するには証拠が弱いぜ。ウイルス盛る機会は沢山あるだろ」
「皆が感染したのは飲食物に入ったウイルスから・・・そう竹林君言ってた。クラス全員が同じものを口にしたのは・・・あのドリンクと、船上でのディナーの時だけ。でも、ディナーを食べなかった三村君と岡島君も感染した事から、感染源は昼間のドリンクに絞られる」
(・・・何か探偵漫画の主人公みたいだな)
横に歩きながら語る不破を見てそう思っていると、不破は勢いよく男に指を突きつけた。
「従って、犯人はあなたよおじさん君!!」
(・・・しかし、俺や太陽よりも早く辿り着くとは、たいした推理力(ガクッ)・・・!!)
「烏間先生!!」
その時、男と対峙していた烏間先生が膝をついたのを見えた。あの煙・・・まさか毒か!?
「俺特製の室内用麻酔ガスだ。一瞬吸えば象でも
男の言葉を登志が遮った。男が現れた通路の前には登志や大賀、他にも何人かが武器を持って立っていた。
「敵と遭遇した場合・・・即座に退路を塞ぎ連絡を断つ指示をしてある。
・・・我々を見た瞬間に、報告しに帰るべきだったな」
「・・・フン、まだ喋れるとは驚きだ。だが所詮はガキの集まり。お前が死ねば統率も取れなくなるだろ」
ふらふらの烏間先生にトドメを刺さんと言わんばかりに男は戦闘態勢に入ったと思った次の瞬間、男はガスを右手で烏間先生に噴射しようとした。
グシャァ!!! ドッ・・・
「烏間先生!!」
しかし、烏間先生が飛び膝蹴りを喰らわす方が何倍も速かった。エグい音を立てながら倒れた男に少しだけ同情したが、すぐに倒れた烏間先生を助ける方が先だった。
「・・・ダメだ、普通に歩くフリをするだけで精一杯だ。30分で戻るかどうか・・・」
「象が気絶するガス吸って動けるのも充分凄いけどな」
磯貝に肩を借りながら歩く烏間先生に、気絶している男を椅子などで隠しながら呟いた。化けモンか、あの人・・・
(それはともかく、標的のいる11階まではまだまだ先だってのに殺せんせーは勿論、烏間先生やビッチ先生にももう頼れねぇ。俺達だけでいけるのか・・・「いやぁ、いよいよ夏休みって感じですねぇ」・・・(プチッ))
「渚、回して酔わせろ」
(ヒュンヒュン)「にゅややーーー!?」
呑気に話す殺せんせーにキレた俺の命令で振り回された殺せんせーはそんな声を上げた。ったく、1人だけ安全だからってお気楽だな。
「よし寺坂、これねじこむからパンツ下ろしてケツ開いて」
「死ぬわ!!」
「カルマの言ってる事は置いとくとして、何でこれが夏休みなんだ?」
俺の問いにグロッキー状態だった殺せんせーは一瞬で戻ると、
「夏休みとは先生の保護が及ばない所で自立性を養う場でもあります。大丈夫、普段の訓練で学んだ事をしっかりやれば・・・君達ならクリアできます。この暗殺夏休みを」
(・・・相変わらず体を使うミッションになると容赦がねえな、この人は)
自分基準の無茶振りをされても困るだけだっての・・・
(まぁ・・・どのみち後戻りは出来ねぇ。さっさと行くしかねぇ「・・・」・・・ん?)
「どうした?太陽」
そう決意したその時、太陽が顎に手を当てて何かを考えているのに気づき、そう声をかけてみた。
すると、太陽は真剣な目で俺を見ながら話してきた。
「威月、頼みがある」
いかがだったでしょうか。
果たして威月に太陽が頼んだ事とは・・・
それと余談ですが、この小説を書くために原作読み返してますが、烏間先生の飛び膝蹴りってホント人殺せそうだなと思いました(笑)
それでは、また次回お会いしましょう!!