太陽とひまわりの仲間達との暗殺教室   作:籠野球

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皆さんどうも籠野球です。

・・・ん?もう日曜日だっけ?と思った方もいるかもしれませんが、残念ながらまだ木曜日です。

このペースだと夏までに夏休みが終わらなさそうなんで、少しだけ頑張ってみました(笑)

今週は日曜日にも投稿するので、是非読んで頂けたら嬉しいです!!

それでは、どうぞ!!


四十六時間目 武器の時間

大賀side

 

ジャラ 「うぐ・・・わ、悪いな九澄」

「こんな感じでいいのか?竹林」

「ああ。全員、発熱が酷いから脳にダメージがいかないように頭だけは冷やしてるんだ」

 

 マジシャンやボマーと呼ばれた男達を退けた俺と威月は、竹林から簡単な応急処置を受けた後、皆の看病をしていた。今は杉野の頭に氷のうを載せたところだ。

 

「はい、不破の予想通り倒れてる奴ら全員があのジュースを飲んでるみたいです。はい・・・」

 

視線の片隅では、威月が三村から携帯電話を借りて烏間先生に電話をしていた。10人全員がジュースを飲んでいる事と、皆を狙ってきた連中を何とか退けた事を報告する為にだ。

 

「あの・・・九澄君は休んでてもいいですよ?看病は私達だけでも出来ますし・・・」

 

奥田さんはそう言ってくれるけど・・・

 

「大丈夫大丈夫。それに、2人だけに任せてたら申し訳ないしな」

「そんな!?九澄君や水守君が必死になって戦ってくれたから私達も助かったんです!!むしろ、私達の方がそんなに傷だらけなのに申し訳ありません」

「ああ、身体がキツければ休んでくれても構わない。それに文句を言う奴なんていないさ」

 

うーん、奥田さんも竹林もそう言ってくれてるが・・・

 

「心配すんな。この程度で倒れるような柔な鍛え方してねえし、やりたいって俺達が言ってるんだから止めないでいいさ」

「み、水守君。分かりました・・・」

 

電話が終わったのかこちらに近づきながらの威月の言葉に、奥田さんも納得してくれたみたいだった。

 

 

「烏間先生は何て?」

「とりあえず俺達2人はこのままここで皆の看病兼護衛をしておいてくれとの事だ」

「そっか、分かった」

 

ま、今から戻って中に入るのも大変そうだしな・・・

 

「ハァ・・・ハァ・・・」

「大丈夫?神崎さん。何かいる?」

「ううん、大丈夫だよ。ありがとう、九澄くん。」

 

杉野や神崎さんは俺にお礼を言ってくれるけど・・・

 

「・・・ゴメンな、2人共」

「え?」

「何がだ、九澄?」

 

・・・何でそんなに不思議そうな顔が出来るんだ?この2人は・・・!!

 

「2人がこんな目に遭ってるのは、少なくとも俺が原因だよ。俺が2人にジュース飲ませなきゃ・・・」

「何言ってんだよ!!九澄が悪いわけねえだろ!?」

「私達は自分の意思で飲んだんだもん。気にしないで」

「だが・・・(スッ)・・・?」

 

その時、神崎さんが俺の頬に手を当て、笑いながら続けた。

 

「私は、いつどんな時でも明るい九澄くんでいてほしい。だから、そんな顔しないで?」

「そうだよ、らしくねえぜ?」

「2人共・・・ありがとな」

 

ホント・・・優しいな、このクラスの皆は。

 

「じゃあ、2人が元気になったら俺が美味しい物作ってやるよ」

「マジか!?九澄が作ったの1回食ってみたかったんだよ!!」

「楽しみにしてるよ、九澄くん」

「おう!! ・・・そういや、神崎さんに1つ聞いていい?」

「? 何?」

 

不思議そうな顔をした神崎さんに戦ってる最中に感じた疑問をぶつけた。

 

「神崎さん、さっき俺の事、大賀って呼ばなかった?」

「う!? ゴ、ゴメンね思わず呼んじゃって」

「あ、いや別に怒ってるわけじゃ無いよ。これからもそう呼びたかったら呼んでくれていいし」

「!! ・・・じゃあ、これからも大賀くんでいいかな?」

「全然いいよ」

「ありがとう、大賀くん」

 

? 何で神崎さんこんなに嬉しそうなんだ?ただ名前呼ぶだけなのに。

 

「(ボソッ)・・・やっぱ、俺じゃ勝てんな

「ん?何か言ったか?杉野」

「何でもねえ。それより、俺も大賀って呼んでも構わねえか?その代わりにお前も俺を友人(ともひと)って呼んじまっていいぜ」

「おう、分かった。これからもよろしくな、友人」

「ああ・・・っと、ワリい眠くなってきたから寝るわ」

「ふわぁ・・・ゴメン、私も」

 

体力も落ちてるだろうし、少し寝た方がいいかもな。

 

「おう、また誰か来てもサクッと追い返してやるから安心して寝てろ」

「いや、来ない方が安心出来るんだが・・・」

「アハハ・・・じゃあおやすみ、大賀くん」

 

俺にそれぞれそう返しながら2人は目を閉じた。おやすみ・・・2人共。

 

「でもよお、実際大丈夫なのか威月?」

「何がだ?前原」

 

その時、前原が威月に声をかけた。

 

「お前らの話じゃ、烏間先生も毒ガスでまともに動けないんだろ?そんな状態で皆は大丈夫なのかよ・・・」

 

確かにそう思うのは当たり前だけど・・・

 

「大丈夫さ。そもそも、俺達2人と太陽・登志の2人との間にはとんでもない力の差があるからな」

「あ、あの2人はお前らよりも強いのか!?」

「・・・仮にあの2人が本気出したら、烏間先生とも良い勝負するかもな」

 

威月の言葉に皆が驚いた様子だった。そりゃあそうだよな・・・

 

そんな中、岡島が威月に問いかけた。

 

「じゃ、じゃあ何で2人は本気出さないんだ?そんだけ強いなら簡単に最上階まで辿り着けるんじゃねえのか?」

「正確には簡単には出せないんだ。2人共ある事情でな」

 

そこまで言った後、威月はスッと立ち上がると、

 

「どっちもヤバいが、もし本気出した時に危険なのは登志だな」

「えっ・・・伊勢が?」

「ああ、普段の登志はあんなに温厚なんだが・・・もし何かの拍子に本気になっちまったら・・・」

 

岡島にそう返しながら威月はホテルを見上げながらその言葉を口にした。

 

「本気になった登志は、()()()()

 

 

 

太陽side

 

「・・・うむ、頼むぞ」 ピッ

 

 威月からかかってきた電話を受けていた烏間先生がようやく電話を切ったのを確認して、俺は口を開いた。

 

「何て言ってましたか?威月は」

「不破君の予想通り、倒れてる皆はジュースを飲んでいるらしい。それと、太陽君の言った通り殺し屋達が攫いに来たらしい」

「!! それで?」

「ああ、大賀君と威月君が退けてくれたとの事だ」

「流石、大賀と威月!!」

 

ありがとう・・・2人共。

 

「2人にはそのまま皆の元にいてくれと指示を出したが、構わないか?太陽君」

「はい。殺し屋と戦ったなら、いくらあの2人でも無傷では無いと思いますから」

「うむ、俺も同感だ」

(でも・・・)

「でも、良かったぁ。皆無事で。そう思わない太陽?」

 

登志が俺に何か話しかけてきていたが、俺は聞こえてなかった。

 

「・・・」

「太陽?」

(クソッ!!俺があの時、陽菜乃に飲ませてなければ陽菜乃はあんな目に「(ポンッ)倉橋さんはそんな事思ってないと思うよ?」 ・・・!!)

 

肩を叩かれながらのそんな言葉に俺は思わず振り返ると、ニコリと笑った登志の顔があった。

 

「・・・俺、そんな分かりやすいか?」

「倉橋さんの事になるとね。太陽が本当に倉橋さんの事を思うなら、ちゃんと無事に帰ってあげようよ。それが、何よりも倉橋さんが喜ぶ事だと思うよ」

「登志・・・ああ!!」

(登志のこういう雰囲気は本当に落ち着かせてくれるな・・・ありがとよ)

 

その時、扉からガチャリという音が聞こえると共に、片岡が扉を開けてきた。

 

「お待たせ、皆」

「サンキュー、片岡!!」

 

まだまだ先は長い・・・気ぃ引き締めていかねえと!!

 

 

 

「あ、渚君もう着替えたんだ」

「そのまま行きゃよかったのに。暗殺者が女に化けるのは歴史上でもよくあるぞ」

「伊勢も磯貝君も、勘弁してよ・・・」

「渚君、()()なら早い方がいいらしいよ」

「とらないよ、カルマ君!!」

「渚、静かに・・・こっから先は油断できねえんだぞ」

「うう・・・僕が悪いわけじゃ無いのに・・・」

 

 渚の呟きを聞きながら、俺は7階入り口から顔を少しだけ出した。

 

「ここから先はVIPエリアか?律」

「はい、客が個人で雇った見張りを置けるようになるみたいです」

「なるほどな・・・明らかにやる雰囲気だ」

 

早速、階段の前に2人か・・・俺らの標的(ターゲット)に関係あるにしろないにしろ倒さなきゃ進めんな・・・

 

「太陽、ここは僕が行くよ。あれくらいなら「いえ、ここは寺坂君が持っている武器が最適ですねぇ」 へ?」

 

木刀に手をかけた登志の言葉を遮った殺せんせーの言葉で俺達は一斉に寺坂を見た。

 

「・・・ケッ、透視能力もあんのかテメーは?」

「大丈夫なのか?素早く2人とも倒さねえと連絡されちまうぜ?」

「任せとけって、太陽。

・・・おい木村。あいつらこっちまで誘い出してこい。お前の足ならいけるだろ」

 

手に持っていたリュックサックから何かを探しながら寺坂は木村に指示を出した。

 

「俺がァ?どうやって?」

「知らねーよ、何か怒らせたらいいんじゃねーの?」

(適当だなぁ・・・らしいっちゃらしいが)

「・・・じゃあさ木村(ゴニョゴニョ)」

(・・・そしてノってきたな、カルマは)

 

そう考えていると、耳打ちをされた木村は男達の方へと歩いていった。カルマの奴・・・一体、何を言わせる気だ?

 

スタスタ 「・・・ん?何だ、ボウズ」

キョロキョロ 「あっれェ~脳みそ君がいないなァ~こいつらは頭の中まで筋肉だし~(くるっ)人の形してんじゃねーよ豚肉どもが」 スタスタ

(カルマぁ!?いくら何でも攻めさせすぎだろ!?)

「おい」

「待てコラ」

 

当然ブチ切れた男達は背を向けた木村に向けて走り出してきた。捕まったらタダじゃすまんだろうが・・・

 

タタタタタ

「なっ!?コイツ、クソ速ぇ!!」

 

流石、大賀を除けばE組1の俊足なだけあって、男達に捕まらずにこっちまで逃げてこれた。

 

「今だ、吉田!!」

「おう!!」

「てか・・・こいつ (ドッ)!?」

 

男達の一瞬の隙をついて寺坂と吉田がそれぞれの男にタックルをかまし、

 

ばっ!! バチチッ!!

「・・・なっ!?スタンガン!?」

 

手に持った()()をそれぞれの男の首に叩き込んだ。何万ボルトもの電流を素肌に喰らった事で男達は一瞬で気を失った。

 

「タコに電気効くのか試そうと思って買っといたのよ。こんな形でお披露目するとはな」

「買ったって・・・高かったでしょ、それ」

 

確かに片岡の言う通りだな。一万以上はするんじゃないのか?

 

「ん・・・ちょっと前に臨時収入あってな」

「へー・・・今度そのバイト教えてくれよ」

「うっ!?それはちょっと無理だな・・・」

 

? 何で変な汗出してんだ?寺坂の奴。

 

「・・・いい武器です。ですが、その2人の胸元を探って下さい」

「あン? (ごそっ) !!」

「「「「!!」」」」

 

殺せんせーにそう言われて男達の胸元を探った寺坂の手に握られていたのは、本物の拳銃だった。

 

(すげ・・・流石の俺も実物見るのは初めてだな・・・)

「その拳銃は、千葉君と速水さん。君達が持ちなさい。烏間先生はまだ精密な射撃が出来るまで回復していない以上、今もっともそれを上手く扱えるのは君達です」

 

確かにそれは言えてるが・・・いきなり実銃持たせるのか?

 

「ただし!先生は殺すことは許しません。君達の腕前なら、殺さずとも倒すことは出来るはずです」

「「・・・」」

(2人共、何か迷ってるな)

 

恐らくはさっきの暗殺の狙撃を失敗したからか。2人に無理なら誰にも無理だったと思うがな。

 

「心配しなくていいよ、2人共。いざとなったら僕と太陽が何とかするしね」

「気負う必要はねえ。俺達の中ではお前達が1番上手いんだ。自信持て」

「お、おう・・・」

「うん・・・」

 

頼んだぜ、2人共・・・

 

「さ、急ごう。タイムリミットまで、残り30分くらいだしな」

 

俺の言葉に全員が頷くのを確認してから俺は8階への階段を上った。

 

(敵が雇った殺し屋があの2人や威月達が戦った奴らだけとは思えんし、もしかしたら銃の使い手もいるかもしれねえな・・・)

 

そう思いながら、俺は8階入り口の扉を開けた―――――




いかがだったでしょうか。

杉野は大賀を親友だと思い、自分の好きな女の子がその親友の事を好きな為に自ら諦めるという立ち位置にしました(この作品で杉野の事を友人って呼ぶのは大賀だけです)

杉野ってE組男子の中ではかなり好きなタイプなんで、単純に失恋させたく無かったし明るく立ち直ってほしいので・・・

それでは、また次回お会いしましょう!!
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