太陽とひまわりの仲間達との暗殺教室   作:籠野球

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皆さんどうも籠野球です。

いよいよ、南の島編終了です。

何とか書き終えた・・・全部で19話になりました(笑)

お盆も終わってしまい作者はテンション下がりっぱなしですが、読んでくれる方々の為にも頑張っていきます!!

それでは、どうぞ!!


五十七時間目 終わり&始まりの時間

太陽side

 

あの後、俺達はビッチ先生を連れてホテルのロビーへと戻ってきた。

 

「意外だよな~あんだけ男を自由自在に操れんのに」

「自分の恋愛にはてんで奥手なのね」

 

木村や茅野の言葉に、ソファーに座っているビッチ先生が噛みついた。

 

「仕方ないじゃないのよ!!アイツの堅物ぶりったら世界(ワールド)クラスよ!!」

(まあ、烏間先生だからなー・・・)

「私にだってプライドがあるわ。男をオトす技術だって千を超える。ムキになって本気にさせようとしている間に・・・そのうち・・・こっちが・・・///」

 

おー・・・何か恋する乙女そのものって感じだな。

 

「・・・何か一瞬だけ可愛いと思っちまった」

「ああ、屈辱だな」

「何でよ!!」

 

まあ、ビッチ先生は口を開かなければ美女だからな。色気にやられるのは仕方ない。

 

(ま、今回はその経験が邪魔して素直になれないって所か)

「俺等に任せろって!!2人の為にセッティングしてやんぜ!!」

「南の島で告白とかロマンチック~」

「あんた達・・・」

 

前原の言葉で夕食の時間に作戦決行する事が決まり、全員がやる気満々な様子だった。

 

下手に手助けしない方がいいと思うんだがな・・・

 

あ、威月だけは反対みたいだな。俺も正直やめといた方がいい気もするが・・・

 

ほっといたらどうなるか分かんないし、俺らも行こうや

・・・ま、そうだな

 

 

俺の言葉に、威月もその重い腰を渋々上げた様子だった。

 

 

 

「では、恋愛コンサルタント3年E組の会議を始めます」

 

 いつの間にか、スーツに着替えた殺せんせーが眼鏡を上げながらそう言った。

 

「ノリノリね、タコ」

「同僚の恋を応援するのは当然です。女教師が男に溺れる愛欲の日々・・・甘酸っぱい恋愛小説が書けそうです」

「明らかにエロ小説を構築してる!?」

 

 

・・・この人が先導している以上、やっぱりほっといたらどうなるか分かんないな・・・

 

「まずさあ、服の系統が悪いんだよ。露出しときゃいいや的な」

「烏間先生みたいなお堅い日本人のタイプじゃないですし、もっと清楚な感じで攻めた方がいいと思いますよ?」

 

登志の言う通りかもなー・・・少なくとも烏間先生の好みでは無さそうだ。

 

「む、むう・・・清楚か」

「清楚つったら、やっぱり神崎ちゃんか。昨日着てた服、もう乾いてる?」

「あ、うん。持ってくるね!!」

 

 

 

数分後・・・

 

「ほら、服1つで清楚に・・・」

 

 着替えが終わって部屋から出てきたビッチ先生は・・・当たり前だが神崎とは服のサイズが違う為、全身パツパツで何ともいえない色気が漂っていた。

 

「「「「何か逆にエロい!!」」」」

「サイズの事、何にも考えてなかったですね・・・」

「あんな服、神崎さんが着てたと思うと(ドゴォ!!)グボァ!?」

 

登志の後に岡島がそう言った途中で思い切り横へと吹っ飛んだ。

 

どうやら、大賀が後ろ蹴りを放ったみたいだ。

 

「な、何すんだ・・・大賀」

「あ・・・悪い、つい反射的に」

 

今の一撃、かなり威力高そうだったしな・・・大丈夫か?岡島。

 

「気にするこたねえよ、大賀。今のはどう考えても岡島が悪い」

「そーそー。目の前で彼女をエロい目で見られて怒らない彼氏なんていないしね」

 

・・・岡島の味方は誰もいないみたいだった。

 

「もーいーや、エロいのは仕方ない!!大切なのは乳よりも人間同士の相性よ!!」

「(コクコクコクコク・・・)」

 

岡野の言葉に茅野が壊れた人形みたいに頷いている・・・

 

「誰か烏間先生の好みを知っている人は?」

「・・・あ!!そういえばさっきテレビのCMのあの(ひと)を見ながら言ってたよ!!「俺の理想のタイプだ」って!!」

 

矢田の言葉で、俺達は一斉にテレビに見た。

 

・・・そこには、レスリングのあの人が出てくるCMが映っていた。

 

「「顔つきも体つきも理想的だ。おまけに3人もいる」って」

「「「「いやそれ、理想の戦力としてじゃね!?」」」」

「仮に強い人が好きだとしても、それなら尚更ビッチ先生の筋肉じゃ絶望的だね」

 

うーん・・・竹林の言う通りだよな。何か他の方法でいくしかねえな。

 

「じ、じゃあ手料理とかどうですか?ホテルのディナーも豪華ですけど、そこをあえて2人だけは烏間先生の好物とか・・・」

「奥田さんの案もありかもな」

「誰か烏間先生の好物を知っていますか?」

 

そんな殺せんせーの質問に大賀が手を挙げた。

 

「えっと・・・一応、知ってます」

「? 一応ってどういう事だ?」

「その・・・今日の昼、皆が起きる前に烏間先生にスープを差し入れに行った時に何気なく聞いてみたんだ」

「おお、良いタイミングじゃん!!で、何だったんだ?」

 

前原の言葉に大賀は珍しく何ともいえない顔をしていた。どうしたんだ?

 

「・・・ハンバーガーだって。マ〇クのが特にお気に入りって言ってた」

「「「「・・・」」」」

「・・・他は?」

「・・・・・カップ麺も大好きって言ってた」

「「「「・・・・・」」」」

 

2人だけそんなの食ってたら、逆に惨めすぎる・・・

 

「・・・なあ、これ烏間先生の方に問題あるんじゃねえのか?」

「でしょでしょ!?」

「先生のおふざけも、何度、無情に流された事か・・・」

 

威月の発言を口火に、遂に烏間先生がディスられ始めたな・・・

 

「と、とにかくディナーまでに出来る事は整えましょう!!」

(どうなるか全く予想はつかんが・・・やってみるか)

 

 

 

「・・・何だこれは?」

「烏間先生の席ありませーん」

「E組名物、先生いびりでーす」

 

 夕食の時間、後から入ってきた烏間先生に岡野や中村が複数の椅子を占領しながらそう言った。

 

「外の席なら開いてますよ、烏間先生」

「あ、ああ・・・分かった」

 

外に置かれた椅子を指差しながらの威月の言葉に、烏間先生は納得がいってなさそうではあったが、とりあえずは外に向かった。

 

(とりあえず、第1関門突破と)

「「「「・・・」」」」 ばばっ

 

烏間先生が外に出たのを確認すると、皆は一斉に窓際へと近寄った。外の席には、既にオシャレしたビッチ先生が座っている。

 

「ビッチ先生のショールどうしたの?」

「九澄君と私が作ったんだ。ネットでブランド物を参考にしてね」

「原さんも家庭科強いもんな」

 

流石だなー・・・2人共。

 

「フィールドは整った。いけ、ビッチ先生!!」

(ま、こっから先はビッチ先生次第だな)

 

そう思いながら俺は耳を澄ませた。距離があるから声はかなり小さいけど、何とかギリギリ聞こえるな。

 

・・・色々あった旅行だったが、思わぬ形で生徒達に基礎が身についているのが分かったという収穫があった

 

そう言ってから烏間先生はじっとビッチ先生を見つめ、

 

この調子で二学期中に必ず殺す。イリーナ、お前の力も頼りにしているぞ

(堅いなー・・・こんな時でも仕事の話か「・・・」? ビッチ先生?)

 

その時、ビッチ先生の顔がいつもと雰囲気が違う事に気がついた。

 

どうした?

・・・昔話をしてもいい?私が初めて人を殺した時の話

 

そう言って話し出した内容によると、ビッチ先生が初めて人を殺したのは12歳の頃で、殺したのは紛争の激化によって略奪に来た敵の民兵だったらしい。両親を目の前で殺され、殺さなければ殺されると思ったビッチ先生は迷わず父親の拳銃で撃ったらしい。

 

死体を地下の蔵に押し込んで・・・奴等が去るまで死体と一緒にスシ詰めになって難を逃れた。一晩かけてぬるくなっていく死体の温もり、今もはっきり覚えているわ

(・・・平和な日本じゃ考えられない話だな)

ねえ・・・カラスマ。「殺す」ってどういう事か、本当にわかってる?

 

殺す・・・口に出すのは簡単だけど、それはとてつもなく重いんだよな・・・

 

「湿っぽい話しちゃったわね(ガタッ)それとナプキン適当につけすぎよ」

 

そう言うと、ビッチ先生は烏間先生のナプキンの端っこを手に持ち・・・

 

チュッ・・・ 「好きよ、カラスマ。おやすみなさい」

 

ナプキンにキスをしてから烏間先生の口を拭くと、そう言い残してビッチ先生は席を立った。

 

 

 

「何よ今の中途半端な間接キスは!!」

「いつもみたいに舌入れろ、舌!!」

「あーもーやかましいわ、ガキ共!!大人には大人の事情があんのよ!!」

 

当然そんな中途半端な告白に、全員がブーイングを浴びせた。まあ、そんな空気じゃ無かったからなー・・・

 

「いやいや、彼女はここから時間をかけていやらしい展開にするんですよ。ね?」

「ね?じゃねーよ、エロダコ!!」

 

殺せんせーとビッチ先生のやりとりを無視して俺は烏間先生を見た。すると・・・

 

「・・・何だ?最後のは。新しい技の練習なら感心だな」

 

・・・2人の恋路は、まだまだ時間がかかりそうだな・・・

 

 

 

威月side

 

♩~~♫~~~♪~

 

 夜11時頃、俺は太陽と倉橋がイルカを手懐けていた桟橋の先に座ってバイオリンを弾いていた。こいつはホテルのフロントにあったのを借りてきた物だ。

 

(・・・父さん、母さん。俺には家族も、仲間もいます。だから、安心して下さい)

 

そう唱えながら、俺は演奏を続けていた。すると・・・

 

「中学生がこんな夜遅くに出歩いて、いーけないんだー」

「・・・お前も外に出てる時点で一緒だろうが、中村」

「アハハ、まあねー」

 

振り返った俺の目に入ったのは、笑っている中村だった。

 

「んで、お前は何しに来たんだ?」

「いやー夕方まで寝ちゃったせいか、目が冴えちゃってね~。ちょっと散歩に」

 

なるほど、中村の格好はゆったりとしたスウェットだった。寝れなかったっていうのはホントみたいだな。

 

「で、外に出てみればアンタがバイオリン弾いてるのが見えてさ。隣、座っていい?」

「・・・ダメっつっても座んだろ?」

「当たり~」

 

そう言いながら、中村は俺の横へと座った。

 

「弾くの止めようか?隣だとうるせえだろ」

「いいよ、私アンタのバイオリン好きだし」

「そうか」

 

一応、確認した後、俺は演奏を再開した。

 

♩~♫~~♪~~~

「懐かしいね、アンタのバイオリン」

「両親の教えの産物だよ」

「アンタの図体でバイオリンって笑いにしかなんないけどねー」

「ほっとけ」

「ゴメンって」

 

中村は楽しそうに笑っていた。ったく、コイツは。

 

「それ何て曲?」

鎮魂歌(レクイエム)。この日はコレを弾くのが毎年の行事なんだ」

「!! そっか・・・今日がアンタの両親の・・・」

「ああ」

 

それ以上は気を遣ってか、その話題には触れなかった。こう見えて、コイツは気が利くんだよな。

 

「・・・久しぶりだね、こんな風に2人きりで話すのって」

「・・・まあな」

 

もう9年前だもんな、2()()()()()()()のは。

 

「威月あん時、私にすら何にも言わずに転校しちゃったんだもん。ホント寂しかったよ?」

「う・・・それはマジですまんかった」

 

いきなり「ひまわり」で暮らしだしたからなー・・・コイツに告げる暇も無かった。

 

「・・・ま!!今こうしてまたアンタと一緒のクラスなんだし、気にしてないよ」

「・・・そうか、サンキューな」

 

笑顔で言ってくれてるし、ホントに気にしちゃいないみたいだな。よかった。

 

♩~~~♫~♪~~

 

少しの沈黙の後、俺は中村に話しかけた。

 

「・・・昨日はありがとな、中村」

「?」

「ボマーって野郎を殺そうとした俺を止めてくれた事だよ。お前がいてくれて本当によかった」

「ああ、あん時の。別に幼馴染みを止めただけだよ」

 

コイツからしたらそうなのかもしれんが・・・俺はホントに感謝してるんだよな。

 

「その・・・何か1つ俺にやってほしい事ないか?」

「へ?」

「お礼と、あの時、何も言わずに引っ越しちまったお詫びだ」

「そっか~、んー・・・」

 

俺の言葉に少し考えるような素振りを見せ、

 

「・・・あ!!じゃあさ~昔みたいに莉桜って呼んでよ。アンタに中村って呼ばれるのあんま慣れな「却下」えー!?」

「中学生になって、いくら幼馴染みとはいえ女子の事を名前で呼ぶなんて小っ恥ずかしくて出来るか」

「むー・・・」

 

不満がありありなのが見てとれるが、流石に無理だ・・・

 

「じゃあ取っとくよ。好きな時に使う」

「そうか?まあお前がそうしたいなら」

フッフッフ、これで弱み1つゲット

(・・・あ、マズい権利与えちまったかも)

 

悪い笑みを浮かべる中村にそう思ったが、仕方ねえか。

 

♩~~~♫~~~♪~~~

「・・・アンタって、ボマーって人を殺す為に生きてきたんだよね?」

「何だよ、藪から棒に。確かにそうだが」

「じゃあ、その復讐が終わったアンタは、これからどうするの?」

「っ、そうだな・・・」

 

そんな何気ない質問に俺は黙った。今までは、それ以外にやりたい事なんて考えた事も無かったからな・・・

 

「・・・ま、しばらくは好きに生きるさ。すぐに決める必要なんかねえしな」

「・・・そ」

「それに、どのみちタコを殺せなかったら、これからもくそもねえだろ」

「アハハ、言われてみれば」

 

中村のそんな笑い声をバックに、俺は演奏を続けた。これからは、俺の新しい人生が始まるんだ―――

 

 

 

♩~~・・・

「ふぅ。そろそろ戻るか?中村(とんっ)?」

 

5分後、曲が終わり中村にそう声をかけたその時、肩に何かがのしかかった。

 

「スー・・・スー・・・」

「・・・寝ちまったか」

 

まだ疲れが完全には取れていなかったんだろう。俺に寄りかかりながら中村は寝息を立て始めていた。

 

「全く・・・普段は大人っぽいくせに、こういう時は年相応って感じだな」 スッ

 

俺は中村の頭を膝を上に載せた。いわゆる膝枕って奴だな。

 

「スー・・・スー・・・」

「・・・」

(こうして見ると、ホント綺麗だよな。コイツは)

 

顔だって整ってるし、根も真面目だしな。

 

「・・・どうせ気づいてないよな、()()()()()()」 くしゃっ

「んっ・・・んん~・・」

 

思わず本音を呟きながら頭を撫でてやると、むず痒そうに身をよじらせながらも嬉しそうに微笑んでくれた。

 

「・・・」

 

普段呼ぶのは無理だけど、心の中では・・・いいか。

 

(おやすみ、莉桜・・・)

 

そう唱えながら、俺は静かな曲を選んで演奏を始めた。夜空には殺せんせーが壊した月の残りが、鈍い光を放っていた―――

 

 

 

翌日、俺と莉桜が烏間先生に怒られたのは言うまでもなく、殺せんせーは何やらネタ探しに奮起していたのを2人でサクッと撃退した。




いかがだったでしょうか。

ここで今作のオリジナル設定です。

威月と中村さんは、威月が両親の事件で転校するまでは幼馴染みでした(中村さんが威月の事を名前で呼ぶのは、その名残です)

そして、威月の発言でも匂わせてますが、威月は中村さんに恋心を抱いています。中村さんが威月の事をどう思っているかは・・・ご想像にお任せします(笑)

この2人のタグが入ってない理由は、この2人はあんまりイチャイチャとかするイメージがあんまり無かったからです(作品を書く前から、カップルにするのは決めてました)

他の3組みたいな恋愛描写をガッツリ入れる気はあまり無いですが、見てみたいと言うのであれば、メッセージをくれたら嬉しいです!!

それでは、また次回お会いしましょう!!
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