あー、きっつい・・・最近仕事が滅茶苦茶忙しくて作者のメンタル低下により、投稿ペースが上がりません・・・
とはいえ、決して投稿を止めようとは思っていないので、是非気長に待っていて下さい!!
・・・そんなに、良い作品でも無いとは思いますが(笑)
それでは、どうぞ!!
太陽side
「E組から挑戦状を叩きつけたこの勝負!!何とE組の最初の陣形は完全防御!!A組との戦力差に今更ビビったのか!?」
(・・・流石に、油断して攻めてきたりはしないな。ま、そこまで甘い相手じゃねえか)
とはいえ、様子見はしてくるだろう。恐らく、誰か1人切り札カード切って確実に潰しにくるな。
「
「・・・何だ、あの筋肉まみれの化けモンは・・・あれで中学生か?」
「さっき華と岬さん迎えに行く時見えたんだけど、アイツ弁当食う時変な薬も食ってたぞ」
「・・・それはドーピングなんじゃねえのか?」
予想通り、向かってくる相手の攻撃部隊には筋肉質のやたらデカイ男が1人混じっていた。てか、威月の言う通りだよな・・・アイツスポーツ選手だろ?
「A組が少数の精鋭でE組の陣地へと迫る!!こんな棒倒しは見た事が無いぞ!?」
(だろうな、俺だって見た事ねえよ)
『・・・』
「? 悪い、威月。何て言ってんだ?英語だけど、聞いた事ねえ単語だから分かんねえ」
言葉の意味が分からなかったのか、前原が聞いていた。いや・・・これは聞かねえ方がいいんじゃ・・・
「んー・・・まあいいか。そのまんま伝えると、「お前らの様な、脆い民族共に俺が負ける筈が無い。何なら全員で来ても構わんぞ」・・・だってよ」
「んだと、コラァ!!」
「舐めんじゃねえぞ、クソ外人!!」
「ちょ!?待て、吉田、村松!!」
その挑発に分かりやすく乗ってしまった2人が、磯貝の制止も聞かずに飛び出した。当然、そんな2人を男が見逃す訳無く・・・
「
「「ぐあっ(ガハッ)!!」
「ふ、2人纏めて観客席へと吹っ飛ばされたー!?何て破壊力だ!!」
「チッ・・・流石にあの筋肉は伊達じゃねえな。E組の中でも身体能力は上位の2人のあっさり倒しやがった」
「ほ、本当に大丈夫なのか?太陽・・・」
「心配すんな、磯貝。まずは俺ら4人に任せろ」
(確かに奴の攻撃力は桁違いだ。
・・・だからこそ、それを潰されたら脆くなる)
そう考えている最中も、男はコキコキと首を鳴らしながら近づき、再び挑発してきた。
『フン、やはりこの程度か。亀みたいに集まってないで、攻めてきたらどうだ?
・・・とは言っても伝わらんか『いいんだよ、別に』・・・ん?』
流石カルマだな。英語で男に返してやがる。返されるとは思ってなかったのか、男は目を丸くしていた。
『アイツらは
『・・・ほう、クズの集まりと聞いていたが、標準語を使える奴もいるみたいだな』
『・・・それともう1つ。アンタはデカイ国に住んでる割には、随分と視野が狭いぜ。何せ目の前にいるアンタを超える男にも気づけないんだからな』
『? どういう意味「・・・」・・・!!』
俺の言葉に聞き返そうとした男の言葉は、無言で肩を回す威月が前に出た事で止まった。
「球技大会じゃ全く出番無かったからな。ようやく暴れられる」
「頼むぞ、威月。ここがお前が勝つかどうかで、作戦が大きく変わっちまう」
「あぁ、任せろ」
威月は振り返らずに俺にそう返すと、人差し指をクイッと曲げながら男同様に挑発してみせた。
「な、何とE組。たった1人であのタックルを受け止める気か!?先程の惨劇を目の当たりして何故に挑むのか!!」
『来いや、筋肉バカ。力勝負がお好みなんだろ?』
『・・・ほう、良い度胸だ(チラリ)』
『・・・好きにしろ、ケヴィン。奴らに力の差というものを教えてやれ』 クイッ
ケヴィンと呼ばれた男は、浅野が出した許可に頷くと、
『死ねえ、愚かな民族!!』
そう咆吼を上げながら威月へと突進した―――!!
「うおおおぉぉぉ!!」
「何っ!?」
しかし、そんな突進を同じく咆吼を上げながら威月は真っ正面から受け止めてみせた。地面を削りながらも、がっぷり四つで組むその光景に浅野も目を見開く中、実況係も衝撃を受けた様子の声が聞こえてきた。
「と、止めたぁ!?何とE組、たった1人でタックルを止めてみせました!!」
『ば、バカな!?俺を1人で止めるだと・・・!!』
「流石だぜ、威月!!
・・・磯貝!!」
「あぁ!!作戦通り、行くぞ!!」
そんな磯貝の合図で、俺・大賀・登志が呆然としているA組の他の連中の後ろへと素早く回り込み、
「威月!!」
「おう!!『おい、ケヴィンとやら。確かに日本には、お前らアメリカのプロレスみたいな派手な格闘技は無い。
・・・だがな、日本には日本の、誇るべき柔道って武術があんだよ!!』
『うおっ!!』
そう言いながら威月は男の腕を取ると、そのまま背負い投げの体勢に入った。そんなとんでもない状況に致命的な隙が生まれた。
『け、ケヴィンはん!!大丈夫「お前A組のくせに英語訛ってんぞ。気をつけろ」・・・え、おわっ!!」
「えいっ!!」「いっ!?」
「おりゃぁ!!」「げっ!!」
その一瞬の隙を突き、俺達3人は五英傑の1人を含めた残りの攻撃部隊全員をE組の方へと突き飛ばした。
「皆、今だ!!"触手"!!」
俺達4人によってE組の棒付近に攻撃部隊全員が集まったその瞬間、磯貝の指示で棒を支える数人を除いて全員が上に跳んだ。奴らもその光景に慌てて避けようとはしていたがケヴィンは投げ飛ばされて身動き取れないし、他の連中は突き飛ばされていたので当然動ける訳無く、
―――E組陣形―――触手絡み!!
『(ドスッ!!)ごふっ!!』
「おりゃっ!!」 ズンッ!!
「何と!?E組、上から全員で押さえ込むと、更に棒をわざと半分倒し、その重みでガッチリ固めました!!」
(フー・・・棒を使っちゃいけないってルールは無いからな)
アレなら流石に抜け出すのは無理だろう。何とか上手くいったな。
「よし、完璧だ!!威月もありがとう!!」
「気にすんなよ、リーダー。大将は勝つ事だけ考えな、勝たすのが俺達の仕事だからよ」
『け、ケヴィンはん!!何とかしてくれやす、全く動けへん』
『じゃあ、まずテメーがどけ!!重いし訛りも腹立つんだよ!!』
(・・・つっても浅野の野郎、やられた時は焦ってたみたいだが、今は冷静になってやがんな)
まあ、A組の被害は5人だけなのに対し、俺らは押さえ込むのに7人に吉田と村松を合わせて9人使っちまってるから、普通に考えたら不利になってるだけだしな。
「
「おっと、A組の攻撃部隊が浅野君の指示ですかさず援軍に向かう!!果たしてE組はどうするのか!!」
「来たぜ!!どうすんだ、磯貝!?」
「・・・敵の真ん中は空いてる。よし、こっちも出よう!!作戦は"粘液"!!」
「「「「おう!!」」」」
そんな磯貝の指示でE組の攻撃部隊(
(磯貝の読みは確かだし、俺でもそうする。
・・・だが、アイツなら)
クルッ 「あっと、それを見たA組攻撃部隊が棒の守備へと戻る!!」
「げっ!?攻撃はフェイクかよ!?」
「あの野郎・・・やっぱり孤立した俺達を先に潰しに来やがったな!!」
『『・・・』』 ボキボキ
・・・包囲網の先にはレスリングと格闘技の2人を配置か・・・完璧だな。
(アイツにとって、これは詰め将棋みたいな物だからな。普通にやったら確実に負ける勝負・・・なら、その普通をぶち壊すだけだな)
「皆!!」
ダダダッ!! 「・・・おや?E組の攻撃部隊が急に方向転換・・・って」
実況が言葉が失うのも無理はない。何故なら俺達は磯貝の合図で観客席へと一直線に向かっているからだ。
「な、何でお前らこっちに(ドカッ!!)ふぼっ!?」
「ご、ゴメン。これも作戦なんだ」
「(ガタッ)場外使っちゃいけないってルールは無い。来なよ、こっからは全てが戦場だからさ」
大賀が吹き飛ばされた本校舎の奴に謝る中、カルマがそう言いながらA組の連中に手招きした事で、外人2人が真っ先に向かって来た。
―――E組陣形―――粘液地獄!!
「い、いきなりの観客席での戦いが始まった!!観客席に逃げ込んだE組を追いかけてA組までも混じり、観客席はパニックになっています!!」
「このっ・・・」
「へ!遅えぜ!!」
「よっと!!」
いくら人数で負けてても、椅子と観客を上手く使えばE組の中でも身体能力で上位に入る俺達8人は簡単には捕まえられねえよ。その証拠にさっきからA組の連中、苦戦しまくってるしな。
『―――!!』
「フッ!!悪いね、威月じゃねえから英語以外は分かんねえんだ」
(・・・とはいえ、裏を返せばE組の主力の殆どが今こうして身動き取れねえ状況なんだよな)
フランス人の掴もうとする腕を躱しながら心の中でそう唱えた。こっからは、磯貝と浅野、それぞれの判断力の勝負だな。
「橋爪!!田中!!横川!!無理に深追いするな!!飛び出した奴を確実に仕留めろ!!
・・・赤羽、磯貝、木村、神木には特に注意!!九澄には常に2、3人張り付いて動きから目を離すな!!」
(チッ・・・体育祭で俺達の身体能力を完璧に把握してやがるな)
棒倒しでは、先端に飛びつかれると大きくバランスを崩してしまうからな。岡島や杉野、前原にはそれが出来ないって判断したんだろう。
(後もう少し時間を稼げれば・・・急いでくれよ・・・!!)
「おわっ!!やべえ!?」
「!? 岡島!!」
その時、岡島が1人に腕を捕まれていた。あのまま放っといたら、すぐに囲まれてやられちまうだろう。
「手ぇ放しやがれ!!」
「ぐはっ!!」
俺はすぐさま岡島の腕を掴んでいた奴にタックルをして、ふりほどく事に成功した。・・・が、
ガシッ (!! しまった・・・)
「おにーちゃん!!」
「たーくん!!」
一瞬の隙を突かれて、俺がブラジル人の奴に掴まれてしまった。チッ・・・振り解くのは無理か!!
ニヤリ・・・ 『―――「おらぁ!!」(ドゴッ!!)!!」
その時、威月が気合の共にラリアット気味に放ったタックルを喰らって、男は吹っ飛ばされた。
「助かったぜ、威月」
「ったく、このバカ!!助けに行くなら、自分の安全を考えてから行けや!!」
『・・・』
おっと、ブラジルの野郎、かなりキレてんな。まあ、いきなり殴られたら当然か。
『・・・』
(フランス人も来た・・・俺1人なら逃げるが、威月もいる今なら・・・)
「・・・威月、奴らに通訳してくれよ。お前らの相手は、俺達がしてやるってな」
「大丈夫か?いくらお前でも、パワーじゃコイツらには勝てねえだろ」
「ああ、でもやらせてくれ。やられっぱなしは癪だし、何より・・・」
言いながら俺はチラリとE組の方を見た。そこには心底ホッとした様子の陽菜乃や岬さん、泣きそうな顔の華が見えた。
(あんな顔させちまって情けねえ・・・E組として、1人の男しても負けられねえ!!)
「ハァ・・・分かりやすいな。その顔見て理由がすぐ分かったよ。なら死んでも勝つぞ」
「おう!!」
とか言いつつ、威月も乗り気じゃねえか。さっきから笑みを浮かべてやがる。
『・・・』
『『・・・!!』』
「かかったな。フランスの野郎は俺が相手すっから、お前はもう1人頼んだぞ」
「サンキュ・・・うおっと!!」
そう返そうとした俺の言葉を遮りながら伸ばされた手を、俺はバックステップで躱した。てか、凄え青筋立ててやがる!?
「ちょっ!!威月、お前いったい何言いやがった!?」
「ん?ちょっとばかし挑発してやっただけだ。どうせ負ける気無いんだからいいだろ?」
「こ、この野郎・・・自分はパワーで勝てるからって・・・」
つっても、他のA組の連中も怖くて入れないみたいだし、タイマンでなら・・・!!
威月side
『はあぁぁぁ!!』
「らあぁぁぁ!!」
お互い咆吼を上げながら、俺はさっきと同じく真っ正面から組み合った。
(レスリングは組み技や寝技の達人・・・だが、それは柔道だって変わらねえ!!)
『ぐっ・・・何て体格だ。浅野以外にも、こんな強者がいるのか・・・!!』
(チッ・・・力は互角か・・・少しでも力緩めた方が負けだな・・・!!)
膠着状態の中、俺はチラリと太陽を見た。多分、4人の中でも格闘技を扱うブラジルの野郎が1番強い筈だからな。
『くたばれ!!』
「・・・」
おぉ、流石だな。太陽の奴、あの連打を余裕で捌いてやがる。不意打ちされなきゃ、アイツは簡単には倒せんな。
『うざってえ・・・死ねやぁ!!』
「っ!!」
そんな太陽に痺れを切らした野郎は、太陽を地面に押し倒そうとラリアット気味に腕を直撃させ、それを喰らった太陽は後ろへと倒れ・・・
『(ダンッ!!)・・・え』
「フー・・・」
しかし次に見えたのは、太陽が奴に腕ひしぎをしながら押さえ込む姿だった。は、速すぎんだろ・・・全く見えなかったぞ。
『な・・・どういう事だ・・・』
(!! 力が緩んだ、ここだ!!)
「はあぁぁぁ!!」
『! しまっ・・・』
その隙を見逃さすに俺は奴の体勢を崩しながら払い腰の要領で投げ、そのまま寝技へと持ち込んだ。
ぐぐっ・・・ 『く、くそ・・・』
『俺らの勝ちだ。悪いけど、終了まで大人しくしててくれ』
『ふざけるな!!俺がこんな雑魚なんかに(ミシッ)ぐっ・・・』
「動かないでくれよ。アンタらは俺らを潰すつもりだったんだろうけど、俺達はそんな事したく無いからさ」
太陽に腕を極められた事で、ようやく男は身体から力を抜いた。
『・・・な、何でだ?俺だって向こうでは喧嘩で負け知らずだったんだ。何で平和な国で生きるお前に負けるんだ・・・』
「・・・威月、俺の言う事、直訳してやってくれ」
「?」
思わず俺自身も?を浮かべる中、太陽は軽く息を吐くと、
「お前がどれだけ喧嘩が強いのかは分からねえ。でもな、俺達がやってるのは喧嘩じゃない、
『何だと・・・』
男は意味が分かってないみたいだったが、俺は納得してしまった。
(言われてみりゃ、その通りだな。あくまで競技の延長の喧嘩でしかないコイツらと、戦闘に特化してる俺達の違いの差が、この結果って事・・・か)
「おぉっと、E組!!何と留学生の2人を完全に押さえ込んだ!!こ、これは凄いぞ!!」
へっ、どうやら実況係も密かに興味があるのかもな。この劣勢から俺達がどんな風に勝つのかを。
「カミーユとジョゼを助けに行け!!あの2人を救出してしまえば問題ない!!」
「おっと、いいのかね?アイツらの足止めしてる人数裂いちゃって」
「あぁ、そろそろだな」
浅野、お前は少し遅かった。この2人だけに俺達を潰させるべきじゃあ無かったよ。
ダダダッ!! 「(ドカカッ!!)な、何!?」
「こ、これは!?何と最初に吹っ飛ばされた2人が、A組の棒へ飛びついたぁ!!」
「ようやく来たか!!」
「受け身の練習は嫌って程してるからな。吹っ飛ばされる芝居をする位、俺達E組にとっては造作もないな」
序盤にリタイアした2人が観客席を遠回りして背後からの奇襲。これは流石の浅野も読めないだろう。
「磯貝!!」
「あぁ!!逃げるのは終わりだ!!作戦変更、"音速"!!」
「「「「うっしゃあ!!」」」」
A組全員が動揺する中、磯貝の合図で7人が追っ手を振り切りながら棒へと飛びついた。
(あれだけ密着しちゃえば人数差なんて関係ねえ!!)
『降りろ、クソチビ!!』
「うわっ!!」
「あ、危ない!!棒が揺れているぞ!!」
無駄無駄、重心が高くなっている今、無理に振り解けば確実に棒は倒れる。実際、杉野を落とそうとした韓国人の力で倒れそうだしな。
(もう殆ど打つ手はねえ筈・・・なのに、相手が浅野じゃ勝った気にどうもなれない)
『・・・棒を支えていろ、サンヒョク。コイツらは僕が片づける』
・・・何だと?俺が疑問に思う中、浅野はヘッドギアまで外し、
「(ガシッ)痛っ!?(ぶわっ)・・・は?ごふっ!!」
「(タンッ、ドカッ)へぶっ!?」
「凄い、浅野君!!一瞬で2人を叩き落したー!!」
片腕1本で吉田を捻り落として、そのまま棒を支えに身体を捻りながらの跳び蹴りで岡島を・・・アイツ、あんな芸当も出来たのか。
「君達如きが僕のステージに上がろうなんて、蹴落とされる覚悟はあるんだろうな?」
(何か悪魔の翼が浅野の背中に見えるな・・・)
「A組浅野君!!何とたった1人で棒を守っています!!」
棒の先端を支えに、浅野は次々とE組の皆へと蹴りを落としていった。チッ・・・高さのせいか、全員防戦一方だな。やはり、アイツの蹴りはたいしたモンだな。
「うっ・・・「(ガシッ)背中借りるぜ、友人」えっ」
「(バチィ!!)!! 何っ!?」
(まぁ・・・あくまで
その時、蹴り落とされそうになった杉野を支えた後、そのまま逆立ちの要領で浅野の足に蹴りを合わせた大賀の姿に俺は心からそう思った。アイツ・・・あの身体能力は最早怪物だろ。
「俺はお前の足を弾いてるだけ。お前には当てないから安心しな」
「くっ・・・」
「さ、逆立ちの状態で浅野君と互角に戦っているぞ!?E組に何故あんな生徒が!?」
芸術とも言える2人の蹴りの攻防に、実況も興奮を隠せない様子だった。いや、互角じゃ・・・
「(ドカッ!!ぐらっ・・・)・・・ぐぅ!!」
「おっと、E組の方が徐々にぐらつき始めたぞ!!」
チッ・・・いくら大賀でも、足場が不安定で尚且つ上から攻撃されちゃあ流石に勝てねえか。
「A組攻撃部隊も徐々に戻り始めている!!E組、万事休すか!?」
「うわっ!!」
「磯貝!!・・・うおっと!!」
(・・・やっぱ、アイツ程1人で大局を変えられる奴はいないな)
続け様に磯貝と大賀を棒から吹き飛ばした浅野に、俺は敵ながら尊敬してしまった。多分、磯貝やカルマや太陽、E組の天才3人もアイツ程の能力やカリスマ性は持つ事は不可能だろう。
(・・・でも、だからこそ俺達は1人で戦う必要なんて無い。タイミングバッチリだぜ、大賀!!)
「(ドカカッ!!)な、何っ!?」
「このタイミングでE組に増援!!だ、だがあれは棒の近くにいた守備部隊の筈だぞ!?」
吹き飛ばされた磯貝の背中を使って飛び移った渚達を見て、実況係はそんな疑問をぶつけた。当然だが、俺達に殺せんせーみたいな分身能力なんて無いので、
「E組の守備はたった2人!?あれでどうやって棒を・・・」
「
「・・・て、てこか」
「てこなら・・・可能なのか・・・?」
自信満々に言いきった竹林や余裕たっぷりに鼻をほじる寺坂の姿に、観客も納得した様子だった。へー、意外と納得するもんだな。
「てこって凄えなぁ。いくら何でも5人を2人で押さえ込むなんて不可能に決まってるのに」
「だな。だが、奴らに2人は潰せない。何故なら、A組の目標は俺達を潰す事・・・浅野の指示も無しに勝手に棒を倒す事は出来ないからな」
「その浅野は、ちょっとばかし手が離せねえみたいだしな」
太陽とそんなやりとりをしながら、渚達にまとわりつかれて、てんやわんやしている浅野に目を向けた。指示さえ出させなきゃ、後はどうにでもなる。
「あ、慌てるな!!棒を支えながら1人ずつ落とせ!!」
「A組も防御の態勢を整える!!ここを凌げば、A組の勝ちだぞ!!」
んなこたぁ俺達全員分かってる。だからこそ、このチャンスは逃さねえよ!!
(何せ、最後決める為に隠し続けてきたんだからな)
「大賀、今だ!!行くぞ、来いイトナ!!」
「右足だぜ、登志」
磯貝の合図で、イトナが軽く身体を跳躍させ、登志は右膝をポンポンと叩く大賀に頷いた。
「奥の手は取っておく、戦いの基本だな」
「(タタタ・・・ダンッ!!)おりゃ!!」
「
太陽がそう呟く中、磯貝と大賀の助けで大きく跳躍した2人は、そのまま一直線に棒の先端へと飛びつき、
「「「「いっけえぇぇぇ!!」」」」 ぐらっ・・・だあぁん!!
そんなE組全員の叫びと共に、A組の棒はそんな音を立てながら倒れ、辺りに地響きが起きた。
「・・・あ、圧倒的数の差を覆し、何と勝ったのはE組だー!!!」
「「「「わあぁぁぁ!!」」」」
「「「「しゃあぁぁぁ!!」」」」
ようやく収まると時が動き出しかの様に、実況と観客、そして俺達の魂の叫びがグラウンドに響き渡った―――
「カッコ良かったです、磯貝先輩!!」
「おー、ありがとう。でも危ないから真似すんなよ」
「くっそー・・・イケメンめぇ・・・」
「やっぱり助けねえ方がよかったか・・・」
体育祭終了後の片付けの最中に下級生の女子にそう声をかけられている磯貝を見て、菅谷や木村が呟いた。ま、気持ちは分かる。
「ううう・・・」
「ご、ゴメンゴメン華。心配掛けちゃったな」
「ホントだよー、たーくん。私も不安だったんだから」
「面目ねえ・・・」
俺の横では、泣きそうになってる華を必死に宥める太陽がいた。まあ、俺もアレは無鉄砲すぎると思ってっから助ける気は0だけど。
「・・・でもよ、俺達あんだけ不利な条件だってのに勝っちまったよな」
「あぁ。下級生中心に、俺達E組を見る目も少しずつ変わってたよな」
ま、これだけの劣勢だったんだ。そりゃあ空気も変わるに決まってる。
「さっきも浅野「次は叩きのめす」とかほざいてたけどよ、俺にゃあタダの負け惜しみにしか聞こえなかったぜ」
「私もー、あんなの負け犬の遠吠えじゃん」
さっき俺達は浅野に磯貝の事を確認しにいったのだ。確かに勝ってる以上はそう思うのは当然だが・・・
「当然だって!!もう俺達、一般生徒とは段違いなんだよ。今更あんな連中に負けねえって!!」
「おいおい、お前ら。あんまり調子に乗りすぎねえ方がいいぞ?どこで痛い目に遭うか、分かったもんじゃねえんだからよ」
寺坂や莉桜、岡島のそんな発言に、俺は思わず釘を刺した。いくら何でも浮かれすぎだぜ・・・
「心配すんなって、威月!!俺達はもう強くなったんだからさ!!」
「心配性だね~威月は。ちょっとばかし肩の力抜きなよ」
「!!」
しかし、俺のそんな忠告も岡島や莉桜は何も聞いてない様子だった。
(・・・強さってのは武器でもあるが、同時に凶器にもなる。コイツら、それを理解しているのか・・・)
そんな俺の心配が現実になるのは、これから2日後の事である―――
いかがだったでしょうか。
作者の中でやっぱり喧嘩と戦闘はやっぱり違うってのが頭にあったので、こういう形にしました。
とはいえ、やっぱり文章で書くのは難しいですね(笑)漫画で好きな所を書く時とか、特に思います。
しかし、いよいよあの戦いが近づいてきてるなぁと思います。今から上手く書けるのか!?と結構胃が痛いです(笑)
まあ、自分らしく書いていこうと思います。
それでは、また次回お会いしましょう!!