上手く書けねえぇぇぇ!!どうすりゃいいんだあぁぁぁ!?と悩み倒し、全く書けずに1ヶ月経った2週間程前、何気なくこの小説の情報を見たら今まで0.00の平均で無色だったバー?に、数字と色が付いていて一瞬リアルに目玉が飛び出ました・・・
本当にありがとうございます!!まさか、そんな事になるとは夢にも思っていませんでした。
それを見たらこんな小説でも評価してくれる方がいてくれるのにうだうだしてられねえ!!と頑張らせて頂きました。
それでは、どうぞ!!
威月side
「殺せんせー、それに烏間先生も!!殺せんせーってブラジルに行ってたんじゃ・・・」
「いきなりの登場で忘れてると思うが・・・お前ら、そもそも俺達が何で知ったと思う?死神と戦ってるって」
「・・・!! そういえば・・・どうやって」
原の呟きに対しての俺の返しで、磯貝がハッと思い出した様に尋ねてきた。
「俺達はな、実徳さんから世界中の殺し屋達が死神にやられてるって知らされたのさ。昏睡から目覚めたロブロさんの報告でな」
「・・・息の根を止めたつもりだったが、腐っても元殺し屋なだけはあるね」
それにこの速さ・・・恐らく殺せんせーはワールドカップを見ずに最速で戻って来たんだろう。全てにおいて死神の想定外な筈だ。
「
「えぇ。出来れば危険な戦いは避けてほしいですが、あの2人の性格を考えると難しいでしょう。ですが2人と戦っている時間を加味すれば、死神が迎撃態勢を整える暇はありません。突入しますよ、烏間先生!!」
「参ったな、2人に時間を食ってしまったとはいえ、ここまで早いとは」
素早く着ぐるみを脱ぎ捨て普段の格好に戻った殺せんせーは、俺が入ってきた扉を開け烏間先生も続いて中に入った。あの2人は死神だって簡単には勝てる相手じゃねえ。ま、どのみち俺も大賀も動けねえし、先生方に任せるしかねえな・・・
「仕方ない、
「えぇ、私の出番ね」
「チッ、マズいな・・・あの2人もビッチ先生の裏切りをまだ知らないからな・・・」
「え?何でさ威月。アンタだってビッチ先生の不意打ち見抜いてたんだし、殺せんせー達だって」
ビッチと共に出ていった死神に思わず舌打ちした俺を見て、そう聞こうとした莉桜を遮りながら俺は続けた。
「俺と違って殺せんせーは基本的に甘いからな・・・というより、殺せんせーは自分が殺される筈が無いって常に高をくくってるから、そういう搦め手に弱いのはお前だって知ってんだろ?」
「・・・っ!!」
「どっちにしろ、今は殺せんせー達に託すしかねえよ」
息を呑んだ莉桜に、俺はそう返しながらモニターに視線を向けた。モニターの先ではエレベーターが下がりきり、いよいよ2人が死神と手を拘束され人質のフリをしたビッチと対面していた。
「!! お前・・・さっきの花屋!?お前が首謀者か!!」
「やあ、さっきの花、大事にしてくれよ烏間先生。防衛省の人間だし、聞いた事あるよね?"死神"という異名くらいは」
「・・・他のE組の皆さんも、ここにいらっしゃるのですか?」
「そうだよ、まあ安心していいよ殺せんせー。君さえ死んでくれたら、この娘も生徒の皆も殺す気は無いさ」
「・・・うっ」
「イリーナ!!」
恐ろしい事をサラッと言いながら、死神はビッチを放り捨てた。それを見て烏間先生は駆け寄ろうとしたが、
「触らない方がいいよ、烏間先生。彼女が付けてる首輪と手錠には爆弾が仕込まれている。僕が持っているリモコンですぐに起爆出来るタイプのね」
「何っ!?」
「あぁ、勿論だけど生徒の皆にも全く同じ物が付けてあるからね」
・・・そうか、コイツら首に何か輪っか付けてると思ったが、爆弾か。
「・・・随分と強引ですねぇ・・・そんな手で私が簡単に死ぬとお思いですか?」
「・・・さぁ?でも、君はあの子達を大切にしてるみたいだし、結構効果はありそうだけどね」
・・・ヤバい、殺せんせーはどう見ても死神にしか眼を向けていない。この状況は死神の計算で作り出した環境だ!!
パシュゥ!! 「なっ・・・!?」
次の瞬間ビッチは手錠に仕込まれた銃で殺せんせーの触手を1本撃ち抜いた。
「覚悟しなさい、タコ。
「イリーナ先生・・・何故・・・(バカッ!!)にゅやっ!?」
体勢を崩されるのと身内が裏切った事が重なって思わず呆然となった殺せんせーを見逃さずにビッチがスイッチを押した次の瞬間、殺せんせーの足元の床が一瞬で抜けた。
(落とし穴だと!?殺せんせー相手にそんな単純な作戦で・・・)パパパパンッ!!
その時、殺せんせーが消えた穴に向けて、死神がサブマシンガンを両手で構えて乱射していた。音的に・・・対殺せんせー弾じゃなくて実弾?殺せんせーに効果は無い筈なのに何故・・・
ヒュウゥゥゥ・・・ダンッ!! 「にゅやあぁぁぁ・・・」
「「「「こ、殺せんせー!!」」」」
「!! 皆さん!!それにここは・・・」
いきなり皆が閉じ込められている牢屋へと殺せんせーが落下してきた。殺せんせーをこんな簡単に・・・!!
「殺せんせー、アンタなら触手で掴まれた筈だ。何であっさり落ちてんだよ?」
「・・・勿論それを試みたのですが、掴もうとした全て触手を実弾で叩き落されてました。確かに触手の初速はマッハ20に比べたら格段に遅いですが・・・まさか全てを見切られるとは」
・・・マッハ20の初速って事は最低でも時速数百キロ・・・くそっ、大賀の飛影が見切られる筈だ。
「意外とあっけなかったね、人質を使うまでも無かったよ」
「死神さん・・・」
「気に入ってくれたかい?殺せんせー。君を殺す場所さ」
その時、扉がギギィと音を立てながら開き、死神がそう言いながらビッチと烏間先生と共に入ってきた。
「!! 威月君、水守君!!大丈夫か2人共!!」
「すんません、烏間先生。ちょっとばかし死神を見くびってましたわ」
「・・・おい、死神。ここが奴を殺す場所とはどういう事だ?」
「ここは洪水対策で国が造った地下放水路さ。密かに僕のアジトへと繋げたんだ。この程度の雨ならば使用される事は無いんだが、地上の操作室で指示を出せば近くの川から毎秒200リットルの水が一斉にこの水路に流れ込んでくる」
「!! まさか・・・貴様」
「そうさ。いくら超生物でもその水圧には耐えられない。対先生物質の檻に叩きつけられ、あっという間にところてん状にバラバラになってお終いって寸法さ」
・・・エグい方法を使いやがる。流石、世界一の殺し屋だな。
「バカを言うな!!それだと生徒達も巻き添えになる!!」
「当然さ、それも計画だからね。乱暴に脱出しようとすれば、ひ弱な生徒達では耐えられない」
(チッ・・・端から俺ら事、殺そうってか。この外道が)
・・・つっても、E組も皆は手錠に爆発する首輪が付けられてるし、俺はともかく大賀はまだまともに動く事すら出来ねえ・・・状況は悪いな。
(・・・ま、でも最悪ってだけで、詰みじゃねえよ)
「・・・聞こえたか?」
「(ガガッ・・・)・・・あぁ、とりあえずそこに向かってみた方がいいな。首輪を解除する方法も見つかるかもしれねえし。また何か分かるかもしれねえからスイッチ常に点けといてくれ」
「おう、気をつけろよ」
(さて・・・どうなるかは分からんが、あの2人なら何とかなんだろ)
誰にも気づかれない様に小声で会話を終え、再び烏間先生達に視線を向けた。
「イリーナ!!お前はそれを知ってて奴に付いたのか!?」
「・・・プロとして結果優先で動いただけよ。アンタの望んだ通りでしょ」
「!! お前・・・」
確かにプロなら結果が全てだ。だが・・・それでいいのか?ビッチ・・・それをやったらアンタは・・・
「ヌルフフフ、それで勝ったつもりですか?死神さん」
「・・・何だって?」
「先生だって成長しているのです。確かに対先生物質は厄介ですが、私はそれすらも克服しているのです」
おぉ・・・何か殺せんせーから貫禄が滲み出てやがる!!てか、弱点をいつの間に克服してやがったんだ!?
「へぇ・・・それは知らなかった。本当に?」
「見せましょう、初めて見せる奥の手を!!これが、私のとっておきの体内器官です!!」
そう高々と宣言すると、殺せんせーはバッと檻に近づき・・・
ペロペロ・・・ペロペロ・・・ (ジュワァァァ・・・)
「「「「・・・」」」」
いきなり舌を使って檻を舐め始めた。いや・・・確かに檻は溶けてるみたいだけどよ・・・
「何してんだよ、殺せんせー!!確かに殺せんせーのベロ初めて見るけどさ!!」
「消化液でコーティングして造りました。しばしお待ちを、ほんの
「「「「長すぎるわ!!」」」」
こんな状況にも関わらず、俺達は思わずツッコんだ。半日後には俺達全員死んでるわ!!
「言っとくけど、それ続けたら生徒達の首輪を爆破するよ」
「にゅやっ!?そんな無慈悲な!!」
「当たり前だ、ドあほ!!どこの世界に人質が逃げようとしてるのを黙って見てる殺し屋がいるんだ!!」
大賀といいタコといい大ボケかまさなきゃならんのか天然共が!!
「・・・さて、お遊びに付き合う必要も無いし、そろそろ始めようか。他にもどんな能力を隠し持ってるかも分かんないしね。来い、イリーナ。今から水を流す」
くっ・・・やべえ・・・もう少し時間を稼がねえと。
ぐっ・・・ (まだ半分も回復しちゃいねえ・・・だが、ここは無理にでもやるしかねえ!!)
ガシィッ!! 「っ、烏間先生」
しかし握り拳を固めた俺よりも先に、烏間先生が扉に向かおうとした死神の肩を掴んで止めた。
「・・・何だい?この手は。日本政府は僕の暗殺を止めるというのかい?少々、手荒なのは認めるが、地球を救える絶好の
「・・・日本政府からは緊急の事態が起き政府に判断を仰ぐ事が困難な時、全ての方針は現場の俺に委ねると言われている。だからこれは、俺ではなく政府の見解だ」
ドカッ!!
そう言ったと思った次の瞬間、烏間先生の放った裏拳によって死神は大きく吹っ飛ばされた。
「日本政府の見解は・・・"椚ヶ丘中学3年E組31人の命は・・・地球の命運よりもずっと重い"それでも彼等を巻き込んででも計画を実行しようと言うのであれば、俺がお前を止める」
(か、かっけぇ・・・タコに比べたら天と地の差があるぜ)
「イリーナ、プロはそんな単純では無いぞ」
そう言いきると、烏間先生はスーツの上着を脱いだ。烏間先生も本気だな・・・
「どうする死神。生徒達を溺死させるお前の計画、野放しにしておくわけにはいかないぞ」
「ふーん・・・」
死神は分析するような眼で烏間先生を観察していた。これから起こる決戦前の静寂だな。
「・・・(ダッ!!)」
「なっ!?」
しかし死神は烏間先生と戦う気は無いと言わんばかりに、猛ダッシュで部屋の外へと逃げていった。そんな予想外の行動に烏間先生も不意を突かれてしまった。
(・・・まさかアイツ、烏間先生とまともにやりあうと面倒だから計画遂行を優先しやがったのか!!)
「チィッ!!」 タッ!!
「烏間先生!!トランシーバーをONにしておいて下さい!!」
「あぁ!!」
(・・・このっ・・・根性のねえ身体が・・・!!)
・・・ダメだ、2人を追いかけようにも、そもそも俺の脚じゃ追いつけねえし痺れが残る状態じゃあ足手纏いになっちまう。烏間先生に託すしかねえか・・・
「・・・フン、カラスマも無謀ね。
首輪を外しながら、ビッチは得意げにそう言った。チッ・・・現に俺も負けちまってるから、それに関しては言い返せねえな。
「・・・本当に俺達事、殺すつもりだったのかよ?ビッチ先生」
「最後の日は私達が悪かったけどさ・・・でも、ずっと一緒にやってきたじゃん。なのに何でさ?」
「・・・」
前原や岡野の問いに、ビッチは何も答えなかった。まぁ・・・最終日の流れから推測したら恐らくは・・・
「怖くなったんでしょ。プロだプロだって散々言ってきたのに、ゆる~い学校生活で殺し屋の感覚を忘れかけてる自分がさ」
「だから俺らを巻き込んで殺して再認識したかったんだろ?自分はあくまで冷酷な殺し屋・・・てな」
「・・・っ」
カルマの後を継いだ俺の言葉に、ビッチはギリッと歯を鳴らした。やっぱりそうか・・・
「アンタらなんかに・・・アンタらなんかに私の何が分かるってのよ!?えぇそうよ、アンタ達と過ごしてきたこの半年間ホントに楽しかった。弟や妹みたいな子達としょーもない事で遊んだり、恋愛について悩んだり・・・でも、そんなフツーな世界では私は生きていけない。私の生きてきた世界は・・・そんな眩しいモンなんかじゃないわ」
「ビッチ先生・・・」
今まで見てきた中で一番、感情を剥き出しにするビッチの姿に、倉橋や皆はそう呟くだけだった。確かに俺達は本当の殺し屋の世界って奴は全く分かんねえ。だから、ビッチの生き方や考え方が間違ってるとは死んでも言えない。
(だが・・・)
「だから何だよ」
「えっ・・・」
「人は変われる。どんな人間でも1日1分、全く変わらない人間なんていない筈だ。確かにアンタが半年前のあの頃から失った物は多い。でも、それ以上の物を得てきたんじゃねえのか?それを糧に、今のアンタの新しい生き方に変わればいいんじゃねえのか」
「それは・・・」」
「それに、今ここで俺達全員を殺しちまったら、アンタはまた1人になるんだぜ。家族の様な存在を1度味わっちまったアンタが、1人でやっていけるのかよ?」
「・・・!!」
俺も一緒だから分かる・・・多分この人は耐えられない。それでもアンタは乗るのか?人を人と思わねえアイツの非情な計画に。
「・・・!! えぇ・・・分かったわ。
・・・話は終わりよ、アンタ達はそこで指くわえて見てなさい」
死神から指示が入ったのか、ビッチは耳に手を当てながらそう言い残して部屋を出て行こうとした。
「おい、ビッチ」
「・・・何よ、威月」
「負けた俺が言っても説得力がねえのは分かってる。だが今ここで約束しろ。もし俺達E組の誰かが奴を倒した時には、必ず俺達の元へ戻ってくると」
「・・・もしホントにそんな事が出来たなら、考えといてあげるわ」
そう言うと、今度こそビッチは出ていってしまった。俺に出来るだけの事はやった・・・後は頼んだぞ。
「お疲れさまです、威月君。それと遅れたせいで、お役に立てず申し訳ありません」
「いや、死神も倒せずに骨を折られる様だし、ビッチも説得できなかったから役に立ってないのと一緒ッスよ。プロをかなり甘く見てました」
「はい、流石は歴戦の殺し屋達です。味方と思っていた彼女が既に敵の手に落ちていた。それは先生が最も苦手とする急激な環境の変化です。ですが、彼女の演技はそれを全く悟らせませんでした。お2人共、文句なく強者と言い切れます。まだ、君達が彼らに勝つのは不可能でしょう」
まぁ、俺自身ビッチはともかく死神にはこてんぱんに叩きのめされたしな。
「・・・皆さん、モニターを見て下さい。断片的にですが、強者VS強者の戦いが見られそうです」
(タタタッ) 「(ガチャッ)! ・・・」
? ドアを開けようとした烏間先生が止まった。鍵でも掛かってるのか?
「・・・まぁ、いいか」 ガチャッ・・・
ボンッ!!
「「「「なっ!?」」」」
烏間先生がそう呟きながら扉を開けた次の瞬間、爆音を立てながら扉が吹っ飛んだ。ば、爆弾かよ!!あの野郎、この短時間でなんちゅう罠を・・・・
(あんな至近距離で爆発を喰らって大丈夫なのか!?烏間先生・・・)
「・・・チッ、思ったより強力だったな」
「「「「・・・」」」」
「あ、あれ?今、何が起こった?」
「爆発に巻き込まれた烏間先生が・・・何事もなく進んでいったな」
身体は煤で汚れているし、巻き込まれたのは間違いない筈だが・・・
「烏間先生はドアノブに罠が仕掛けられている事も、その内容すらも把握していました。この短時間で仕掛けられるのはせいぜい爆薬、それも建物を壊す程の威力は無い。それを見越してあえて扉を開けて起爆させ、爆風と同じ速度で後ろ受け身を取ったのです。吹き飛ばされたドアを盾にする事で、恐らく烏間先生にダメージは殆ど無かったでしょう」
「あ、あの一瞬でそんな判断を・・・」
殺せんせーの解説に磯貝が思わずそう呟いた。判断速度も実行速度もありえねえ・・・化け物かよ。
「!! 行っちゃダメ、烏間先生!!多分その角に・・・」
ドガガガガッ!! 「!! くっ・・・」
原がそう声を張り上げるのと同時に、廊下の先からいきなり銃を乱射され、烏間先生はバク転で物陰に隠れた。銃声の数からして何人かで撃っているのかと思ったら・・・
「「「「グルルルル・・・」」」」
「・・・犬!?」
「銃が撃てるように調教されたドーベルマン・・・銃を撃つ為の機械の作製、ならびにあれだけの数の犬を完璧に仕込むとは、流石の手腕と言わざるを得ません」
(太陽が見たら激怒するな・・・)
「・・・卑怯だな」
その時、そんな呟きと共に満面の笑みを浮かべた烏間先生がヌッと犬の前に姿を見せた―――画面越しにも分かるどす黒い妙な気配を纏いながら。
((((・・・ビクッ))))
「俺はな、犬が大好きなんだ。だからじっとさえしてくれたらお前達を傷つけたりなんかしない。お前達の主人には悪いが・・・優しく通らせて貰うぞ」
((((ガタガタガタガタ・・・))))
こ、怖えぇ!!笑顔1つでアッサリ通ってみせたやがった!!死神が調教した犬があそこまで怯えてるし・・・
「・・・いやー、でも犬の気持ち分かるわ。あの人が笑顔浮かべてる時って、殆ど人を襲ってる時だし」
((((確かに!!))))
鷹岡に南の島のガス野郎・・・殴られちゃいないが、ケイドロの時にも笑顔だったもんな・・・
「そう、普段は強い理性で押さえ込んでいるのですが、彼の奥底に眠るのは紛れもない暴力的な野生!!」
ズドンッ!!「・・・フン(ヒュンッ・・・パシィッ!!)単純だな。こんなのでは俺は殺れんぞ」
「この暗殺教室に引き寄せられた、比類なき猛者なのです」
今も死角から襲ってきた鉄骨を受け止めると同時に飛んできた矢を片手で止める烏間先生を見ながら、殺せんせーはそう言った。て、鉄骨を・・・俺でも鉄塊ありでギリギリ止めれるか分かんねえのに。
「ですが、この短時間であれだけの罠を用意する辺り、死神もやはり怪物といえます。いえ、技術・知識の豊富さなら烏間先生をも上回っているかもしれません」
「なるほどな・・・そりゃ俺が勝てる相手じゃないわな」
ムカつくけど死神に比べちゃ、俺は実力も経験も足りてねえや・・・
「そんな事はありませんよ威月君。いえ、君だけじゃなく大賀君も、"恐神"神木 実徳さんに幼い頃から六式を教え込まれ、中学生ながら死神に肉薄してみせたその力は流石です」
「!! 実徳さんの事、知ってたのかよ?殺せんせー」
「はい、担任についた時に調べさせて貰いました」
「・・・そう思うと、やっぱ凄えよ威月達は。あんな化け物みたいな奴と1対1で攻撃を当てるなんて俺達には出来なかった」
木村のそんな呟きに皆は再び表情を曇らせた。落ち込む必要なんかねえと思うがな。俺と大賀が特殊なだけで、本来なら俺達も皆と一緒な訳だし。
「・・・そう、威月君や大賀君を含めて彼らは強い。普通にぶつかっては君達で勝てる相手ではありません。なら君達はどうします?今この瞬間に彼らと同じ位、強くなるか。諦めて戦いの土俵から降りるか。
・・・答えはどちらでもありません―――弱者には弱者なりの戦い方があります。いつもの暗殺の発想で挑めばよいのです」
「・・・でもよぉ、俺らはまともに動けねえし威月も大賀も動けねえこの状況でどうすりゃ・・・」
「俺が壊を檻に叩き込めりゃあいいんだが・・・完全に回復するのがいつになるか分かんねえし、金属相手じゃ上手くいっても拳が砕けちまう」
岡島に返したその時、周りを見渡していた三村が口を開いた。
「・・・全部が上手くいけばだけどさ、いけるかも。死神にひと泡吹かせるの―――」
烏間side
「フンッ!!ハアッ!!甘い!!」
バキッ!!ボオァァァ!!ガキィ!!
鎖を引きちぎり、毒ガスを吹き飛ばし、ナイフを歯で受け止めながら 俺は速度を落とさずに走り続けていた。少しずつだが・・・罠の仕掛け方が雑になっている。これなら追いつける!!
「(ぞわっ・・・)むっ!!」
その時、廊下の端から得体の知れない雰囲気を感じ、俺は反射的に身体を壁に隠しながら銃を手に持った。ほう・・・追いかけっこは終わりか。
「殺気に対してもかなり敏感みたいだね。正直見くびっていたよ、烏間先生」
「それはこっちの台詞だ。まるで見本市の様な多彩なトラップを短時間で仕掛けられるとはな」
「
ズキュンッ!!
死神が指を鳴らした瞬間、そんな音を立てながら背後から飛んできた銃弾が俺の頬を掠めた。誰か撃ったかなんて確認するまでもない。今この場にいて、実銃を撃った事がある人物なんて1人しかいないだろう。
「・・・イリーナ」
「ちゃんと当てなよ、イリーナ」
「ゴメンね、次は外さないわ」
俺の予想通り、後ろから髪を掻き上げながら銃を構えるイリーナが現れた。2対1か・・・
「分かっているのか、イリーナ。奴は基本的に自分以外を信じてなんかいない。この仕事が終わったら、お前は殺される可能性は高いんだぞ」
「死ぬのなんて覚悟の上よ。初めて殺した時からね。アンタには理解なんて出来ないでしょうけど、
・・・一流の
「なあに、只の昔話をしてあげただけさ。テロの絶えない貧困街のスラムに生まれ、命なんて紙の様にアッサリと吹き飛んでしまう世界で、信用できるのは金と自分の技術のみ・・・そんな環境で分かった1つの定理―――それは"人は殺せば死ぬ"という簡単な事実だ」
「・・・」
「イリーナだけは、僕の気持ちを分かってるくれるのさ。そう、たとえ・・・」 ピッ
ドオォン!!
「なっ!?」
「えっ・・・」
「君を僕が捨て駒に使ってもね」
死神が手元の端末で何か操作した瞬間、俺とイリーナの上の天井が爆発し、バラバラになった瓦礫が一斉に落下してきた。ば、バカな!?
ドカドカッ・・・ 「うおおぉぉ・・・!!」
反射的に両手を頭の上に構え膝に力を込めた俺の上に大量の瓦礫が降り注いだ。舐めるな・・・
パラパラ・・・ 「ハァ・・・ハァ・・・くっ・・・出口が瓦礫で塞がれたか」
「生きてる所か、ほぼ無傷とは流石だな。だが、それではもう追って来られまい」
油断した・・・まさかこんな手を使ってくるとは。
「恐らく君やタコが単独なら、こんなトラップも抜けれただろう。だからこそ、僕は彼女を雇ったのさ」
「!! ・・・っ」
その言葉で爆発に巻き込まれたのが俺以外にもう1人いた事を思い出し、俺は辺りを見渡した。そんな俺の目に飛び込んできたのは・・・口から血を流しながら瓦礫の下敷きにされたイリーナの姿だった。
「可愛らしい位、迷ってたねぇ彼女。仲間でもあり、自分が好意を向けた男を攻撃していいものか。そしてそれは伝染した。君程の優秀な男が、彼女を攻撃するのを躊躇ってしまうまでにね。結果、君は・・・彼女に気を取られ判断が遅れてしまった」
「ハァ・・・ハァ・・・」
(!! まだ息がある。助け出せばイリーナは無事だろう・・・だが、)
「さて・・・ようやく邪魔者が消えた。これで遠慮なく最後の仕上げに入れるよ」
そう言い残して、死神は余裕綽々と歩いて立ち去っていった。・・・追いかける為にはイリーナを助ける時間は無い。
「烏間先生!!モニターでは爆発した様に見えましたが、2人共ご無事ですか!?」
「タコか・・・俺は無事だがアイツは瓦礫の下敷きだ」
「「「「!!」」」」
「だが構ってる場合はない。至急、瓦礫をどかして奴を追う「ダメ!!」!!」
瓦礫を掻き分けようと手を掛けたその時、レシーバーから大声で否定された。声から察するに倉橋君か。
「どーして助けないの!?烏間先生。ビッチ先生は仲間なんだよ!?」
「・・・どんな理由であれ、アイツは死神と組んだ。その結果ああなった。俺は別にそれを責めたりはしないが、助ける気も無い。プロなら、自分が選択した事による責任は自分で取る物だ」
「そんなの関係ないよ!!私達だって十五だけどさ、ビッチ先生もまだ二十歳なんだよ!?」
「経験豊富な大人なのにちょいちょい子供っぽくなる時もあるけどね」
倉橋君の返しに、矢田君がそう付け加えた。・・・まあ、だからこそ彼女達にとって気心が知れる仲になれたんだろう。
「ビッチ先生はさ、私達みたいに安心できる環境が無かったせいで、大人になる途中の欠片をいくつか取り忘れたんだよ」
「・・・」
「助けてあげてくれませんか、烏間先生。間違えた私達を許してくれた様に、ビッチ先生の事も」
「だが・・・1分1秒のロスで君達が死にかねないぞ?」
助けられる命があるなら助けるに越した事はないが・・・君達の命と引き換えでは何の意味も・・・
「・・・!! 大丈夫っす、烏間先生」
「威月君」
「恐らく死神は水を流す事はできねえ。爆弾も何とかなるかもしれないです。だからそこにいてあげて下さい、烏間先生」
「・・・」
威月君がいきなりそんな事を言い出した理由は分からないし、政府の人間としては意地でも死神を追うべきだろう。
(だが・・・)
「分かった、頼んだぞ」
気がつけば俺はそう答えながらイリーナに近づき、
「ふっ!!」 ぐぐっ・・・
「うっ・・・カラ・・・スマ?」
「いつまで寝ている。さっさと出てこい、持てない物は俺が背負ってやる」
瓦礫からイリーナを引っ張り出していた。もし・・・威月君に秘策があるとしたら、それを握っているのはまだ見ぬ「ひまわり」の2人だろう。俺も必ず後で向かう。だから・・・出来れば無茶はしないでくれよ・・・!!
いかがだったでしょうか。
最後の方がちょっと雑になってしまいましたが、ここら辺はこの後の話の流れで少し調節するかもしれません。
いよいよあの2人が登場してきます。それぞれの戦いを楽しみにして頂けたら嬉しいです。
そして話は戻りますが、この作品に評価をくれた方、本当にありがとうございます!!どうも書く気が起きずにダラダラとしていた最近ですが、再びこの小説を完結させたいという思いが芽生え始めました。
とりあえず1ヶ月以内を目標に書いていくので。是非お待ち頂けたらと思います。
それでは、また次回お会いしましょう!!