放課後の教室に男女が二人。物静かな優雅な時間・・・・なわけがない!?
っていう短編。息抜きに書いた。

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適当に書いた。

ちょっと飛んじゃったかもだけど反省しない。


放課後二人は

放課後の教室。

窓は暗闇に染まり、部屋を照らすのは蛍光灯の明かりのみ。

昼間の騒がしさは虚を思わせる中、窓側後方。ひっそりと男女が隣同士に座している。

少女はまるで人形の様な美しい姿勢を保ちつつ、規則的な速度で手にした書物のページをめくる。

対し、少年は机の上に教科書、ノート、筆記具を並べ勉学に勤しみ、時折、隅に置いた辞書を開く。

少女はページを変えるたびに微笑を浮かべ、少年は辞書で語彙を増やすたび吸収した知識に満足する。

そんな沈黙・・・・・・道で見知らぬ人とすれ違う程度の静けさを永遠にした様な時間に少女が本を読みながらゆっくりと口を開いた。

「ねぇ」

「なに?」

「男子ってさぁ、いつも女子のどこを見てるの?」

「おっぱい」

吹き出す少女。その後、しばらくむせ返る。

再び沈黙。が、すぐ少女が話しかける。

「なによ・・・。男子ってそんなに性欲に貪欲なの?」

「性欲に貪欲でなにが悪い?」

「いや、悪いってわけじゃなくて」

「じゃあ、なにが問題なんだ?」

「もうちょっと、マシな答えはないかって聞いてんの?」

「マシな答えとはなんだ。俺は具体的に述べただけじゃないか」

「具体的な答えって・・・。身体の部位じゃなくて」

「しかし、君の質問からだと身体の部位を聞かれている様に感じる。俺は間違っていない」

「・・・そうね。確かに聞き方が悪かったわ。ごめん」

本を閉じる音。少女は少年に向き直る。

少年はペンを走らせたままだ。

「でも言うけど、なんで女子のどこを見てるかって質問ですぐに・・・」

途中で途切れる言葉。

「・・・すぐに?」

少年が待てず聞き返す。

「すぐに・・・お」

「お?」

「おっ・・・ぱ」

「おっぱ?」

「・・・ちっ、乳房って答えるのよ!」

「乳房じゃない。おっぱいだ」

「どっちも同じよ!」

「そんなにおっぱいと言うのが恥ずかしいか?」

「恥ずかしいわよ! っていうか、なんでそんなに連呼出来るのよ!」

「悪いがその程度のことで羞恥できないもので」

「その程度って・・・。もういいわ」

「そうか」

「それで、なんで乳房って即答したのよ?」

「オスはメスを選別する時、より強い子を育てられる者を選ぶ。おっぱいが大きければ子を育てるための母乳が多く出ると予想されるので本能的に女性のおっぱいを見る」

「・・・凄い、それっぽいこと言うのね」

「実際そうだ」

「そしてあんたの女性を見るポイントって最悪ね」

「残念だが俺だけじゃない。ほとんどの男子が女子のおっぱいを見ているといって過言ではないだろう」

「もういいわよ。私が言いたいのは男子が女子の体じゃなくて内面でってことよ」

「内面?つまりは性格のことかい?」

「まあそうね」

黙る少年。

「なんで、そこで、悩んでるのよ?」

「難しい質問だ」

「身体的なことを聞くよりも難しいの?」

「そりゃ、女性の内面のどこを見ているかなんてねぇ。全男子を代表して言うには少し気が引けるよ」

「あっそ・・・・。じゃあ、あんたはどこを見てるのよ?」

「おっぱい」

「そうじゃなくて内面!」

「内面・・・・優しいところとかかな」

「意外とまともな答え」

「俺はいたってまじめだ」

「どうだか?」

「やはり優しく、柔和な性格な女性がいいな」

「優しいけど胸が控えめな女の子と性格がきつめだけど胸が主張している女の子だったらどっちがいい?」

「断然後者だ」

「即答しないで、外見で決めないで、もっと考えて」

「・・・・まったく、君はめんどくさい性格だなぁ」

「性欲に貪欲なあんたよりもマシよ」

「先ほども説明したが我々男子はそういう本能に従うしかないのだよ」

「本能少しは抑えなさいよ。理性はないの?」

「あるに決まっているだろう!でなければこの状況でおとなしくしているわけがないだろう」

「やめて~。もうそんなこと聞きたくない~」

「我儘な女は男からの評価が低くなるぞ」

「うるさいわねぇ」

「では逆に聞きたいが女性は男子の何を見ているのだ?」

「え?」

「気になるだろう。女性サイドが男子の何を見ているか知る権利があるのに我々男子サイドはそれが知れないのは不公平だ」

「そっ、そうかもしれないけど・・・」

「さぁ!答えたまえ!諸君らは何を見、求めるかを!!」

「男はやっぱり顔よ!」

「率直だなぁ・・・・」

「あと金ね」

「最悪だ」

「それは冗談として」

「冗談でなかったら失望していたよ」

「まぁ、私も優しくていつも笑顔な人がいいわ」

「笑顔」

「何よ?スマイルよ、スマイル」

「マックでタダ売りしている奴だろう?」

「スマイルをタダ売りって言わないで」

「この間、行ったときは店員さんが新人教育中で全く笑ってなかったがな」

「まだ仕事に慣れてなかったのよ。勘弁してあげて」

「笑顔とは難しいな。あれは表情筋が生み出した最高傑作だ」

「何そのセリフ、くっさいわよ」

「もともとは威嚇の目的で現在の使い方とは大きく異なっていたというところが興味深いよね」

「博学アピールすんな」

「人以外の多くの猿人類の歯を見せる行為は威嚇なんだがそれが逆転するとはねぇ」

「だからやめてって」

「そういえば最近は進化論は否定されているようだよ。生物はもともとその種類だったという説なんだけどね」

「大好きか?お前は語るの大好きっこか?」

「語らないと死んじゃう病なんだよ」

「いやな病気ね。さっさとくたばりなさいよ」

「辛辣」

「悪い?」

「悪い」

「悪かったわね」

突如、少年は机の上のマックシェイクに手を伸ばした。

「・・・旨」

「おめでとう・・・・」

「あぁ、そうだった。笑顔だ」

「えっ?」

「旨」ニッコー

「やめて、私の人生史上一番腹立つ」

「ご立腹」

「腹立つの漢字を入れ替えてちょっと頭いいみたいなアピールしないの」

「憤怒」

「好きね。とりあえず類義語を並べるの」

「類義語並べないと死んじゃう病なんだよ」

「あんたどんだけ難病患者なのよ。もうしゃべんな、死ぬから」

「喋らないと死んじゃう病」

「もう生きるの諦めたら?」

「それはできない」

「そう・・・」

「俺はまだやっていないことがある」

「やってなことって、年寄みたいなこと言うのね」

「まだ俺は本能を遂行していない」

「ちょっ、いきなり」

「ジョシュア・レノルズのまま死にたくない」

「知るか」

教室に下校時刻を伝えるチャイムが鳴り響く。

二人は静かに帰り支度を始めるのであった。




初めまして、お久しぶりです。オルナインです。
この作品は個人的に公に出そうと思って友人に見せたら
「いや、ダメだろう」
と言われてしまったものの所謂、供養です。
私の作品を読んだことがある人は分かると思いますが結構、いつもと違う書き方をしています。
てへっ

それではまた別作品で会えることを願って
ご愛読ありがとうございました。


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