陳寿著「呉書・徐盛伝」外伝補記―徐盛さんが頑張るそうですよ?―   作:八意 暮葉

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こんばんは、紅夜猫です。

今回から「徐盛さんが頑張るそうですよ?」という恋姫の二次創作を書かせて頂きます。

前回、恋姫の二次創作とタグを付けながら失敗した「斉桓伝」の教訓を頑張って生かしながら書くので暖かい目で見つめていてください。


序章 徐盛さんが仕官するそうですよ?
こんにちは、過去の俺


「ん~・・・。朝は辛いな・・・。」

 

俺は伸びをしながらそう、独りで呟く。

 

端から見たらおかしな人にしか見えないかもしれないが昔からの癖だから許してほしい。

 

(コン……コン……)

 

控え目なノックの音が聞こえる。どうやら、俺の雇い主が来たようだ。

 

「起きていますか?燈。」

 

雇い主が俺の真名を呼ぶ。

 

「起きているぞ、莱。」

 

俺も雇い主の真名を呼ぶ。すると、扉が開かれ腰まで伸ばした黒い髪と大きな眼鏡が特徴的な俺の雇い主、賀斉公苗が入ってきた。

 

「今日は起きれたようですね♪」

 

莱が母親の様な笑顔で告げてくる。悔しいが反論できない。

 

俺は低血圧で起きるのが苦手なのだから……。

 

「それで莱。今日は何の用だ?」

 

莱がいつも来るときは何かしらの用事を持ってくる。今回もその類いだろうと思っていたが……

 

「いえ……今日は燈と会ってちょうど一年が過ぎたので少し、思い出話をしようと思いまして。」

 

相変わらずの丁寧口調だ。雇われてすぐの時は慣れなかったな……と振り返りつつ

 

「別に良いぞ?」

 

と、俺は思い出話に応じたのだった。

 

紀元後177年。徐州瑯邪郡。

 

俺はそこで3度目ではあるが生を受けた。

 

実は俺はこれから1800年も先の時代で死に、そして、江戸幕府の成立を阻止し、死んで転生した者なのだ。

 

その時の名前は島崎義直、なぜか今は徐盛を名乗っている。戦国時代での記憶は薄れていたが武術や工芸品の作り方などの生活の役にたつ知識と三国志の知識だけは残っていた。

 

両親と共に俺も幼いときから畑仕事をし、時には武芸を身に付けたりもした。

 

そして、184年。

 

俺は悪夢を見たような思いだった。

 

そう。太平道の蜂起。俗にいう黄巾の乱が起きたのだった。

 

その時、俺は遊びに出ていたから難を免れたが、両親は黄巾賊に殺された。

 

俺は怖くなって逃げた。朝も逃げて、昼も逃げて、夜も逃げて3日3晩くらい逃げて……楊州呉郡に着いた。

 

俺は・・・呉郡に着くとすぐに衰弱で倒れてしまった。

 

その時、意識を手放す前に

 

「坊主、無事か?」

 

と言う声が聞こえたのを覚えている。

 

それが莱の親父の賀輔殿だった。

 

俺が次に目覚めた時、見知らぬ天井が広がっていた。

 

「あっ、目覚められましたね。」

 

傍らから声が聞こえる。そこには可憐な少女……莱が居た。

 

「父上~、お目覚めになられましたよ~!!」

 

莱が賀輔殿を呼んだ。すると、賀輔殿は少ししてやって来た。

 

俺は賀輔殿を見たとき、瑯邪で見た光景が蘇って震えた。

 

すると、賀輔殿は

 

「よく・・・頑張ったな坊主。」

 

と言って俺を抱きしめてくれた。俺は安心からか涙が出てきた。

 

「泣け、泣け坊主。俺の胸を親父の胸と思って泣け。」

 

この人はトコトン優しかった。

 

そして、俺が泣き止んだ頃を見計らい

 

「坊主、名前は言えるか?」

 

と聞いてきた。俺は言葉に詰まりながらも

 

「姓は……徐。名は……盛。」

 

と言った。

 

「そうか……瑯邪の役人の息子だったか……。」

 

賀輔殿はそう呟いた。

 

「親父を……親父を知っているのですか!?」

 

俺は思わず聞いていた。すると、賀輔殿は笑いながら

 

「あぁ。お前の親父とは懇意にしててな、もしもの事があったら子供たちを頼み会う仲だったが……そうか……徐傑が……。」

 

俺は黙ることしかできなかった。そして、悔しくて震えて……(もう、あんなことが起きないようにしてやる)と心に誓った。

 

俺が誓いを心に刻み込んだとき、賀輔殿が口を開いた。

 

「盛。俺の息子になって賀家の将になれ!」

 

その時の提案に俺は唖然とさせられた。




さて、1話目はいかがでしたでしょうか?

中々終わりが見つからず2話目も過去話になります。

申し訳ありません。

それと、徐盛の父親の事ですが、資料がなかったので名前と経歴は創作させていただきました。

もし、ご存知の方が居りましたら感想の欄にお願いします。

それと賀輔さんですが元々は会稽の人ですが……ここでは呉郡に避難しているという設定にさせていただきました。

申し訳ありません。

それと、この様な駄文小説を読んでいただける人々に感謝を申し上げます。

それでは、また次回まで
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