陳寿著「呉書・徐盛伝」外伝補記―徐盛さんが頑張るそうですよ?― 作:八意 暮葉
故に空虚な入れ物だった。
黄巾の乱の時だって将軍の言われるままに転戦していた。
でも・・・涼州へ行ったとき。人々の生活を目の当たりにしたとき。
私は決めた。
「天下を買い戻そう。」
誓いを新にした虎。―惑う孫堅―
区星の乱を鎮圧して2年が経った。
あれから世の中は平穏を取り戻したかのように静かだった。
それを破ったのは霊帝の崩御だった。
霊帝が崩御し、朝廷は太子・劉弁を担ぐ何進派と陳留王・劉協を担ぐ十常侍派に別れた。
大将軍何進は武力にものを言わせて劉協の養育係を勤めていた董太后を暗殺し反対意見を抑えた上で劉弁を帝位に着けた。
これが少帝の誕生である。
しかし、これが波紋を呼んだ。十常侍はこの何進の一連の行動に憤りを覚え彼の妹である何皇后の呼び出しと称して何進を宮中に単身呼び込んだ。
そこで何進を殺害した。十常侍はそれだけでは飽きたらず彼の首を宮門の外にいた何進の元部下たちの前に投げ捨てた。
これにより袁紹率いる何進旧臣団は怒り狂い、宮中に押し入り十常侍以下宮中の者を虐殺していった。
しかし、十常侍筆頭の張譲はいち早く少帝と陳留王を連れ出して涼州へ向かっていた。
涼州には自分が刺史にした董卓が居るからだ。
袁紹たちにとって不運な事に董卓はその頃洛陽郊外に居た。
張譲は生きた心地がしたのだろうが……董卓は張譲を殺し少帝と陳留王を保護して戻り、政権を牛耳った。
彼女は袁紹を渤海太守に任命し恩を売った。これにより董卓に表立って反抗する勢力は居なくなった。
しかし、翌年。袁紹は反董卓連合の兵を募り挙兵した。
「民草を虐げている逆賊董卓を討て……か……」
私は届いた檄文に目を通していた。先の橋瑁といい、袁紹といいケンカが好きなのか?
私は目を疑いたかった。私の知る董卓はそんな事をするはずがない。
そう叫びたくもなった。しかし……最後に見たのは3年前。それから何があっても可笑しくはない。
私は檄文を折り畳み、片付けた。
今回は……乗り気ではないが参加せねばなるまいな。
生憎、私たち孫呉は今、長沙、呉、零陵、桂陽、会稽があるとは言え他の諸侯に比べれば天と地ほどの差の開きがある。
ここで参加を拒否すれば潰される。
嫌々だが……参加しよう。行軍中にでも荊州刺史の王叡でも殺して目の上の瘤を除くとともに憂さ晴らしでもしよう。
王叡はいつも私をイヤらしい目で見てくる上に会うと常々嫁に貰ってやるとかおぞましい事を言ってるし・・・区星の乱の時だって手柄を横取りしようとしていたから天罰と称して誅殺しても文句は言われないはずだ。
後は……私怨になってしまうが南陽の張咨も葬ろう。この前、長沙郡を切り取ろうとしてたし……。アイツは民からも不平不満を言われているから誅殺だな。
よし……黒い考えが沸いてしまったが反董卓連合の為の編成を行うとしようか。
私は竹簡を取りだし、下書きを作った上で紙に清書を行っていった。
こんばんは、紅夜猫です。
今回はブラック紅蓮さん登場です。
王叡も張咨も嫌いではないですが……中々二人が殺られる理由が見当たらなかったので二人には悪いですが汚名を来てもらいました。
それと紅蓮さんの「天下を買い戻そう。」は三極姫の呉ルートからの引用となっています。
今回から反董卓連合編。これは多分長くなると思いますが根気強くお付き合い頂ければと思います。
それでは、また次回までゆっくり待っててね♪
ここまで読んでいただきありがとうございました