陳寿著「呉書・徐盛伝」外伝補記―徐盛さんが頑張るそうですよ?― 作:八意 暮葉
傍らに侍る桂花の声を聞きながら私は思案を巡らせている。
(総大将は・・・麗羽が持っていく。私は参謀に収まれば良い。だが、先陣は誰に任せるべきかしら・・・公孫瓚?孔融?それとも……劉備かしら……)
「ふふふ・・・楽しくなりそうね・・・♪」
桂花がビクッと体を震わせた。いつの間にか声に出ていたみたいね。
でも、仕方ない……こんなに心が踊るような事はないのだもの!!
「さあ、桂花。挨拶の為の軍議に行くわよ。」
「はっ、はい!」
桂花が律儀に着いてくる
さて……乱世の助長を促す脚本作りを始めましょうかね。
高らかに掲げよ。大義の旗を―袁紹―
「だから、この軍の総大将は四代に渡り三公を輩出してきた汝南袁家の当主であるこの、袁紹本初を除いて居ないと思いますのよ!!」
私は軍議を行う為の天幕で集った諸侯の皆さんを前に自分が如何に総大将に相応しいかを語っていました。
もちろん、私が総大将になったときには……華琳さんを参謀に起用しますわ。
しかし、皆さんったら私がいくら熱弁しようともうんとも……すんとも言ってくれません……だんだん泣きたくなってきましたわ……。
『あのー・・・スミマセン。平原県令の劉備なのですが・・・軍議に参加してもよろしいでしょうか?』
その時、天幕の外から声が聞こえたので……入室を促しましたわ。
「スミマセン……遅れてしまって……それで軍議はどこまで進みましたか?」
入ってきたのは、桃色の髪をしたとても抜けているといった印象を受けてしまう少女でした。
「生憎……総大将を決めるところで止まってしまってるわ……」
華琳さんがそう伝えたとき……
「どうして、総大将すら決めてないんですか!!この軍は洛陽の人々を助けるためにたちあがったのでしょう!?」
私は目の前の少女が……かの劉秀皇帝の如く見受けられました。
今、私は劉秀皇帝がなぜ後漢を建国することができたのか理解できました。
「総大将は袁紹さんで良いじゃないですか!」
え……?私は一瞬何を言われたのか分かりませんでした。
「そうね、麗羽が総大将なら文句は誰も言えないわよね~」
華琳さんが意地の悪い笑みでこちらを見ています。
他の諸侯さんも賛意を表されています……。
「分かりましたわ。この、袁紹本初。反董卓連合軍の総大将の任を謹んでお受けいたします。」
こうして、私は総大将の任を受けました。 本当なら劉備さんが相応しいのでしょうけれど……。
「総大将も決まりましたし……私から提案を1つよろしいでしょうか?」
皆さんの視線が私に集まります。正直、怖いです……
「参謀に曹操さんを起用したいのです。」
華琳さん、劉備さんを除いた皆さんの顔が驚きに染まっています。
仕方もありませんね……。しかし……皆さんはなぜか突然納得したような顔になりました。
「曹操殿を参謀に迎えることに私たちは異存はありません。」
諸侯の皆さんを代表して劉岱さんが意見を述べてくれましたわね。
「それでは・・・汜水関攻めの先陣を決めたいのですが・・・」
「麗羽、少し待ってくれないかしら?」
先陣を決めようとしたとき華琳さんが制止を掛けました。
「まだ、一人ここに来ていないのが居るのよ……。だから、その人に先陣を任せてあげてほしいわ。」
「それは・・・誰ですの?」
知らず知らず・・・声が震えてました。そして、彼女の次の言葉を聞いて・・・私は声を失いました。
「江東の虎・孫堅文台よ」
こんにちは、八意 暮葉です。
麗羽さんの口調……完全に失敗しました。もう、頭を石にぶつけたいくらいです。
今回もまた、いつもと作風が違うような感じがして仕方ないですが……書いてるのは紛れもなく同じ作者です。
それと……次回から急展開になる可能性があるかも知れないのでご注意ください。
それと……感想待ってます。
それでは、次回までゆっくり待っててね