陳寿著「呉書・徐盛伝」外伝補記―徐盛さんが頑張るそうですよ?― 作:八意 暮葉
前回の無理矢理な終わりから数日。
腹痛で死線をさまよいました。
それで、今回は復帰して何とか書いていきますのでお願いします。
さぁ、自分の腹との戦争の開始だ……!
191年
―橋瑁が反董卓連合軍の結成を呼び掛ける檄文を各地の諸侯に送る―
これはすぐさま董卓・・・いや、張譲の知れるところとなり、橋瑁は殺害。晒し首にされた。
しかし、その時には檄文は各地の諸侯に渡っていた。
諸侯は軍を挙げ、豫州陳留へと集いはじめていた。
また、ここ楊州呉郡も例外ではなかった。
「さて、皆。この檄文をどう思う?」
楊州孫家当主孫堅文台が家臣達に尋ねた。
「どうもこうも・・・これは立ち上がるしかありますまい。」
孫家四天王の一人、祖茂大栄がいう。
「確かにここで立ち上がらねば孫家が潰されますな。」
冷静な戦略眼で物を言うのは四天王筆頭の程普徳謀。
「私たちが立たねば洛陽の民は苦しみから解放されません!!」
そして、熱いのは韓当義公。これも四天王の一人だ。
そして、このあと議論は沸騰しあぁでもない、こうでもないと言い交わしあいが続く。
その様な中、一人の女性が静かに議論を眺めていた。
女性の名は黄蓋公覆。孫家の中では程普と同じくらい古くから仕えている。
「止めい、議論はそこまでだ!!結論は明日、出す。」
孫堅は澄んだ声でそう、告げた。
こうして、軍儀の終わりが告げられ将は一人、また一人と大広間を退出していく。
黄蓋も皆が出ていったことを確認し、主君に挨拶をし、退出しようとした。
「待て、祭。」
主君に止められた。何用だろうか
「祭、お前は議論で一言も話さなかったが……胸中で何か考えているな?」
「ハッハッハ、さすがですな我が君。」
参った。この人は変なところで勘が良いんだった。
「さて、お前の胸中を聞くために引き留めたのだが……聞かせてもらえるだろうか?」
「ええ。良いでしょう。儂の胸中、お聞かせ致しましょう。」
私はそれから主君に全てを話した。
洛陽の現状。反董卓連合の意義。そして、橋瑁の真意を。
それを聞いた主人は苦い顔をしていた。
「そうか……橋瑁は『乱』を望んでいたのか……」
孫堅の消えるような呟きの真意を知るのは私を除いて居なかった。
―楊州 会稽郡―
ここに、一組の女性が表れた。
「何者だ!!」
門番は表れた者たちに対し、いつも通りの職務をこなしていた。
「あら、ごめんなさい。怪しいものではないの。賀家に孫家の人間が来たって伝えて頂戴。」
門番は目を丸くし、慌てて駆けていった。
しばらくし、会稽城の門が開いた。
「さ、行きましょうか冥琳♪」
「相変わらず無茶苦茶だな、雪蓮……」
隣の相棒に声を掛けて中に入る。
さぁ、3年前の約束を果たしに来たわ!!
私は内心でそう呟く。
私はあの日から1日たりとも忘れなかった。 あの高揚感を。
さぁ、私に仕えて楽しませて頂戴、徐盛文嚮!
さて……どうしてこうなった……。
祭さんがどうしてシリアスキャラに……。
悩んでも仕方ないのは分かるのに悩む……。
でも、諦めて自分の書きたいように書こうと思います。
さて、少しだけ解説です。
祭さん『だけ』が理解した孫堅の真意。
本当なら祭さんにも聞こえては居ないのです。
しかし、祭さんは理解してしまった。
これが後々の伏線に……なることを祈りたいです。
孫策が徐盛の名前を知っている理由
会稽郡に戻っていた賀輔さん一家を孫堅さんが訊ねたあと、
帰り道に孫策が興味を持って賀輔さん一家のことを尋ねたためです。