陳寿著「呉書・徐盛伝」外伝補記―徐盛さんが頑張るそうですよ?― 作:八意 暮葉
目覚める。ゆっくりと空気を吸い、息を吐き出す。
周りを見渡す。
辺りには涙を流すもの、あまりの驚きに開いた口が閉じられないものが大勢居た
しかし、私の目に留まったのは申し訳なさそうに顔を伏せて
今にも泣きそうな顔をしていた袁術-美羽-の姿だった。
「紅蓮・・・・・」
美羽が口を開く。場は剣呑な雰囲気に包まれてしまう。
幼きこの少女にはとても辛い状況のなか・・・頑張ったと言えよう。
「紅蓮・・・紅蓮・・・ごめん、なさい・・・」
「・・・・・・」
やっとの思いで贖罪の言葉を振り絞った美羽に対して、
私は何も言わなかった。
ただ、小さな彼女の体をそっと抱きしめた。
抱きしめた体は震え、とてもか細く感じられた。
その体から、私は色んなことを理解した。
きっと・・・私が眠りについてる間に色々と、あったのだろう。
だが、それは私の家族とはいえ許されることではない。
私は美羽の髪をやさしく撫でる。
彼女の震えていた体は少しずつ落ち着いていく。
「美羽。」
私は彼女の気持ちに落ち着きが戻ったころを見計らい話しかける。
「なんであろうか?」
「閻象を出撃させたのは誰かしら?」
「!!」
閻象と聞いて美羽の顔が変わった。
「すまぬ・・・妾も把握できておらぬのじゃ・・・」
悲しげな顔つきで顔を伏せてしまう。
どうやら、美羽は白らしい。
ならば、このようなことをするのは一人くらいだ。
そして、私が生きていると知ったら・・・・・
娘を人質に取るだろう。
猛虎の牙を剥けられた相手は為す術などほとんど持ち合わせていない。
故に牙を剥けられる前に牙を手折るか抜いておく。
いくら猛虎と呼ばれた私であっても所詮は人の子に過ぎない。
子を人質にとられれば為す術もなく服属を余儀なくされる。
ならば、採ることのできる作戦は1つしかない。
「美羽。」
「何じゃ?」
私はそっと耳打ちした。
「私を・・・私は死んだことにしておいてくれないか?」
「どうしてなのじゃ?」
「閻象を仕掛けた人物・・・私を殺そうとした人物は私が生きてることを知っていたら人質を盗ったりするなどより汚い手を用いてくるだろう・・・」
「・・・・・」
彼女は幼いだけであって決して頭が悪いというわけではない。
誰だとは言っていないが彼女は気付いているだろう。
「そうか・・・」
「ごめんなさいね・・・」
「紅蓮、わがままを聞いてはくれないか?」
「ええ、良いわよ?」
「少しだけ・・・お母様と呼ばせてはくれないかの?」
私は美羽を胸元に抱き寄せた。
「お母様・・・。」
美羽は甘えてきた。
幼き時分に母をなくした彼女からしてみれば母親の愛情に飢えていたのだろう。
私はゆっくりと彼女が眠りにつくそのときまで彼女の髪を撫でたのだった。
こんばんは、八意です。
相変わらずの牛歩投稿です。
狂いきった精神状態で書いているためかおかしな文章になっている可能性が大です
やっぱり憔悴しきった状態で書くべきではないですね。
実験に講義などやることが山積みで壊れそうです。
次回は壊れないうちに書き上げようと思いますので呼んでいただける方はゆっくり待っていてください。