陳寿著「呉書・徐盛伝」外伝補記―徐盛さんが頑張るそうですよ?― 作:八意 暮葉
孫堅文台は呉郡の自室で考え事をしていた。
それは新しく孫策の配下として加わったと言う徐盛文嚮について。
彼女は不思議に感じていたがそれは1つの報せによって止めざるを得なくなった。
古今無双の楯。
「孫堅文台。汝を荊州長沙郡の太守に任ずる。速急に当地に赴き賊・区星を討伐せよ。
これは勅命だ。それと・・・長沙太守の印璽と任命書だ。」
私は恭しくそれを受け取った。受け取ったことを確認した使者は満足そうな顔をして立ち去っていった。
「・・・・・・。」
長沙か・・・。私はまた考え事をしていた。今度は長沙で暴れている区星軍の規模と我々呉軍の動員できる兵数についてだ。
区星軍の規模は2000。対して私たちが使えるのは呉、会稽両郡の守備兵を引いて1700。
兵数では分が悪いが・・・今回の長沙赴任に連れていける将はそれなりにいるから大丈夫だ。
私は・・・自室に戻り軍の編成を考えた。
長沙征伐軍:1700
総大将:孫堅
副将:祖茂
その他:孫静、波才、魯粛
呉郡守備隊:1200
総大将:程普
副将:韓当
その他:陸遜、凌操、孫羌、孫濆
会稽郡守備隊:1000
総大将:黄蓋
副将:賀輔
その他:孫策、周瑜、呂蒙、賀斉
私は賀斉の名まで書いたところでふと・・・手を止めた。
あの徐盛という子なら・・・この陣容をどう思うだろうか・・・。
そう考えてしまった。しかし、まだ12の子どもに言っても明確な答えは返ってこないだろう。
私はそう考えて筆を取り直し、好奇心で魯粛の後に徐盛と書いたのであった。
翌日。
陣触れを発表すると・・・驚いたことに反論が来なかった。
皆、口を揃えて「孫堅様の考えたことだ。異論はない。」と言ってきた。
こうして、私は長沙征伐軍を艦隊に乗せ長沙郡へ向かおうとしたが
「孫堅様……少々よろしいでしょうか?」
ふと、幼さが残る声が聞こえて顔を向けてみると……そこには徐盛が居た。
「どうしたの?」
私は優しい声で訊ねた。すると、彼は長沙に向かう前に一人の人を味方にしたいと言った。
私は・・・彼の言を取り入れ、荊州南陽郡に艦隊を進めることにした。
彼の言った人の名は文聘仲業。
私は期待はしていないが失望しない人物であってくれよ。
そして、呉郡を出立して5日後。
無事に南陽郡に着いた。文家には私と徐盛だけで行くことにした。
街の人に聞きながら文家に着くことが出来た。
「突然の来訪すまない。ここに文聘という子は居るか?」
私は門の外にいた少女に尋ねた。すると、少女は……
「私の事ですが……何でしょうか?」
と言った。私は驚きで固まったが徐盛は平然と話しかけていた。
「ごめんなさい、この人は呉の孫堅文台様。僕は徐盛文嚮って言うんだ。」
「私は・・・文聘。」
「文聘ちゃん。突然で悪いけど・・・僕たちの味方になってくれないかな?」
「良いよ?貴方たちは長沙に行くのでしょう?なら、私も行く。」
「うん。ありがとう♪」
文聘はあっさりと仲間になってくれた。
私は・・・この時、この少女に期待はしていなかったが・・・
まさか、区星討伐戦であのような恐ろしいことをしてのけるとは夢にも思わなかった。
こんばんは、紅夜猫です。
今回は……急展開過ぎました。反省しています。
本当なら1話で纏めるつもりだったのですが…2話になってしまいそうです。
今回の話は文聘さん呉への加入フラグ。魏の戦力弱体化です。
波才さんは史実では黄巾の乱で孫堅さんに討伐されましたが・・・この話では捕虜になり、説得されて呉の将になったことにしています。
さて、次こそは……戦闘に入りたいですが……頑張ってみますので温かい目でお願いします。
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