陳寿著「呉書・徐盛伝」外伝補記―徐盛さんが頑張るそうですよ?― 作:八意 暮葉
私は中軍から前線の様子を眺めた。
全身に矢が刺さり息絶えるもの。騎馬に踏み潰され肉塊とされるもの。槍衾に刺されながらも残り少ない命の焔を燃やそうとする馬。
そこにはただ生き残りたい為だけに戦い続ける獣しか居なかった。
一半前。
区星軍が見えてきた。
斥候の報告に寄れば2000。我軍の約3倍だ。私たちは背後に長江を抱えている。
逃げ場はない。いや・・・孫呉の兵にその様な弱気な者は居ないな。
前線では文聘が長槍兵を前、弩弓兵を後ろと巧みに配置している。
だが・・・あれでは騎馬隊、重装歩兵が活かせない。それには文聘も薄々気付いているはずだろう。
ここで私が下手に口出しをすると将来の将の芽を摘んでしまいかねない。
「報告します!区星軍は趙弘を先陣に鋒矢陣で西方より進軍中!」
「・・・・・そうか。」
斥候の報告を聞いても私は少しも動揺しなかった。鋒矢陣で進軍。
それはこの陣を一点突破し指揮系統を崩そうとしているということの表れだ。
しかし、先陣の様子を見ていると不思議と落ち着いてしまう。
陣の前に塹壕を掘り、逆茂木・砕けた刀片を入れ込み柵を張り巡らせる。
そして、柵の間から長槍が顔を覗かせている。
鋒矢陣に対し最も厄介な陣城だった。
文聘の陣城の完成からし四半刻後。
賊軍が突撃してきた。しかし、区星の先陣は約1割の兵が塹壕と長槍の餌食となった。
「1度、体制を立て直せ!!闇雲に突撃するだけでは被害が増すだけだぞ!」
将らしき男の声が響く。あれが趙弘。区星の元に居るのが惜しいか分からない。
でも・・・普通の将なら兵の3割程度を失いそうなあの陣城で1割しか損害を出さなかったところを見ると・・・中々の智将だ。
「区星殿の本隊が来てから再度突撃を仕掛けるのだ!」
趙弘が兵を退く。しかし、それは失敗だったのかもしれない。
「今です!騎馬隊追撃を!!」
文聘の声が響く。ふむ・・・あの歳でこの戦の駆け引き・・・。些か粗さが目立つが磨けばよき将になる。期待はしていなかったが良き買い物だった。
呉軍の騎馬隊が陣を出て追いかける。
退却しながらの戦だから区星軍が一方的に蹂躙されるだろう。
そう考えていた私は予想を大きく裏切られた。
「弓兵!騎馬の上の兵を狙え!!槍兵、騎馬の足を狙え!!」
趙弘は退却しながらも兵に的確に指示を与えた。
賊の槍が突き出される。賊の矢が降り注ぐ。
蹂躙するだろうと思われていた呉軍の騎馬隊は・・・1割の兵が馬から振り落とされ槍で串刺しに1割の兵が矢の雨の餌食に・・・
結局、相手の軍に突撃できた騎馬は全体の3割程度でしかなかった。
それから・・・少しの硬直状態となり、区星本軍が到着してしまった・・・
区星軍本隊が来てから・・・趙弘の指示通り突撃をしてきた。
文聘はよく堪えている。柵を倒されそうになっても・・・縄を切り持ちこたえている。
しかし、いつまで持つかは分からない・・・。
今すぐにでも柵を倒され陣内に入り込まれるかもしれない・・・
だから・・・急いでくれ、祖茂・・・徐盛!!
皆様、こんばんは。
本日、また1つ歳を取った紅夜猫です。
何とか戦闘には入れましたが・・・描写がダメですね。
描写を何とかレベルアップさせたいです・・・。
時間を作っては書いていますが・・・受験勉強と平行しているのでレベルアップには時間が掛かりそうです。
さて、今回は最後に前回とは矛盾した文を書いてますが……これはわざとです。
理由は次回話します。勘の好い人、日本史のある偉人を知っている人なら気付いているかもしれませんね
今回も拙い文ですが・・・お気に入りをしてくれる皆様、読んでくれている皆様に迷惑をかけないようこれからも精進致しますのでこれからもどうかよろしくお願いします。
今回は・・・皆様への感謝をもって締めさせていただきます。
ありがとうございました。次回もまたお願いします。