Fate/chaos 作:逸環
Sightseeing.
で、一気にサクッと時間は跳び、
「ありゃ、セイバーとランサーかな?」
「………使用する武器から考えて、そうだと思います」
「兄貴、何あれ!?超COOLじゃん!」
「龍之介うるさい」
「………私が認識阻害の魔法を使っている意味が、まったくありませんね」
ただ今、倉庫街での決闘を見物真っ最中。
ちなみに、コンテナの上にビニールシートを敷き、お弁当持参(ジャンヌ謹製)できている。
何で都合よく弁当を持っているかだが、冬木を散策がてらピクニックへという気分で用意してきた物を、サーヴァント同士が戦っている気配を感じたため、見物ついでに今こうして食べているというわけだ。
ジル?
あの殺人現場を引き払った後に潜り込んだ拠点で、さすがにほっとくわけにはいかなかったあの子供のお守りをしてるけど?
まあ、正直人選をミスったとは思うが。
とりあえず、釘は刺しておいたんだが。
「ぐ……ぐおぉぉ…………」
「………大丈夫?」
「…さ、最期の縛り首に比べれば………」
その頃拠点では、重ねた両手にリアルに釘を刺されて、壁に固定されているギョロ目がいた。
「なあ、ジャンヌ」
「………なんですか?」
「俺、ランサーって名乗ってやろうかな?」
自分のクラスを隠すという意味もあるが、あいつらを惑わし、驚かせるのが目的だ。
「………良いんじゃないでしょうか?」
「兄貴。よく分かんないけど、とりあえずそれやろう」
………これ、やっぱりマスターハズレだわ。
あ、あいつら真名暴露してやがる。
「へー。あいつ、『フィオナ騎士団』の『輝く貌』、『ディルムッド・オディナ』なのか」
「………あちらの私に似た人は、かの『騎士王』、『アーサー・ペンドラゴン』みたいですね」
「姐さん。アーサー王って、男じゃなかったの?」
「………歴史の上では、事実と性別が違うだなんて、良くあることですよ?実際、私たちが仕え、『勝利王』と呼ばれたシャルル王も女性でしたし」
「おい、俺は仕えてないからな。勘違いするなよ、龍之介」
「分かったよ、兄貴」
あー。
そういえば、『フランシス・ドレーク』も女だったなぁ。
まあなんにしても、ランサーの宝具は『
セイバーの『
どっちも、厄介もいいとこだ。
て、ん?
空から雷鳴と稲光?
て、ありゃ!?
空を駆ける、牛が引く
その手綱を握っているのは、赤毛の大男。
そして、その後ろで必死にしがみつき、ジェットコースターもあわやという顔をしている、中性的な少年。
………なぜだろうか?
あの少年を、無性に真のヒロインと呼びたくなるのは。
とりあえず、ジルと会わせてはいけないことはよく分かる。
「………同感です」
「ああ!あいつを殺してみたい!絶対COOLだよ!」
おい、ここにジルの同類がいるぞ。
誰か、こいつをまともにしてくれ。
あ、ちょい訂正。
こいつとギョロ目をまともにしてくれ。
「ぶえっくしゅ!ああああぁぁ!!?釘がずれて痛いいぃぃぃ!?」
「………ギョロ目のおじさんって、ギャグキャラ?」
思っただけでも、噂は成立した。
ジャンヌが魔術ではなく魔法と言っているのは、ネギま!の魔法だからです。