聖陵院武谷は勇者である   作:ソウブ

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19話 六つの頭を持つ怪物

 数日後。

 樹海化が起きた。

 不思議な光に包まれ、根ばかりになった世界で皆は変身し、ぼくはスマホを握り締め、大地に立つ。

 

若葉「さあ、来い!」

球子「どんとこーい! タマが相手になってやる!」

友奈「気合十分!」

 

 そして、樹海の向こうから襲来する巨体。

 バーテックスの姿は、ここ最近の中でも一際(ひときわ)異様だった。

 

 それは、一言でいえば「六つの頭を持つ怪物」だ。

 

 数十メートルはあるサソリ型と同じかそれ以上の巨体。バーテックス特有の無機物のような見た目は変わらず、二本足で歩を進め、視線を上にやっていくと胴体が見え、その上に不気味な六つの頭が浮いていた。大口を開けている頭もある。

 通常個体のバーテックスは一体もいなかった。この怪物だけが侵攻し迫っている。

 

友奈「全力、ぜんかーい!」

 五人は最初からそれぞれいつもの精霊の力を宿した。一目連、七人岬、源義経、輪入道、雪女郎の五体だ。 

 

 敵は、あの一体だけか。

 なら、先手必勝、撃たない理由はない。

 

 スマホの画面中央にある黄金色の魔方陣を上にスワイプ。画面上方にある歯車型魔方陣と噛み合い、回転、高速回転、綺麗な音色を発し、達し、数十メートルの巨大魔方陣が目の前に展開された。そして巨大魔方陣の中央から黄金の槍の穂先が迫り出す。 

 詠唱。

 

武谷「『グングニル』」

 

 轟音。

 轟雷。

 

 豪速で撃ち出された神の雷纏う黄金槍は、六つの頭を持つ怪物を討ち滅ぼさんと進む。

 

 ここで、奴は動いた。

 

 六つの頭のうち一つ。大口を開けた頭。

 その大口の中が、刹那瞬いた。

 

 氷閃。

 

 水色の光線が放たれた。

 極太の光線は周囲を凍らせ霜を撒き散らしながら光速で進み。

 雷纏うグングニルと真正面から激突する。

 

 衝撃、豪風、大音。 

 

 後に。

 グングニルと霜の光線は対消滅していた。

 

 ぼくは思わず歯を噛み締めた。

 また、だ。

 また、グングニルを消すことができる敵が来てしまった。

 結界の外で対峙した光り輝くバーテックスだけが例外ではなかったのだ。

 バーテックスは着実に強くなってきている。

 

 お互いの攻撃が消滅してから、時間の間隙(かんげき)は僅かだった。

 

 水色の光が瞬く。

 

 氷閃。

 

 先とは別の頭から、霜の光線が放たれた。

 

 あの光線は、グングニルを消滅させるほどの威力だ。

 みんなでは対処できないだろう。

 なら、惜しまずにぼくが対処するしかない。

 

 フリックして変えた画面の中央にある純白の魔方陣を下にスワイプ。下端にある歯車型魔方陣と噛み合い、高速回転、綺麗な音色、巨大な純白色の魔方陣が現実の上方、ぼくから前方斜め上の空に展開される。

 詠唱。

 

武谷「『ミョルニール』」

 

 純白の魔方陣から白雷が迸り、白雷纏いし純白のハンマーが豪速で落とされた。

 霜の光線に命中。

 二つの極大破壊現象は、先とは違う結果だが、結局は同じ道を辿った。

 大音が響き、霜の光線はミョルニールに潰される。

 されど、ミョルニールは一を必殺する雷槌だ。

 霜の光線を殺した後は、消失する。

 

 ぼくの、代償を負わない手札は、これで潰された。

 

 だが、それはここ最近の戦闘では日常茶飯事だった。

 でなければここまで記憶がなくなってなどいない。

 

 また別の頭から水色が瞬き、霜の光線が迫り来る。

 今防げるのは、ぼくだけだ。

 

 ――神様。北欧神様、どうか力を下さい。

 祈り、それは北欧神様へと届き、代償で以って叶えられる。

 グングニルの再使用ゲージが一瞬で満タンになった。

 感謝を。

 

 画面をスワイプ。黄金色の巨大魔方陣が眼前に展開。

 詠唱。

武谷「『グングニル』」

 轟音轟雷。

 放たれた雷纏う黄金槍は霜の光線にぶち当たり対消滅した。

 

 ズキンッ。

 少しの頭痛を感じる。

 無視した。

 

 間髪入れず、四発目の霜の光線が解き放たれる。

 ――幾らでも持っていけ。

 グングニルの再使用ゲージが満タンになる。

 神に感謝を。

 画面をスワイプ、詠唱。

武谷「『グングニル』」

 相殺。

 

 大事なものが失われていく感覚。

 喪失感。倦怠感。不安感。

 ズキンズキン。頭が痛い。

 そんなもの、どうでもいい。

 

 水色、光瞬き。五発目の霜の光線。

 祈りが届き、グングニルが即座に再使用可能状態へとなる。そして神に感謝する。

 指を動かす、画面をスワイプ、詠唱を零す。

武谷「『グングニル』」

 轟音爆風衝撃相殺。

 

 視界が霞む。

 体が硬直。酷い倦怠感。凄まじい頭痛。

 大切なものが、無くなっていく。

 頭痛というのも適切でないと感じてしまうほどの、痛覚。

 痛い痛い痛い!

 ズキンズキンズキンズキンズキンズキン。

 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!

 

 ――氷閃。

 

 眼前に迫る水色。

 早く、グングニルを撃たないと……。

 みんなが、死んでしまう……。

 指を、動かせ。

 なんとか、指を動かす。

 けれど、指が震える。ぼくの動きは緩慢だった。

 間に合わない。

 

杏「退避してください!」

球子「タマに任せろおおおお!」

千景「聖陵院くん……!」

 

 タマさんがぼくの前に降り立ち、旋刃盤を楯とし、巨大化させ構える。

 七人の千景さんがぼくを守るように覆い、抱えた。

 

 霜の光線がタマさんの楯に衝突する。

 ぼくたちの視界は、白に染まった。

 耳を劈く音。爆発。荒れ狂う衝撃。耳鳴りが広がる。

 ぼくの体は千景さんと共に吹っ飛んだ。

 

 そこまで理解して、意識は暗闇に閉ざされた。

 

 

友奈viewer

 

 

 視界を邪魔していた霜が晴れる。

 私は立ち尽くしていた。

 

 私と若葉ちゃんとアンちゃんは、六発目の水色光線を後ろや横に跳んで退くことで避けていた。

 でも、たけくんとぐんちゃんとタマちゃんは違う。

 三人とも、倒れている。

 ぐんちゃん六人は消えて、タマちゃんの楯は罅割れて、三人とも気を失っていた。

 

杏「あ……ああ……」

若葉「ぬかった……っ」

 

 まだ、誰も死んでいない。

 でも、このままだと、すぐ、みんなが死んでしまう。

 

 六つの頭を持つ怪物が、大口を閉じ、何かを溜めるような仕草をしていた。

杏「六つの頭から一度ずつ光線を放った後にあの仕草、きっと、あれは銃の装填と同じです、なんとか、しないと……」

 アンちゃんが茫然としながらも分析したことを伝えてくれる。 

 もうすぐ、またあの光線が放たれるということを。

 

杏「あれを防ぐのは難しいです……。避けましょう! みんなを抱えて逃げないと!」

若葉「く……っ」

 アンちゃんと若葉ちゃんが走り出して、若葉ちゃんがたけくんとぐんちゃんを抱えて、アンちゃんがタマちゃんを抱える。

若葉「おい! 友奈も一人運んでくれ!」

 

 私は気を奮い立たせた。

 

友奈「全力で戦うって、言ったんだ!」

友奈「言い出しっぺができなくちゃだめだ!」 

 

 私は自分の内側に意識を集中させる。

 全力! 全力! 全力!

 そう念じて神樹様にアクセス。精霊の力を引き出す。

 

 ――――――――――。

 

 そのとき、今までにない知識が与えられた。

 神樹様から流れ込んでくる精霊の情報。

 今まで開示されていなかった力。

 私が宿せる一番強い精霊。

 

 ――――酒呑童子。

 

 三大悪妖怪の一角。鬼の王。比類なき力の権化。

 

友奈「来い――酒呑童子!!」

 

 勇者装束が変化し、額に二本の角の装飾が現れ、武器である手甲が強化されていく。私の体に不釣り合いなほど過剰に巨大化した手甲。でっかいでっかい手甲。それは歪にさえ見えた。

 装束は全体的に、赤よりも赤い、濃い赤色に変化する。

 手甲も角も、(あか)(あか)い赤い。

 力が、どこまでも漲ってくる。

 今なら、なんでも出来る気がした。

 

 六つの頭を持つ怪物が、大口を開く。

 刹那、眩しい水色の光が溢れた。

 氷閃。霜の光線が一つの頭から吐き出されてこっちにやって来る。

 

 私は赤い拳を固め、踏み込んだ。

 矢のように拳を引き絞って。

 そして、放つ!

 

 ドオンッ!!!! と大きな音が鳴り響いて光線は消えて散った。

 辺りに霜が広がり舞い落ちていく。

 

 酒呑童子の力は、その巨大化した手甲が示す通り、破壊への打撃力に特化している。

 たけくんの力に勝るとも劣らない、桁違いの攻撃力を持っているんだ。

 

友奈「いたた……」

 霜の光線を殴り付けた拳は冷たく、痛い。

 でも、拳が壊れるほどじゃない。

 だったらこんなの、無傷と同じだ。

 

 私は足を進めた。

 走る、跳ぶ、もっとあいつの近くまで。この拳を届かせるために。

 

 霜の光線が放射され降りかかる。

 それをまた殴りつけ散らした。

 

 足を前に進める。

 

 三発目の水色。

 殴って消す。

 

 バーテックスに接近していく。

 

 四発目の光線。

 殴って散らす。

 

 進む。

 

 五発目。

 殴る。

 

 跳ぶ。前へ。

 

 六発目。

 殴り散らした。

 

 これで、霜の光線はもうない。

 溜める時間なんて、やらない。

 

 六つの頭を持つ怪物の、ようやく間近まで来た。

 

 六つの頭の内、一頭が動いた。突っ込んで来る。

 

 拳を振りかぶって、その額に赤い手甲纏う強攻撃力の拳を突き刺す。

 拳が突き刺さった一頭は、爆発するように壊れた。

 

 ――、一気に二頭が動く。

 風を切って勢い良く襲い来る二つの頭。

 

 一つを、殴りつけて壊した。

 でも、その硬直時間の隙に、大口を開けた二つ目が肉薄する。

 

 目の前が真っ暗になった。

 私はその大口に呑み込まれたんだ。

 どんどん内部へと押しやられる感覚。

 このまま、やられちゃう……? 

 

友奈「根、性おおおおおおおおおおおお!!」

 

 私は握り締めた拳を、空に放った。

 

 そうすると、何かにぶち当たる。

 

 視界が晴れた。

 

 私を呑み込んでいた頭は弾けて消えていた。

 内部から、破壊できたんだ。

 

 地面になんとか着地した瞬間。

 別の頭がすでに迫っていた。

 

 殴る。壊した。

 

 その後ろからも別の頭は凄い勢い良く速くこっちへ来ていた。

 

 私の動きは間に合わない。

 視界は暗くなって、ガブリと鋭い歯で噛みつかれる。

 

 でも、私の体は引き裂かれなかったし、食べられちゃうこともなかった。

 

 私の額にある二本の赤い角が、怪物の歯とぶつかり合って防いでいた。

 それでも咬む力、顎を閉じる圧力は全身にのしかかってくる。

 あと数秒持ってくれるかどうかだろうけど。

 そんなに、必要ない。

 

友奈「う、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

 赤の拳を暗い壁、口内に思い切り叩きつけた。

 それだけで、強力無比の攻撃力を誇る酒呑童子の力は敵を壊す。

 弾け飛んだ頭から、私は再び解放される。

 

 ――――目の前に。

 超至近距離で、最後の一頭が、水色の光を眩く発しながら霜の光線を溜めていた。

 

友奈「諦めないッ!」

 放たれる。

 拳と光線が。

 

 爆音。爆発。力が吹き荒れる。

 

 霜の光線は、消えて無くなった。

 眼前には、最後の頭。

 私は、すごく痛いけど、全然動ける!

 

 赤い手甲纏う拳を握り締め、引き絞り。

 前に、放つ!

 

友奈「勇者ッ、パーーーーーーーーーーーーンチッッ!!!」

 

 その拳は最後の頭に命中し、発破するように弾け飛んだ。

 

友奈「はあっ……はあっ……はあっ……はあっ……」

 六つの頭を破壊されると、バーテックスの残りの体も消え始めた。

 

友奈「たお、したんだ……」

 私は、体に力が入らなくなって、立っているのも億劫で、できなくなって。

 

 倒れて、意識を失っていた。

 

 

mainviewer

  

 

 自分の病室を出て、病衣姿で病院の廊下を歩く。

 

 友奈さんの新しい力、三大悪妖怪の一角である酒呑童子は、肉体への負担を度外視し、ただひたすら力のみを求めた結果として宿し得たものだという。

 神樹様は北欧神様との意思疎通の結果、今までぼくが戦うことで神樹の勇者たちの負担を掛け過ぎないために三大悪妖怪のことは秘匿していた。

 だが敵の強さが想定以上になってきたことと、勇者たちが覚悟を決めたため負担の大きな三大悪妖怪の力を与えることを決めたそうだ。

 ひなたさんが受け取った神託で伝えられたことと、大社もいっていたことだからそうなんだろう。

 

 意識や視界が時々ボヤケながら、ぼくは歩いた。

 ずっと病室のベッドにいるのも何だったので、気分転換にジュースでも飲もうと思ったのだ。

 そうして自動販売機が並ぶ区画に着く。

 

 一つの自販機の前に立って、何を飲もうか少し考える。

 ブラックコーヒーにしようかな、ぼくカフェラテの方が好きだけど。

 炭酸……強炭酸コーラもいいな。あ、この激辛うまあじ毒ジュースとかいう変なのもいいな。

 

友奈「あ、たけくん」

 振り返ると、友奈さんがいた。

 簡素な薄緑色の病衣姿で、目の前に立っている。

武谷「どうしてここに?」

友奈「ジュースが飲みたくなって。たけくんもそうじゃないの?」

 友奈さんは可愛らしく首を傾げた、短めの赤いポニーテールが揺れる。

 そうだね、とぼくは頷く。

 

 ……なんか、どうしようもない感情が込み上げてきた。

武谷「はははっははははっ」

友奈「たけくん、なんでわらってるの?」

武谷「あははははっ」

 友奈さんはキョトンとしたあと、相好を崩した。

友奈「ふふっ……そんなに笑われると、私も笑っちゃうよ」

 

 ぼくはみんなを守る為の、みんなと戦う為の知識、感情、意志は持っているけれど、それ以外はほとんどない。残骸が立っているようなものだ。

 友奈さんはこの前の戦いの後倒れて、すぐには目を覚まさなくて、命の危険まであると大社に判断されていた。今は起き上がって普通に過ごせているけれど。

 あの怪物を一人で倒すほどの力を宿して、何も無いはずがない。

 絶対に友奈さんの何かが傷を負って、崩れているはずだ。

 それが強力な力を手にする代償というもの。

 

 ぼくたちはお互いボロボロだ。

 

 それでもぼくらは全力で戦うしかない。

 けれど、今ぼくらは生きている。

 

 友奈さんは、立てるし、歩けるし、話せるし、首を傾げられるし、キョトンとした顔もできるし、今は笑っている。

 ぼくも今立っているし、笑えている。

 

 全力で戦った結果。今ここでぼくたちは、こうしている。馬鹿みたいにボロボロになりながら。

 生きて、ここに共にある。

 

武谷「ふふ……」

 なぜか、とても愉快だった。

 意味がわからないけど、笑えてくるんだ。笑えば、なんとかなると思った。

 

武谷「あはははははははははははははははははははははははははははははははっっっ!」

友奈「あははははははははははははははははははははははははははははははっっっ!!」

 

 ぼくたち二人は大笑いした。

 

武谷「なんでっ、笑ってんのっ? ははははっ」

友奈「たけくんこそっなんでそんなに笑ってるのっ、笑ったのったけくんからじゃんっ、あははははっっ」

武谷「はははははっわけわかんねえっ」

友奈「なんでそんなに楽しそうなのっいつも悩んでるみたいだったのにっそんなに楽しそうな顔できるならっもっと笑ってよっ、ふふふふふ」

 

武谷「ジュース、飲みに来たんでしょっ? ぼく、奢るよ」

 ぼくは笑いながら、言った。

友奈「ええっ、悪いよっ、自分で払うよっ」

 友奈さんは笑いながら答えた。

武谷「いいよいいんだよ、今日は祭りだっ」

友奈「お祭りって、今日平日だよっ」

武谷「ぼくの中では祭りなんだよっ」

友奈「なにそれっあはははっ」

 

武谷「なに、飲みたいっ?」

友奈「じゃあ、オレンジジュースでっ」

武谷「オレンジジュースねっ、ぼくはー、これにしようかなっ、ははははっ」

 

 硬貨を投入してチャリンチャリン。ぼくはアップルジュースと激辛うまあじ毒ジュースを買った。友奈さんにアップルジュースを渡す。

 

友奈「これwwwアップルジュースwwwオレンジジュースじゃないよwwww」

武谷「間違えたwwごめんねwww」

友奈「いいよww私wwアップルジュースも好きだしwww」

 

友奈「それよりたけくんのジュースwwなにそれwwww」

武谷「これはww激辛うまあじ毒ジュースwww新商品みたいだよww」

友奈「なにそれwwすごそうww」

武谷「すごいだろww」

友奈「なんでたけくんが偉そうなのwww」

武谷「ぼくが作ったww」

友奈「えwwそうなのwww」

武谷「うそwwww」

友奈「なんでwwうそついたのwwww」

 

武谷「じゃあ、乾杯っ!」

友奈「かんぱーい!」

 ぼくらは缶ジュースを打ちつけ合った。

 プルタブを開け、お互いラッパ飲みで一気に飲み干す。

 

武谷・友奈「「プハーーーーーーーーーーーー!!」」

 

 味はしなかった。

 でも、美味かった。

 激辛で口の中は刺激されまくった。

 

千景「二人とも、なに笑ってたの? 向こうまで聞こえてきたわよ。他の人に迷惑になるから抑えた方がいいわ」

 振り返ると、困り顔で千景さんが立っている。

 

武谷「あ、千景さん」

友奈「ぐんちゃーん」

 

 ぼくたちは片手を上げ、満面の笑みで迎えた。  

 

 

 

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