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ビキニ環礁へ近づく途中、智紀等と合流を果たし………
「ちょ!まて!」
『問答無用!
雨霰のような砲撃を掻い潜ったり、持っている召喚装置銃で、
汎用艦を呼び出して、盾にしたりしながら、切り抜けていた。
『待ってー!!!
『撃っちゃダメだよ―!』
『え゛?』
漸く交信可能区域まで近づいた、
ミナは驚愕の声を上げて、フリーズする。
『申し訳ございません』
艦娘化を解いた智紀に、ミナは土下座をしていた。
「いや。流石に、俺が新井田と平行世界の同一人物、なんて思わんだろう。ヤツはヤツなりに必死だったんだよ。
その言葉に、複雑な表情を浮かべる面々だったが、
「先輩、艦長代理助かったぜ」
その雰囲気を断ち切るように、智紀が明るく言うと、
「いやあ。
「あのスースーする感覚は慣れねえから、あんまりやりたくねえな」
その言葉に、女子ハーレムズと恵奈ちゃんが大笑いしている。
それと前後して、Fー2部隊とルーデル部隊が到着した。
航空支援の為に、やって来たのだ。
中部警備府、ひいては日本の基地航空隊
「それでは、布陣を発表するからな。これより連合艦隊を編成する。
第2艦隊には吹雪、
第1艦隊には日向、榛名、恵海、アイオワ、ほっぽ、総旗艦に
陽子の編成発表に、杏奈はにまにまと笑って、
「それでは、再び艦長代理を承ります」
びしっと敬礼すると、智紀は溜め息を吐いた。
「あいよ。じゃいっちょ、やりますか?」
そう言って薄雲に変身した。以前の薄雲とは違い、三白眼の
ちらっと下着が見えてるが、もはや女子だらけなので、気にする者は誰もいない。
「皆、行ってらっしゃい。私は、ミナさんのお手伝いをしてくる」
そう言うと、恵奈はCICへと向かって行った。
一番、航空隊の指揮をできるのは、恵奈なのだ。
航空隊が、偵察を兼ねた噴進強襲攻撃を行うと、ビキニ環礁の敵は、戦艦女神とクアッド
さしもの精鋭部隊も、有効打を与え切れず、半数を消耗して還ってきた。
これ以上の出撃は厳しいと判断して、第二次先制攻撃は中断を決めた。
それを踏まえて、艦娘が出撃を行う。
最終戦闘は、戦艦女神からの砲撃から始まった。
どんどんと飛んでくる砲弾は、日向が身体で防ぐ。それを減らすべく、榛名とアイオワのイージスリンクで、飛んでくる砲弾を次々と撃墜していく。
明石さんをはじめ、妖精さん達はまたまた吹っ飛ばされながらも、日向に食らいついて戦場補修をして行く。
ほっぽと恵海は、艦載機を発進させて雷爆撃を撃ち込んでいく。
しかし、クアッドダイソンの防御力で、戦艦女神まで届かない。
「よしっ!水雷部隊突撃!」
吹雪の号令で、駆逐艦の第2艦隊が突っ込んで行く。
「でぃやぁぁぁぁ!!!!」
フルオーバーロードで、霊子の軌跡を描いて放った、梶本の必殺技である水面蹴りで足を払うと、中枢棲姫は勢いよく海面に叩き付けられた。
「今だっ!!」
二人がばっと離れると、いずも改二の砲塔が、中枢棲姫の方向を向いていた。
「ウワァァァ!!!!!!!」
中枢棲姫に直撃した80㎝榴弾は、身体を切り裂き焼き尽くして、沈めていった。
クアッドダイソンにも、雷撃隊がちょこまか動き回り、引き離したところに、
後方の
だがそれも、戦艦女神の目が開くまでだった。
「死ね、小童共が!」
「キャアアアアッ!!!」
その、60㎝連装砲を食らった第2艦隊は、後方まで吹き飛ばされて、大破状態になっていた。
「だめだ!第2艦隊は戻れ!」
すぐに戻って、高速修復材の緊急入渠を受け、何度も何度も接近を試みるも、無理だった。
人間も、士官全員で次の80㎝砲を発射させるも、
傷つきボロボロになりながら、何度も何度も戦いを挑んでいた。
だが――――
次元が違いすぎる。
クアッドダイソンも異常な防御力を誇り、
神と言っていいほどの戦艦女神の攻撃力で、ついに大井と北上の艤装が限界を迎えた。
「うわぁぁぁっ!?」
「きゃああっ!?」
艤装が、
「北上!大井!危ない!!」
そして、海に漂流した二人を狙おうとした砲撃を、飛び込んだ恵海が庇って、彼女も艤装が完全破壊された。
「ううっ……」
「恵海!?」
「恵海っち!?」
「私が回収するよ!でぃゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」
島風が、速度の限界を越えて三人を救助するが、島風の艤装も帰還後、再起動不能に陥っていた。
残った
「ぐっ……これは……」
「もう………」
「ダメかもしれないな……」
『………いや、諦めるな』
絶望感が、艦娘達を苛みつつあった。だが、諦めていないやつが、一人だけいた。
水中で近づいていた、智紀だった。
皆に通信を送ると、
12式長魚雷・降霊弾頭弾だった。
こちら側の手持ちの、
ズッガァァァン!!
「今だ!!喰らえ!!」
真下の弱点からの降霊弾で、クアッドダイソンのうち二体が消滅するのに気づいた日向は、レールガンを放った。
レールガンの調整は、きちんと明石妖精さんがやってくれている。
クアッドダイソンのうち一体も、そのレールガンの最大出力を食らい、海へと沈んでいった。
その直後、士官全員や艦娘の艤装完全破壊された者達で再装填した、80㎝砲が火を噴いて、
最後のダイソンも海の藻屑に変えていった。
戦艦女神と、吹雪と
「よくやったな、特異点……だが………甘いわぁぁぁぁ!!!」
全員に向けて、再び60㎝砲を乱射していく。
ほっぽちゃんや瑞希、それに榛名が戦闘不能に陥る。
日向も、とうとう艤装修理不能なまでに追い込まれた。
「ダメです!日向さん!」
アイオワが、戻ろうとしない日向を無理やり引き摺って、いずも改二に戻っていく。
そのいずも改二も直撃を受けて、浸水が始まっていた。
80㎝砲も装填装置が壊れ、それで千里が右足首から先を失う、重傷を負っていた。
「ぐうっ………」
「千里ぉぉっ!!」
「杏奈さん!!私が千里さんを医務室に運びます!」
非戦闘員の遠藤参事官が、千里を背負って医務室へと走って行く。
「くそっ、ここまでか……!?」
陽子の絶望的な声に、智紀が再び通信を送って来る。
『いいや。
その放った長魚雷が、戦艦女神の足を吹き飛ばす。
そして、バランスを失った戦艦女神が、最期に見たものは、
吹雪と
その体に触れた戦艦女神は、大きなスパークと共に吹き飛ばされて……
「最後です!!」
よろよろと、壊れかけの艤装を引き摺って出て来た榛名とアイオワが、それぞれ核弾頭弾を放った。
チュガッ!!
「ウワアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
「うわぁぁっ!?」
「きゃあっ!?」
吹雪と
その核の爆風が収まった時、戦艦女神はサラサラと砂になって、崩れ落ちて行った………
その瞬間、全ての深海棲艦が消滅した……
ちょっとだけ雰囲気が変わったが、大きくは変わらない。
そして、海底から急速離脱をした
「死ぬかと思ったぜ」
と、いずも改二に戻って艤装を収納しようとすると、艤装が音を立てて崩れ落ちて行った。
この世界から、艦娘と深海棲艦という
全ての艦娘は、帰投次第艤装が砕け散るだろう……
だが、この世界は「そうであることをそうであるように」受け入れた世界だった。
これからも、彼女等は
「さて、帰るか?」
薄雲のままの智紀が、座り込んで胡座を掻いて言うと、全員が頷いた。
智紀には、
その変身能力が後々、ドタバタを巻き起こすが、今の
妖精さん達は役目を終えて、消え……なかった。
明石妖精さんと愉快な仲間達は、日向の肩の上に乗っかっている。
僚機妖精さんは好き勝手にチョロチョロして、いずも改二の士官達や元艦娘達と楽しくやっている。
中部警備府の翼妖精さんも、結局元に戻らなかったそうだ。
御蔵島第13泊地の跡地に、湊と電と睦月がやって来ていた。
「終わりましたね」
「終わったのです」
「終わったね」
彼女等の傍らには、5つくらいの少女がいた。
あの戦いの後で、再び湊から分離した、Sハンターだった。
湊は彼女に名前を付けた。そう、海が来ると書いて
高梨家の、
「さて。中部警備府に戻りましょう」
「なのです」
「はい」
「うん……」
そう。偉大な勇者たちの凱旋を、中部警備府で迎えるのだ。
次回からは第二部『艦娘たちの戦後篇』です。
ここからはほのぼのとちょっぴりシリアスもある元艦娘と人間たちのストーリーです。
ちょっと次回は時間があくかもしれません。
(休む休む詐欺になりかけてる気もしますが)