「イタタァ~」
いきなり良いのを一撃もらってしまった……てかアレは卑怯だ! 憤りを覚えながらも、次の攻撃に備えて構える。
「先制打はこっちがもらったよ~ん」
満面の笑顔でこちらを見ながら、手近にあった薙刀を手に取り、構えて向かい合う。
「……燕さんみたいなかわいい女の子にあんな事されたら、男はみんな動揺するからぁ!!!!」
「――ふぇっ?『スキあり!』――キャン!?」
俺の叫びに頬を赤く染め、動揺した燕さんの懐に〈縮地〉で入り込み、当て身で吹き飛ばす。それと同時に薙刀を奪い取り、そのまま追い撃ちをかける。
「――ちょ!――速っ!?……このぉ!!」
運良く近くにあった刀を取り、海人の攻撃を捌く燕。数手の攻防の後、再び向かい合う二人。
「いきなりあんな大声で叫ばれたらびっくりするじゃない!!(しかも『燕さんみたいなかわいい女の子』とか……!!)」
「……さっきのお返しだよ! まさか、あんなにすんなり決まるとは思わなかったけどね~」
「む~乙女の純情を弄んだ罪は大きいんだからね!!」
「――それはお互い様!!」
言葉がぶつかり合った後、再びお互いの武器が交差し合う。
そんな二人を見ながら……「うふふ……二人ともまだまだ若いわねぇ~」と一人つぶやくミサゴさんがいた。
使い慣れない薙刀を使う海人であったが、刀を使う燕も基本的な型は出来ているが、自分のように本格的に学んではいないのが分かると、攻勢に出ることにする。
「…………(ここに来る途中に考えた技だけど、試してみるか!)」
一旦距離を取り、腰を引き、薙刀を腰に抱える……
何か技がくるであろう事を察し、構える燕であったが……
「――我流突閃・紫電連突!! ※」
「――っぐ!……捌き……きれな……ぐあぁー!!」
「はぁはぁ……これ、突く方も結構キツいわ!」
海人の技が決まり、突き飛ばされる燕であったが、すぐに立ち上がり構える。
「いたたっ……ちょっと、海人君激しすぎるよ~」
「ははっ。さすがに今のは俺も疲れたよ……」
「もう! お気にのシャツがボロボロだよぉ~女の子には優しくしないと駄目なんだからね!!」
「それはすみませんでしたが……試合においては男女は意識しないようにしてるので。むしろ女性だからと手を抜くのは相手に失礼だと思ってるから!」
「む~そう言われると、何も言い返せないじゃない!」
怒る燕を横目に見ながら、海人は刀に手を掛ける。
「――っつ!! 急に雰囲気が変わったね……ここからが本気ってわけ?」
「さっきまでも本気だったよ。ただこいつは自分の一番の相棒であり、自信でもあるからね!」
「そっか~」
さすがに素手で迎え撃つには分が悪いとみたのか、燕も先程まで使っていた刀を掴み、対峙する。
「……いくよ」
「うん……(一撃目を何とか防いで、二撃目に賭ける!)」
二人の刀が交差する……
「よし! 防いだ!」
一撃目を防ぎ、蹴りを海人に放った燕であったが、海人はそれを回転しながらかわし、燕の背中を刀の鞘で切りつける。
「――かはっ!」
「……我流二閃・双牙」
「それまで!――勝者、布仏海人!!」
※我流突閃・紫電連突
海人が自身の我流突閃・星突と、黛流・紫電三突から考えた技。
高速の突きをひたすら突いて! 突いて! 突きまくる!! 技でございます。