川神一子の案内により、川神院に到着した海人。
「へぇ~ここが川神院かぁ~(ん? 誰かにみられてる?)」
「…………(ほぉ~わしの気配に気づくか~ふむふむ)」
「一子殿、おかえりなさい。そちらの少年は?」
「ただいま~厳さん! この人は布仏海人さんって言って、武者修行の旅の最中で、家に来るって話しだったから案内したの!」
「ふむ、かなり鍛えているようだな少年。なんなら私が相手をしてやろうか?」
「ありがとうございます! 是非お願いしたいです!(この人も強いな……多分高弟の一人なんじゃないかな?)」
「ちょ、さすがに厳さんが相手じゃ、海人さんもキツいって!?」
「大丈夫! お互い無茶はしないっ――『いらっしゃい、若いの』――なっ!?」
突如後方に現れた気配に臨戦態勢となる海人。
「ほっほっほ、そげん構えんでいいて……捕って食ったりはせんでな」
「…………(簡単に後ろを取られた……この人次元が違う)」
全く気配を感じる事が出来なかった事に、海人は驚き、警戒をとけずにいる。
「ふむ、驚かしすぎてしもうたようじゃの~すまんすまん」
「あっ、じーちゃん! こちら布仏海人さん。川神院の人と試合がしたいらしいの!」
「布仏殿から話は聞いとるよ――『来たら一丁、揉んでやってほしい』――とな」
「ははは……宜しくお願いします」
「じーちゃんじーちゃん! 私試合してみたい!!」
「う~む……一子じゃちと荷が重いのぅ……」
「うぅ…………」
「案内して貰った礼もありますし、一子さんとも試合をしたいです! 勿論無茶なことはしませんから」
「そうか。じゃが、先ずは川神院の代表者と戦ってもらおうかのぅ。ルー! ルーよ、こちらに来い!」
鉄心の呼び掛けとともに、忍びの如く現れるルー。
「お呼びですカ? 総代」
「うむ、これからこの少年と試合をしてもらいたい」
「こちらの……ですカ?」
「総代! いくら何でもルー師範代相手は少年がキツ過ぎます!」
「そうよ!じーちゃん!」
「……いけるな?」
「はい。受けさせて頂きます」
ぺこりと頭を下げ、ルー師範代に対し気を解放する海人。
「――ホウ――なるほどネ。分かりました。準備をして来ます」
「海人と言ったか? 主も準備するとよい。一子、更衣所へ案内してやりなさい」
「はい! こっちですよ~海人さ~ん」
こうして、門下生の見守る中、2人の試合は始まる。
「東方! 布仏海人!」
「はい!」
「西方! ルー師範代!」
「ハイ!」
「試合始めい!!」
「…………」
「……来ないのカ。ナラ私からいくヨ!!」
ルー師範代の繰り出される攻撃を受け流し、隙をみてカウンターを入れる海人の攻防が続く。
「フッ!」
「グッ……イイ一撃だネ。だがコレならどうカナ?」
ルー師範代の体から気が解放され、体を包み始める…
「……バーストハリケーン!!!」
「グッ……!?」
とっさに防御をとったものの、防御ごと吹き飛ばされ、道場の壁にぶち当たる海人。
「…………(う~む。これで終わりかのぅ?)」
「あぁーーー!!!」
落ちてきた壁の残骸をどかし、叫び声をあげながら立ち上がる海人。
「出し惜しみは止めます。ここからが本番です」
腰に差した刀に手をかけ、居合いの構えをとる海人。
急に変わった雰囲気に驚くも、相手を見据え、己を高めるルー師範代。
「……ハァ!! 川神流無双正拳突き!!!」
「我流一閃【刀牙】!!!」
――一瞬の瞬きの間に2人の立ち位置が入れ替わる――
「勝者! 布仏海人!」
川神鉄心の声で勝敗が決したことが告げられる。
場が静寂に包まれた。
次回、真剣で布仏家長男に恋しなさい!
最終回~更なる高みへと~「絶対に強くなって……」
仏「はっ、ここは…ウチの喫茶店か。てか気づいたら二話書き終わってるし!?
次で最後になります。お読み頂いた皆様…ありがとうございます\(^ー^)/m(_ _)m」