真剣で布仏家長男に恋しなさい!   作:仏のマスター

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 これにて本編完結!!

 えっ? 川神院は? と思われた方……頭の短編五話をお読み下さい!!
 まぁ、たいていの方はヤッパリ! って思われたでしょうが^_^;)川神編は短編で書いてた部分をそのまま繋げて呼んで下さい(>_<)新しく書いても、多分……内容的にもほぼ変わらないと思いますし……

 これにて本編完結!! とありますが、本編とは関係ないところであと一話執筆しております。
 できたらアップしますので、好御期待★


最終話 海人vs京~そして川神へ~

 試合が始まった……開始と同時に鋭い視線が自分を貫いたのが分かる。軽く体を揺さぶってみるが、弓の射線が体から外れる事は無い。

 

「下手に動いても駄目そうだ……ならば!!」

 

 意を決すると、両手に木刀を持ち、駈ける。

 

 

 

 この時、私は如何に早く試合を終わらせようとしか考えていなかった……だけど負けるつもりも無い。だから初っ端から全力全開。早くみんなに会いに行きたい想いで、私の気持ちは凄く集中したものとなり、一撃必中の心構えだ。

 彼は軽く揺さぶりを掛けてきたけど、諦めたのか一気にこちらへと駆けてくる。

 

「……武弓追旋」

 

 簡単に言えば乱れ撃ちだ。(勿論全力全開)だけど幾つか羽に細工がしてあり、外れたと思った矢が角度を変えて飛んでくるもので、私の得意技の一つだ。

 

「……嘘ッ?」

 

 これで決めるつもりだった……だけど全ていなし、防がれた。

 

「……ツッ!?」

 

 一瞬の油断……それが彼との距離を更に縮める事となる。

 

「――爆矢!」

 

 この距離だと自分にも被害が及ぶが、そんな事言っていられない。ここで止めないと負けると思った私は躊躇せず、その一撃を放った。

 

 

 

 目前に大量の矢が飛んでくる――って! いきなりぶっ飛ばし過ぎではないですか、京さん? 

 

「うわっ!?」

 

 突然、外れたと思っていた矢が顔面目掛けて飛んできた……なるほど……いくつか細工してあるわけだ。

 

「だが――突き進む!!」

 

 途中、矢が切れたのか、一瞬の隙が生まれる……勝機! 一気に距離をつめようとする。

 

「ん? やけに矢尻がデカ――ヤバッ!!」

 

 気づいた時には既に射程範囲内で回避は無理と判断。

 

「――ンナロォ!!」

 

 

 

【爆矢】が決まり、彼が吹き飛ぶ姿を想像した私だったが、視界に見えたのは抜刀の構えから回るように爆発の衝撃を受け流し、そのままの勢いでもう一本の木刀を私の首の前で寸止めした彼の姿だった。

 

「勝負有り! 勝者、布仏海人!」

 

 勝って大和に誉めて貰おうと思っていたのに……結果は負けちゃった……大和に慰めて貰おうっと★

 

 

 

 寸止めの形で構えたまま、勝敗を聞く。

 

「僕の勝ちですね」と言おうとしたところで……

 

 クゥ~ッギュルギュルギュル

 

「…………」

「「…………」」

 

 カッコ良く決めるところが、急に鳴った腹の虫のせいで台無しになる……

 

「プッ……ククク……」

 

 

京さんが口を手で押さえ、必死に笑うのを我慢しようとしている……が我慢し切れてない!

 

「そういえば朝走ってきてギリギリだったな~もしかして朝飯食えてなかった?」

 

 椎名さんの言葉にコクリと下を向いたまま頷く事しか出来ない。恐らく今の俺の顔は真っ赤になっている事だろう。

 

「あぁ~大したものは出せないが……京、彼の分も朝食を用意してあげなさい」

「……わ、分かった――プククッ」

 

 急な話しだったが、朝食をご一緒させてもらえるようになった。せっかく試合に勝ったのに、勝った気がしないのは気のせいだろうか……?

 

 頂いた朝食は、白米に豆腐とゴボウの味噌汁、ゴボウと牛肉の炒め物、玉子焼きに唐揚げとお弁当になりそうな品々だった。

 

「……作ったお弁当の余り物とはいえ、私の料理が食べられるのは光栄」

「(やっぱりお弁当だったんだ)……椎名さんへのお弁当?」

「違う」

「これは愛しのダーリンへの愛・妻・弁・当!」

 

 ここでまさかの愛妻弁当宣言! そっかぁ~京さんにはステキな彼氏がいるんだね☆

 

「良いなぁ~味も凄く美味しいし、京さんの彼氏さんが羨ましいなぁ~」

「…………」

 

 突然黙り込む椎名さん――あっ! 娘のダーリン発言に親として気になってるんだろうな――とこの時の俺は思っていた。勿論それも有ったのだろうけれども……《ヒント:赤い液体》

 

 

「彼氏だなんて――!? けどそれも近い未来には……」

 

 

 

 そんなこんなで朝食を頂いたあと、同じく川神に行くとの事で、駅まで一緒に行くことになった。その道中、京さんの惚気話? を聞きながら、彼……大和君というらしい、との事で同じ男としてアドバイス出来そうなところはアドバイスしてあげた。

 あと、京さんから「私は親しい人たちと以外は距離は置きがちなの……」と言われたが、俺はあの腹の虫のインパクトと、何か話しやすい雰囲気が有ったとの事で、今こうして話せているらしい。そう考えたら、あの恥ずかしかった一幕も、まぁ良かったかなと少しだけ思えた。

 

「あっ、ゴメン。少しだけ電話掛けてくるよ」

「分かった」

 

 川神院に向かう前に電話するよう刀奈たちに言われていたのを忘れていた。刀奈の番号を呼び出し掛ける。

 

「海人君!?」

 

 まさかのワンコール目で繋がった事に驚きながら、これから川神院に向かう電車に乗る事を伝える。

 

 

「そう。じゃあ、お疲れパーティーをみんなで準備してるから早く帰ってきてね☆」「お疲れパーティーって……分かったよ。じゃあ――『海人さん。電車来たよー』――あぁ、ありがとう。すぐ行くよ!」

「……海人君……ダレ? 今ノ女ノ声…………」

「えっ……!?」

 

 明るい声が一転して、どす黒い声が受話口から聞こえてくる。

 

「あ、えっと……とりあえず電車来たからまた後で!!」

 

 これは逃げたんじゃない! 急ぎだったから仕方なく切ったんだ!!

 

「……額に汗かいてるけど大丈夫?」

「あぁ~うん。だいじょ――『ヴゥーンヴゥーン』――」

 

 携帯のバイブが鳴り、恐る恐る画面を開くと、刀奈からのメールだった。

 

「うわっ、かわいい子。もしかして海人さんの彼女さんですか?」

「……幼馴染み」

「……メール見ないんですか?」

「何故だろう? 決定ボタンが押せないんだ」

「もしかして私……余計な事を?」

「いや、別に京さんは何も悪くないさ」

 

 意を決して、メールを開く。

 

 メール

「ショウサイ(#^ー^#)」

 

 深い溜め息とともに、全身の力が抜ける。

 

 川神に着くまで「海人さんも大変なんですね」と京さんに慰められたのだった。

 




 原作突入はしませんでしたが、無事完結できたので一応良かったです!
 タグに【批評大大大募集】と付けたら、ドドドドッと低評価沢山頂き(笑)おかげさまでタダの星文字から色付き星に完結前になることができ、ある意味嬉しかったです(爆)
 さて、予告止まりの新作についてですが、ある程度書き終わってから日にちを決めて、定期更新(週二予定)にしようと考えてます。暫く他作者様の感想欄くらいでしか名前を見ないかもですが静かに活動は続けて逝きますのでよろしくです(>_<)

PS.筋肉アフター近し
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