真剣で布仏家長男に恋しなさい!   作:仏のマスター

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これでホントに完結じゃあ~!!!!


筋肉エンド 後編+

 プロレスの試合会場に思ったより早く到着した私たちは、入場開始までしばらく時間が合ったのでイベントをやっている広場の方にやってきた。

 

「いくつかお店が出ていますね、何か見てみますか?」

「そうですね……時間つぶしに――『キ~ング・マッス~~ル!!!!』――うわっ、なんだよいきなり」

 

 突如広場内に響き渡った大声で、お客さんの視線が一点に集中する。するとそこには団体内筋肉最強の覆面レスラーマッスルキングが腕を天に振り上げ、佇んでいた……うん。良い筋肉してるね☆

 

「さあさあ、スペシャルイベントの開催です! 集え筋肉自慢の男たちよ!!」

 

 司会と思われるレスラーの方の話しによると、スペシャルイベントでマッスルキングに腕相撲で挑戦し、クリアした先着四組様をリング四つ角のスペシャルシートにグレードアップご招待との事です。内容はマッスルキングの猛攻に10秒耐え切れればクリアとの事でした。

 

「これは俺様の見せ場到来! って感じですね。紅葉さんの為に勝利をもぎ取ってきます!」

 

 ガクト様が腕まくりをして、ガッツポーズでニカッと私に笑いかけてきました……素敵です☆

 

 

 

 

 そして、数組の待ちの後、私たちの番がやってきた。

 

「さあさあ、現在クリアはギリギリ10秒耐え抜いた一組のみです! おぉっと!? 次はなかなかに良い筋肉のお兄さんですね! お連れさんとカップルで観戦ですか!?」

「カ、カップル!? いや、えと……」

 

 司会の方の発言にガクト様と二人、顔を赤くしてしまう。

 

「女とイチャコラしてる男に負けるわけにはいかん!!」

「おぉっと!? マッスルキングがヤる気になっているぞ~これは彼女いない歴=年齢のマッスルキングの逆鱗に触れたか!?」

「余計なお世話だ! てか余計な事言ってんじゃねぇ!」

 

 バチンとマッスルキングの手のひらが司会レスラーの頭に振り落とされた……あれは痛そう。

 

「アイタタタ……失礼しました。では気を取り直して……はい、組み合って……ファイト!」

 

 開始の合図とともに二人の筋肉と筋肉がぶつかり合う……初動は引き分け、だけど少しずつガクト様が押されている。

 

「岳斗さん、負けないで!」

 

 ガクト様の背中に向け声援を送る。すると、少しずつ押され気味だったガクト様が盛り返してきた。

 

「グヌヌゥ~~(な、なんだと!? この私が押し返されるだと!?)」

「オォラァァァァァ!! これが愛の力だぁ!!!!」

「ヌゥオォォォォォ!?」

 

 ガンッと手の甲が試合台に叩きつけられる音が響く……ガクト様の……勝利です! ガクト様素敵……しかも「愛の力」だなんて……もう、これは告白と取っても良いですか? 良いですよね私? 

 

「…………まさか……マッスルキングが負けた? まさかの耐えるどころか勝ってしまいました、この青年! 問答無用のクリアです!!」

 

 広場内が歓声に包まれる。ガクト様輝いてます……もう、どれたけ私を惚れさせれば気が済むんですかあなたは……我慢できなくなった私は、軽くだけど勝利の余韻に浸るガクト様の腕に抱きついた。これくらい良いよね?

 

 

 

 

「素晴らしい筋肉だ青年よ」

「いえ、あなたこそ素晴らしい筋肉でした。俺だけの力だったら負けてましたよ」

「ふっ、言うな……チッ、まぁ今日は二人とも楽しんでいってくれ」

「「ありがとうございます!」」

 

 岳斗とマッスルキングの二人が腕を組み、間に紅葉が入り、記念撮影を行う。筋肉の友情が生まれた瞬間である。

 その頃、尾行組二人の葵と舞は隅の方で岳斗と紅葉の二人を見つめていた。

 

 

 

 

「まさかまさかの、岳斗君勝っちゃったね」

「…………」

「……葵君?」

 

 無言のまま二人を見ていた葵君はふと振り返ると、満足した表情で話しかけてきた。

 

「舞殿、今日はわざわざ付き合わせてしまい申し訳なかった。拙者たちはそろそろ帰ろう。」

「――えっ? まだ途中だけど良いの?」

「今日、彼を見てきてそれなりに彼を理解することはできた……ま、まだ完全に許した訳ではないが、とりあえず彼がアツイ男だと理解する事はできた。だからしばらくは様子見にしようと思う」

「そっか~~(あぁ~これで葵君との初めてのお出かけも終わりか~~)」

「家まで送るでござるよ」

「うん。ありがとう……(頑張りなさいよ紅葉)」

 

 こうして私たちは帰路に着いた。

 

 

 

 

 プロレス観戦が終わり、再び駅前へと戻ってきた。試合後に、プロレス団体の責任者の方がガクト様をスカウトにくるというサプライズもあったが、ガクト様は誘いは受けず、とりあえず名刺を貰う形になっていた。

 そして、そろそろお別れの時間……

 

「岳斗さん、今日はありがとうございました」

「い、いえ、こちらこそ一緒に行けて凄く楽しかったです!」

 

 

 笑顔で微笑みかけてくるガクト様に対して、私は……私の気持ちを押さえきれそうにありません。

 

「岳斗さん……また私とこうしてデートしてくれますか?」

「――えっ!? も、もちろんです! 俺なんかで良ければ、喜んで!!」

「でも私は……次は友達としてデートではなく、恋人としてデートがしたいです…………」

 

 思いを込めて、ガクト様の瞳を見つめ、私の気持ちを伝える。

 

「…………ハッ! そ、それは!?」

「……岳斗さん、私は……『ちょっと待って下さい!』……えっ?」

 

 告白しようとしたところでガクト様から待ってが入る……どうして?……私の心の中に不安が広がっていく。

 

「そこから先は俺に言わせて下さい。紅葉さん、普段の清楚なあなたも、筋肉の事になるとテンションの上がるあなたも、俺は大好きです! 次はあなたの男として、恋人として俺とデートして下さい!!」

 

 ガクト様が頭を下げ、手を差し出してくる……そんなの……私の返事は決まっている。

 

「……はい」

 

 ガクト様の手を取り、再びお互いの視線がぶつかり合い、少し照れくさく笑い合う。

 こうして私の恋は新しいスタートを切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 お・ま・け

 

~その後の布仏家長男のまじこい~

 

 

 

 

【松永燕】

 

 高校三年次に川神学園へ転校。その際に近衛葵から告白されるが、もともと異性としては対象外だったために断る。

 川神学園にて直江大和と出会い、可愛がっていく内に恋に落ち、とある事件で大和に助けられ、大和から告白された際にOKし、交際をスタートさせる。

 

【花京院舞】

 

 葵が燕に振られた後、雨降る公園のベンチで傘もささず佇む葵を見つけてしまう。必死に葵を元気づけようと声を掛けるもののその手は振り払われ、拒絶される。

 ずっと好きだった相手に振られ、泣き出した葵の側で、その気持ちがある意味一番分かる舞は、我慢できず自身の思いをこのタイミングで卑怯かなと思いつつも葵に伝える事にする。

 舞の気持ちを知らなかった葵は、更に自己嫌悪してしまい「今の俺では気持ちに答えようもない」と告白を断ってしまう。舞はそれでも諦めず「今は気持ちを知ってもらっただけで良い……だから少しだけで良いから私の事を意識してほしい……それとも、私じゃ全く見込み無いかな……」と言ったところ葵は「時間が欲しい。今すぐ返事は出せない。それでも待ってくれるか」と答えた。

 こうして友達以上恋人未満のような関係がスタートする。

 しばらくして、燕に恋人が出来たと伝え聞いた段階で、思いが完全に吹っ切れたのか、葵が舞に正式に交際を申し込み、付き合う形となる。この間、影で紅葉が暗躍していたのは言わずもがなとしておこう。

 

【近衛紅葉】

 

 順調に関係を深めていった二人は、なんと岳斗の高校卒業に合わせて、婚姻届を提出。晴れて夫婦となる。

 岳斗は卒業後は改めてスカウトが来た真日本プロレスに入り、マッスルキングとともに怪力コンビとして活躍し、数多くのタイトルを獲得していく。人気が絶頂になったあたりで、九鬼財閥に就職した大和に紹介され、九鬼従者部隊に就職。

 紅葉は大学に進学し、企業に就職するが、岳斗が九鬼従者部隊に入った辺りで第一子を授かり、それを境に退職し、そこからは主婦として子育てしながら島津寮で寮母見習いしながら夫を支えていくこととなる。

 

 

 

 

 




 ここはとある喫茶室……今日も迷える子羊たちがやってくる……
 今日は風間ファミリー未婚組が集まっているようです。




「まさか岳斗さんがファミリーの中で一番に結婚するとは思いませんでしたね~」
「私と大和が一番乗りを決めるつもりだったのに!」
「京はまだあきらめてないんだな」

 簡潔に説明すると……岳斗×紅葉→百代×海人→忠勝×一子→モロ×板垣天使→大和×燕→キャップ×冒険先で出会った女性→??? といった状況です。

「大丈夫。私は二番目の女でも、大和を愛せる」
「京はぶれないな~」
「そういうクリスやまゆっちは何か進展無いの?」
「私は父様が……」
「私は出会いが……」

 皆さん苦労されているようです。




 こんな終わり方ですが、読んでいただきありがとうございました!!!!

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