クリス&マルギッテによる模擬戦(?)の終わった後、海人は自室に戻りそのまま布団にダイブする。
「危なかった……マルギッテさん、アレ絶対昔の百代並みの戦闘狂だよ。クリスさんとまゆっちが居なかったらヤバかった」
今の百代は精神修行も(嫌々ながら)行っており、昔のような戦闘狂っぷりはありません。
海人が寝返りをうち、大の字に天井を眺めていると着信が鳴り、落ちようとしていた意識が戻される。
『おにぃちゃ〜ん、電話だよぉ〜〜♪おにぃちゃ〜ん、電話だよぉ〜〜♪』
「…………」
間延びしたのほほんボイスが鳴り響き続ける。個人設定された着ボイス。相手は誰か分かっている海人だが、出たくない……しかし出ないわけにはいかない。
諦めてボタンを押した海人の耳に飛び込んできたのは、妹の大音響ボイスだった。
「やっほ〜い☆ 転校初日はどうだった、おにいちゃん!?」
「すまん本音。少しボリュームを下げてくれ」
耳がキーンとなり、妹のハイテンションについていけない海人が懇願する。
「アレ? おにいちゃん、もしかしておつかれ?」
「まぁね……初日から色々あってね。さっきは河原で猟犬に噛みつかれそうになったし」
「猟犬?(……猟犬部隊のマルギッテさんかな?)」
海人は知らないが、海人周辺の女性情報は調べつくされているのだ。主に布仏姉妹・幼馴染達による秘密軍団によって(笑)
それから本音による質問攻めが続き、気づけば日をまたいでいたのだった。
「もう……だ…………(´-﹏-`)zzZZ」
「おにいちゃん? まだ質問は終わってないん……寝ちゃったか。仕方ない、残りは後日に……おやすみぃ〜〜★」
翌朝。
「で、話は考えてくれたで候?」
教室に入り、席についたところで弓道部二人に声を掛けられる。話というのは弓道部入部に関してだ。
先の副部長との決闘の後、部長の矢場さんから勧誘を受けているのだ。
「最後の大会、海人君が入ってくれれば悲願の団体戦優勝も夢じゃない!」
熱く語る副部長。川神学園はいつも惜しいところで天下五弓毛利元親のいる天神館に次いで二位なのだという。
「それなら俺よりウチの天下五弓の二人にお願いした方が良いのでは?」
「それが…………」
矢場さんの話では、与一君は九鬼の圧力が掛かってて勧誘出来ず、本人もやる気が無い事。
京ちゃんは在籍はしているものの、個人練習に来るだけで大会とかは全てキャンセルらしい。射っている姿を見るだけでも良い勉強や見本になる為、それで満足しているらしい。確かにそれは間違いないけど……
「椎名さんも出てくれれば勝ちは間違いないかと思うが……」
「できれば海人君からも説得できないかなって期待もあったりするで候」
三年からの転入で部活動とかは諦めてた俺としては、この話は最悪受けても良いかと思っているが……京ちゃんの説得は難しいだろうなぁと思う。百代から風間ファミリーの話や相談はちょくちょく受けてたし、京ちゃんとも大和君の事で話す事もあったしね。
「色々ともう少し考えさせて下さい」
頭を下げ、今日は取りあえず保留する事にした。
のほほんさんのおにいちゃん着ボイス……のほほんさんファンなら飛びつきそう(笑)