「あんまり眠れなかった…」
白亜は眠い目をこすりながら通学している『竜星大学』へと足を運んでいる。『フォッシルドライバー』と『ダイノコア』という謎のアイテム、『仮面ライダー』というものの存在。
「考えるだけでパンクする…京香は今日は朝早くから研究室に困るって言ってたし…一先ず教授にでも相談するか…」
あの
…。
大学の入り口を抜け本館へと歩く白亜。その道中、沢山の奇怪な生徒や教員の姿があった。
体力作りと称して逆立ちで校舎を一周している筋肉ダルマブラスバンド
グラウンドの隅で巨大なロボの修理をしている機会研究部
芸術には特異性が必要だと悪魔降臨の儀式をする絵画サークル
だがこのような大学でも日本トップクラスの偏差値が無ければ入学できないすごいところなのでもある。白亜はいつもの事と気にせず自分の研究室『古代生物研究室』に入った。
「おはようございます」
「グッモーニング!Mr.白亜!」
「おはようございます先輩」
古代生物研究室の教授『古代巻』と唯一のゼミ生『赤羽里見』が挨拶を返す。白亜は早速と言わんばかりに昨日手に入れたドライバーとコアを見せた。
「先輩、おもちゃなんて持ってきてどうしたんです?」
「いや、これおもちゃじゃ無いんだよ、これで俺変身出来たんだよ」
「ほほう、詳しく話を聞こうじゃ無いか」
白亜は昨日のスラッシュの件を詳しく話した。
…。
研究室の三人は実際に変身した姿を見てみたいとグラウンドに集まった。
「んじゃ、行きますよ」
「カメラ大丈夫ですー」
「各種計器類オッケーだ!」
ゴーサインをもらいドライバーを装着してコアをスロットへと挿入する。
『アロサウルス!』
『トリケラトプス!』
『解析中…解析中…』
『ニューレコード!』
「すぅ…変身!」
白亜の身体が岩石に覆われ中から赤色の太古の戦士が現れた!
『お待たせしました!鋼を砕くスーパースター!』
『アロトプス!』
「よし!変身成功!」
「ブラボー!まさか本当に変身するとは!」
「かっけーです先輩!初めて先輩を尊敬します!」
「何気にひどいな赤羽…」
『いやーすごいねそれ!』
「理事長!」
ひょっこりと現れたのはこの大学の理事長を務める『桂橋天馬』だった。この人もやはり変人で面白いと思った事を大学の生徒全員巻き込むんで行うある意味愉快な人だ。
「ふむ…実に興味深い!石上くん!そのアイテムにわかったことは?」
「いえ…名称くらいでまだ何も…」
「ならば!理事長ボタン発動!」
理事長ボタン。理事長が唐突に面白い事を思いつき大学全体を
『えー、テステス。古代生物研究室の石上くんが謎のアイテムを手に入れた。このアイテムの秘密を解明せよ!なお、各学科でレポートを提出してもらいその出来で単位を贈呈する事とする』
『うおおおおおおおおおおおおおお!』
大学全体が吠えた。
そして一瞬で白亜の周りに人が集まり始める。
「それが謎のアイテムか!」
「変身するのか!変身後のステータスは⁈」
「まずは変身後の体重測定だ!」
「フォッシルドライバーとダイノコアだったか⁈おい!研究用の計器全部こっちに回せ!外にもってこい!」
「テント持ってきた!」
「さっさと設営しろ!」
「おい!このメジャー長さが足りねぇ!もっと長いのもってこい!」
「えー、ジュースいかがっすか〜!」
「昔こんな感じのヒーローに憧れたな!よしなんか武器作ろうぜ!」
「パワーを調べるならこのマッスルブラスバンドの出番だな!」
「これ終わったらドライバーも調べんぞ!」
…。
「はぁ…はぁ…」
「お疲れ様」
「き、京香…サンキュー…」
日が完全に落ち夜。研究員達はまだドライバーを調べていた。変身後の実験が終了し解放された白亜は京香の持ってきたスポーツドリンクを一気に飲み干した。
「大変だったわね」
「ああ…京香のところの…未来技術研究室は何やってんだよ」
「とっくに終わったわ。一先ずわかったことはあのドライバーはかなり高度な技術と未知の鉱石で出来ており、中身はブラックボックスだということが判明したは。いまは未知の鉱石の使用用途についてレポートをまとめてるところ」
「へぇ…ふぅ…」
「ダイノコアだけど…」
「意外だな」
「何が?」
「お前昨日、あんなに怖がってたのによ。なんでそんなにノリノリなんだよ」
そんなこと?といったように京香は肩をすくめる。
「たしかに昨日は恐怖しか感じなかったけど…けどあのドライバーの秘密を探れば探るほどワクワクして…ま、私も竜大生て事よ」
「納得」
「おい石上!も一回変身してくれ!変身できんなお前しかできねぇみたいだからよ!」
「りょーかい!じゃ、行ってくる」
「ファイト!」
…。
あたりの灯りがすっかり落ちたが竜星大学の灯りはまだ付いていた。しかし、外の闇の中から黒い体・右腕についた巨大な金槌のようなものを携えたトカゲ怪人が部下を引き連れて弄われたのだ。
「グハハ!ここだな!ドライバーがあるのは!ドライバーはこのクラッシュ様が破壊して…」
「すまん邪魔!」
研究員の1人が機材をカートに乗せ猛スピードでクラッシュと名乗った怪人を引いてしまう。
「いた⁈」
「どいてどいて⁈」
ぶつかってしまった衝撃で倒れたクラッシュは同じように運ばれていた機材のカートの進路上に飛び出てしまう。
「グハァ⁈」
「あ!危ない!その中には危険な薬液が!」
また別の研究員が散らばった資料で滑らせ、持っていた薬品の箱を放ってしまう。
「し、しみるぅ⁈なんなんだ貴様ら!」
騒ぎを聞きつけた白亜が向かってみると昨日のような怪人が竜大生に翻弄されていた。
「あぶねぇ!そいつが話の怪人だ!」
「なに⁈」
「グハハ!そうだおれさまが新たに3皇になる予定のクラッシュ…」
「やったぞ!敵のデータも取れるじゃねぇか!」
逃げろと言いたかったのだが変人集団である竜大生にはデータがネギ背負ってきたものだった。
「計測しろ計測!」
「カメラ回せ!」
「石上!すぐに倒すなよ!」
「こ、こんな感じでいいのか…?変身!」
困惑しつつも白亜はドライバーを装着して2つのコアを装填しピッケルレバーを弾き変身する。
『アロトプス!』
「貴様ら!この俺を馬鹿にしているのか!」
「うちの学生が本当すいません…」
「あ、いやいや、仮面ライダーが謝るような事じゃ…」
「ちょっと体組織もらうよ!」
「身長測るね!」
白亜とクラッシュがやりとりしているいる間に竜大生物たちが好き勝手に採取や計測を済ませていた。
「オンドリャァ貴様らァァァァァァァァァァァァ!」
あ、キレた