「やあ、ボクは飛鳥、二宮飛鳥だ。」
「こんにちは。橘ありすです。」
「第一回目が始まりました。」
「無事に始められてなりよりだ。てっきりあのまま終わってしまうかと思ってしまったよ。」
「そんなわけないじゃないですか。あれほど予告もしましたのに。」
「物事というものはいつ何が起きてもおかしくはないんだよ、アリス。」
「変なこと言わないでください。縁起が悪いです。」
「そうだね、どうせなら前向きに話そうか。」
「では改めてあけましておめでとう。今年もよろしく頼むよ、アリス。」
「はい、こちらこそよろしくお願いします、飛鳥さん。」
「今回はお題に入る前に何か決めるんだよね」
「ありきたりですが、今年の目標を決めましょうか。どういったことにしましょうか。」
「そうだね、ボクはそういったことは決めない主義なんだ。限界を決めているみたいで好きじゃないんだ。」
「しかし明確な目標は原動力にもなります。目標はいくつあってもいいわけですから、何かしらあった方がよいでしょう。」
「ただ容易なものは決める意味などない。目指すならより高みへ行きたいね。」
「そうしますと、一年間無事続けることが目標にしますか?」
「ああ、いいんじゃないかな。日々の積み重ねが大事だね。」
「より多くの人に見てもらえるように頑張っていきたいですね。私たちの考えをぜひ有効に使ってほしいです。」
「それじゃあ踏み出そうか、『アリアスの糸』記念すべき第一歩を。」
「アリアスネーム『働いたら負け』さんからいただきました。「お正月の3が日も終わってしまい、仕事が始まりそうです。そんなことは認めないぞ!二人からもプロデューサーに休むことの大切さを言ってほしい」だそうです。」
「なるほど、一回目にふさわしい質問だね。」
「本気でそう思っているんですか?あと誰から送られてきたのかすぐに分かるのですが。」
「誰が送ってきても構わないよ。それじゃあ考えてみようか。」
「まずは働くことの意義について考えてみるか。」
「そうですね、先に一般的なことを述べてから詳しく考えましょうか。」
「なぜ人は労働をするのだろうか?最初に思いつくのはわかりやすくお金のためだろう。生きていくのにお金は必要だ。」
「そうですね。タダで生きていくことができるのなら、働かないという人もいるでしょう。それができないから働くということですね。」
「いつだって現実は無慈悲だね。夢を見ることはタダだが、かなえるにはそうもいかない。」
「これは避けて通れない道ですね。」
「ほかには何かあるかな?」
「私が思いついたのは、憲法による義務だからですね。国民の三大義務の一つです。これは働く理由になると思います。」
「なるほど、ボクにはこの考えはなかったな。まさかこんなに強固な檻があったとはね。」
」
「実際には世の中働いていない人もいるわけで、考えかたの一つということですね。働かざるもの食うべからずとも言います。」
「セカイは誰かの仕事でまわっているからね。歯車無き機械は動かないからね。」
「やはりギブ&テイクの世の中ということですね。」
「今まで述べたことは受動的なことだったね。そうなると能動的な話もしたいね。」
「あとは労働そのものに意義を見出すことでしょうか。これができれば素晴らしいですね。」
「やりがい、というものだね。」
「意味を明確にできればモチベーションも上がります。好きなことならさらにいいですね。」
「だがこれは簡単な話ではないから、迷うこともあるだろう。」
「私たちがどのように考えているかも話しましょうか。」
「ボクたちはアイドルという職業は少し特殊だけけれど、まあ今回は質問者も同じだから構わないな。」
「まあ私たちも長くやっているわけではないので大層なことは言えませんですけど。」
「アリスはどうだい?」
「私はアイドルをしていて日々新鮮な思いがあります。ステージであったり、撮影であったり、様々なことをしますね。でもやっぱりレッスンの時間が一番長いです。」
「それで嫌になるときはないのかい?」
「確かにレッスンは大変です。でもそれは必要な努力なので受け入れます。」
「失敗や、挫折を感じることはないのかい?」
「私は事務所の中でもかなり年下です。でも立つステージは同じです。体力がなかったり、ステージでも失敗してしまうこともあります。
「でも、私は負けず嫌いなので、絶対うまくなってやると思います。そうしてやっているうちに夢中になっている自分がいます。そんな私の成長していく姿を見てもらいたいと思っています。」
「やはりアリスは強情なんだな。一緒にいて飽きないよ。」
「それはほめているんですか?そう言う飛鳥さんはどうなんですか?」
「ボクがなぜアイドルをやっているか?それはまだ見ぬボクを探し求めているからだよ。アイドルになって様々な経験をしてきた。それはこの道でしか得られないものだ。だから進み続けるんだ。」
「もっとクールな感じで行きたいと思ったりしませんか?」
「そうだね、ボクはボクを冷めている人だと思っていたよ。でも熱くなれることを教えてもらった。そしてユニットを組むことでまだ大人になれていないことを実感させられたよ。」
「悔しくないんですか?」
「必ず見返してやろうと思うさ。ボクはこんなところで立ち止まるはずはないからね。」
「それがステージに立つ理由ですね。」
「ああ、あの熱狂に充てられてしまったんだよ。この餓えを満たすものはステージの熱狂しかないと分かってしまったんだ。」
「さて、ボクたちはこんな感じで考えているかな。」
「私は杏さんもやるときはやる人だと思っています。普段はあんな感じですけど……。でも効率が良いというんでしょうか?それでも世渡りが上手とは言えませんね。」
「そうだね、アンズと一緒にユニットを組んだことがあるが、彼女は自由の翼をもつものだよ。羽ばたくことはほとんどないから不動の精神とでも言っておくか。能力を持つがモチベーションを保てない苦労人だ。」
「結局、私たちが話した内容で納得するんでしょうか?杏さんはすでにこのようなことは理解していそうですけれど。」
「アンズは働く理由があればしっかり働くんだけどね。今は外から理由をもらって働いている感じだ。だけど与えられるだけではきっと満足しないだろう。」
「では杏さんが自分で働く理由を見つけるのが一番ってことですね。」
「そう、いつか内なる渇望を見つける日が来る時まで。」
「では見つけるまで杏さんはファンのために、そして私たちのためにぜひ働いてほしいものですね。」
「そうしようか。これでひとまず解決ということになったかな?」
「それじゃあ、またいつか相まみえる日まで。お相手は二宮飛鳥と、」
「橘ありすでした。ばいばーい!」
「それではさっそく杏さんのところに行きましょうか。」
「相変わらずアリスはせっかちだね。」
「そんなことはないです。心持で人の行動は大きく変わります。」
「でも一心不乱に働くアンズの姿は想像できないな。」
「……私も想像できません。」
「それでもやらずに決めるのは早いからね。」
「そうです。ではいきましょう!」
「果たして起きているかな?」
「その前に事務所にいるんでしょうか?」