もしもゼノブレイド2のコアクリスタルガチャが原作のダメな部分を残しながら黎明期FG〇石ガチャ並のゴミクズ要素もあったら。   作:エステバリス

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 新大陸で古龍渡りの調査をしていたら投稿するの忘れてたので初投稿です。




第二話 機械仕掛けの人形(ブレイド)(12,000G払えも)(50万G貯めるからヤダ)~前編?~

 

 

 レックスが数百回ものやり直し(リセマラ)を終えた後のこと。

 シンの腹シン(ホムラジョーク)であるメツになんとか善戦したりレックスの育ての親である巨神獣のじっちゃんことセイリュウが縮んだり、なあなあで同行したニアとビャッコが捕まったり色々あった後。

 レックス、ホムラ、じっちゃんはノポン族の少年『トラ』に匿われてひとまずは事なきを得ていた。

 

 そして今、レックスは持ち前の正義感で捕まったニアとビャッコを解放しに行かんと救出計画を企てていた。

 

「すごいざっくりすっ飛ばしたも」

 

「うむ、ゲームだとここまで進めるだけでやり込まなくても数時間は使うハズじゃが、まるで一瞬の出来事みたいだったのう」

 

「詳しく知りたければゼノブレイド2を買おう!

 とでも言わんばかりの進行速度でしたね」

 

「そういうメタな発言は控えた方がいいと思う」

 

 レックスのツッコミは皆受け流す。

 

「そうだも! アニキの大きな助けになる手段が一つ、トラは持ってたも!」

 

「え、本当かトラ!?」

 

「もっもっもーー実はこれを人様にお見せするのは初めてだも」

 

 そう言うとトラはノポン族特有のまるっこい身体で家の一角にある、カーテンをバッと開いた。

 

「まだ誰にも見せたことのない、トラだけの秘密……『人工ブレイド』なんだも」

 

「人工ブレイド……」

 

「これがーー」

 ホムラとレックスが呟く。

 視線の先には物々しい機械のケーブルに繋がれた、鋼の青髪。眼を閉じ、俯いていてもわかる幼さと鼻の絆創膏的なもの。そして嫌でも冷たさを感じる鈍色の肢体。

 

 紛うことなきロボット少女だった。

 

「トラはドライバーに憧れてたも」

 

 そしてトラは聞いてもいないのに身の上語りを始める。唐突な自分語りはノポン族の特権も。

 

「でもトラには……トラには、ドライバー適性がなかったんだも」

 

 その悔しさはレックスもよく理解できる。レックスも元々はホムラの力でドライバーになるまではドライバーにはなれなかったからだ。

 

(話の都合のために数百回殺されたせいで共感ができないな)

 

 しかし、世の中にはそれはそれ、という言葉もある。

 

「アニキ達は見たかも? トリゴの街の大通りでドライバースカウトをやっているも。

 トラも1年前、ドライバースカウトに志願したも。でもーー」

 

「ダメだった、というわけじゃな」

 

「トラくんも、あんな目に……?」

 

 ホムラはトリゴに来た際に見た、ブレイドとの同調に失敗して全身から出血した頑強なグーラ人を思い出す。

「たわば!! ちにゃ!! いてえよ~!!」とか言ってた気がする。

 

「も。

 三日三晩覚えのないリボ払い請求が来たも。金利がメチャクチャだったも。ノポン裁判不可避だったも。

 ちなみにその件でグーラに駐留してるスペルビア軍に訴訟を起こして勝ったも……虚しい、戦いだったも」

 

「そ、それだけ……?」

 

「それだけ? じゃないも!!

 トラが絶対に支払えない金額だったも!人は血が出れば死ぬようにお金が底を尽きても死ぬんだも!!」

 

 ぷんすかも! とノポン族にしてはかなり大柄な身体を揺すって怒りの感情を露にする。

 

「まあともかく、この人工ブレイドが完成すれば、適性のないトラもドライバーになってアニキの助けになれるも」

 

「おお! 凄いではないかトラ。それはトラが一から作ったのかのう?」

 

じっちゃんが問うと、トラは自信あり気に首を横に振る。

 

「違うも。これはセンゾーじいちゃんの作った基礎理論に、タテゾー父ちゃんの考えた構成パーツに、トラが穴を埋めるカタチで造ったも。

 じいちゃんと父ちゃんにも完成の瞬間を見せてやりたかったけど、じいちゃんは死んじゃって、父ちゃんもどこかに行っちゃったんだも」

 

「……で、これ動かないのか?」

 

「もうほぼ完成形も。だけど足りないパーツがあるも」

 

「足りないパーツ?」

 

「買い足せばいいだけも。でもトラ、財布すっからかんも」

 

「……トラ、訴訟起こして勝訴したんだよな?その分のお金は……」

 

「全部ご飯と人工ブレイドの開発資源に溶けたも」

 

 どうやら親子三代の夢には大きな金が懸かっているらしい。

 

「……貸せばいいのか?」

 

「できれば出してくれると助かるも」

 

 ノポン族は商魂逞しい種族だ。だからこそ彼らは人語を介せる種族の中でもほぼ唯一と言っていいくらい人間と共存できる種族足り得ている。

 まあ、逞しすぎて時々不祥事を起こしたり、今のトラのように堂々と開発資金をせびて来ることもあるが。

 

「わかったよ、いくら出せばいい?」

 

「だいたい60,000Gも」

 

「ーーろ、60,000!?」

 

 一気に出す気が引けてきた。この金額を余裕で渡す子供なんてそうそういないだろう。☆3ブレイドを求めて金を賭ける者だって多少は躊躇う金額だ。

 

「でもでも、人工ブレイドが完成すれば本当にすんごいも!アニキ、どうか未来への投資だと思って欲しいも」

 

「う、ぐ……」

 

 レックスはトラの懇願にどう応えるべきか悩んでいると、隣のホムラが声を掛けてくる。

 

「レックス。トラくんを手伝ってあげましょう」

 

「え? でも、ホムラーー」

 

「60,000Gくらい、☆3ブレイドを当てるなら避けては通れない道ですから」

 

「ホムラ、キミの金銭感覚がとんでもなく破綻してることはよくわかったよ」

 

「……それに、お金だったら私がなんとかしますから」

 

「「「な、何ィ!?」」」

 

 男3人、その爆弾発言にざわめく。

 思わずまじまじとホムラの身体を見つめる。

 おっぱい、整った柔和な顔立ち、おっぱい、太っているわけではないが主張の激しい服に食い込んだ肌、おっぱい、下手をすれば下の鼠径部が見えてしまうのではないかと危惧してしまうピッチリした短パン、おっぱい、しり、おっぱい、最高に柔らかかった太腿、おっぱい、おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいお

 

「はい、これ」

 

「へ?」

 

 ホムラが渡してきたのは、彼女の耳にあったイヤリングだった。

 

「天然モノだから60,000はくだらないハズ」

 

「い、いやダメだよ。そんなの受け取れない!

 ……ああわかった! こうなりゃオレも男だ、全額払ってやる!」

 

「流石アニキも!」

 

 結局相場価値が上がっていたせいで支払うこともなく、サルベージでタダで引き上げたのは内緒だ。

 

 






 この作品は作者が一応の時系列に気を遣いながらもプロットなんて作らずに作ったことを知ったレックス。
 次の話が原作二話なのか三話なのかもわからない。
 クリスタルへ込められた悪徳と野心を込めた悪意。
 ここは定価を支払えば必ず決まった結果の出てくる据え置きゲーム。
 欲望に負けて基本無料に踊らされた愚か者のソーシャルゲームの対極、安全志向。
 人々は何を求めてコンビニにカードを買いに走る。

 次回、課金ブレイド2、「???」
 レックスが食べる雲海鮫のあぶり焼き×3は冷たい。


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