温かい目で読んで下さると助かります。
~side 眸~
とある渓谷で少年は目が覚めた
(うっ......ここは? 僕はいったい何でここにいるのかな?)
(体中が痛い、声も出ない......誰か助けて!)
~side 華琳~
「盗賊に襲われた馬車はこの渓谷の下か.......春蘭、秋蘭、私に付いて来なさい。生存者を探しに行くわよ」
「「はっ!!」」
華琳たちは渓谷の馬車が落ちている場所まで馬を走らせた。
「これは.....」
「....ひどいですね。」
「秋蘭この馬車は何を運んでいたの?」
「おそらく町から攫ってきた子供や女などかと思われます」
「クソッ!助けたれなかったか」
春蘭は近くの岩を自分の剣で真っ二つにした。
「やめなさい春蘭」
「姉者.....」
「クソックソッ!.....ん?」
「どうした姉者」
秋蘭の声も聞かず春蘭は黒い布の塊へと近づいていった。
......モゾッ...
「!? 華琳様生存者です!生きている小僧を見つけました!!!」
「本当か!? 秋蘭は兵たちと此処の者たちの埋葬をお願い。私と春蘭はその子と一緒に城へ帰るわ」
「わかりました。姉者その子を頼むぞ」
「あぁまかせろ。行きましょう華琳様」
華琳と春蘭は城まで一度も止まらず馬を走らせた。
~side 眸~
目が覚めると知らない天井だった。
身体を起こそうとすると今まで感じたことのないような痛みが全身を駆け巡った。
あまりの痛みに寝台から落ち更なる痛みが眸を襲い声にならない叫びとなった。
「っ!?~~~~~~!?!?」
すると部屋の扉から黒髪と青髪の女の人が飛び込んできた。
「どうした! 目が覚めたか!」
「大丈夫か? まだ傷もいえていない大人しくしていろ」
黒髪と青髪の女の人が心配そうに近寄ってきた。
しかし眸は近づいてくる2人に威嚇をし始めさらには痛む全身を無視しながら暴れ始めた。
「おい! やめろ! 落ち着け!!」
「錯乱状態か! どうすれば......」
「これはいったい何の騒ぎ!」
「華琳様! こやつ目が覚めたと思ったら急に暴れだして...」
「この子は人攫いにあった子よ。すこしは考えなさい。複数人で近づくのは極力控えなさい」
「はい.....申し訳ありません」
「私があの子を宥めるからあなた達はそこにいなさい」
「華琳様!? 危険すぎます!!」
「危険なんてはなからわかってるわ。けどこの子がこんな状態になってしまったのも私の力不足が招いた結果よ。責任は取らなくちゃ」
華琳は2人にそう言って眸に近づいていきました。
(来ないで来ないで!! ヤダヤダヤダ~!!!)
眸は華琳が近づくにつれまたパニック状態に戻った。
そして華琳が眸の前にしゃがんだ時眸のパニックは最高潮に達していた。
....ガブッ!
眸が華琳の首筋に噛み付く。
「華琳様!!」
「来るな!!!」
「っ!?」
「大丈夫。大丈夫よ。私はあなたに何もしないから安心して」
華琳は首筋に噛み付いた眸に優しくささやいて言った。
すると噛む力がだんだん弱くなり眸は首筋に口をつけたまま意識を手放した。