Fate/stay another world   作:レッサーパンダ

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6-9 王の下へ

 アーサー王がキャメロット城へと到着した最中、ベディヴィエールは万が一フランスが約束を破り攻め込んだ際の為にフランスとの国境付近に残っていた。

 フランス王が約束を破りアーサー王を攻撃すれば他国からフランス王は避難されるであろうしフランス王の言葉は信用が出来ないと他国の王たちも考える、しかしそのデメリット以上にアーサー王を討つメリットの方が自国に有益だと判断すれば約束を保護する可能性も十分に考慮する必要があった。

 そんなフランスとの国境付近に居るベディヴィエールの下に馬で駆け寄って来る者たちがいた。

 

 「待たせて済まない、ベディヴィエール」

 

 そう謝罪して近寄って来たのはランスロットであった。

 

 「いえ、来てくれたことに感謝します。これで私はアーサー王の下へ向かえます」

 

 ベディヴィエールはフランス軍の万が一の攻撃の為に仕方なく残っていたが本心ではスグにでもアーサー王の下へと駆け付けたかった。

 ランスロットが来たことによりベディヴィエールは万が一のフランス軍が攻撃してきた際の楯の役割をランスロットに任せたのだ。

 

 「私を信用してくれるのか?」

 

 ランスロットはベディヴィエールへと尋(たず)ねた。

 一度裏切ったという自責の念があるランスロットはそれでも信じてこの場を任せるベディヴィエールに困惑をしていた。

 ベディヴィエールは昔と変わらぬ普段通りの笑顔で口を開いた。

 

 「私はランスロット卿を信じています。私だけで無くたとえこの場に他の円卓の騎士が居たとしてもそう言うでしょう」

 

 ベディヴィエールのその言葉にランスロットは胸が締め付けられる思い出あった。

 実際に他の円卓の騎士が事の発端であるランスロットのことをにベディヴィエール同様に信じるかは定かではないが。

 

 「必ずフランス軍を連れてアーサー王の援軍に行く、それまでアーサー王のことを頼む」

 

 「お願いします。それまでアーサー王の身はこの命を盾にしようとも守ってみせます」

 

 未だに軍を動かさないフランスの事を申し訳なさそうランスロットが言うと、ベディヴィエールはアーサー王を守る事を誓いその場を後にした。

 ベディヴィエールはアーサー王の下へ駆け付けるために馬を全速力で走らせたかった、しかしその気持ちを必死に抑えた。

 馬が走ることに特化した生き物といえども全力で走ればそこまでの長い距離を走ることは出来ない、七~八割の抑えた力で走れば馬は長い時間走ることが出来る。結果的にその方が目的地に早く着くのでベディヴィエールは馬を全力で走らせたいのを必死に堪えてアーサー王の下を目指した。

そんな先を目指すベディヴィエールたちの前に大量の生気無き兵士たちが大量に現れた。

 

 「何だこれは!?」

 

 突然現れた生気無き兵士たちが目の前に現れてベディヴィエールの部下たちに動揺が走った。

 ベディヴィエールは目の前に現れた敵に心当たりがあった、過去にガウェインとモードレッドが戦った義経と宋江、その二人を逃がす為に突然現れたという死霊兵。

 ベディヴィエールは自分たちの目の前に現れた死霊兵はアーサー王と合流を妨げる狙いであるとスグに理解した、そして敵は未だに姿を見せぬ{選定者}と言う人物の仲間であることも。

 ベディヴィエールは自分の部下たちに素早く指示を出すと部下たちは陣形を作り替えた。

 そしてベディヴィエールを先頭にして小さく密集した陣形を取ると、錐で穴を開けるように死霊兵たちの大軍を一点突破で置き去りにした。

 

 「良く練兵された兵と優れた指揮官、私が戦うに相応しい敵に感謝しよう{選定者}」

 

 白起は自分との約束を守ったこの場に居ない{選定者}に礼を口にするとベディヴィエールと対峙するべく先回りをする為に馬を走らせた。

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