東方緑妖想   作:和菓子屋蜜柑

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どうも、和菓子屋蜜柑デス
今回から、異変に入っていこうと思います
11月になり、今週からかなり投稿スペースが遅れてくかもしれませんが、よろしくお願いします
春雪異変は、原作沿いに行く予定ですが、その内容までは、原作沿いではないと思います
それでは、狼と春集め。よろしくお願いします


狼と春集め 其ノ壱

「ねぇ、妖夢、爽歩」

 

時は冬。春になろうとするちょうど境目。桜が咲いてもおかしくはない時期。

僕がここの使用人を務めて幾数年。西行妖の前に立っていた主人(幽々子様)が言った。

 

 

「この桜が満開になったとき、何があるのかしら。私は・・・この西行妖が満開になった所を見たことないわ・・・」

 

 

まるで、幽々子様は何かを探しているようだった。それが何かは僕にはわからない。横目を使って、隣にいた妖夢を見たけど、彼女も困惑しているようで、まるでわかってはいないようだった。

 

 

「幽々様・・・いきなりどうしたのですか?花見でもしたくなったのですか?春妖精でも連れてきますか?」

 

 

「そうじゃないのよ。爽歩。いつもこの桜を見ると、何かを思うの。何かはわからないけど、何か大切なものがある・・・って」

 

 

「・・・西行妖は、1回だけ咲いたと言う話を聞いたことがあります」

 

 

「それはいつかしら。妖夢」

 

 

「私の祖父がここ白玉楼で庭師をしていた時のことです」

 

 

「・・・妖忌さんが・・・?」

 

 

「はい。1回、そのときに満開になったみたいです。」

 

 

「そう・・・。妖忌は何か言ってた?」

 

 

「・・・祖父は遠くを向いて、すごく悲しそうな顔をして、言っていました。『あの桜の木だけは咲かせてはならん。だが、手入れは必ずどの草木よりも行わなければならないー。』と。」

 

 

 

「・・・。そう。妖忌が。そういえば、彼はすごく西行妖を手入れしてたわね。私が聞いても何も教えてくれなかったけど」

 

 

「・・・それなら、妖忌さんを探せばいいじゃないですか」

 

 

「妖忌を?」

 

 

「はい。武者修行に出ているとはいえ、妖怪の賢者の紫さんならば何か知ってるハズ。」

 

 

「・・・そう、ね。紫に聞いてみるのもいいかもしれない。彼女なら、何か知ってるはず。・・・爽歩」

 

 

「はい」

 

 

「紫の元に行って西行妖の事を聞きに行きなさい」

 

 

そういうと、幽々様は蝶を出した。蒼と桃色が混じり合ったような蝶。

幽々様の能力。

 

 

「この蝶について行きなさい。紫の元へ導いてくれるわ」

 

 

「妖忌さんじゃなくてもいいんですか?」

 

 

「ええ、妖忌じゃなくとも紫なら、必ず何か知ってるはずよ」

 

 

「わかりました。妖夢、悪いんだけど、僕がいない間白玉楼を任せてもいいかな」

 

 

「もちろんです。幽々子様も白玉楼も私が守ります!」

 

 

「それじゃ、行ってきます。幽々様、食べ過ぎちゃ駄目ですよ。それとあまり白玉楼内でも薄着でいないでください」

 

 

「わかってるわ。爽歩」

 

 

「ありがとう」

 

 

「いえ、主の為ですから。それじゃ、妖夢。幽々様を頼むね。妖夢も無理はしちゃ駄目だよ。絶対に。約束だよ」

 

 

「だ、大丈夫です!」

 

妖夢は拳を握り、胸を叩いた。

だ、大丈夫かなぁ。心配だ・・・

僕はそのまま半霊を手に取り、身体に入れる。

少し胸が熱くなり狼化状態になった

今回通常の大きさであまり霊力を消耗しないように身体を整える

 

 

「ふふふ、それじゃいってらっしゃい。私の狼さん」

 

 

「行ってらっしゃい。爽歩さん」

 

 

幽々様と妖夢に一礼し、そのまま空を駆けた。

冬はまだ明けない

春もまだ当分こないだろう

 

 

(そういえば、紫さん冬になってから全く見ない・・・。体調でも悪いんだろうか)

 

 

幽々様の蝶はひらひひらりと案内し始める。僕もそれに付いていく

 

 

「・・・霧だってきたなぁ」

 

 

あろう事か、僕は大きな失敗をしてしまった

その霧が濃くなってきて、幽々様の淡い光を放つ蝶を見逃してしまった

まるで、一瞬の隙をついて、消えたかのように・・・

そこで困ったことが1つ出来た

 

 

「・・・迷った。どうしようかな」

 

 

わたわたとしていると、ひとつぼんやりとした光を見つけた

 

 

 

「あれは・・・家?」

 

 

見えたのは家だった。古風な日本家屋。

しょうがない。あそこで道を聞くとしよう

行くと、そこには猫がたくさんいた

狼の姿を解除して、入っていくと、弾幕がいきなりきた

 

 

「ここに入らないで!狼!」

 

 

猫耳を生やした女の子。猫又ってやつだろうか

多分、僕を敵と思って居るのだろう。仕方ないよね、猫と犬って基本的に相性悪いことが多いから・・・

 

 

「待って!僕は迷ったんだ!」

 

 

「うるさい!」

 

 

毛を逆立てて、怒る様子はまるで猫。

でも、このままでは埒があかない。どうしても道を聞かないと

僕は愛刀・鈴音を床に置いた

 

 

「これで信じてもらえないかな。僕の愛刀なんだ。僕は争う気はない。お願いだ。道を教えてくれ」

 

 

「・・・本当に道だけ?」

 

 

「ああ、道だけだ。教えてくれたら、すぐに引き返す」

 

 

「怪しい!」

 

 

そのまま、飛びかかってきた。

直線的な動きは撃退のできるルート

 

 

「ぐっ・・・」

 

わざと僕はその攻撃を受け止めた

シャツが破れ、血が吹き出る

首を狙われなかっただけいいだろうか

 

 

「僕は君と争うつもりはない」

 

 

「私はここの猫を守るんだっ!『童符「護法天童乱舞」』

 

 

次は完全に人を傷付ける為の弾幕が張られた。弾幕ごっこの威力ではない

多分、この子とわかり合うためには、絶対に反撃はしては駄目だろう

これは避けるしか・・・ないか

退路を探すために周囲をぐるりと見渡す

1つ、退路は見つけた。だけど、

 

 

「猫がいるっ!」

 

 

僕は腰を抜かしてしまったのか、動けない猫を見つけてしまった

それも、その猫のいる場所は弾幕がぶつかるルート。あれでは避けれないだろ

 

 

(ああ、もう!)

 

 

弾幕のぶつかるルートを脚に電気を纏わせ、移動する

ぶつかる寸前に、猫を腕の中に入れ、自身の頭を打たないよう身体を丸くさせ受け身の態勢を取る。

その瞬間、背中に弾幕がぶつかった

 

「っつーーー!」

 

背中に火傷のような嫌な痛みが奔る

そのまま僕はごろごろと転がっていった

弾幕が終わるまで、猫放さない。ようやく、最後の弾幕が過ぎていくころには、僕の上着はぼろぼろ、シャツも破れ、身体からは赤い血が流れ出ていた

腕の中からでてきた猫は心配そうに「にゃー」と泣いていた

 

 

「!?」

 

 

猫又少女はそれをみて、敵であると認識している僕が逆に猫を守っていて、逆に、自身が守るはずの猫を傷付けようとしていたことを気がついたらしい

 

 

「ごめんなさいっ!」

 

 

僕に近づいてきて、謝った

本当に僕が道に迷ってしまっただけだと、ようやく理解してくれたようだった

 

「いたたた・・・ごめん、悪いんだけど、包帯かなにかあるかな・・・・」

 

 

「ちょっと待っててください!」

 

 

猫又少女は奥に行き、すぐに止血できるものを持って来てくれた

その間、僕は鈴音を取りに行き、さっきの弾幕で歪んでないかを確認した。よかった。歪んでいない

止血をしている間、ここの事を教えて貰った

ここは、マヨヒガと言い、猫の里であるらしい

で、この子の名前は橙。

 

 

「私は藍様の式なのです」

 

 

「藍?」

 

 

「八雲藍様です」

 

 

「ね、もしかして、紫さんの家も知ってる?」

 

 

「はい!藍様も紫様と一緒に住んでいるのでわかります!」

 

 

「僕は、夢魂爽歩。白玉楼の西行寺幽々子様の従者をしているんだ。幽々子様の命で紫さんに用事があるんだけど、案内してもらえないかな」

 

 

「お客様!?どうしよぅ‥‥。藍様に叱られる」

 

 

紫の客に傷をつけてしまった事に対し、先ほどよりも落ちこんでいるのがわかる

 

 

「次から、気を付ければいいんだよ橙。誰にだって失敗はあるから」

 

 

橙を元気づけ、僕は猫又の少女と共に八雲邸に向かった

多分、この子がいなかったら、僕はたどり着けなかっただろう

八雲邸は、一般の妖怪ではわからない場所にあり、僕程度の実力の者が気楽に行けるような場所ではないらしい

橙が道を案内してくれているおかげで、迷わず、まっすぐと目的地にたどり着いた

八雲邸は、思っていたよりも小さく、平屋の一軒家と言う感じだった

妖怪の賢者だから、もっと大きな場所に住んでいるイメージがあった

 

「藍様ただいま!」

 

 

「橙、お帰り。・・・おや、珍しい。お客様か」

 

 

玄関を入ったところで、金色の狐がいた

 

 

ぞわり

 

 

寒気がはしる。絶対的な強者。自分よりも上の捕食者に心臓を捕まれるイメージ

 

 

「すまない。大丈夫かい?」

 

 

目の前の人物に肩を叩かれ、気がついた

 

 

「す、すいません」

 

 

「すまないな。多分、私の妖力に当てられたんだろう。紹介が遅れた。私は八雲藍だ。紫様の式で、九尾の妖狐だ」

 

 

「ぼ、僕は白玉楼の主、西行寺幽々子様の従者の夢魂爽歩と申します。一応、半人半霊です」

 

 

「君の半霊は蒼銀狼!?」

 

 

「蒼銀狼?」

 

 

「銀狼の亜種さ。紫様が殺した妖獣でも一際強かった存在だ。私も退治対象の一匹だったけど、紫様が式の道を示してくれたからここにいるんだ」

 

 

「知り合い・・だったんですか?」

 

 

「昔、縄張り争いをしていただけだ」

 

 

(な、縄張り争いって・・・。もしかしてでも、こいつすごい奴だったのか)

 

 

手を向けると、嬉しそうに腕に絡まりついてくる

こうしてると、僕の魂を半分喰らった狼とは思えない

 

 

「それで、どうしたんだ?」

 

 

「あ、はい。あの、紫さんはいらっしゃいますか?」

 

 

「あぁ。紫様か。今、寝ておられーー「いるわよ」

 

 

藍の後ろから、更に声がした

白玉楼でも、何度も聞いたことのある声

紫色のドレスを纏い、アリスさんとはまた違った綺麗な金髪を持ち、アメジストのような色合いの知性を醸し出す瞳。そこには妖怪の賢者、八雲紫がいた

 

 

 




爽歩はこれから八雲さん家に訪問でっす
橙は良い子だと信じてる
猫耳~。妖夢がつけて欲しいw
よし。いつか、短編でやろう。ハロウィンコスもやったんだから、猫耳もいいハズだ
紫が起きているのは、これから幽明結界をいじる作業があるためです
・・・。妖夢と爽歩が里に出歩いている件に関しては、まぁ、ご都合と言うことで、お願いします。(和菓子屋も春雪異変を書いていて思い出したorz
ほら、きっと、何かしろ、ゆかりんの力で里に下りてたんだよっ
爽歩はこれからどうなるのか・・・・乞うご期待!
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