なんとか、三連休最後に投稿することができました
たぶん、次からちょいと遅れます
「こんにちわ。幽々子の可愛い狼さん。名前は爽歩で合ってるわよね」
「はい」
「それで、こんな寒い中何しに来たの?」
「白玉楼の我が主、西行寺幽々子様からの疑問を聞くために来ました」
「何を聞きに来たのかしら」
(あれ・・・。紫さんはもしかして、僕の聞きたい内容を知らない?)
「あ、そうそう。私、冬は冬眠しているから、覗きはしてないわよ」
なるほど。疑問が晴れた
「・・・白玉楼の桜。西行妖の事を聞きに来ました」
「!?。・・・そう。藍、お茶を入れて頂戴。爽歩、中に入りなさい。長くなるわ。」
西行妖の事を口にした瞬間、紫さんの表情が変わった
普段、表情がそんなに変わらないのに。紫さんの表情の変化は、青ざめたとでも言うべきか
「お茶、どうぞ」
僕は、八雲邸の居間に通された
藍さんが、お茶を入れて、机に置いてくれる。普段、僕がやっていることなので、微妙に居心地が悪い
「西行妖だったわよね」
「はい」
「・・・幽々子は何を言っていたの?」
紫さんの表情は今は険しい。その顔からは何となく予想はできているといった感じだった
「幽々子様は、西行妖が咲いたことが、自分が生きている時に1回も見たことがない事。そして、咲いたらどうなるのか」
「そう。やっぱり・・・・」
「やっぱり・・・?」
「いいわ、話しましょう。幽々子の過去を。そして、西行妖の始まりをーーー」
西行妖の元で、幽々様のお父上が大きな桜の木の下で自害したこと
そのお父上は様々な方に好かれており、幽々様のお父上が自害した桜の木の下でたくさんの方が自害したこと
その桜の木が、人の精気を吸い、人を殺す妖木となってしまったこと
「それから、幽々子は人を殺すただの妖木となってしまった桜の木を嘆いた。そして、幽々子は、西行妖の元で自身の体を封印の鍵として桜の木に封印を施したの。幽々子は本来、「死霊を操る程度の能力」を持つ人間だったけど、妖木となった桜の木ーー西行妖の影響で、「師を操る程度の能力」となり、鍵となった幽々子は転生をすることが不可能になったわ。亡霊になった幽々子は生前の記憶を全て無くし、四季映姫・閻魔大王とでも言った方が、わかりやすいかしら・・・。彼女に転生ができない幽々子に冥界を任せ、白玉楼ができあがった」
「・・・!?」
西行妖の下に幽々様の体がある!?
「そして・・・あの桜を咲かせてしまうと、封印が解けるわ」
封印が解ける・・・
体・・・亡霊となったが、幽々様の魂・・・
まさか・・・
「そう、そのまさかよ。封印が解けると幽々子の死体が解き放たれ、幽々子を亡霊にさせている原因がなくなるわ」
「それでは、幽々様は人に、人間に戻るというという事ですか?」
「いいえ。そんな昔の死体が保たれているはずがないでしょう。朽ちた体に、魂が入っても・・・」
「生き返ることはできない」
「そう。そして、幽々子は転生ができない。そこから推測されることはーーー幽々子自身の消滅の可能性」
「っ!?」
血の気が引いていく感覚。
西行妖が咲くと、幽々様が消滅する可能性がある・・・
そんなことを告げられて僕の頭がパンクしそうになった時、1つの声が聞こえた
「紫様」
「どうしたの藍」
「幻想郷の春が白玉楼に集められているようです」
「えーーー」
「幽々子・・・。動いてしまったのね」
「どうなさいますか?」
「私たちは・・・動くことができない」
「紫さんっ!どういう事ですか!?」
「・・・幻想郷の春が集められているわ。白玉楼に。多分、幽々子が妖夢に命じたのでしょう。西行妖を咲かせるために」
「そ、それは・・・」
「そう、先ほど話をした封印を解く事にしたのよ。彼女は。咲くと、封印が解け、妖夢もきっと西行妖に喰われるでしょう」
ドクンッ
心臓が締め付けられ、痛みを発する
幽々様が・・・・妖夢がいなくなる・・・・?
「ゆ・・・紫さんなら止めれるのではっ!?」
「・・・私は止めることは出来ない」
「すまないな、爽歩。」
「どういうことですか・・・紫さんは幽々様の親友ではないのですかっ!?」
声が震える
頭がぐらぐらする
「これだけの規模になってしまうと、私が直接手を出すことが迂闊にできないのよ・・・。だけど、間接的ならば、爽歩、あなたを支援しましょう。私は・・・・二度と親友を失いたくない」
紫の言葉は重みがあった
二度と失いたくない。これは、きっと、生前の幽々様を示すのだろう。
「あなたは・・・どうする?幽々子と共に異変を成し遂げて見せる?それとも、異変を止める・・・?」
「・・・僕はっ・・・・」
酸欠のような頭で考える
あの温かい
命の恩がある
「・・・まだ、幻想郷の春は全て集められてはいないわ。あなたの判断はまだ遅くない。だから、今は向かいなさい。異変の地へ
博麗の巫女、あなたを霊夢の元に送るわ。本当は幽々子の元に送りたいけれども、異変の元凶の場所へは手が出せない。だから、あなたは異変を解決する霊夢と共に幽々子の元へたどり着きなさい。そして・・・・幽々子を止めて頂戴」
「わかりました・・・・!」
僕は立ち上がる
「その前に、爽歩。あなたその状態で万全に戦えるの?」
紫さんは僕の傷を指で示した
橙とやったときの傷
「藍。爽歩の手当をしてあげて」
「御意に」
導師服を着た藍さんが清潔な脱脂綿やアルコールなどの消毒品に止血するための包帯を持って来た
「ほら、傷を見せてくれ・・・。すごい傷じゃないか。これは・・・橙の霊力の残滓?」
「来るときに、橙と戦ったんです」
「何・・・・?」
藍さんから、凄まじい霊力が発せられる
その霊力の波動からは最初の元とのは全く違うもの。
それはーー怒気
「僕は手を出してはいません。道を訪ねた際に、橙から襲いかかってきたのです」
説得を試みる
このままだと僕はこの場で殺される
「そこまでよ、藍」
「紫様」
「あなたは誰の式?何いきなり私の親友の従者に手を出そうとしているの?」
「紫様です・・・。申し訳ありませんでした・・・」
「自分の式を過保護にしすぎではないかしら?ほら、橙。」
ぷるぷると震える橙がいた
「藍しゃま・・・すいません。爽歩の言った事は本当です」
「橙・・・。」
「・・・これでどちらが正しいかはっきりしたわよね?藍。あなたはあなたの式に対して過保護過ぎるわ」
「・・・・以後・・・気を付けます。済まなかった爽歩」
「いえ、わかってくだされば・・・」
その後、すぐに藍さんは僕の手当を行ってくれた
腹部の傷と、背中の傷はざっくりと裂けていた為、縫うことになった
「腹部は自分で出来ます・・・が、背中を頼んでもいいですか?」
「あぁ。任されよう」
痲酔なんてものはこの場にはない。
とりあえず、傷口さえ閉まって、血が出なくなれば上等。早く、行かないと
痲酔があったとしても、多分僕は使わなかっただろう。痲酔を使ってしまうと、しばらく四肢の感覚が鈍る。この後すぐに動かないといけない身としては、そんな状態で行っても足手まといになる
歯を食いしばって、傷口を縫い合わせる
橙の攻撃は、幸い、傷口をボロボロにさせるようなものではなく、本当に綺麗に切れていたため、縫うことが楽だった。もちろん激痛は奔る。肉と肉を糸で引っ張り、無理矢理合わせる。
後ろは藍に縫ってもらい、なんとか傷口を塞ぐ
「大丈夫か?」
「・・・はい。なんとか」
顔中に脂汗が半端ない
だが、このまま血が流れ続けると、体力にも関わってくる。
「ほら、爽歩。ちょうど良い服あったからこれ着ていきなさい」
そう、スキマの中に手を突っ込んだ紫さんが出してくれたものは、黒いズボン。白いシャツ。そして、枯草色の上着。上着にしては長く、紫さんに聞くと、「ロングコート」と呼ばれるものらしい。背中にはベルトが付いており、そのベルトは長い。
それを着ると僕は鈴音を剣帯に吊した
「紫さん、ありがとう。僕は行きます」
「わかったわ。それじゃ、道を開くわ」
僕よりも少し大きいスキマが開かれた
「幽々子を、助けてあげて頂戴・・・」
スキマが閉まる瞬間に聞こえた声は鳴きそうな声だった
「行ったわね・・・。藍。結界をいじるわ。霊夢が、異変解決者たちが冥界に向かいやすいように、幽明結界を薄くするわ」
「御意」
紫が開いたスキマを通り、二人は消えていった
と、言うわけで、次回は嫁が登場
ふふふ。さぁ、果たしてこれから爽歩どうするのでしょうか
問題は延期しただけ。
予想しながらお待ちください!