和菓子屋蜜柑です
多分、これで今月は終了です
不気味な目の空間、スキマを通り、僕は人気のない神社に降り立った
「うう、寒いわね。あら、参拝客の方かしら。」
そこにいたのは紅白の巫女だった
いつか、遠目で見た紅白の改造巫女服を着ている巫女
「君が・・・博麗霊夢?」
「そうだけど。素敵な賽銭箱はあちらよ」
「賽銭・・・?あぁ。この異変が解決されてから行くよ。君は今から異変を終わらせにいくんだろ?」
「そうよ。寒いのは嫌いなの。縁側でお茶も飲めやしない。暦なら本当はもう桜が咲いてもいいはずなのに、なんでまだ冬なのよ」
「そのことで頼みがあるんだ」
「何よ」
「僕を、異変解決に連れていって欲しい」
「嫌よ」
即答だった
「何で知りもしないあんたを連れていかないといけないのよ。それも、あんた半人半妖でしょ。別に、妖怪を差別する意味じゃないけど、怪しいわ。なんだか、今回の異変と関わってそうだし」
「・・・申し遅れた。僕の名前は夢魂爽歩。白玉楼の従者をしている。訳あって、異変解決に強力したい」
「ふぅん。白玉楼っていったら、冥界じゃない。信用はしてあげるけど、異変の素人を連れていくことはできないわ。どうしてもというなら、紅魔館に行きなさい」
「紅魔館?あの湖の近くに出来た吸血鬼の館かい?」
「そうよ」
「何で?」
「勘よ。なんだか、あそこにいる従者・十六夜咲夜なら動くと思うわ。私の勘はよく当たるのよ」
「・・・わかった。ありがとう。紅魔館に訪ねてみることにする。もし、緑色の服を着た銀髪の剣士の女の子を・・・いや。なんでもない。異変解決後にまた賽銭入れにくるよ」
「賽銭入れてくれる人はいい人よ。私は連れて行くことができないけど、悪いわね」
「いや、無理を言ったのは僕の方だ。ありがとう。それじゃ」
僕はそのまま博麗神社の屋根に跳躍した。そのまま、周囲を見渡すと、すぐに紅魔館は見つかった
真っ赤な屋敷。
しかし、さっきの霊夢みたいに断られてしまうかもしれない
・・・しょうがない。駄目もとで行くしかない・・か
「行こう」
半霊に向かって言うと、力強く頷いた気がした
いつも通り、手をかざし、狼化する
「あ、いいなぁ、もふもふ・・・」
霊夢の声を聞きながら飛びだった
脚力を強化した狼化状態で、すぐに紅魔館に着いた
門の前に降り立つと銀髪の
「あ、あの、すいません」
「なにかしら」
「どうしたんですかー?」
「今から、異変解決に行くのですか?」
「そうよ。冬が終わらないから暖房の燃料がきれてしまいそうなの」
「咲夜さんも人間なのですから、もう少し気を付けて・・・」
「僕は、夢魂爽歩と申します。白玉楼の主、西行寺幽々子様の元で、従者をしています」
「あら、同じ従者なのね。私は十六夜咲夜。この紅魔館の主、レミリア・スカーレットお嬢様の従者をしてるわ」
「私は紅美鈴。同じく紅魔館の主、レミリア様に仕える者です。門番をやってます」
「それで、夢魂さんは、なぜこの異変解決をしようとしてるの?」
「・・・。この異変を起こした人物が僕の主人だからです。僕のことは爽歩でお願いします」
「「っ!?」」
「それは・・・本当?」
「僕は・・・主人の元に向かいたい。でも、多分、一人では向かえない」
「いろいろ、事情があるみたいね。わかったわ。私も以前、異変を起こした主に務めてたから、わかる。一緒に行きましょう?」
「ありがとう・・・」
「えーと、爽歩さんでしたか?咲夜さんに、不埒なマネをしたら、私が許しませんよ?」
「ぼ、僕は妖夢がっ・・・!」
ん?僕は妖夢が・・・・?
僕は妖夢がなんなんだ?
「へぇ、あなたにはいるのね」
咲夜さんが呟く
「美鈴。私がいない間、お嬢様のお世話をよろしく。今日のおやつはもう仕掛けてあるから、焼き上がったのを、お嬢様、パチュリー様、妹様に届けて頂戴。あとは、妖精メイドと一緒に、美鈴も食べて?」
「わーい!咲夜さん大好きです!」
美鈴さんは、咲夜さんに抱きつく
まるで、大型の犬みたい
「ちょ、美鈴!やめなさい!」
咲夜さんも抵抗はしているけど、嬉しそう
もしかして・・・
「美鈴!」
咲夜さんの声が鋭くなったかと思ったら、美鈴さんの腕の中から咲夜さんの姿が消え、僕の隣にいた
ついでに、美鈴さんの頭にはナイフが刺さっている。
え?どうやったんだ?あと、咲夜さんの獲物はナイフか?
「いい加減にしなさい。それじゃ、行ってくるわよ」
「行ってらっしゃい。咲夜さん」
こうして、僕は十六夜咲夜さんと共に、異変の地、白玉楼へ向かった
「ね、爽歩。寒くないの?あと、敬語はやめて頂戴。同じ従者同士でしょ?」
「あ、・・・わかった。僕は寒くはないかな。相棒のおかげで」
「相棒?」
「紹介してなかったですね。僕は後天的な半人半霊なんだ。この半霊が僕の相棒」
人魂の状態だった半霊を狼の元の姿に戻し、咲夜さんに見せた
「犬・・・?いえ、狼かしら。それと、後天的な半人半霊って・・・?」
僕は、僕が半人半霊になった
経緯を咲夜さんに教えた
「そう・・大変だったわね」
「霊夢さんが僕に咲夜さんを教えてくださった意味は・・・何故だったのかわかりますか?」
「・・・1つだけ考えられることがあるわ。私はこの異変が起きる前に異変を起こしたの。まぁ、起こしたのは、私の主だけど」
「・・・そのとき咲夜さんは・・・どうしたんですか?」
「私はお嬢様についたわ。正直、掃除が大変だったぐらいの気持ちしか無かったわ」
この人なら・・・・相談できるかもしれない
「咲夜さん・・・この異変を起こしているのは、僕の主です」
「そう。それであなたは邪魔するのかしら?」
「・・・僕は・・この異変、止めるか、そのまま幽々様に付くか悩んでるんだ・・・」
西行妖という桜が咲くと、今までの生活が無くなるかもしれない事
幽々様と、妖夢が大切なこと
西行妖の事は、幽々様が消滅する事と、人の命を吸い取ることは伏せて話した
「あぁ、もう。泣かないの」
咲夜さんに言われて気がつく
涙が出ていた
袖で涙をぬぐうと差し出されたのは、真っ白なハンカチ
「はい、これで涙をぬぐいなさい」
「あ゛、ありがとうございます」
涙に1回気がつくと、どんどん流れてくる
視界が涙でぼやける
「ちょっと、落ち着いた方がいいわね・・・あら。あそこに、ちょうどいい家があるわ」
咲夜さんは涙で視界がにじんでいる僕の手を掴んで、暖かな家に入った
涙が収まり、周囲をいると、そこはマヨヒガだった
「そーほさん!」
聞き覚えのある声が後ろからした
振り返ると、橙がいた
「そーほさん泣いてたの?あ!お前知ってる!吸血鬼の所の従者!あなたが、そーほさんを泣かしたの!?」
「ちょ、ちょっと待ちなさい」「ちょっと待って!」
橙に事情を説明する
今回は、弾幕を最初から撃ってこなかった。少しだけ安心
二股の尻尾をゆらゆらと動かしながら、話を聞く橙
きちんと説明出来たところで、橙は
「そっかぁ。あ、私この先でごろごろしてるから、出るときは案内してあげるっ!そっちの銀色の従者は後で1回、弾幕勝負をしてほしいな!」
と言い、去っていった
「元気な猫ね。それで、話が脱線しちゃったけど・・・あなたは、日常を崩したくないのよね?」
僕は頷く
「でも、桜を咲かせちゃうと、日常は崩壊するし、主従としての立場がある・・・と」
更に頷く
「それなら・・・そうねぇ・・・。あなたにとって、今、仕えている場所はどういう場所?」
「庭が大きくて、馬鹿みたいに廊下がいっぱいあって・・・大食らいの主人がいて・・・」
「あ、そういうんじゃなくて、あなたがどう感じてるか。私に例えると、紅魔館は大切な人たちがいる特別な家。」
僕が思っている白玉楼・・・
優しい幽々様がいて、温かくて、それからーーー妖夢がいる
妖夢の何に対しても一生懸命な姿が大好きだ。
それが、失われるーーー
いきなり、頭痛が走り、幻視した
幽々様もいなく、妖夢の身体が冷たくなって動かない
「あ、あああああ・・・・!?」
「ちょ、ちょっと!?大丈夫!?」
咲夜さんに肩を揺すぶられる
その衝撃で僕はハッとした
あんな状態になるなら・・・・
僕は・・・・
「さ、咲夜さん。ありがとうございます。取り乱してすいません。でも・・・もう大丈夫です」
「本当に大丈夫?」
「はい。これ以上遅くなるわけには・・・・いかない。僕が今、足を引っ張ってる状態だから・・・。でも、もう本当に大丈夫」
「無茶は禁物よ」
「本当に大丈夫です。咲夜さんのおかげで、決心が付きました。僕は・・・」
僕は主に背き異変を止める
その代償は・・・僕には大きすぎるものだけど、幽々様と妖夢には安いかもしれない
いかがだったでしょうか
霊夢は「異変付いてきたいの?いいけど邪魔しないでよね」か「嫌よ、めんどくさい」の、どちらかだと思うんですよね
と、言うことで、後者を選んでみました
てな訳で、瀟洒なメイド様が登場です
同じ、従者で、異変を起こした主人同士なので気持ちがわかるのかなっと思い、咲夜さんでした
爽歩の決意とその代償とするものは・・・?
次回の更新は12月となります
【挿絵表示】
てぃらむーすさんから支援絵いただきました!
本当に感謝感激です
今回の妖夢はカッコいい。妖艶?
素敵イラスト頂くとやる気が出るね!やったね!
ー報告ー
活動報告にて、想シリーズの第3弾について書いてあります
もし、よろしければご覧ください