なんとか、12月はじめに間に合った
今回は5000字オーバーです。
「咲夜さん、見えてきました!あの階段を上りきると白玉楼です」
「あらかさまに長い階段ね。飛べば問題ないのだけれど。何段あるのかしら?」
「僕も基本飛ぶので数えたことはないですね」
「そう」
僕と咲夜さんは弾幕で妖精を蹴散らしながら進んだ
もうすぐに白玉楼に着くためか、妖精の弾幕さえもきつくなってくる
「・・・・!」
「どうしたの?」
「・・・咲夜さん。彼女に会ったら手はず通りにお願いします」(僕があの二人と止めないと。僕があの二人を助けないと・・・)
「・・・そう。近いのね。わかったわ」
ーーーーーーー
しばらく道のりに進むと、彼女がいた
銀色の前髪は整っているさらさらな髪。緑を主にした洋服、生真面目そうな表情。そして、なによりも背負った長い刀と脇差し
「妖夢」
「爽歩さん。お帰りなさい。そこをどいてください。幽々子様の邪魔をする彼女は侵入者です」
「・・・・咲夜さん」
「ええ」
僕は鈴音を抜いた
「そう・・・ほ、さん?」
「妖夢。僕は君に勝負を挑む。そして、幽々様の邪魔をさせてもらう」
「・・・え。どういう・・・ことですか・・・?」
「・・・言葉の通りだよ。」
「どういう・・・ことですか・・・!?
「抜いて、妖夢。僕は幽々様に用がある。あと、彼女は・・・僕をここまで導いてくれた女性だ。僕は・・・今を捨ててでも、居場所を失っても・・行かなきゃいけないんだ」
「な、なんでっ!?」
「ルールはいつも通り。妖夢が負けたら、ここを通して」
「なんで帰ってきていきなりっ・・・」
「ごめん、妖夢でも、やらなきゃいけないんだ。いつか言っていたあの話の答え、僕ようやく出たんだ」
「そう・・・ですか。でも、私は、私だけは幽々子様の元にいて、彼女をお守りしますっ」
「・・・うん。それなら、僕がいなくなっても大丈夫だよね」
「どういう意味ですか・・・?」
「ううん。気にしないで。それじゃ、いつも通り、石が地面に落ちたら・・・始め」
僕は手頃な石を取り出し、妖夢と僕の間に向かって投げる
放物線を描き飛んでいく。
落ちた瞬間、一歩を踏み出す
ーーー最初から全力で行かせてもらう!
『電符・雷脚』
あの騒霊の時に使ったものを最初に呼び出す
これで、初撃を加速させる
袈裟切りに妖夢に斬りかかる
「これきしっ!」
妖夢は白楼剣を抜き、そのまま僕の攻撃をそらす
「まだまだ行くよ」
雷脚の時間は余っている
りん、と僕が動く度に鈴が鳴った
強化した脚力で妖夢に思い切り回し蹴りを放つ
「っ!?」
流石、妖夢。即座に反応して、自分から飛んだ。
派手に飛んだが、ダメージはかなり軽減されてしまっただろう。
雷脚の時間は切れ、僕の脚力は通常に戻る
「・・・爽歩さん。どうしても・・・ですか?」
「・・・どうしても。僕は行かなきゃいけない。それじゃ、いくよ。雷刀『紫電追刃』」
鈴音に紫電を纏わせ、それを飛ばす
一直線に飛ぶこの技は威力は弱いが追尾をし、確実に麻痺をさせるための技
僕が一人で修行をしている時、猪などの獲物を狩る為に考案されたもの。麻痺の時間は決まっているけど、長くはない。むしろ、約15秒
技を放った瞬間、僕と
「ぐっ・・・」
耐えきれない痛みじゃないけど・・・なんだ?この痛みは・・・
相棒から、伝わってくる?
痛みに耐えていると麻痺から、抜け出した妖夢の攻撃が始める
『剣伎「桜花閃々」』
妖夢が高速で前方に移動した瞬間、間髪入れずに、斬撃がきた
痛みで避けきれず、桜色の剣閃が僕に襲いかかった
「ぐぅっ」
「まだまだぁっ!『人鬼・未来永劫斬』」
妖夢の人符の強化版。未来永劫斬。その威力は人符の並ではない。やばい
僕は受け身をも取らずに、妖夢が走ってくる直線上から横に転がり、回避
「そんなんで回避できると思ってるんですかっ!」
妖夢は技の軌道を変え、その攻撃は再び、僕に襲いかかる
踏み込まれた剣閃は僕を空に投げ出す。
そして、そのまま、剣閃によって空に縫い止められた
四肢から、体幹まで切られ、切られた痛みを発し場所が熱くなる
傷口から血が流れて、地面を僕の血で赤く染めていく
せっかく、紫さんから服を頂いたのに・・・
そんなどうでも良いことを考えながら、除除に強くなっていく胸の痛みに耐える
妖夢の未来永劫斬が終わっても、僕は受け身を取らずに、地面にそのまま落ちた
「うう・・・」
痛い。やっぱり僕には妖夢は止めることはできないのか・・・?
僕は・・・妖夢を助けることなんて・・・出来ないのか・・・
地面の冷たい感触を味わいながら、思う
再び、相棒と視界がリンクした
そして、痛みが襲ってくる
相棒を見ると、必死になって何かを伝えている様子だった
何を・・・相棒は伝えたいんだ?
僕に痛みまで与えて・・・
狼化・・・すればいいのか・・・・?
血液を失った身体は重い
でも、そこまで深い傷がないことから、妖夢は手加減をしてくれているのは明白だった
・・・力が欲しい
妖夢を倒せるだけの力を
幽々様を、妖夢を守れるだけの力を
その瞬間、僕はいつか見た足場のないけど、立つことの出来る空間にいた
「ここは・・・」
ここは、僕と狼の始めて会った所
狼の精神世界・・・?
と、いうことは・・・あいつがどこかに・・・いる?
歩き始めると、少しした所にあいつはいた
前に見たときは、警戒心がとても強く、すぐに襲いかかってきた狼
でも今は、穏やかだけども、とても力強い目をしていた
「なんで・・・お前は僕に痛みを与えるんだ・・・?」
話しかけると、狼は近寄ってきた
そして、僕の身体にすり寄る
その瞬間、狼から伝えられた。言葉ではなく、脳に直接情報を送り理解させたと言った方がいいだろうか
狼が伝えてきたことは、
爽歩が人の状態であると、それは、魂が人よりに傾いている
爽歩が狼化と呼ぶ状態で狼の形をとると、それは魂が狼側に傾くというものだった
狼と爽歩は半分半分同士の魂で1つだが、それは近郊が取れているわけではなかった。
どちらかの形をとるとどちらかに魂が傾き、その姿になっていただけ。
それは些細なバランス。それは幽々子もわからなかった些細すぎるバランス
「・・・そっか。僕たち本来の力を使う為には、きちんと釣り合わせないといけないと、言うことを君は伝えたかったのか」
狼は現実世界では、爽歩に詳しい事を伝えられない
何を思っているか程度なら、わかるが、詳しい事を伝えることが出来なかった為に、無理矢理伝えようとし、その結果人間の方に傾いている爽歩の魂に痛みを与えていた
妖夢により、意識を刈り取られた爽歩を、なんとか精神世界に連れてきて、ようやく伝えることができて、狼は満足そうだった
「・・・ありがとう」
礼を伝えると狼は嬉しそうに鳴いた。その泣き声はとても頼もしかった
「・・・行こう。まだ、終わってない」
再び僕と狼は出口に向かって走った
大丈夫。今度こそ、僕と
意識が戻ると地面に這いつくばったままの姿だった
多分、それほど、意識を飛ばしてから時間はたってないだろう
重い身体に鞭を打って立ち上がる
「・・・爽歩さん。もうあなたの負けですよ、だから私の、幽々子様の邪魔をしないでください」
「まだ、負けていないよ。妖夢。これからが・・・勝負だ」
相棒に手を伸ばし、狼化をする準備をする。
「狼化・・・ですか」
いつもみたいに相棒を身体の中に入れる。でも、入れ方はいつもよりも丁寧で、もっと同調させるように。入れると身体の変化が訪れた
視界はいつものまま。感覚も人の状態と同じ
でも、身体に張り巡らされる活力はいつもの二倍以上
・・・いまなら何だってやれそう
「それじゃ、妖夢。これが、今の僕に出来る全て。『電符:
理想を掲げたスペルの名前を呼ぶ
今まで一度も成功しなかった僕の切り札
身体中に電気が帯びていく感覚
自分の耳で聞こえるほど、強く電気を纏う
このスペルは雷脚の強化版。
「・・・それが・・・爽歩さんの全て・・・なんですね。それでは・・・私もその全力にお答えしますっ!『獄神剣・業風神閃斬』!」
妖夢の半霊から大玉の弾幕が生成され、飛び出し僕の逃げ場を潰す。更に隙間もないくらい弾幕を張り、僕に、妖夢が見えないほどの速さで剣を振るう
今までの僕一人で戦っていたなら、ここで真っ二つにされていただろう
でも、今は、見えるっ!
「『剣舞・
愛刀の一降りする事で鈴を鳴らす
りん、となる音とともに僕はその場から弾かれたように飛び出した
避ける隙もない弾幕を踊るように回避。そのたびに鈴が鳴る
轟雷によって身体中が強化されている僕の今の身体はイメージ通りの動きを100%再現してくれた
身体がビキビキと音を立てているが、気にしない。
妖夢の技を全て剣で、体術で受け流し妖夢の目の前に辿り着く。
そして、一閃。
妖夢も反応し、一閃
僕と妖夢の刀が交差した
「ごめん、妖夢」
僕はその日初めて妖夢を倒した
僕が妖夢に切られたのは、鈴音の二つある内の一つの鈴の紐。
妖夢が僕に切られた所はないが、思い切り峰で叩きつけた
「そ・・・ほさん・・・行っちゃ・・だめ・・・今・・行ったら・・・そうほ、さん、ころされ・・・」
息も絶え絶えになった妖夢の側に鈴音の鈴が落ちた。
「大丈夫だよ」
もしかしたら妖夢も薄々気がついて、いたのかもしれない。妖夢は白玉楼の庭師だ。祖父の妖忌さんから西行妖について何らかしろ聞いていたんだろう
「・・・妖夢。ぼくは・・・僕は妖夢の事が好きだ。だから、行くね」
「そう・・・ほさんっ・・!!」
僕は持って来ていた医療道具(八意先生製)を妖夢の側に置いた
「さよなら、妖夢。大好きだよ」
僕は妖夢に背を向け、轟雷の効いたままの身体で一気に階段を駆け上った
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妖夢side
地面に倒れ伏した爽歩さんを見て、私はこれで良かったんだと思った
倒れ伏した爽歩さんを切った罪悪感はある。でも、幽々子様に殺させるわけにはいかない。
しばらくすると、爽歩さんは満身創痍の状態で立ち上がった
「・・・爽歩さん。もうあなたの負けですよ、だから私の、幽々子様の邪魔をしないでください」
「まだ、負けていないよ。妖夢。これからが・・・勝負だ」
爽歩さんの目からは絶対に負けないという気迫が込められていた
お願いだからもう、そんな姿で動かないで。もう、諦めて
爽歩さんはいつも狼化する動きを見せた
しかし、狼化したハズの彼の姿は人のままで
でも、確かに変わっていた
人の物ではない獣の耳に銀と蒼の毛並みの尻尾が生えていた。それはまるで、妖怪の山に住むと言われる白狼天狗の姿のよう
爽歩さんの身体からは今までは全く違う力があふれ出ていた
「それじゃ、妖夢。これが、今の僕に出来る全て。『電符:
爽歩さんがそのスペルを発動した瞬間、空気がざめいた
目の前には全身に電気を身に纏った爽歩さんの姿。爽歩さんの雷脚と同じ感じがする
雷脚と同じなら・・・危ない。でも、私は爽歩さんをいかせるわけにはいかない。だったらっ・・・
「・・・それが・・・爽歩さんの全て・・・なんですね。それでは・・・私もその全力にお答えしますっ!『獄神剣・業風神閃斬』!」
私が持つスペルの中でも最高の物。これならば絶対に負けないというもの。そう、思っていた
「『剣舞・
爽歩さんがつかったスペルは、爽歩さんがよく練習として舞っている剣舞だった
動き出した爽歩さんの姿はまるで捕らえられない。轟雷は雷脚の強化版で合っているようだった避ける隙間もないほどに出した弾幕も、半霊から生成した大玉の弾幕も、自分の剣閃も全て爽歩さんの体術と剣によって受け流されていく
あの速さで私が反応出来たのは、爽歩さんの姿を一瞬だけ視界に取り入れることができ、爽歩さんが最後の一閃を放つ瞬間、私も一閃を放つ
銀色の剣同士が交差して、私が切った物は爽歩さんの鈴の紐。それに対して、爽歩さんの一閃はあの瞬間に
峰に返し、それで私を叩きつけた
「ごめん、妖夢」
身体に力が入らない
「そ・・・ほさん・・・行っちゃ・・だめ・・・今・・行ったら・・・そうほ、さん、ころされ・・・」
待って、行かないで
大好きなあなたが、殺されてしまうかもしれない
息も出来ないような満身創痍な状態で私は必死に叫んだ
その叫びは途切れ途切れになってしまったが
「大丈夫だよ」
爽歩さんが笑っていった。あぁ、その笑顔。その安心させるようで包み込むような優しい笑顔に最初は私は惹かれたんだ
この瞬間、私は、祖父から「西行妖を咲かせることはしてはいけないが、他の木よりも丁寧に扱え」という言葉を思い出した。何故今まで忘れてたんだろう
もしかしたら爽歩さんは西行妖が咲くとなにかが起きることを知っていたのかもしれない
「・・・妖夢。ぼくは・・・僕は妖夢の事が好きだ。だから、行くね」
え・・・?
爽歩さんは・・・今・・・
「そう・・・ほさんっ・・!!」
待って!行かないでっ!
爽歩さんは永遠邸の救急医療道具を私の目の前に置いた
それは・・・爽歩さんのもので、何かあったら絶対に必要な物なのにっ・・・・
「さよなら、妖夢。大好きだよ」
爽歩さんは、私に背を向けた
必死に手を伸ばすけど、届かない。空を切った私の手が掴んだ物は爽歩さんの紐の切れた鈴だけだった
目の前で爽歩さんは階段を駆け上っていった
私が切った爽歩さんの鈴が目の前に転がる
「う、ううう」
涙が止まらなかった
止めれなかった
さよならって・・・・・
「ううううう・・・・うあああああああああああああああああ!!!!」
とりあえず、一言。
妖夢ごめんよーーーーーー!!!!!!!
正直、これがあったから、今まで遅くなってたんだ!
それはさておき、評価で一言コメントを参考に、文との間を二行から、一行に変えてみました。どうでしょうか?
個人的な感想としては、ちょいと細々としていて、見にくい?と感じたのですが・・・
とりあえず、次回からもこれで行けたら行こうと思います
それと、今回も素敵な支援絵が届きました
てぃらむーすさんからの支援絵です
【挿絵表示】
いつか、これを元にして、私は幸せな妖夢と爽歩を書くんだっ!
この支援絵みたいに二人とも幸せになっていくように頑張るので、もう少し、妖夢頑張って!
と、もう一枚、今回届いております
因田司さんからの支援絵です
【挿絵表示】
妖夢と爽歩です
絵が描ける方って本当にすばらしい
次回は幽々様です
どーのくらーい次は開いてしまうのかな-?
とりあえず。第二週目は超が付くほど忙しいので、多分、3週目か、遅くても月末に上げる事ができたらいいなって思っています