東方緑妖想   作:和菓子屋蜜柑

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東方緑妖想
次はいつになるか、わかりませんがゆっくりしていってください!


メイドと半人半霊

私はパチュリー様から頂いたマジックアイテムを起動させた後すぐに紅魔館を出て行った

マジックアイテムの1つは警報。

これは、妖怪の賢者、八雲紫が現れたことを図書館にいるパチュリー様に伝えるためのもの。

警報を鳴らした瞬間、妹様の魔力が膨れあがった為、効果はあったのだろう

2つ目のマジックアイテムは、偽装。

これは、紅魔館に私がまだ居ると思わせるもの。使用者の力(霊力・魔力・妖力など)を半分ほどマジックアイテムに譲渡して、私の霊力をその場に留める事により、私はあの場の戦いから逃げ出した・・・と思わせるだけのもの。実際は私は紅魔館から離れているのだが・・・

 

「急がないとっ」

 

八雲紫が現れたという事は爽歩の身が危ない。

私では・・・彼の身は守れないし、守る資格がない。

だから、早く伝えないと。あの子の本当の主と恋人さんに

 

正直、あんな偽装のマジックアイテムで八雲が騙されるとは思わないし、思えない

でも、半分も魔力を支払ったんだ。それなりの効果がないと困る

魔力が半分になってしまっている今、急がなければ・・・

自分の全速力で空を飛び、目的の場所を目指す

あの時みたいに同行者はいないし、あのときみたいに雪は降っていない

これなら早く着けそうだ

冥界に行くときがこんなに近いなんて思ってもなかったが、しょうがない。とにかく、急がないと

 

途中、春を告げる妖怪に会ったり、金髪の小さな黒い服を着た妖怪に「食べてもいい人間?」と聞かれたが、とにかくスルーして空を駆けた

そして階段が見えた。

あの時、彼が彼女と戦った場所。そのときの残滓は残っていない。

最後の力を振り絞り、私は階段を上った

 

「はぁ、はぁ・・・遠すぎるのよ・・」

 

門は開いていた。

あの異変のように、桜は咲いていないが、それでも花や木々がきちんと手入れされており、美しい場所だった。

呼び鈴のようなものが付いており、それを少し乱暴にならすと、緑色の服を着た魂魄妖夢が出てきた

 

「あなたは・・・あのときの・・・」

 

あの異変の時よりも、頬がやせた気がする。目にも力が宿っていない。しかし、今はそんな事よりも

 

「妖夢っ・・・。彼が大変なのよっ!」

 

「・・・彼・・・?」

 

「爽歩よ!」

 

「っ!・・・少々お待ちください・・・いえ、こちらにどうぞ・・・」

 

何を思ったか、彼女は私を屋敷に案内した

中は紅魔館とは違う趣があり、綺麗である。あのときの異変のように、桜は咲いていないけど、それでもやはり綺麗。綺麗すぎて逆に恐くなる

 

「幽々子様、お客様です」

 

「わかってるわ。どうぞ」

 

妖夢が襖を開けると、そこには異変の主、西行寺幽々子がいた

この人が・・・爽歩の主・・・

 

「紅魔館に務める十六夜咲夜と申します。急に押しかけてしまい、すいません。ですが、火急の用事できました」

 

「・・・何?」

 

「あなたの従者は紅魔館で、保護していました。しかし、妖怪の賢者・八雲紫とその従者の八雲藍が、爽歩を無理矢理連れていきました。どうか、彼を、爽歩を助けてください」

 

「・・・でも、もう私の従者じゃないわ」

 

そう言い放つ西行寺幽々子の目に映るものは悲哀。

 

「彼は・・・この前の異変であなたを、そして、妖夢を切った事を後とても悔やんでいました。あなた方と対峙する直前まで、ずっと迷ってました。」

 

「・・・」

 

「あなた方に嫌われても、大好きなあなた方と離れても、あなた方に生きていて欲しいから、その選択を取ったのに・・・それでも、関係ないと言うのですかっ!?」

 

「っ・・・!!」

 

西行寺幽々子の瞳は依然悲しみを宿し、その従者の爽歩の思い人の妖夢は俯いていて表情が読み取れなかった

 

「あ・・・に、な・・が」

 

「・・?」

 

「あなたに何がわかるんですかっ!!斬り合った私の何がっ!何がわかるんですかっ!!」

 

そのとき、私は自然と身体が動いた

 

パンッ

 

妖夢の白い肌が赤く染まり、私は手を振り抜いていた

 

「わかるわよっ!私は彼と一緒に、あなたと別れるまで来たもの!」

 

「そんなことっ、そんなこと、爽歩さんの顔を見ればわかってましたよっ!!でもっ、私は、爽歩さんよりも、幽々子様を選んだんですっ!!」

 

「主を選んでも、自分の気持ちには正直じゃないみたいじゃないのっ!そこの、主もっ!自分の従者じゃないと言っておいて、泣きそうな目をしてるじゃないの!!」

 

もう、瀟洒なんて言ってられない。

感情のまま、言葉を発する。

顔が熱い

 

私たち(紅魔館)の力じゃ、彼を、爽歩を助けれないの!例え、助けられたとしても意味がないっ!彼の心の穴を塞げれるのは、貴方達(白玉楼)しかいないのよ!」

 

私では、彼は救えない

それは、本当の意味で。

だから、私にできる最大の事をやらせてもらう。

 

「でも・・・私には、もう爽歩さんに・・・会わせる顔がありません・・・」

 

「そんなこと、言ってるから、爽歩はっ「妖夢」

 

凜とした声が私の声を遮った

 

「いきましょう」

 

「ゆ、ゆゆこ・・・さま・・?」

 

「家族を取り戻しに・・・。紫でも、爽歩は渡さない」

 

私はこの威厳を知っている

私の敬愛する主、レミリア・スカーレットお嬢様と同じ威圧。

それは、人の上に立つ者の威厳

私が訪れたときの西行寺幽々子ではなく、異変時に見た本当の西行寺幽々子の顔。

 

「・・・私は・・幽々子様を選ばなくても・・・いいんですか・・・?」

 

「妖夢、私は、爽歩を迎えに行くわ。・・・再び私に使えてくれるかわからないけれど。妖夢、あなたはどうする?」

 

「・・も」

 

「?」

 

「私も行かせてください!!」

 

妖夢はその目に溜まった涙を手の甲で拭い、勢いよく立ち上がった

 

「爽歩さんを、爽歩さんと今度こそ共に道を歩みたいです!」

 

よかった、これで彼は、爽歩は・・・

 

「ありがとう、ございます。あなたに再び救われました」

 

「私はあなたたちを呼びに来ただけ」

 

「でも、私たちはその呼びかけに救われたわ、白玉楼の主として、爽歩の主として、礼を言わせてもらうわ」

 

「そう?なら早く彼を助けに行ってあげて」

 

「・・・咲夜さん、貴方の力もお借りしたいのですが・・・」

 

「勿論、着いていくわ」

 

「・・・それじゃ、行きましょう。妖夢、道案内は私に」

 

「御意・・・爽歩さん・・・今、行きます・・・」

 

妖夢の瞳には、この館にきた時とは全く違う力が宿っていた

それは、決意。

 

「・・・妖夢、紅魔館の従者さん」

 

「咲夜でいいわ」

 

「紫の元に向かうけれど、彼女の式が2人いるわ」

 

「・・・藍と橙ですね」

 

咲夜の脳裏に浮んだのは、マヨヒガが出会ったあの猫耳の少女

 

「きっと、一番弱い橙にも、何らかしろ紫か藍が強化を施していると思いなさい」

 

「・・・あの橙が・・・?」

 

「あなたは橙と面識があるようね。あの子は、九尾の狐の藍の式よ。あの子の力は、九尾から流れているものだから、きっとあの九尾が強化を施している事でしょう。前と一緒だと危ないわよ」

 

「・・・。わかったわ。でも、あのこの相手は私がさせてもらう」

 

「助かります」

 

「・・・それじゃ、行こうかしら。妖夢。準備は?」

 

「大丈夫です。もう、迷いません」

 

 




妖夢復活!!
最後まできちんと走っていくので、これからもよろしくお願いします
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